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2019年12月29日日曜日

滋賀県護国神社の拝殿前に大絵馬設置

 新年に合わせて、彦根市尾末町の滋賀県護国神社の拝殿前に21日、縦98・5㌢×横1・6㍍の大絵馬が設置された。
画家の田中千野さん(43)=野洲市=が、来年のえとの子(ねずみ)3匹が松竹梅と寒ボタンのイラストされた打ち出の小づちで遊ぶ様子をカラーで描いた大絵馬。展示は来年3月末まで。
 また田中さんの個展が新年1月4日から19日まで護国神社の斎館で行われる。

2019年12月24日火曜日

聖泉大学女子サッカー部が全日本大学女子サッカー選手権大会インカレ初出場

  彦根市肥田町の聖泉大学女子サッカー部が関西女子学生サッカーの秋季リーグ戦で4位となり、全日本大学女子サッカー選手権大会(インカレ)に初出場する。24日に1回戦で長崎市の活水女子大学(九州2位)と対戦する。
 聖泉大女子サッカー部は2008年創部。関西学生女子サッカー連盟に所属しており、10年に関西学生1部リーグに昇格。近年は着実にチーム力を上げており、昨年度の皇后杯全日本女子選手権に滋賀県勢として初めて出場した。
今年度の部員は1年から4年までの20人。8チームで行われた秋季リーグでは3位から6位までが勝ち点3の差で競合する中、迎えた最終戦でリーグ2位の強豪の武庫川女子大(兵庫)と戦い、0対0の引き分けで勝ち点1を積み上げた。全7試合中5試合が無失点のディフェンス力が特徴のチームで、5位の追手門学院大とは勝ち点が同じだったものの、得失点差でインカレの出場権が与えられる4位に食い込んだ。
 チーム力が向上している要因として、2013年から指揮をとる後藤剣監督は5年ほど前から取り入れている「加圧トレーニング」をあげた。足にベルトを巻いて血流を抑制しながら走る練習を繰り返すことで体力が格段に向上するといい、後藤監督は「前後半45分ずつを戦っても走り負けないチームになり、フィジカル面ではリーグトップクラスだ」と太鼓判を押す。実際に4年間取り組んできた4年生の辻幸由季主将(21)=甲賀市=も「短距離も長距離も得意ではなかったですが、瞬発力や持久力がついた」と述べた。
 また昨年から「メンタルケア」も重点的に取り組んでおり、全選手に性格診断を行い、その結果に基づいて選手同士で接し方を把握。後藤監督は「各選手に合った問いかけを心がけており、スムーズな練習にもつながっている」と解説した。身体面と精神面の相乗効果がチーム力の向上につながっており、辻主将は「学年関係なく、仲のいいチーム。自分たちで目標を立ててチーム全体で戦う姿勢に成長を感じる」と自信を見せた。インカレに向けて、後藤監督は「一戦一戦の試合を大切に戦ってほしい」と話していた。

2019年12月19日木曜日

市長への辞任要求は当然の感覚

 昨年8月31日まで市職員だった黒澤議員が、職員時代にトップだった大久保市長と、市職員から昨年4月1日に副市長に就いた山田氏を痛烈に批判。市長には辞任を迫る勇敢さを見せた。
 小生は黒澤議員が市職員だった時代から知るが、良くも悪くも「大人しそうな方だな」との印象しか残っていなかった。市議になって以降もこれまで、1期目ということで存在感はあまりなかったが、今議会で議員としての頭角を現した。1年生議員ではほかの同期と比べて一歩も二歩も抜きん出たと言ってよい。
 レームダック状態の惨憺たる状況の現市政に対する黒澤議員の批判は、元市職員として市内部を把握しているという観点から説得力があり、信ぴょう性がある。一方の山田副市長は60歳の黒澤議員より5歳年上のため、同議員の質問(批判)に対して指を差しながら文句を言い、谷口典隆議員から注意を受ける場面もあった。火中の栗を拾った山田副市長にとっては気の毒ではあるが、これら元市職員同士が対立する構図の元凶は、大久保市長の政治家として、または行政トップとしての力量不足たる所以である。
 黒澤議員同様、小生もこれまで幾度となく指摘してきたが、市長が政治家らしく真に市民の幸せと将来の彦根の発展を願うのなら、その最善策は自ら辞することだと再度、忠告しておく。【山田貴之】

2019年12月18日水曜日

黒澤茂樹議員が大久保市長に辞職迫る

 彦根市議会の一般質問が9日から11日まで行われ、21人の議員が登壇した。そのうち、元市職員の黒澤茂樹議員(公政会)は失政が続いている大久保貴市長と山田静男副市長の市政運営を批判したうえで、市長に辞任を求めた。

 黒澤議員は「市長が公約で掲げている『全国一の福祉モデル都市』の実現に向けて進んでいるのか」と質問。市長の「民間保育所の施設整備の実施、歯科健診の受診料助成、老人クラブへの活動助成などを進めている」との答弁に対し、福祉事業を含めて補助金が減少している点をあげながら「やっていることは逆だ。今後の財政のこう着化も明らかだ」と指摘した。
 また今議会の補正予算に特別顧問の経費を計上している点について、同議員は「特別顧問の就任は、市長と副市長の行政能力、責任感の欠如の表れでは。市長がイニシアチブをとって、副市長や教育長に指示するのが本来の姿では」と指摘。市長は「私のイニシアチブによってベテランを外部から招へいする。民間の力を生かしての成果を期待している」と答えた。

「遅きに失しているが」
川嶋氏と比べ副市長も批判
 さらに同議員は山田副市長と同様、市職員から副市長に就任し昨年1月に辞職した川嶋恒氏の名をあげ「川嶋氏と比較して、サポートできない分野がある。得手不得手はあるが、他人に責任転嫁していないか」と質問。山田副市長は「色んな考え方があると思うが、私なりに一生懸命に取り組んでいる」と反論した。
 このほか同議員は「市長就任以降、やる気あふれる市職員を見つけることができず、大変寂しい。市長の一番の失敗は市職員のモチベーションを無くさせたことだ」と批判。市長の「改革を進めるためには、さまざまな試練や困難に対して力を合わせて乗り越えていく必要がある。市民の満足度を向上させるには市職員の就労満足度を上げることが必要だ」との答弁に、同議員は「(市職員のモチベーションの向上には)身を引くことも選択肢の一つ。それでも遅きに失しているが、その決断はできないか」と迫った。これに対し市長は「批判も真摯に受け止めて、一つ一つ乗り越えていくのが私の責任」と辞任を改めて否定した。

2019年12月16日月曜日

男鬼入谷城の謎に迫るセミナー

 彦根市男鬼町と多賀町にまたがる男鬼入谷(おおりにゅうだに)城跡について学ぶセミナー「隠し砦か、アジールか、誰が築いた?『男鬼入谷城』は謎だらけ」が8日、鳥居本学区自治会館であり、セミナー後にはフィールドワークも行われた。
 NPO法人ひこね文化デザインフォーラムが歴史手習塾として開講し、講師には滋賀県立大学の中井均教授を招き、約60人が受講した。男鬼入谷城について中井教授は明確に示した古文書が残っていないとし「城の名称すら伝わっていない」と報告。構造と築城時期については東西約200㍍×南北約150㍍に、北端の主郭(Ⅰ郭)と中央部のⅡ郭、西側のⅢ郭に、堀切や土塁、竪堀、石積みの跡があることから「戦国時代後半の16世紀中頃以降(1550年から75年まで)に築かれた城では」と説明した。
 特性については、彦根や米原の後背地の山岳地帯に築かれた「霊山山系の山城」として、八講師城跡(米原)を取り上げながら「山奥からの出撃拠点であり、山奥へ侵入する際の防御拠点との構造が男鬼入谷城と似ている」と解説。「江南の六角氏と江北の浅井氏のはざま地帯で、統治権が及ばない治外法権のアジール(聖域)だったのでは」とも述べた。
 戦国時代のこの地域を支配した武将としては、天文22年(1553年)に六角氏に敗れた後に消息不明になったとされる京極高広(高延)をあげ「ゲリラとして支配し、その拠点として男鬼入谷城を築いたのかもしれない」と推測。その後の動向として、中井教授は「霊山山系は堀氏が引き継いだが、堀氏の解体をもって織田信長政権下に組み込まれたと思われる」と語った。
 セミナー後のフィールドワークでは中井教授の解説で、男鬼入谷城の遺構跡を見学した。


2019年12月15日日曜日

明智光秀滋賀ゆかりPRで多賀がオリジナルラベル貼った琵琶の神龍発売

 来年の大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の主人公、明智光秀が滋賀県とゆかりがあるため、日本酒の醸造会社「多賀」(多賀町)はオリジナルラベルを貼った「本醸造原酒 琵琶の神龍(しんりゅう)」を製造。近隣市町の主な酒店などで販売している。
 琵琶の神龍は彦根のフレンドリーファームいしでらが収穫した近江米「みずかがみ」を使用して醸造。精米歩合70%、アルコール度数19度で、キレのあるすっきりとした味わいが特徴だ。
 光秀は大津の坂本城の城主のほか、多賀町佐目には出身説も残る。滋賀を光秀ゆかりの地として広めるため、同社の山下正朋社長が「滋賀に麒麟がくる」をイメージし、光秀の家紋の桔梗(ききょう)入りの麒麟や、葛飾北斎の富嶽三十六景の神奈川沖浪裏にちなんだ近江富士と堅田沖浪裏を描いたラベルを作成。琵琶の神龍の720㍉㍑の瓶に貼った。
 限定1000本、1本1200円。同社監査役の中川信子さん(61)は「滋賀と関わりの深い光秀について語りながら、近江米でできたお酒を楽しんでいただきたい」と話している。問い合わせは同社☎(48)0134。

2019年12月14日土曜日

マカオでの澳日吹奏楽祭2019に近江高校吹奏楽部出演へ

 今月28日にマカオで開催される「澳日吹奏楽祭2019」に出演する近江高校吹奏楽部の部員の代表者らが、事前報告のため仮庁舎を訪問した。
 同祭は青少年の音楽を通して、400年以上の交流がある日本とマカオとの交流を進めることを目的に初めて開催。近江高は日本から唯一招待を受けて出演し、クリスマスソングやアニメソングなどを演奏する予定。
 仮庁舎を訪れたのは岩谷斉校長、吹奏楽部顧問の樋口心教諭、いずれも3年生で部長の植田香乃さん(18)=米原市、副部長の岡田梨佐さん(18)=上稲葉町。大久保貴市長に報告した後、植田さんは「1回目にふさわしい演奏を披露したい」、岡田さんは「良い経験を頂いたと思うので、帰国後に生かせる演奏をしたい」と意気込みを語っていた。
近江高吹奏楽部は今月26日に出国し、翌日に現地の培正中学校で音楽交流、28日に同祭出演、29日に安土城で織田信長と謁見したアレッサンドロ・ヴァリニャーノを祀る聖ポール天主堂で野外演奏をして、30日に帰国する予定。

文プラで壮行演奏会
 近江高校は14日、文化プラザエコーホールで澳日吹奏楽祭への出演を記念した壮行演奏会を開く。アレグリア、ジングルベル、ホワイトクリスマスなどを演奏。開演時間は午前10時半、午後1時半、同4時半。整理券が必要。整理券は近江高校で一人4枚まで配布している。