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2012年5月25日金曜日

彦根城内堀沿いのヴォーリズ洋館 移築へ

 4月9日の突風で屋根が飛ばされた彦根城の内堀沿いにあるヴォーリズ建築(通称・ヴォーリズ洋館)=写真=について、管理する彦根市は移築する方向で動き始めた。
 ヴォーリズ洋館は、元々は旧彦根高等商業学校(現・滋賀大学)の外国人教員用の住宅として、大正13年(1924)に建築。当時は3棟あったが、今は木造2階建ての延べ床約108平方㍍の2棟が残っており、いずれも平成11年3月に市が滋賀大学から入手した。そのうち南側の1棟は同13年度に改修が行われ、翌年からひこね市民活動センターが活用。屋根が飛ばされた内堀寄りのもう1棟は同19年度から内堀で屋形船を運航しているNPO法人小江戸彦根が利用してきた。
 市教委文化財課によると、国の特別史跡に指定されている城内は、市の彦根城跡整備基本計画で江戸時代の景観にすることが決められているため、将来的にはヴォーリズ洋館の2棟ともを中堀より外に移築する必要があったという。
 文化財課では予算調整をした後で、内堀寄りの1棟を解体し部材の文化財的価値を調査した上で移築する方針。その後、ひこね市民活動センターとなっているもう1棟も移されることになる。
 小江戸彦根副理事長の小島誠司さん(41)は「移築は残念だが、屋形船の船頭は高齢者が多いため、内堀より近い場所に代わりの場所がほしい」と話している。

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