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2013年4月6日土曜日

彦根市政の課題追う—彦根市南部の開発を進めよ—

 彦根市内で中心地と言えば、彦根駅前や商店街一帯を指す市民がいまだに多くいるだろう。しかし、滋賀彦根新聞が芹川以北と以南の人口比率を独自に調べたところ、以南が8割近くを占めていたことがわかった。このことから中心地はすでに芹川以南に移っていると言えよう。2回目の「市政課題を追う」では河瀬、稲枝地区を中心にした市南部の振興策を探る。
 彦根市の最新(平24年10月1日時点)の人口統計表によると、総人口は11万2632人。この統計表を元に本紙が芹川以北の人口を推計(一部の町が以北と以南にまたがるため)したところ、約2万5000人となり、以北の人口比率は市全体の約22・2%となる。
 つまり、芹川以南の人口が8割近くいることから、以北はすでに中心地とは言えないだろう。以南の市民からは、観光客が訪れたり、文化財指定が進んでいる彦根城内や旧城下町、開発が進行中の彦根駅東口などに対して、「北部(芹川以北)重視の施策が多い」との醒めた声があり、今後はあらゆる機能や政策、施設を南部に移すことを考えなければならない。
 特に河瀬や稲枝地区の市民は市北部に訪れる際、いまだに「彦根に行く」と言う声も聞く。荒神山を生かした取り組みや稲枝駅とその周辺の整備が少しずつだが進んではいるが、南北で「一体感」が生まれていない原因の一つにはやはり、南部振興がまだまだ不足していることにあると考えられる。
 遊興施設や道の駅、自然エネルギー拠点、企業誘致などハード面を整備するのか、観光、農業、環境などソフト面でアピールするのか、河瀬・稲枝地区を中心にした市南部を今後どのように発展させるのか―。
 市長の創造力と実行力が問われている。【山田貴之】

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