2009年12月25日金曜日

前衆院議員・藤井勇治氏 長浜市長選へ出馬表明 自民離党し「市民党」で

 自民党の前衆院議員・藤井勇治氏(59)は24日、来年1月1日の合併に伴う長浜市長選挙(2月14日投票)に立候補することを正式に表明した。藤井氏は東浅井郡虎姫町出身だが、彦愛犬地区でも知名度を着実に上げてきただけに、彦愛犬の自民党にとっては大きな痛手となった。
 この日の記者会見で藤井氏は「衆院選後の3カ月間、市長選に出て故郷の発展のために頑張って欲しい、という声が日増しに寄せられた。39年の政治経験と人脈を故郷のために生かしたい」と語った。
 また、選挙では「草の根市民党」として活動するとして、近く自民党を離党することを明らかにした。
 藤井氏は龍谷大学法学部卒。元幹事長秘書を経て、平成17年の郵政選挙に自民党から立候補し、初当選したが、今夏の選挙で民主候補に敗れた。
 なお、長浜市長選には現職の川島信也氏(73)がすでに立候補を表明している。

ひこにゃん、もちつき初参加 彦根城天守前広場で

 彦根城天守前広場で22日、天守の玄関口に飾る鏡もち用のもちつきが行われた。もちつきには、ひこにゃんも初めて参加し=写真、ひこにゃんのもちつきを見に約100人が朝早くから訪れた。
 もちつきには、ひこにゃんのほか、彦根城管理事務所の職員ら14人が参加。ひこにゃんは杵を手に、観光客から「がんばって」「かわいいい」などの声援を受けながら、もちをついた。完成した鏡もちは1段目が15㌔・直径50㌢、2段目が10㌔・直径40㌢。天守玄関口に来年1月4日まで置かれ、4日午前9時に鏡もち開きが行われ、城内の各券売所で先着100人にもちを配る。

2009年12月22日火曜日

前衆院議員・藤井勇治氏が長浜市長選出馬へ 24日表明

 湖北1市6町合併後の長浜市の市長選(来年2月14日投開票)に、前衆院議員・藤井勇治氏(59)が、無所属で出馬する方針を固め、あす24日に立候補を表明する。
 来年1月1日付けで長浜市と東浅井郡2町、伊香郡4町とが合併し、新しい「長浜市」が誕生する。市長選には、現職の川島信也氏(73)がすでに出馬表明しているが、長浜市議や湖北の首長らから藤井氏を推す声があがっていた。23日には長浜市内で後援者による世話人会が開かれ、藤井氏も出席する。
 藤井氏は滋賀彦根新聞の取材に「多くの皆さまからの支援の声をいただき決意した。草の根の『市民党』の立場で頑張りたい」と話している。
 藤井氏は東浅井郡虎姫町出身。古賀誠元幹事長の秘書を経て、平成17年の郵政解散により自民党公認で滋賀2区から出馬し比例で初当選を果たしたが、今年8月の総選挙では敗北した。

滋賀大学美術部が「寅」描いた大絵馬作成 北野神社に奉納

 滋賀大学美術部の部員11人が、来年の干支「寅」を描いた大絵馬を北野神社(彦根市馬場1)に奉納した。25日に入魂式が開かれる。
 絵馬は縦90㌢×横150㌢。来年の干支の虎が小づちを抱えているイラストが描かれ、隅には「合格祈願」と記されている。美術部の部員たちは同神社からの依頼で先月末から1週間ほどかけて仕上げた。
 部長の世一菜津美さん(20)=長浜市=は「受験に向けて勉強している中高生の皆さんの合格を願って作成した」と話している。
 絵馬は本殿前の神門の脇に設置される。同神社では来年以降も次の年の干支を描いた絵馬の作成を滋賀大美術部に依頼する予定で、瀧沢隆司宮司は「将来的には12枚の大絵馬を飾りたい」と話している。

湖東三山スマートIC着工へ 政権交代も事業継続

 政権交代により事業計画の行方が注目されていた「湖東三山スマートIC(インターチェンジ)」(仮称)が、国からの中止要請がないため、25日に起工式が開かれることになった。
 スマートICは、高速道路の本線やサービスエリア、バス停から乗り降りできるETC専用のIC。簡易な料金所の設置で済み、従来のICに比べて低コストになる。湖東三山スマートICは、名神高速道路の彦根・八日市IC間の愛荘町に設置が計画されており、建設費は計約19億円で、国が約13億5000万円、県が約2億5000万円、中日本高速道路会社が約3億円を負担する予定。
 衆院選前の今年6月に国交相が現地を視察し、その後認可したが、民主党政権となったことで計画の行方が注目されていた。9月4日には滋賀2区の田島一成衆院議員(民主党)に彦愛犬の首長が陳情に訪れていた。
 同IC建設促進期成同盟会では、現政権下でも同ICの設置計画が継続されるとして、起工式を開く。25日は午前10時~愛荘町の県立アーチェリー場で。民主党の衆参議員3人(秘書含む)も出席する予定。

2009年12月18日金曜日

みねしまよしえさん作品展、高宮の古民家「宿駅『座・楽座』」で

 彦根市高宮町の中山道沿いで江戸時代に近江上布の店だった旧・布惣を県立大生らが改装し、今年9月19日にリニューアルオープン。このほど「宿駅『座・楽庵』」と命名した。19日からは児童画家・みねしまよしえ(峯島良枝)さん=米原市=の作品展を開く。また20日にはソプラノ歌手・白谷仁子さんのリサイタルもある。
 布惣は高宮の商人・堤惣平が明治末期まで経営。大正時代からは、現在同店を管理する加藤義朗さんの父・儀太郎さん(故人)が金物店「加藤儀太郎商店」を経営してきた。2年ほど前に店を閉め活用策を模索していた加藤さんが、県立大学に改装を依頼した。店は約120平方㍍の敷地に、江戸時代の建物と見られる蔵とほかに2部屋ある。
 作品展を開くみねしまさんは彦根工業高校などで非常勤講師として美術を教えながら、県内の紙芝居や絵本の読み聞かせイベントなどにも作品を提供している。
 来年の干支に合わせて虎のイラストや、虎に関する世界の民話をイラストにしたカレンダーなど約30点を展示する。カレンダーは500円で販売。開館は土日のみで、午前10時~午後5時、来年1月31日まで。
 白谷さんのリサイタルは「大正ロマンティックなクリスマス」をテーマにクリスマスソングなどを歌う。午後1時半~と午後3時半~。入場料は大学生以上2000円、中高生1500円、小学生以下1000円。コーヒーまたはジュース、みねしまさんのオリジナルポストカード付き。

花しょうぶ通り商店街 「力石」内の喫茶「Ruwam」 ヘルシースイーツ人気

 彦根市内の花しょうぶ通り商店街、街の駅「力石」内にある喫茶「Ruwam」(河原2)が、観光客や健康志向の市民の憩いの場として人気を集めている。
 店主は今井晃子さん(27)。彦根市内の会社に勤めていた時に湖東焼を始め、その魅力にひかれて会社を退職し陶芸家の中川一志郎さんに弟子入り。本格的に陶芸の世界に入った。また19歳のころからアジアや中東、アフリカなどの海外旅行にもはまり、これまでに15カ国を旅している。現地人ともすぐに仲良くなり、各家庭の料理や菓子の作り方を学んだ。菓子作りは幼少期からしており、高校生の時からヘルシー料理にも関心を持っていたという。
 昨年5月にオープンした同店では、「玄米抹茶サブレ」や「ゴマとおからのビスケット」などの菓子、諸外国の茶やカフェなどの飲み物を提供。「マクロビオティック」の考えに基づき、すべての製品に卵や乳製品、白砂糖を使っていない。
 今井さんは「来て頂いた人がみんな笑顔になるようなスイーツを提供できると思います」と話している。開店は午前11時~午後5時。定休日は月・火曜。今月27日~1・2月は冬季休業。今井さんが旅行中も休み。問い合わせは同店℡0749(27)2810へ。

湖東定住自立圏「共生ビジョン」策定へ 

 定住自立圏形成協定を締結した彦愛犬1市4町の将来像を決める「湖東定住自立圏共生ビジョン懇話会」の代表者会が16日、彦根市役所で開かれ、来年2月末までにビジョンを完成させる方針を確認した。
 共生ビジョンは、定住自立圏内のここ5年間における生活環境や経済基盤などの将来像で、中心市が策定することになっている。彦根市は今年4月15日に中心市を宣言、10月4日にはほかの4町と形成協定を締結した。
 湖東定住自立圏共生ビジョン懇話会は代表者会のほか、「医療・消防救急」、「障害福祉・次世代育成」、「図書館」、「観光振興」、「環境・ごみ処理」、「地域公共交通」、「インターチェンジ・バイコロジー」、「地産地消」の8分科会で組織。
 16日の代表者会では、まずは平成22年度分の計画を優先したうえで共生ビジョンを策定し、その後は1年ごとに修正していくことも確認した。会長には彦根商議所の北村昌造会頭が選ばれた。

2009年12月15日火曜日

藤井勇治・前衆院議員、長浜市長選出馬へ検討

 湖北1市6町合併後の新「長浜市」の市長選(来年2月14日投開票)に、前衆院議員・藤井勇治氏の立候補を要請するため、湖北の首長らが呼びかけ人となり、11日に長浜市内で会合を開いた。この動きを受け、藤井氏も出馬へ向け検討を始めた。近く決断し発表する意向。
 来年1月1日付けで長浜市と東浅井郡2町、伊香郡4町とが合併し、新しい「長浜市」が誕生する。市長選には、現職の川島信也氏(73)がすでに出馬表明しているが、長浜市の県議や市議、他町の首長からは「新しいまちには、新しいリーダーの登場が求められる」と、藤井氏を推す声が高まっている。
 11日の会合でも出席者からは「故郷を思う気持ちは国も地方も一緒のはず」「舞台は変わるが、藤井さんに一肌脱いでもらうべき」などの意見が出、要請文を採択した。藤井氏を推すグループはほかにもある。
 藤井氏は滋賀彦根新聞の取材に「無投票はあってはならない。情勢を見極めたうえで決断したい」と、近く発表する意向を示している。

彦根城ですす払い ひこにゃん「危険」で参加せず

 彦根城で恒例のすす払いが14日、天守で行われた=写真。築城400年祭が開かれた平成19年から手伝ってきたひこにゃんは安全性を考慮し、今年は参加しないことになった。
 すす払いは、天守、太鼓門櫓、天秤櫓、西の丸三重櫓、佐和口多聞櫓の1年間の汚れを取り除く行事で、天守はこの日のみ、ほかの櫓は2週間ほどかけて清掃される。
 天守では彦根城管理事務所の職員40人が赤い法被とヘルメットを装着し、柱上のほこりやクモの巣をほうきで払ったり、床を拭いた。 ひこにゃんはここ2年、天守3層目の高欄に出て命綱を付けながら手伝っていたが、大きな体のため危険と判断され、参加できなくなった。来年以降も参加しない予定。

彦根詠んだ歌碑、彦根駅東口に建立 彦根万葉集を読む会

 彦根万葉集を読む会は、結成30周年を記念し彦根駅東口前広場に万葉歌碑を建立。12日に除幕式を開いた。
 同会は元東中校長の礒崎啓さん(81)=米原市=を講師に迎え、1980年(昭和55年)1月から東地区公民館で月1回、万葉集の教室を開いてきた。大阪府高槻市からの参加者を含め43人の受講生がいる。来年1月で30周年を迎えることを記念し、彦根の万葉歌の歌碑(幅1㍍20㌢・高さ70㌢・厚さ30㌢、製造・田中家石材)を建立。
 歌は37代の斉明天皇(594―661)が詠んだ「淡海路の鳥籠の山なる不知哉川日のこのごろは恋ひつつもあらむ」。鳥籠の山は彦根を通っていた東山道の近くにあった山で、不知哉川は芹川だとしている。
 除幕式では、市長や礒崎さんらが除幕した後、市長が「東口にまた新たな名所ができうれしく思う」とあいさつ。礒崎さんは「次の40年を目指して、これからも万葉集を学んでいきたい」と話した。

2009年12月11日金曜日

有志9人「彦根市民健康サポーターズ倶楽部」設立、医療環境改善目指し

 彦根市立病院と市民との良好な関係を目指し、市立病院の医師と市民の有志がこのほど、ボランティア団体「彦根市民健康サポーターズ倶楽部」を設立した。各科医師による勉強会や公開講座などを開き、市民に正しい医療情報を提供していく。
 現在の医療環境は、軽症でも通院するコンビニ受診や医療訴訟の増加、経営難への不安などで、地方病院の医師と地域住民との間に誤解が生じ、良好な関係にはなっていない。
 彦根市立病院の医師や市民有志ら9人は、医療環境の向上を目指し、同倶楽部を今年10月1日付けで設立。各種団体や老人会、子育て中の母親の集会などの場に、医師を招いて公開講座を開くなどし、市民と市立病院との交流事業を展開していく。
 世話人の一人で循環器科の医師・綿貫正人さん(50)は「医者の思いと市民の考えとにギャップがあるのは事実。今後はお互いに信頼関係をつくっていきたい」と話している。
 県医務薬務課によると、地方病院の医師と地域住民が、医療環境の改善のために団体を設立するのは県内で初めてだという。

癒やす犬「セラピードッグ」の説明会、彦根で

 人を癒やす犬「セラピードッグ」についての説明会が17日午後1時~、彦根市佐和町のグランドデュークホテルで開かれる。国際ソロプチミスト彦根主催。
 セラピードッグは、捨てられた犬などを専門機関が訓練し、病人やけが人、精神的な苦痛を受けた人を癒やすことができる犬のこと。
 平成7年1月の阪神淡路大震災をきっかけに同年9月に発足したNPO法人日本レスキュー協会(本部・兵庫県伊丹市)でもセラピードッグの訓練をしており、現在は10頭を所有。介護・障がい者施設や、医療機関、学校などへ訪問し、高齢者や障がい者、患者に癒やしを提供している。
 彦根での説明会には、同協会が所有するいずれも雑種で、雄のニライ(3)と雌のルル(6)の2頭のセラピードッグが訪問し、実際に施設でしている遊びなどのデモンストレーションが行われる。入場無料。問い合わせは同ホテルへ。

2009年12月8日火曜日

4割超が「子ども持つ必要ない」 誤った男女平等政策の見直しを

 結婚しても必ずしも子どもを持つ必要がないと考える人は42・8%だったと、内閣府が5日発表した。俄かに信じがたい数値であり、少子化が更に進むことが懸念される。
 内閣府の発表では、子どもを持つ必要がないとしたのは、男性が38・7%だった一方、女性はそれを上回る46・5%だった。アンケート対象が、都会人か「ジェンダーフリー」など特質な考えを持った人たちにたずねたのかとも疑いたくなるような数値である。
 経済的な理由ならまだしも、「子どもをつくると仕事ができなくなる」、「夫婦だけで家庭が成り立つ」、「生き方の選択が狭まる」など、いわゆる自身の「自由」のみに固執するがために子どもをつくらないという理由には、首を傾げざるを得まい。
 一般的に、人間は異性に興味を感じ、そして一人あるいは(諸外国のように)多数の異性と結婚し、子どもを授かり、子孫を残す―というのが定理となっている。
 子どもが欲しくても出来ずに不妊治療に努める夫婦も少なくはない昨今に、子どもを持つか否かは「自由」だとする考えは、その自由の方向性をはき違えていると苦言を呈したい。その根源には、性を同一視するジェンダーフリー的な考え方に洗脳されているのであろうが、男と女は肉体的、精神的に見て、まったくの別物であり、一部の学者たちがそれを同一視する考え方は、どのような理屈を並べても大抵の人間は納得できまい。
 草食系男子が流行語になるなど世の若い男は軟弱となり、若い女ははき違えた自由を求めるようになった―。今回の内閣府の発表は、日本民族の存亡にも繋がり、危機感を抱かざるを得ないデータである。国は少子化対策と並行して、誤った男女平等策を改めるのも急務である。 (山田貴之)

独居老人の支援団体「きずなの会」 来春に彦根支所開設

 独居老人の身元保証などを行っているNPO法人「きずなの会」(本部・名古屋市)が来年4月12日(予定)に彦根市内に支所を開設する。11日午後1時半~は、ひこね燦ぱれす(小泉町)で事前の説明会を開く。
 同会は、一人暮らしや身寄りがない高齢者や障がい者などを支援するため、大学教授や弁護士、司法書士、住職らにより2001年に結成。以降、愛知県内や東京、静岡、岐阜に支所を開設し、今年10月末までに約3800人の高齢者などを支援してきた。
 主な活動は、一人暮らしの高齢者や障がい者が▽アパートや病院、施設へ入院・入居する際に身元保証人になる▽突然のけがや病気の際に付き添いなどの支援をする▽亡くなった時の事務手続きや葬儀の手配などを行う―など。同会専務理事の小笠原重行さんは「高齢化が進む現状に合わせて、ニーズも増えている。行政と協力しながら、対応していきたい」と話している。
 彦根での説明会の参加費は無料。問い合わせは同会℡052(961)8002へ。

彦根城のしめ縄作り ひこにゃんもお手伝い

 毎年恒例の彦根城内に設置するしめ縄作りが8日、彦根城管理事務所(金亀町)で行われ、ひこにゃんも一緒にしめ縄作りに汗を流した。
 赤い法被姿の作業員11人が、束ねたもち米のわらがばらけないように、「よいしょ」「それ」などと掛け声をかけながら、釣り糸で編み込んでいた。
 完成したしめ縄は長さ約6㍍、太さ約25㌢、重さ約50㌔㌘の城内に設置される最大のもので、天秤櫓に設置される。ほかにも、天守や天秤櫓、開国記念館、玄宮園、馬屋などに設置するしめ縄計20本が作られ、25日に飾られる。

パキスタン在住・督永忠子さん、アフガニスタン問題で民生支援方法の改善求める

 紛争が絶えないパキスタンやアフガニスタンで支援活動を続けている督永忠子さん(65)=彦根市芹橋2出身=が、一時帰国に合わせて5日、市内で講演。日本など各国の経済的援助が民衆の生活に結びついていないとし、民生支援の仕方の見直しを提起した。
 督永さんは28年前にパキスタンの首都・イスラマバードに移住。妊産婦・乳幼児の死亡率の高さや識字率の低さなどを目の当たりにし、NGO「日パ・ウェルフェアー・アソシエーション」(NWA)を組織。母子保健センターの創設や、縫製職業訓練校の主宰などをしてきたほか、隣国アフガンでも民生支援に取り組んでいる。
 講演では、アフガンで2002~03年に支援団体を通じて取り組んだ井戸の掘削事業を紹介。2年間で64カ所を掘ることで延べ8万5000人の雇用につながり、畑作仕事も可能になったとし「生活や仕事につながる草の根支援こそが求められている」と話した。一方、日本など各国の援助については「民生支援とは名ばかりで、支援が同国の幹部らにとどまっていて国民にまったく行き届いていない」と疑問を投げかけ、その改善を求めた。
 アフガンへ軍人3万人の増派を検討している米国に対しては「オバマ政権に代わったが、国がそもそも強大な軍需産業に支えられているから平和を望まないのかも」と指摘。「民主主義が最善・最良というのは米国の過誤ではないか。アフガンを私たちの価値観で捉えるべきでない」と苦言を呈した。

2009年12月4日金曜日

ヴォーリズ建築の写真展・高宮駅で 松居直和さん撮影

 大正~昭和時代に日本各地で西洋建築の設計を行ったウィリアム・メレル・ヴォーリズの建物を撮影した松居直和さん(50)=米原市=の写真展が、彦根市の高宮駅コミュニティセンターで開かれている。
 松居さんは、豊郷小旧校舎の解体問題がクローズアップされていた平成13年ごろから、全国のヴォーリズ建築の撮影を始めた。高宮駅での写真展では、旧彦根高等商業学校(現・滋賀大学)外国人教員住宅(馬場1)、駒井邸(京都)、六甲山荘、朝吹山荘(軽井沢)の外見と建物内のカラー写真計21点を展示。
 旧彦根高等商業学校の作品は、2棟の建物の屋根に雪が積もった風景や、新緑の光景が見られる。開館は午前8時半~午後5時半。入場無料。21日まで。

彦根市内小中学生の暴力16件、半数以上が対教師

 文部科学省は、小中高生の昨年度の暴力行為件数が過去最多(5万9618件)だったと発表した。県内では前年度比8件減の469件だったが、彦根市教委管内の小中学校では同5件増の16件だった。
 暴力件数16件のうち、小学生は1件で、中学生は15件。そのうち対教師が10件と半数以上を占め、次いで生徒間5件、器物損壊1件だった。
 具体的な事案としては「携帯電話を取り出したので注意したら逆上した」「生徒同士でのいざこざを止めに入ったところ襲ってきた」などで、ほとんどが注意をしたことに逆ギレし暴力行為に及んでいる。
 市教委管内のここ5年の件数は横ばいだが、学校教育課では「年々、子どもたちがキレやすくなっているように感じる」としている。
「厳格な指導」の復活を
 なぜ子どもはキレやすくなったのか―。なぜ尊ぶべき教師にまで暴力を振るうようになったのか―。
 専門家からは「気持ちを表現する言葉の幅が狭くなった」「大事に育てられたため我慢することができない」など、学校や家庭での教育方法を問題視する意見があがっている。
 確かにその通りだと思うが、更に付け加えるとすれば、学校や家庭、または地域社会での「厳格な指導」が欠如しているといえよう。
 私たちは少年時代、教師や親など、いわゆる目上の人たちに暴力を振るう事はなかった。その背景には、教師などへの尊敬の思いと共に、畏怖の念もあったはずだ。
 学校現場では、いわゆる体罰が指導の手段として当たり前のようにあり、家庭や地域社会においても、(わんぱく小僧だった)私たちはげんこつや平手打ちを食らっていた。
 大人になった私たちは、子どもの当時に厳格な指導を受けた大人の方々を忘れることはなく、感謝の念を抱いている。それは当時の厳格な指導が、感情的な怒りからではなく、子どもの正しい成長を願ったうえでの愛情表現(演技)だったと理解しているからであろう。
 体罰などの厳格な指導を、感情的な暴力や虐待と一緒くたにするのではなく、子どもの健全な育成のために、学校や家庭、地域で用いられる社会に戻ることを強く望む。   (山田貴之)

沖縄密約問題 元毎日記者・西山太吉さん現政権に解決求める 滋賀大学で講義

 沖縄密約事件で逮捕された元毎日新聞記者の西山太吉さん(78)が先月30日、滋賀大学で講義を行い、密約を認めない国を批判した。翌1日には元外務省アメリカ局長の吉野文六さん(91)が東京地裁で原告側の証人として登壇し、公の場で初めて密約を認めた。
 西山さんは政治部記者時代に、沖縄返還協定をめぐって米国が支払うべき原状回復補償費を日本が肩代わりしていた密約情報を入手。しかしその入手方法が問われて、沖縄が返還された年の1972年に国家公務員法違反で逮捕された。ほかのジャーナリストや作家らと密約の文書公開を求めて訴訟を起こしている。
 西山さんは、密約に関する関連文書を日本の外務省が情報公開請求法施行前の2001年に廃棄した可能性を示唆したうえで「官僚3、4人の会議で永久保存すべき文章の保存期間を簡単に縮めることができる」「民主主義の根幹を揺るがす重大な問題だ」と批判。
 密約により多額の金が米国に流れていたとする経緯を紹介したうえで「国を売っているような行いで、主権国としての権威がまったくない」と断罪。「いかに戦後の民主主義がでたらめだったか。メディアの監視能力が弱かったか。あらゆる意味を込めて問題提起をした」と、訴訟を起こした経緯を説明した。
 沖縄密約を含めた米国との4つの密約についても「政権交代を機に、現政権が過去の過ちを検証しなければならない」と述べた。

2009年12月1日火曜日

彦根城内堀運航中の屋形船 乗船3万人達成

 NPO法人小江戸彦根(棚橋勝道理事長)は29日、内堀で運航中の屋形船の乗船者が3万人を達成したため、記念式典を開いた。
 築城400年祭開幕後の平成19年3月22日に屋形船の運行を開始。その年の9月に1万人、昨年9月に2万人を達成していた。3万人目となったのは、その日に市内で挙式をした吉川嘉彦さん(46)=東近江市=と竹中香織さん(30)=守山市=の新婚さん。
 記念式典では、棚橋理事長が「事故一つなく3万人を達成できて、うれしく思う。今後も彦根城の観光の一つとしてがんばっていきたい」とあいさつ。その後、ひこにゃんのぬいぐるみなどの記念品がプレゼント。吉川さんは「一生の思い出になる結婚式になりました」と笑顔で話していた。
 屋形船の冬期の運航は以下の通り。
 ▽1日~6日=午前11時、正午、午後1時、同2時の4便▽7日~23日と来年1月12日~2月末は平日が予約のみで休日は4便▽1月2~11日は4便。問い合わせは小江戸彦根℡080(1461)4123。

「近江上布は彦根の誇り」 名工合作品やファッションショーでPR

 江戸時代に湖東地域で生産された高宮布の伝統を引き継ぐ「近江上布」のPRイベントが28日、ビバシティ彦根で開かれた。
 「近江上布のルーツを探る」をテーマに叡山学院名誉教授の渡邊守順さんが講演。近江上布が中世ごろに高宮を中心に生産され、近世になると近江商人が全国で売っていた歴史を紹介したうえで、「近江上布は彦根の誇り。その良さを伝えていってほしい」と述べた。
 講演会後は現代の名工とおうみの名工2人が協同で作ったかばんの展示販売、稲枝青楽団やゆるキャラが登場しながらの近江上布製ふんどしのファッションショー、近江上布の手織り実演などが行われ、会場は終始、賑わっていた。

2009年11月27日金曜日

彦根の村崎えんさん 坊っちゃん文学賞で大賞

 彦根市の村崎えんさん(22)=ペンネーム=の小説「なれない」が、第11回坊っちゃん文学賞で大賞を受賞。来年1月20日発売予定の雑誌「クウネル」(マガジンハウス)に掲載される。
 坊っちゃん文学賞は、夏目漱石の代表作「坊っちゃん」の舞台となった松山市が、新しい青春文学の創造を目指して平成元年に創設。審査員には椎名誠、早坂暁など著名な作家が名を連ね、大賞受賞者には賞金200万円が贈られる。
 11回目の今年は1138点の応募があり、選ばれた8点から24日に選考会が行われ、村崎さんの作品と、ふじくわ綾さん(31)=大阪府吹田市=の「右手左手、左手右手」が大賞に選考。
 村崎さんの作品「なれない」は、就職活動がうまくいかない主人公が、カメラ屋の店員や中学校の同級生と関わる中で、自分自身を見つめ直すストーリー。
 村崎さんは「私にとって初めての小説で、試行錯誤して仕上げた。執筆中は就職活動中でストレスがたまっていたので、そのイライラをぶつけるように書いた。またイライラがたまったら次の作品を書こうと思う」と話していた。

「金亀会館」彦根市に寄付 「現代の藩校」へ

 彦根市は25日、彦根藩の藩校だった「金亀会館」(中央町)=市指定文化財=が市に寄付されたと発表した。今後、平成23年度から保存修理工事が行われ、完成後の同26年度以降は地域の学習の場など「現代の藩校」として開放される。
 彦根藩では寛政11年(1799)に十一代藩主・直中が、現在の彦根西中運動場に藩校「稽古館」を開講。天保元年(1830)には、十二代・直亮が「弘道館」に改名。敷地面積約6000平方㍍に、講堂のほか、剣術、槍術、弓術、馬術を学ぶ施設が建っていた。明治4年(1871)の廃藩置県により廃止されるまで藩校として存続し、十三代・直弼の開国論に影響を与えた中川禄郎や直弼の腹心・長野義言、明治の三筆と呼ばれた書家・日下部鳴鶴なども輩出している。
 明治維新後は、西本願寺系の子弟教育の中学校(現・龍谷大学附属平安高校)となったが、学校は京都に移転。大正12年に講堂が現地へ移築され、以降、「金亀教堂」(一般的には金亀会館)と呼ばれ、宗教法人・本願寺金亀会館が所有してきた。木造瓦葺きの平屋建てで床面積は約261平方㍍。切妻屋根の玄関を入ると、「庇」に囲まれた「本堂」があり、奥は1段高くなっており、「仏間」として利用されていた。平成19年1月25日に市指定文化財に。
 老朽化が進んでいたが、今年1月に「歴史まちづくり法」に基づく整備補助の認定を受けたため、市は金亀会館の保存修理を行うことを決定。6月22日に市に寄付され、内部の整理が終了したため、今月初めに正式に引き渡された。

2009年11月25日水曜日

自民党・滋賀2区支部長に藤井勇治氏内定 長浜市長選へ推す声も

 自民党は、次期衆院選の有力候補となる選挙区支部長の内定者(追加)を発表。滋賀県内では彦根市など第2選挙区の前衆院議員・藤井勇治氏(59)が内定した。藤井氏は支部長を受諾する意向を示しているが、来年2月14日に予定されている長浜市長選への出馬を同氏に要請する声もあがっている。
 自民党は、今年8月の衆院選小選挙区での落選者のうち、惜敗率が60%台で65歳以下だった30人を選定。各都道府県連が了承した後、全国300選挙区のうち現職109人を入れた191選挙区の支部長が決定する。藤井氏は平成17年の郵政解散で自民公認で出馬し比例により初当選。今年8月の衆院選では落選している。
 藤井氏に対しては、長浜市長選への出馬を要請する動きがある。長浜市長選へは、現職の川島信也氏(73)が出馬をすでに表明。藤井氏は滋賀彦根新聞の取材に「基本は国政一筋」と慎重姿勢を見せつつも「無投票はあってはならない」と話している。

新型インフルエンザのワクチン接種 彦根市で子どもの受付も開始

 新型インフルエンザのワクチン接種の予約が、25日から彦根市内の1歳~小学3年生などでも可能になった。
 新型インフルによる重症化を防ぐため、先月末から妊婦や基礎疾患患者を対象にワクチン接種の予約が始まり、今月初めから順次、接種が行われている。
 25日からは▽1歳~小学3年生▽(予防接種の効果が小さい)1歳未満児の保護者▽小学4~6年生で―予約が開始。来月初旬から下旬にかけて順次、接種が始まる。中学・高校生は12月初旬予約・同下旬接種開始となる。
 ワクチンの予約と接種は、最寄りの診療所や総合病院で行われているが、医療機関によって、その時期に多少の違いが出る。市のホームページで医療機関掲載。
 接種費用(同じ医療機関で)は1回目が3600円、2回目(小学生以下など)が2550円。助成制度もある。問い合わせは彦根市健康推進課℡(24)0816か市のホームページへ。

安政の大獄「和解」訪問 井伊直岳さんら水戸で墓参り

 井伊直弼主導による安政の大獄で処刑された水戸藩士・安島帯刀ら4人の墓参りをするため、十八代当主・井伊直岳氏や獅山市長らが21日に水戸市を訪問した。
 吉田松陰の萩市、橋本左内の福井市に続く「和解」訪問の第3弾。安政の大獄で処刑された水戸藩士は、帯刀、茅根伊予之介、鵜飼吉左衛門、鵜飼幸吉。彦根からの一行は、水戸藩開藩400年記念シンポジウムなどに参列した後、帯刀の墓がある酒門共有墓地、ほか3人の常磐共有墓地を訪問した。
 井伊さんは「両者は違う立場だったが、どちらも国を思い、やるべきことをやった。心を込めて哀悼した」と話した。

舟橋聖一顕彰 青年文学賞・冨士野督子さん 文学賞・ねじめ正一さん

 18歳~30歳の若者を対象にした舟橋聖一顕彰青年文学賞と、近畿または滋賀県に隣接する府県の小中高生対象の文学奨励賞の入賞作が発表され、青年文学賞の最優秀賞には冨士野督子さん(27)=さいたま市=の小説「虹待ち」が選ばれた。すでに刊行されている作品から選ぶ舟橋聖一文学賞には、ねじめ正一さん=東京都杉並区=の「商人」が受賞した。表彰式は28日午後2時~彦根ビューホテル(松原町)で開かれる。
 舟橋聖一は、NHK大河ドラマの第一作として昭和38年に放映された「花の生涯」の作者として知られる。この功績が評価され、翌年には彦根市名誉市民(第1号)の称号が与えられた。昭和51年に72歳で死去。同59年12月には舟橋家から寄付を受け、それをもとに同61年度から舟橋聖一顕彰文学奨励賞を、平成元年度から青年文学賞を授賞している。
 今年は文学奨励賞に計173作品、青年文学賞に96作品の応募があった。

2009年11月20日金曜日

藩主使用の船着場跡 彦根城内堀で見つかる

 彦根城内の広小路(裁判所前)近くの内堀で、江戸後期に作られたとみられる「舟入(ふないり)」(船着場)跡が見つかった。28日に見学会が開かれる。
 天保7年(1836)作成の「御城下惣絵図」では、内堀沿いの舟入は広小路、米蔵(梅林)用、楽々園の3カ所で確認される。そのうち、藩主や要人が利用したのは広小路と楽々園の場所で、舟を入れられるエリアもある。
 文化財課は8月から(来年3月まで)内堀の5カ所で石垣の補修工事をしており、その中で絵図に描かれていた広小路エリアの発掘を行い、先月中旬に舟入を確認した。幅約16㍍・奥行きは調査中。
 文化13年(1816)の古文書には「十一代藩主・直亮が表御殿を経由して『広小路御舟着』より乗船し、追手橋(大手橋)下、弘道館(西中)前、山崎御門橋下を舟でお通りになられ、松原御下屋敷に御着船・・・」などと書かれている。
 文化財課によると、古文書に登場することや周辺の石垣が落とし積みという工法が用いられていることなどから、江戸後期に作られたとしている。
28日に見学会
池田家長屋門も
 市教委文化財課は28日午後2時から、広小路の舟入跡と、発掘調査中に馬屋跡が見つかった旧池田家長屋門(尾末町)=市指定文化財=の見学会を開く。
 彦根藩中流武士の池田家は主屋と長屋門から成っていたが、現存は長屋門のみ。昭和48年4月28日に市文化財指定。今年5月から解体工事が行われ、先月11日には見学会が開かれた。発掘調査中に馬屋の跡が発見された。平成22、23年度に再建工事が行われ、23年度中に完成する。
 見学会の集合場所は市民会館正面玄関前。小雨決行。先着50人。申し込みは27日までに市教委ホームページか文化財課℡0749(26)5833へ。

荒神山少年自然の家 県が彦根市へ移管求める

 財政難により県営施設の移管・売却が検討されている中、県は18日、荒神山少年自然の家(彦根市日夏町)を移管する方向で市と交渉に入っていると発表した。
 自然の家は昭和51年4月1日に、約30㌶の敷地に鉄筋コンクリート2階建(一部3階)の宿泊研修施設として建設。ほかにも、ファイアー場、キャンプ場、ウォークラリーコースなどがある。昨年度の延べ利用者数は2万2234人。今年度は施設管理費や人件費などで約5500万円を見込んでいる。
 県は、平成20年3月の「財政構造改革プログラム」で自然の家を平成21年度から休館する方針を示したが、市民有志団体や市議会などが県に存続を強く求めた。県は今年8月の行政経営改革委員会で「彦根市への移管を検討し、不調の場合は平成23年度までに廃止すべき」と提言していた。来年度は、小学4年生が森林保護を学ぶ「やまのこ」事業が予定されているため、県が運営を継続する。
 末松史彦教育長は「市に移管できればと考えている」と話している。

がん相談支援センター設置 彦根市立病院内に

 彦根市立病院はこのほど、がん患者や家族からの相談に応じるための「がん相談支援センター」を開設した。
 厚生労働省から今年2月に地域のがん治療の核となる「地域がん診療連携拠点病院」に指定。市立病院以外の医療機関に通うがん患者や家族からの不安や悩みなどの相談にも応じることにした。
 場所は1階の医事課隣り。相談受付日時は毎週月曜~金曜(祝日除く)の午前8時30分~午後5時15分。無料。電話でも可。来訪前には予約が必要。問い合わせは同センター℡0749(22)6050・内線1255へ。

2009年11月17日火曜日

乗合タクシー試運行へ 定住自立圏協定締結の彦愛犬

 「定住自立圏」形成に関する協定を締結した彦根市、犬上郡3町、愛荘町の1市4町はこのほど、湖東圏域公共交通活性化協議会準備会の設立総会を開き、市が稲枝や鳥居本などで運行している「乗合タクシー」を来年6月から市外でも試運行する方針で一致した。
 同協議会は圏域内での公共交通の活性化を目的に、1市4町の担当課職員、警察署、学識者、道路関係者、住民らで組織。会長には松田一義副市長を選んだ。今年度の事業費1140万円は中心市の彦根市が負担する。
 市は昨年3月に市公共交通活性化協議会を設立し、10月から稲枝と鳥居本で予約型の乗合タクシーを運行している。今後は市の協議会を湖東圏域の協議会に一元化し、乗合タクシーを軸に、近江鉄道や路線バス、JRを含めた1市4町での公共交通システム計画を来年3月までに策定。圏域内での乗合タクシーなどの試運行を6月から行う方針。
河瀬地区で運行開始
彦根市3地区目
 彦根市は河瀬地区内で、路線バスの運行を削減させる代わりに予約型乗合タクシー「愛のりタクシーかわせ」の運行を導入。初日の16日に亀山出張所前で出発式を開いた。
 市は、河瀬駅から北部に向かう路線バスのうち、JRより東側の路線の利用者が少ないため、1往復のみに削減。
 その代替処置として導入した乗合タクシーは、利用者または家族が近江タクシー彦根営業所に予約のうえ、時刻表に従って停留所から乗り、停留所で降車し目的地に向かう。帰宅の際も予約し停留所から乗車する。市内では昨年10月以降、鳥居本と稲枝の2地区で導入。
 河瀬地区では、路線バスの運行削減に伴うJR東側の河瀬東、路線バスが走っていない亀山、JR西側で路線バスの停留所から離れている日夏の3路線で運行。市立病院や豊郷病院、平和堂日夏店などに向かうことができる。運賃は400円~700円だが、子どもや障がい者、要介護者は半額か無料に。
 出発式では松田一義副市長、地元住民、タクシー会社職員、ひこにゃんがテープカットをし、第1弾が出発した。

新型インフルエンザのワクチン接種助成、彦根市受付開始

 彦根市は、新型インフルエンザのワクチン接種費用の助成受付を16日から開始した。
 対象者は、優先接種対象者の①妊婦②基礎疾患者③1歳~小3④1歳未満の子どもの保護者⑤①~④のうち身体的理由で予防接種を受けることができない者の保護者―と、優先者以外の⑥小4~小6⑦中高生(相当年齢)⑧65歳以上。そのうち市民税非課税世帯と生活保護世帯の市民は全額公費負担、ほかの世帯で①~⑤は1回あたり1000円を助成。いずれも申請可能回数は2回。
 全額公費負担となる市民は医療機関に接種を予約し、印鑑持参で市健康推進課(平田町)に申請。すでに接種が終わった人も助成対象。1000円が助成される市民は接種後に接種済証と領収書を添え市健康推進課へ。問い合わせは同課℡0749(24)0816へ。

錦秋の玄宮園ライトアップ 屋形舟も夜間運行

 恒例イベント「錦秋の玄宮園ライトアップ」が14日から始まった。内堀での屋形舟の夜間運行も同日から開始。
 玄宮園内のほか、天守や彦根城周辺もライトアップされ、毎年、カップルや夫婦、親子連れが園内を散策しながら、幻想的な風景を眺めている。入園料は高校生以上500円、小中学生200円。日中用の観覧券は使えない。彦根観光協会のホームページの割り引き券や、ふるさと納税者用の「年間パスポート」の持参者は割引サービスも。茶席は500円。入園は午後6時~午後8時30分。
 屋形船は玄宮園前船着き場から。午後7時~と同8時~。29日までの土日・祝日。乗船料は中学生以上1200円、小学生以下600円、3歳以下無料。ライトアップは30日まで。

彦根城内のジオラマ展示、城下町のCG映像も

 彦根城の佐和口多聞櫓に今月から、城内のジオラマの展示と城下町のCG映像の放映をしている。
 ジオラマは、太鼓門櫓に展示していた模型を新調し、中堀一帯も立体化。城下町も武家屋敷を赤色、町人の屋敷を黄色に色分けし、平面で表現している。300分の1の大きさで、2・6㍍×3・45㍍、高さ1・75㍍。 
 CGは50型で、佐和口、魚屋町(本町3丁目)、善利組足軽組屋敷、七曲り仏壇街、松原湊をタッチパネルで表示できる。展示は来年3月24日まで。入場無料。

2009年11月13日金曜日

彦根出身・GOMAさん CD発売記念し鳥居本駅で凱旋ライブ

 彦根出身のシンガーソングライター・GOMAさん(26)が、近江鉄道と琵琶湖をテーマに作詞したCD「でんしゃ/みずうみ」を発売。15日午前11時~近江鉄道の鳥居本駅でCD発売記念ライブを開く。この曲でのライブは初。入場無料。
 GOMAさんは幼少期から彦根で過ごし、彦根翔陽高校では軽音楽部に所属。卒業後は大阪の音楽スクールに通い、そこで「ゴスペル」に出会った。熱い思いを持ってみんなで歌う魅力にひかれ、ゴスペルをえがいた洋画「天使にラブソング」の舞台になった米国の教会で研修を受けるなどし、腕を磨いた。その後は県内を中心に活躍し、昨年からは東京を拠点に全国でライブ活動を展開している。
 単独のCDは2006年に続いて2作目。1曲目の「でんしゃ」はGOMAさんが鳥居本に住んでいた小中学生のころ、市街地に出かける時利用していた近江鉄道の車内で初恋の人を考えていた事を、2曲目の「みずうみ」は松原の湖岸で子どものころに遊んだ思い出を、それぞれ歌詞にしたという。
 GOMAさんは「東京で暮らすようになって、改めて彦根や滋賀の良さがわかってきた。その思いを伝えようとCDにした。滋賀の多くの人に聴いてほしい」と話している。
 CDは滋賀県限定販売。1000円。サンミュージック各店、近江鉄道ミュージアムなどで販売している。15日のライブ会場の鳥居本駅でも販売。なおライブは15日午後3時~八日市駅でもある。

おうみの名工 木地師・大橋和夫さん

 滋賀彦根新聞は「おうみの名工」として知事表彰された受章者のうち、彦根市内の事業所で活躍する2人にインタビュー。今号では、大橋木工所代表取締役の大橋和夫さん(63)=高宮町=を紹介する。
 大橋さんは、高校卒業後から家業の仏壇木地製造業に就き、彦根仏壇の木地師の技を磨いた。30年ほど前に三代目となり、昭和63年12月には伝統工芸士に認定。業界の発展と後進の指導にも尽力している。これまでに彦根仏壇伝統工芸士会会長、彦根仏壇木地組合長を歴任した。
 外国産の参入で売上が低迷している彦根仏壇業界について、大橋さんは「引き継ぐ職人が少なくなっていることが心配」と嘆きつつ、「これからは仏壇だけでなく、それぞれの店や職人が独自の製品を考案していく必要があるのでは」と話す。
 大橋木工所では、奈良の寺院からの依頼をきっかけに、木製の納骨壇作りを始めた。主流のアルミ製ではなく、木製の納骨壇を求める声が増えているという。
 大橋さんは「納骨壇だけでなく、ほかにも色んな物を作っていきたい」と熱く語っている。

2009年11月10日火曜日

彦根城天守 青くライトアップ14日、世界糖尿病デーPRで

 14日の世界糖尿病デーに合わせて、彦根城天守が14日午後6時ごろから青色にライトアップされる。今年で3回目のイベントだが、県内施設でのライトアップは彦根城天守が初めて。
 糖尿病患者は、世界の成人人口の約5~6%を占める約2億4600万人おり、2025年には07年比64・7%増の3億8000万人に増えるとされる。国連は06年12月に、世界各地での糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動を推進させるため、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定した。
 日本では07年から、糖尿病の予防活動の促進の一環で、全国各地を青くライトアップする活動が行われている。
 ライトアップはこれまでに滋賀県内で行われおらず、今年の彦根城天守のライトアップが初となる。午後10時まで。

ひこね100万人のキャンドルナイト 11日は「電気を消してスローな夜を」

 今夜は電気を消してスローな生活を―。彦根市民有志で組織のひこねキャンドルナイト実行委は11日に「ひこね100万人のキャンドルナイト」と題し、キャンドルだけでの生活を呼びかける。 
 環境保全を目的に、電気を使わないキャンドルだけでの生活を勧めようと、全国各地で「100万人のキャンドルナイト」が夏至と冬至に行われている。彦根市の実行委は昨年から「井伊は良い」「井伊はe、eco(エコ)」にちなんで、11月11日に「ひこねキャンドルナイト」を実施。個人のほか、企業や商店にもライトダウンを呼びかける。
 そのPRイベントとして7日には市内商店街に3万個の赤いキャンドルが並べられ、カップルや家族連れが訪れていた。11日の自宅などでのキャンドルナイトの様子を、実行委のホームページ(http://www.ii-ii.jp/)から送ると、ひこにゃんのオリジナルポストカードがプレゼントされる。

21世紀枠・県推薦校に米原高校 第82回選抜高校野球

 県高野連は9日、来春の第82回選抜高校野球大会の「21世紀枠」の県推薦校に、県立米原高校を選んだと発表した。
 米原高校は、今年の秋季県大会でベスト8に進出するなど、これまでの県大会で安定した力を見せている。春夏通して甲子園出場経験はない。現在の部員は31人。
 県高野連は、▽今秋の県大会で3位だった北大津に2対4で惜敗した▽ほかの部活が行われているグラウンドで工夫を凝らした練習を続けてきた▽文武両道を実践している模範校である―ことなどを評価した。
 12月上旬までに各都道府県の高野連が推薦高を発表し、12月15日ごろまでに近畿など9地区で1校ずつが選出。その後、東日本と西日本で1校ずつと、地域を限定せずにもう1校の計3校が選ばれ、来年1月29日の選考委員会で決定する。
 米原高校野球部の森一夫監督(52)は「進学校の一つとして勉学にも取り組んでいることが評価されたと思う。21世紀枠に選ばれることを期待している」と話している。

来年は「戦国」テーマに ビジターズ・ビューロー設立も ひこね集客懇話会提言書

 宿泊客増などにつながる観光施策を協議してきた「ひこね集客戦略懇話会」(座長・小出英樹彦根商議所副会頭)は6日、▽来年度の観光テーマを「戦国」にする▽集客につながる営業などをする「ビジターズ・ビューロー」を設立することを求めた提言書を獅山市長に提出した。
 同会は彦根商議所や市内大学、市内団体・企業などの20人で組織。今年5月27日から6回の協議を行ってきた。
 提言書では、▽市内には彦根城以外にも佐和山城などの城跡が多く残っているため、来年度に各種団体や行政が行うイベントのテーマを「戦国」にする▽宿泊客増を図るため、学会や教育関連会議、歴史・文化・芸術イベント、海外観光客などを誘致する▽来訪者促進のための広告宣伝、営業活動をする「ビジターズ・ビューロー」を来年5月に設立する―などとしている。
 小出座長は「官民が連携し、来年度の取り組みをさらに充実させてたい」と話した。市長は「すでに湖東、湖北の市町では観光振興事業を協同で取り組んでおり、その中心地としてビジターズ・ビューローの設置も考えたい」と述べた。

2009年11月6日金曜日

有川家住宅・庭園が県指定文化財に 西明寺のフダンザクラも

 滋賀県教育委員会は5日、有川家住宅(彦根市鳥居本町)、本隆寺(彦根市石寺町)の木造僧形神坐像などを県指定有形文化財に、有川家庭園を名勝に、西明寺(犬上郡甲良町)のフダンザクラを天然記念物(追加)に指定した。
 有川家住宅は江戸時代から、中山道沿いの鳥居本で「赤玉神教丸」の製造販売をする有川製薬として経営。敷地内には、宝暦9年(1759)建築の主屋、同12年の粉挽蔵、寛政7年(1795)の文庫蔵、文化5年(1808)の書院、同7年の薬医門、同12年の大蔵などが建つ。
 有川家庭園は、主屋の座敷前の池庭と書院前の平庭で構成、広さは合計で約156平方㍍。池には4㍍と2・8㍍の橋も架かっており、池庭は粉挽蔵が完成したころに整備された。一方の平庭は、公家や高僧などを迎えるための庭として書院が建てられたころに建築された。
 木造僧形神坐像は、全体の彫り方から9世紀の平安時代に作られたと推定される。日本古来の神が仏教に帰依した姿を表した像で、カヤで作られている。明治時代の神仏分離により、荒神山にあった奥山寺三宝荒神社(現荒神山神社)から移されたと伝わる。
 西明寺のフダンザクラは、江戸時代から同寺で咲いており、樹齢250年といわれる。昭和49年3月に天然記念物に指定された母樹があるが、衰退が著しいため、30年~10年前にかけて母樹から取り木を行い育成したところ、6本がみごとに成長した。フダンザクラは9月上旬から翌年4月ごろまで開花。ソメイヨシノと比べると花は小ぶりだが、紅葉の季節の11月には白い花で満開となる。今年は今が五分咲きで20日前後から満開になるという。
 今回は県内で計12件(追加含まず)が新たに指定され、有形文化財や記念物などで指定件数は389件に。選定・選択を入れると合計463件になった。

2009年11月4日水曜日

「井伊直弼」講演会 中村梅雀さん「生み出した事に誇りを」

 井伊直弼と開国150年祭記念講演会が1日、ひこね市文化プラザで開かれ、大河ドラマ「篤姫」で直弼役を演じた俳優の中村梅雀さんと、彦根出身でルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役の小田全宏さんが講演した。
 中村さんは、直弼に少しでも近づけるように石州流の茶道を習ったり、立ち回りを練習したエピソードを紹介。直弼が茶道や武芸などを学んだ埋木舎での生活時代について「色々な挫折を味わったからこそ自分を磨くことになり、人間的、精神的に深みが出たのだろう」と解説。
 彦根に対しては「直弼を生み出しことに誇りをもってほしい」「彦根が昔のものを守りつつ、独自の街づくりをしてくれれば」と求めたうえで、「混沌とした現在の世の中に直弼がいたらどのように裁いてくれるだろう。日本や地球のために『いい』人物が必要。彦根でそんな人が出てきたら」と話した。
 また直弼の精神論の「一期一会」をあげながら「短い時間も次への興味につながり、受け手への印象はより強くなる」と説明し、「直弼からは色んな事を学んだ。最高のものを見聞きすることや味わうことが大事だ」と語った。
「もう一度鎖国をしよう」
直弼生きていれば、小田全宏さん民主批判も
 小田全宏さんはまず、民主党政権になった原因について「国民は自民党内での相次いだ惨状に、感覚的な嫌悪感が強くなったのだろう」と分析。民主党政権に対しては、政治主導で無駄を無くそうとする取組みを評価した一方で、子ども一人に2万6000円を支給し経済状況を改善させるとする子ども手当をあげ「これで景気が回復するというのは違うと思う。社会主義的な政策にしようとしている」と懸念を示した。
 憲法改正問題にもふれ、戦後の日本が米国など戦勝国により裁判が行われ、GHQにより憲法が作られた経緯を説明したうえで、「9条では戦争しないとうたっているが、もし何かあった時、自分たちの国を自分たちで守れるのか」と9条を含めた憲法改正を暗に求めた。
 井伊直弼に対しては、「もし今の時代に生きていれば、もう一度鎖国をしようというのではないか」と述べ、「軍備的には米国、経済的には中国に依存しており、今までと同じような外交・安全保障、貿易をしていて良いのか」と疑問を投げかけた。

城まつりパレードに6万人 長森雅人さんの井伊直政も

 小江戸彦根の城まつりパレードが3日、彦根城内などで開かれ、時折、冷たい風が吹く中、6万人(主催者発表)の観衆が訪れた。井伊直政役には、大河ドラマで直政役を務めた俳優の長森雅人さんも参加した。
 パレードには、井伊直弼公花の生涯行列、彦根鉄砲隊、子ども大名行列、井伊の赤鬼家臣団列、彦根町火消列、彦根・横浜友好交流委員会などの総勢約1000人が参加。城東小をスタートし、市役所前、城内、夢京橋キャッスルロード、中央・銀座街など約3㌔を巡行。途中、鉄砲隊の演武や町火消し隊の演技もあった。 馬屋前では、猿楽の再興活動をしている「近江猿楽多賀座」の演舞も披露され、多くの観客が酔いしれていた。

彦根城博物館入館者数250万人に ハイペースで達成

 昭和61年2月11日に開館した彦根城博物館への入館者が2日で250万人を達成し、同日記念式典が開かれた。
 250万人目となったのは、静岡県南伊豆町から家族と一緒に訪れた高橋松太郎さん(54)。式典には、ひこにゃんも出席し、高橋さんと一緒にくす玉を割り、市長からひこにゃんのぬいぐるみなどの記念品が贈られた。高橋さんは「1万、2万という単位ではなく、250万人目と聞いてとても驚きです」と話していた。
 市は50万人ごとに記念式典を開いており、これまでは5~6年かかっていたが、平成19年5月19日に達成した200万人から250万人へは、わずか2年5カ月ほどだった。ひこにゃん人気による来場者の増加だとみられる。

滋賀レイクスターズ 彦根で初試合で勝利 ひこにゃんも応援

 プロバスケットボール・bjリーグの「滋賀レイクスターズ」の彦根での初試合が10月31日、11月1日の両日、彦根市民体育センターで開かれた。
 対戦相手は高松ファイブアローズ。初戦の31日は、ひこにゃんも応援に駆けつけ、滋賀レイクスのイメージキャラクター「マグニー」とポーズをとり、観客を沸かせた。始球式は彦根市の小田柿幸男教育長が務めた。
 ゲームは第1クォーターこそ23対24とリードを許したものの、第2クォーター以降は、長浜出身のポイントガード・小川伸也選手の活躍などで試合を有利に進め、93対79で勝利した。
 試合後、ヘッドコーチのロバート・ピアスさんは「初の彦根での試合で負けなかったことが良かった」と話していた。1日は81対91で負け、7勝3敗となったが、依然、西地区首位をキープしている。

ゆるキャラまつり 経済効果4億5000万円

 彦根市は10月30日、23日から25日に市内で開かれたゆるキャラまつりの経済効果が約4億5000万円だったと発表した。
 彦根商店街連盟150年祭実行委と井伊直弼と開国150年祭実行委が、昨年の彦根市の観光に関する経済効果測定を参考に調査。3日間の観光客数約7万2200人と、宿泊数約1700人(23日・400人+24日・1300人)などから算出した。
 昨年のゆるキャラまつりでは2日間で約1億9000万円だった。

2009年10月30日金曜日

滋賀レイクスターズ、彦根で初試合 ひこにゃんや朝原宣治さんも登場

 プロバスケットボール・bjリーグに加盟する「滋賀レイクスターズ」の彦根での初試合が、31日と11月1日に彦根市民体育センターで開かれる(滋賀彦根新聞社など後援)。31日にはひこにゃん、1日には北京五輪400㍍リレー銅メダリストの朝原宣治さんが来場する。
 滋賀レイクスターズは昨シーズンからbjリーグに加盟し、今シーズンは西地区首位を走っている。初開催となる彦根では、高松ファイブアローズと対戦。彦根と高松が姉妹城都市であることから、ひこにゃんの来場が実現した。
 31日は、午後2時5分~エキシビジョン(ミニバス)、同4時20分~オープニング、同4時55分~始球式・ひこにゃん登場、同5時~試合。
 1日は、午前11時5分~エキシビジョン、午後0時20分~朝原宣治さんによる走り方クリニック、同1時20分~オープニング、同1時55分~始球式・朝原さん再登場、同2時~試合。走り方クリニックは先着30人のみ当日会場で参加受付(午前11時~)、上履き持参。
 応援グッズ販売コーナーや飲食ブースあり。入場料は、指定席が3300~6000円、自由席が高校生以上2500円、小中学生2000円。当日券は500円アップ。コンビニや文化プラザ、滋賀レイクスターズのホームページで販売。

2009年10月27日火曜日

豪徳寺所蔵の直弼画像、「幕末の政治家」展 彦根城博物館で

 彦根城博物館は30日から、シリーズ直弼発見の特別企画展「政治の時代―井伊直弼と幕末の群像―」を開く。学芸員が展示品を説明するギャラリートークが31日午後2時~行われる。
 欧米列強諸国のアジア進出が進み、ペリーが浦賀に来航した江戸時代後期、日本は攘夷派と開国派に分かれ、国民の政治意識も高揚していた。嘉永3年(1850)に藩主となった直弼は、将軍の側近大名グループ「溜詰大名」として幕政に意見を述べる存在となり、安政5年(1858)には大老に就任。激しい政争の中で、将軍継嗣問題や通商条約調印問題などを解決させた。
 企画展では、直弼と同時代に生きた政治家に関する史料や、彦根藩井伊家文書を展示し、「藩主」「溜詰大名」「大老」「直弼以後」の4テーマに分けて紹介する。
条約締結前の密状も
 展示品は、直弼大老就任直後に幕府に提出した誓いの言葉「井伊直弼大老就任誓詞控」、条約調印時に井伊家と親戚関係にあった攘夷派の伊達家に直弼が攘夷派大名への説得を依頼した書状、勅許を得ずに条約締結したため怒りをかった孝明天皇のわだかまりを解くことができたと記された「孝明天皇勅諚」、薩摩藩主・島津斉彬所用の木製の地球儀、直弼の三男・直安が描き豪徳寺所蔵の井伊直弼画像、吉田松陰画像など合計147点。
 開館は午前8時30分~午後5時、11月29日まで。観覧料は高校生以上500円、小中学生250円だが、彦根市内の子どもと65歳以上は身分証提示で無料。

滋賀レイクスターズを応援しよう 有志が後援会設立

 プロバスケットボール・bjリーグに加盟する「滋賀レイクスターズ」(滋賀レクスタ)を応援するため、彦根市民など湖東・湖北の有志が後援会組織「NORTH・LAKESTARS・BOOSTER・CULB」を設立した。 
 県北部から滋賀レクスタを応援していこうと組織。滋賀レクスタが湖東、湖北で試合をする際のPR活動や試合会場でのボランティアなどを行う。会員も募集中で、バスケットの経験の有無や年齢など問わない。問い合わせはhttp://groups.yahoo.co.jp/group/nlb_culb/へ。

ゆるキャラまつり2日間で約7万人 来年も期待

 国内外から138体のゆるキャラが参加した「ゆるキャラまつり」は、24、25日の2日間で約7万人(主催発表)が訪れる盛況さだった。
 ゆるキャラは、24日に27都道府県から120体、25日に19都道府県から91体が参加。ブースが設けられた夢京橋キャッスルロードや四番町スクエアは多くの人で賑わい、24日に約3万人、25日に約4万人が訪れた。昨年は2日間で約4万5000人だった。
 また24日にゆるキャラたちとのもちつき大会が開かれた銀座には約1000人、25日に花しょうぶ通り商店街で行われたスタンプラリーには約2000人が参加した。
 ひこにゃんは午前と午後に1回ずつ、彦根リキシャの荷台に乗って商店街を「パトロール」。ごった返していたキャッスルロードや四番町では、ひこにゃんが登場すると、「ひこにゃ~ん」と歓声が起こり、来場者はほかのキャラそっちのけで、追いかけたり、カメラに収めたり、握手を求めるゆるキャラもいて、その時だけは人気を独り占めしていた。
 井伊直弼と開国150年祭実行委の北村昌造会長は「今回の盛り上がりが、150年祭後の彦根の街づくりに結びつくこと、そして来年のゆるキャラまつりに繋がっていくことを心から期待している」と話している。

みうらじゅんさん「彦根をゆるキャラランドに」

 ゆるキャラという名称を名付けたみうらじゅんさんが、23日のイベントの合間に記者会見をし「彦根をゆるキャラランドにして欲しい」と求めた。
 みうらさんは「ゆるキャラは、日本の文化の一角を担うまでになっており、保護していかなければならない」「ギャルとマニアが動かないとこのようなブームは起きない。彦根がいつもゆるキャラに会える街、ゆるキャラランドにして欲しい」と述べた。
橋幸夫さん ゆるキャラ音頭をゆるキャラたちと歌う
 23日にはひこね市文化プラザで、109体のゆるキャラがステージ上で一堂に集まるイベントが行われ、3回の公演で2141人が来場した。
 ステージでは、ゆるキャラまつりに参加するキャラクターが1体ずつ映像で紹介され、みうらさんへのインタビューが行われた後、幕があがり、109体のゆるキャラがお目見えした。
 2回目の公演には、歌手の橋幸夫さんも登場し、ゆるキャラと一緒に踊りながらゆるキャラ音頭などを歌った。

2009年10月23日金曜日

ゆるキャラまつり開幕 彦根市内の商店街で

 全国から138体(23日時点)のゆるキャラが彦根に集まる「ゆるキャラまつり」が開幕した。24、25日の両日は、彦根市内の商店街に全国の自治体や海外(サイパン)、企業のゆるキャラが登場し、さまざまなイベントが催される。
 24日は120体、25日は91体(いずれも予定)のキャラクターが参加。
 夢京橋キャッスルロードと四番町スクエアの第2駐車場には、各キャラクターのブースが設けられ、地元特産品の販売や企業のPRなどが行われる。四番町スクエア内にはカモンちゃんややちにゃんなど彦根のキャラ5体も登場する。両日とも午前10時~午後3時30分。
 銀座商店街では24日午後1時~ゆるキャラたちともちつき大会。同商店街で考案しこの日初登場のキャラクターや、ぎんにゃんなど8キャラと一緒にもちつきをする。
 花しょうぶ通り商店街では25日午前11時~同商店街で考案したキャラや、かねたん、茶々姫など歴史キャラたちが参加。戦国武将の旗とスタンプを設けてスタンプラリーを行う。午後3時まで。
 ひこにゃんは彦根城に登場するほか、午前11時15分~と午後2時15分~、キャッスルロードや四番町スクエアなどを「彦根リキシャ」に乗ってパトロールする。
ゆるキャラ電運行
 近江鉄道は、ゆるキャラまつりが開かれる24、25日の両日、いしだみつにゃんとしまさこにゃんがイラストされた「近江キャラ電」を臨時運行する。またキャラクターが印刷された2日間限定の一日乗り降り自由のフリー切符も発売。大人550円、子ども280円。2000枚限定。各駅で販売。

滋賀レイクスターズの選手が高宮小学校でバスケ教室

 今月31日と11月1日に彦根での初試合を控えているプロバスケットボール・bjリーグに加盟する「滋賀レイクスターズ」の選手が21日、市立高宮小学校を訪問。児童にパスやシュートなどの仕方を教えた。
 同チームは、昨年10月の発足以来、チームのPRとバスケットの普及を目的に県内の学校へ訪問している。今年7月には彦根で初めて佐和山小で教室を開いた。
 今年10校目の高宮小には、米国出身のゲイリー・ハミルトン選手と佐藤浩喜選手、コーチの石橋貴俊さんが来校。5、6年生120人が教室に参加した。質疑応答のコーナーでは児童から「どうしたらそんなに背が高くなるのですか」「足のサイズはいくつですか」などの質問が飛んだ。その後は、パスやボールの奪い合い、ドリブル、シュートなどの練習が行われた。
 練習の合い間には児童たちが選手にサインを求める場面もあり、各選手の前には長い列が出来ていた。

彦根での初試合近づく
  彦根での初試合が、いよいよ来週に迫った。試合は31日午後5時~と11月1日午後2時~、彦根市民体育センターで開かれる。
 対戦相手は高松ファイブアローズ。前売り券は指定席のSV席6000円・S席とSアウェイ席3300円、1階自由席高校生以上2500円・小中学生2000円。車いすの介助者と乳幼児のひざ上観戦は無料。当日は500円アップ。販売場所は平和堂やコンビニ、同チームのホームページ、℡0120(976)509(火~金曜午前10時~午後6時)で。

2009年10月20日火曜日

築城後しばらく彦根城は佐和山城と呼ばれていた!? 田附清子さん講演

 彦根市の鳥居本地区で18日、とりいもと宿場まつりが開かれた。まつりの中では佐和山城研究会代表の田附清子さんが「佐和山城と石田三成の城下町」をテーマに講演。「彦根城は築城後しばらく、佐和山城と呼ばれていた」というあまり知られていない歴史を紹介した。
 石田三成が佐和山城主となった時期が天正期と文禄期の2説あることに、田附さんは、天正18年(1590)~文禄4年(1595)は秀吉と秀次の直轄領で三成は城代だったため、文禄4年7月~慶長5年(1600)9月が三成が城主を務めた時期といえると説明した。
 また、▽西明寺絵図が関ヶ原合戦後の佐和山城攻めの図と言われている▽多賀大社の社頭絵図に「澤山城」と注記されている▽多賀の大滝のかんこ踊り歌に「近江佐和山見物しょ」とある―としたうえで、「いずれも本当に佐和山城だったのか疑問符が付けられている」と展開。慶長11年(1606年)に彦根城天主が完成した後も数年間は古図などで佐和山城と記されていたことを紹介した。
 講演の最後に田附さんは、「関ヶ原の合戦はこの国の歴史を変えたが、三成が合戦を決断した場所が佐和山城だった」と話した。
 とりいもと宿場まつりが行われた中山道沿いは多くの人で賑わっていた。この日のために考案された「三成汁」も発売から約2時間で用意した150人分が売り切れた。
 まつりでは、三成汁の提供や田附さんの講演会のほか、佐和山城の遺跡展、鳥居本出身の馬場清和さん(62)の絵画展、本陣跡の住宅開放、有川製薬の店内公開も行われ、地元住民からは「これほど多くの人が訪れたのはここ何年か知らない」との声もあがるほどの賑わいだった。

ヘレン・ケラー「おおきに」彦根訪問時 スミスは日本軍批判

 「彦根を訪れた外国人たちの足跡」をテーマにした彦根近現代ドラマ―シンポジウムと狂言の夕べが17日に、滋賀大学講堂で開かれ、ヘレン・ケラーや、スミス記念堂を建設したパーシー・アルメリン・スミス、英国の水彩画家・パーソンズが紹介された。
 ヘレン・ケラーについては市教委市史編さん室の小林隆さんが説明。幼少期に熱病で視力と聴力を失うも、家庭教師のアン・サリバンと出会い、後にラドクリフ大学(現・ハーバード大学)に入学。卒業後は身体障がい者の問題や婦人参政権などの運動のために世界各国を訪問し、日本には昭和12年、同23年、同30年に訪れた。
 彦根へは昭和12年5月7日に来訪し、当時尾末町(現図書館付近)にあった県立盲学校で桜の記念植樹をし、学校からは井伊直弼像が贈られた。その後、彦根高等商業高校(現滋賀大)講堂で記念講演をし、障がい者への理解を求めたという。また彦根駅で出迎えた生徒に、ヘレン・ケラーが「おおきに」と関西弁であいさつをしていたという。
 スミスについては滋賀大学の筒井正夫教授が解説。昭和元年から彦根聖愛教会の牧師として勤務する傍ら彦根高商で英語教師を務め、昭和6年には「スミス記念堂」を建設した。
 また、朝鮮人学校を設立したり、日中戦争に関して「日本軍非難を始め、特に非難したのは南京における日本軍の暴行だった」と発言していたという。筒井教授は「思想の自由を尊重するリベラリストで、朝鮮人への深い友愛心があったといえ、現代における米国やアジア諸国といかに付き合うかのヒントがあるように思う」と述べた。
 シンポジウムでは、「直弼公と狂言茂山千五郎家」と題し、狂言師の茂山七五三さんも講演。直弼が作った2作の狂言について、当時の面を紹介しながら説明した。

「赤祭り」に赤い車400台 「遺産」走行でクラシックカー60台

 「赤祭り」が18日に、彦根城内の大手門広場で開かれ、全国各地から約400台の赤い車が集まった。
 「井伊の赤備え」と「赤鬼」にちなんで、赤を彦根のブランドにしようと実行委が開催。広場は赤色のスポーツカーやバイク、大型車などで埋め尽くされた。
 3回目の今年は、奥びわスポーツの森までの往復ツーリング、バンド演奏、大抽選会などが行われた。来場者や会場のスタッフも赤色の服を着、彦根のブランド作りに貢献していた。
 クラシックカーが東京・京都間の世界遺産と未来遺産の地を走る「RARRY NIPPON TOKYO-KYOTO2009」が17日から19日まで開催。彦根市内にも19日に約60台のクラシックカーが訪れ、京橋口駐車場ではひこにゃんとひこねお城大使が出迎えた。

「被爆桜」若葉小児童が植樹 「平和のため育てたい」

 彦根市立若葉小学校の6年生の児童たちが16日、校庭に「被爆桜」の苗木を植えた。
 被爆桜は、昭和20年に原爆が投下された広島で焼失せずに残った桜。広島市の安田女子中学高等学校ではその苗木を育てる活動をしており、若葉小では今年4月30日に同校から譲り受けて、鉢に入れて育ててきた。贈られた時は高さ1㍍40㌢ほどだったが、2㍍を超えたため、校庭に植えることにし、6年生の児童82人が、7、8人ずつで土をかぶせた。
 児童の西口功崇君(11)は「平和の大切さを伝えていくためにも、心を込めて育てていきたい」と話した。来春には花を咲かせるという。       
 山田孝教頭は「うまく成長できれば、今後は苗木をほかの小学校に贈りたい」と話している。