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2010年6月25日金曜日

参院選・滋賀選挙区に4人、知事選に3人が出馬

 7月11日投票の参院選(滋賀・改選数1)と滋賀県知事選の選挙戦が24日から始まった。
 参院選には自民新人の武村展英(のぶひで)候補(38)、無所属で新人の小西理候補(51)、民主現職の林久美子候補(37)、共産新人の川内卓(たかし)候補(54)が出馬。
 知事選には現職の嘉田由紀子候補(60)、新人の丸岡英明候補(61)、新人の上野賢一郎候補(44)がいずれも無所属で出馬した。各候補の出発式などでの演説は以下の通り(知事選、参院選の順)

「もったいないプラス」掲げる
 嘉田候補は京阪浜大津駅近くの公園で出発のあいさつ。新幹線新駅中止や流域治水のモデル事業、大幅な税金節約や借金削減など、4年間の実績をあげながら、「本当の『もったいない』は、節約するだけでなく、本来の力、人の力、モノの力、文化の力が生かされること。これらの日本人の生活哲学を『もったいないプラス』として掲げたい。子育て支援や保育園の充実、医療制度や在宅介護の拡充などに力を入れたい」と述べた。
 琵琶湖の研究に30年間、携わってきたことで「内湖を復活し、魚を取り戻したい。これまで土を耕し、肥をやり、種を撒いてきた。これからその種を育てる時期。県民が安心して暮らせ、未来に対して責任の持てる政治をしたい。これからが本番。再び、県庁に送っていただけるよう、お願いしたい」と決意を語った。

福祉、暮らし、教育を守る
 丸岡候補は京阪錦駅近くの路上で出発式。「冷たい県政を変え、暮らしを守る戦いだ」と切り出し、「嘉田知事は『もったいない』と言って、教育、福祉、医療、文化施設、老人施設を身売りして、皆さんに負担をかけている。合併も消費税増税も国や大企業の言いなりだ」と批判。「子ども、高齢者、障害者が安心して暮らせる県政を目指す」と訴えた。
 消費税増税の反対、大企業誘致奨励金の廃止、住宅リフォーム制度の創出、小中学校の35人学級の早期実現、給食費の無料化、高校統廃合の反対などを公約に掲げた。
 最後は「私は4年前、ダム建設や新幹線新駅反対に先頭に立ってきた。そして、県民世論が県政を変えた。今度もそれを起こそう。福祉と暮らし、教育を優先する県政を実現できるのは私以外にない」と締めくくった。

二大大橋無料化で経済活性
 上野候補は、近江大橋をバックに第一声。「時代は大きな閉塞感の中にあるが、滋賀はとてつもない可能性を秘めている。『もったいない』と言って節約するだけでは、その可能性を生かすことはできない」と現職を牽制。経済活性化策の一つとして、近江大橋と琵琶湖大橋の通行料無料化をあげ「県民所得や観光客数などが減少しており、滋賀の経済は弱くなっている。その大きな原因は今の県に経済の成長戦略がないからだ」「私は夢のあるビジョンを提案したい」と述べた。また公約に示した小学校給食費の無料化や、中学生までの医療費無料化をあげ、「経済と子育て・教育に重点を置いて、滋賀をV字回復させる」と話した。
 県内4市長が反嘉田連合を組織したことにもふれ「県と市町の関係がおかしくなっているが、本来は対等なパートナーであるはず」「小さな県庁、大きな市町の関係になるよう滋賀版の地方分権を進めたい」と意気込みを語り、「現職の壁は厚くて高いが、若さとやる気と情熱でその壁を乗り越えて、新しい滋賀をつくらせて欲しい」と支持を求めた。

 【参院選】
 林候補は「政治の役割とは何か、何のために政治があるのか、自問自答の6年間だった」と1期目を振り返り、政権交代後の政権運営については「コツコツと生きている人を踏みつけるような政治はおかしいと思いながら政権を支援してきた」「初めは戸惑いがあったが、国民が少しでも安心して暮らしていける日本づくりをしてきたつもりだ」と話した。2期目に向けた抱負としては、「暮らしの中の不安や悩みを一つ一つ大事にすくい上げて、足りないところは補って、温かい、優しい国にしていきたい」「母親としての優しさを持ちながら、時計の針を戻すことなく、全力で取り組みたい」と述べた。
 武村候補は民主党の候補者との違いについて「自民党は地域や国を愛する心を基本にした保守思想で、家族・地域など互いの助け合いを重視しており、公助が介入するのは最後」「民主党はリベラルの思想で、子ども手当などバラマキ政策に重きを置いている」と説明。民主党の支持母体・日教組が進める教育問題にもふれ「歴史の人物に敬意を表する教育ではなく、自虐的な教育を進めている」と批判した。
 普天間移設や政治とカネの問題を白紙に戻す形で新政権を誕生させたことにふれ「滋賀から『おかしいぞ』といえる議席が一つもない。滋賀の声を国に届ける必要がある」と述べた。
 川内候補は「日本の行き詰まりを打破するには、大企業とアメリカにきちんとものを言える党が必要であり、それを実行しているのは日本共産党だけ」と、共産党への支持を求めている。また「大企業に応分の負担をさせ、軍事費を削り、その分を乳幼児医療費無料化、国保料一人1万円の引き下げを行う」と訴えている。
 小西候補はフィリピンで遺骨収集の活動。

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