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2022年7月31日日曜日

軟式野球チームJBoy’s中学生の甲子園で初の全国制覇目指す

彦根市や長浜市などの中学生が多く所属する軟式野球チーム「JBoy’s」が県大会と近畿大会を制し、来月の全国大会に2年連続で出場。昨年は惜しくも準優勝だったが、今年は初の全国制覇を目指す。
 JBoy’sは2005年5月にHIKONE JBoy’sとして創部。現在は県内の中学生を中心に、彦根や長浜、東近江、近江八幡、大津のほか、岐阜など県外を含めた1年生21人、2年生5人、3年生20人が所属。彦根や多賀などで練習している。
 今期は春に行われた各地区代表の10チームによる全日本少年軟式野球大会滋賀県予選会で優勝。6月18日に奈良で行われた近畿ブロック予選会も勝ち抜き近畿代表になって、8月22日から25日まで横浜スタジアムで開催される「中学生の甲子園」と言われる全国大会への2年連続出場を決めた。JBoy’sは今年春の「文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会」にも出場している。
 主将で3年生の北川新大君(15)=長浜市=は「今年のチームは雰囲気がよくて、やる時はやるチーム。全国大会に出場できたのは控えの選手たちの支えが一番大きい」と話した。中心選手で3年生の池内蒼選手(14)=東近江市=は「全国ではできる限り点差をつけて逃げ切る野球をして、優勝を狙いたい」と力強く語った。

2022年7月25日月曜日

働く世代や子育て世代もボランティアに関心をもってもらう冊子・七色story発刊

 彦根市社協は、忙しい働く世代や子育て中の親にもボランティアに関心をもってもらうための冊子「七色story」を発刊。関係する団体からの配布希望を受け付けている。
 ボランティアに対して「時間的、経済的に余裕がある大学生や高齢者向け」というイメージがあるとして、それらの余裕がない働く世代や子育て中の親にもボランティアになる行動を暮らしの中に取り入れてもらおうと冊子作りを計画。
 市社協内の地域づくりボランティアセンターの沼波洋子さん(38)らが製作した。冊子のうち「あなたの暮らしにフィットしたボランティア」のページでは、「遊び仲間、友だちを作りたい」「毎日の生活に新しい出会いや刺激がほしい」「子どもと過ごす休日を充実させたい」など7項目ごとに合うボランティア活動の一例を紹介。
 「ボランティアにまつわるエピソード」のコーナーでは、実際にボランティアをした人たちが活動現場で起こったことや活動後の自身の変化を説明している。「なないろトーク」では働く世代・子育て世代の代表として株式会社いろあわせの北川雄士社長と、家事サポート業「あおいふき」の柳生麻里さんとの対談を掲載している。
 最後のページでは「琵琶湖の流木やレイクグラスを拾って工作する」「家の前から少し範囲を広げてごみ拾いをする」など、生活の中でのボランティアへの意識づけの大切さも呼びかけている。沼波さんは「ボランティアを身近に感じたり、暮らしのことを少し立ち止まって考えたりしてもらえる冊子ができたと思う」と話している。
 冊子はA4判、7ページ、フルカラー。500冊限定。冊子の配布希望は同センター☎0749(22)2821。

2022年7月16日土曜日

ヒトヲダメニスルカフェ「気軽に集って」

 彦根市京町2丁目に6月21日、飲食店「ヒトヲダメニスルカフェ」がオープン。オーナーの高橋悠馬さん(28)はダンス教室や塾も経営しており、習いに来る子どもたちや大人の憩いの場になっている。
 高橋さんは野田山町出身。大学時代からブレイクダンスを始め、国内外の大会で優勝するなど活躍。一方で大学卒業後には京都府宇治市内の小学校で教員を務めていた。しかし滋賀県の学力が全国で最下位レベルにあることを知り、帰郷後の2020年4月から小中学生向けの「悠々塾」を正法寺町で経営。京町2丁目のダンススタジオ「geiya dance studio」でダンスも教えてきた。
 
孤食の子に無料で食事提供
オーナーは塾とダンスも経営
 今年4月に悠々塾を京町2丁目に移転。ダンスや塾に通う子どもたちや幅広い年齢層の大人が気楽に休める空間を作ろうと、ダンススタジオと挟む場所にあった空き店舗にカフェを開店。「人をダメにするソファ」とも言われるビーズクッション8個を置き、店名にも採用した。テーブルとカウンターの席がある。営業時間は火水木が午前8時~午後8時、金土日が午前11時~午後10時。店長は南井怜奈さん(29)が務める。月曜定休。
 メニューはコーヒー、アールグレイ、ルイボスティー、フレンチトースト、フライドポテトなど。一方で、一人で食事をする「孤食」や経済的に苦しい家庭の子どもたちには特別メニューを無料で提供する。
高橋さんは「昼間は地域の高齢者や働いている人たち、放課後に子どもたち、夕方以降に飲食帰りの皆さんが気軽に集える場所になればいい。ちゃんとしなくてもいいカフェにしたい」と話している。問い合わせは同店☎070(4761)0798。

2022年7月13日水曜日

彦根駅西口ロータリー再整備へ 一般車両・タクシー・バスを区分け

 2025年に彦根市を主会場に滋賀県内で行われる国民スポーツ大会に向け、彦根市は彦根駅西口の駅前ロータリーの再整備を計画している。一般車両と路線バス、タクシーの出入りをそれぞれ区分けする方法で、来年度中の着工を目指している。
 彦根駅周辺地区都市構造再編集中支援事業の一環として、駅前ロータリーの約5400平方㍍のうち井伊直政の銅像以外のエリアを再整備する彦根駅西口駅前広場整備計画事業。
 
旧交番解体 公衆トイレ移築
ゴールドポストも 概算5億円
 県が土地を所有する旧交番や市有の公衆トイレを解体し、銀水前の約60㍍の道を幅約10㍍に拡幅して、ホテルサンルート近くの道までの区間をタクシーの出入り専用道路にする。これに伴い、旧交番の前のエリアはタクシー専用のロータリーになる。公衆トイレは銅像周辺に移築される予定。
 出迎えの一般車両用としては現在2つある横断歩道のうち北側を無くし、銅像前の歩道部分を道路に変更。これに伴い、大橋悠依選手の金メダル獲得を記念して設置されたゴールドポストや時計台、照明などが移築される計画。
路線バスは近江鉄道が所有する駐車場から線路沿いの道路、現在のバス停前に抜ける一方通行のルートに変更される。
 総工費は概算で約5億円。すでに昨年度までに実施設計を終えており、今年度は旧交番の土地や駐車場の一角を取得するため、滋賀県や近江鉄道と協議する。来年度中にも着手する予定で、2024年度末の完成を目指す。関連項目を馬場和子議員が13日の一般質問で取り上げた。

多賀大社周辺の飲食店や土産品店を紹介したマップ完成、滋賀県立大生デザイン

 多賀大社周辺の飲食店や土産品店を紹介したマップが完成した。デザインを担当した滋賀県立大学の学生たちが6月22日、多賀町中央公民館で完成を報告した。
 多賀観光協会は約20年前に同様の「多賀大社周辺散策マップ」を作成したが、飲食店や土産品店以外の店舗も載っていたため、観光客らからは「情報が多過ぎてわかりにくい」「おいしい店や人気の土産の販売店を知りたい」との要望が多かった。
 同協会はデザインを一新するため、多賀の魅力を発信する活動をしている滋賀県立大学の学生団体「Taga-Town-Project(略称=TTP)に依頼。同団体では人間文化学部4年で代表の小林すみれさん(22)と多賀町在住の宮野明日香さん(21)たちが「多賀・絵馬通り グルメ&おみやげ さんさくマップ」を、同学部を卒業した小幡悠矢さんが「多賀大社周辺散策マップ」をそれぞれデザインした。
 
「多賀大社周辺」
「絵馬通り」版も
 「多賀・絵馬通り」版は小林さんと宮野さんら学生5人が昨年6月から約1年かけて多賀町内の飲食と土産を扱う32店を巡り、メインメニューや人気商品の写真、紹介文、営業日、連絡先を掲載。マップには多賀大社や国登録有形文化財の建物、アケボノゾウ、町花のササユリなどのイラストと共に各店の場所を取り上げているほか、その下の欄では「糸切餅の三本線の由来」「多賀大社の杓子(しゃくし)」「村山たか女ら歴史上の人物」を説明した多賀の豆知識コーナーを載せている。
 「多賀大社周辺」版は和モダンと自然の緑色を基調にデザイン。多賀大社周辺の名所と「食べる」「買う」「泊まる」「その他」の場所を紹介。もう片面では広域マップとして、多賀大社、河内の風穴、あけぼのパーク多賀、胡宮神社、大瀧神社、高取山ふれあい公園の場所と説明文を掲載しているほか、彦根城や国道、高速道路のイラストを載せてアクセス方法を案内している。
 小林さんは「お店の方々も丁寧に対応してくださり、使いやすいマップに仕上がったと思う」と話し、宮野さんは「一人でも多くの方にこのマップを手に取ってもらい、多賀の観光を楽しんでほしい」と述べた。
 5000部ずつ発行。両マップとも多賀町内の観光案内施設や公共施設、掲載店舗のほか、彦根駅前の彦根市観光案内所にも置いている。

ウクライナ支援へ尾田洋一さん夢京橋キャッスルロードで募金活動

 ロシアの侵略を受けるウクライナを支援するため、彦根市野瀬町の尾田洋一さん(68)が金土日曜の日中、夢京橋キャッスルロードで募金活動をしている。
 ウクライナでの戦争が始まった2月末以降、その報道を目にするたびに「腹が立っていた」と言う尾田さんは「ふと、募金活動をしよう」と思い立ち、閉店前の飲食店「スイス」前で4月14日から5月29日までの休日(月曜)以外の毎日、募金活動をして21万6902円を集めた。
 スイス閉店後の6月3日以降は夢京橋キャッスルロードの宗安寺斜め前のスペースで金土日の午前11時から午後3時まで募金活動を実施。6月末までに1万3000円近くを集めた。募金で集まった支援金は在日ウクライナ大使館に振り込んでいる。
 尾田さんは看板やのぼり旗、ウクライナの国旗カラーのバッジを自費で購入し、バッジなどを募金の協力者に進呈。「ウクライナの一日も早い平和を願い、これからも続けたい」と協力を求めている。

2022年7月6日水曜日

視覚障害の塚本嵯貴さん社交ダンスに挑戦「将来は指導者に」

 彦根市立花町の塚本嵯貴(さき)さん(23)は視覚障害者でありながら社交ダンスに挑戦しており「将来は同じ視覚に障害がある人たちに教えられるレベルになりたい」と日々、練習に励んでいる。今月12日に文化プラザで開かれた競技会にも出場し、華麗なダンスを披露した。
 塚本さんは京都市内で生まれた時から先天性の難病に伴って視覚障害があり、左目が盲で、右目もほとんど見えない。2017年に両親と妹と一緒に彦根市内に引っ越したが、翌年に父を亡くし、そのショックから立ち直れない状況が続いた。
 昨年の初夏に彦根市松原の県立視覚障害者センターで社交ダンスに出会い、月1回のペースで習い始めた。そして昨年12月から県内の視覚障害者たちの社交ダンスの団体「チームアイ」に参加。講師の日野光江さん(63)=甲賀市=と西河健さん(60)=日野町=の指導を受けながら、東近江や瀬田などの公共施設で週2回ほどのペースで練習に励んでいる。文化プラザでの競技会「ダンシングギャラクシー滋賀」では西河さんとペアを組み、3種類のダンスを踊った。
 
「未来考え前向きに」
母「明るく、自信ついた」
 
 ダンスを挑戦し始めた理由として、塚本さんは「私の未来を考えた時、このままではいけないという思いがあった。前向きな気持ちになりたかった」と力強く話した。
 一般の社交ダンスにはスタンダードとラテンの部門で5種類ずつあるが、視覚障害者はそのうちのワルツとタンゴ、ルンバとチャチャチャの2種類ずつを踊る。塚本さんは「ステップがうまくできた時がうれしい。特に動きが速いチャチャチャを踊るのが楽しい」と笑顔を見せた。
 母親の佳奈映さん(53)によると、「娘はダンスを習ってから性格が明るくなった。やる気や向上心も上がっており、自信もついたと感じる。上位レベルは厳しい世界なので、できる限りのサポートをしていきたい」と話した。
 塚本さんは現在、最下位ランクのアマE級だが、「練習をがんばってA級になって、指導員の資格も習得したい。そして同じ視覚障害者に教えるレベルまでになりたい」と意気込みを語った。
 

絵本「へいわって どんなこと?」ウクライナ語に翻訳した滋賀大生が西中学校の放送室から動画配信

 絵本「へいわって どんなこと?」をウクライナ語に翻訳する活動をした滋賀大生たちが6月22日から計3回、彦根市立西中学校の放送室から校内向けに動画を配信。西中生たちに平和の大切さを呼びかけている。
 滋賀大学は以前からポーランドのヤギェウォ大学と連携事業を進めているが、このプロジェクトの中心的な存在を務めている近兼敏客員教授がロシアのウクライナ侵攻を受け、ポーランドと隣接するウクライナのドニプロ国立大学とも連携。絵本の翻訳の企画に賛同した滋賀大生の6人と日本語を学ぶドニプロ大生3人が4月中旬から1カ月ほどかけて、オンラインで話し合いながら浜田桂子さん著の絵本「へいわって どんなこと?」をウクライナ語に翻訳した。
 西中学校は生徒たちに平和の大切さを知ってもらおうと、絵本の翻訳に携わった滋賀大生による動画の校内放送を計画。学生たちは今月22日と29日、7月6日の朝に10分間、放送室で絵本の作成に至った経緯や平和への思いを生徒たちに向けて解説する。
 初日には経済学部3年の森本夏帆さん(20)とデータサイエンス学部の逢坂安曇さん(21)が来校。2人はウクライナとロシアの子どものイラストを手にしながら「戦争で苦しんでいるウクライナの子どもたちが未来に希望が持てるよう、絵本を翻訳しようと思った。ウクライナの大学生とオンラインで話すうちに、とても身近に感じるようになった。皆さんもウクライナで起こっていることを身近に感じ、平和やこれからの行動について見つめ直してほしい」と呼びかけた。
 司会を務めた放送担当の西中2年生の西畑穂美さん(13)は「爆弾の被害でウクライナの中学生が苦しんでいることを知った。平和の大切さについて改めて考えさせられた」と話した。西中では滋賀大生の3回の放送後、生徒と学生との意見交換を行い、平和についての活動を計画していく予定。