彦根市教委は先月30日に開いた教育フォーラムで、児童生徒の人との関わりや将来へのイメージに関する実態調査結果を発表。子どもの多くが「将来はのんびり暮らしている」というイメージを持ち、中学3年生の半数が将来なりたい職業がないと答えていたことがわかった。
調査は今年7月、市内小学4年~6年生と中学1年~3年生の中から無作為に抽出し、小学生1430人、中学生633人からの回答をもとに結果を示した。
人との関わりのうち、「保護者との会話」については、小4~中1の7%前後、中2と中3の11%前後が「保護者はあまり・ほとんど話を聞いてくれない」と答え、児童生徒の10%前後が「家族との関係にあまり・全然満足していない」と回答していた。
将来については、「大人になった時、のんびり暮らしているか」との問いに、小4の半数、ほかの学年の70%~80%が「のんびり暮らしている」とし、忙しく働きたくない気持ちをもっていることがわかった。
「大人になった時、世界で活躍しているか」の質問には、「そう思う」と答えたのは小5の27%が最多で、ほかは20%以下だった。「将来、なりたい職業があるか」に「わからない」としたのは、小学生が20%以下だったが、中1が30%、中2が41%、中3が50%と、年齢が上がるごとに将来就きたい職業がないと思っていることがわかった。
渡部・副学部長「社会全体で子育てを」戦後から現代の社会について、「戦後から1975年ごろまでは努力すれば何とかなる社会、76年から95年ごろまでは努力しても仕方がない社会だったが、96年以降は努力をする気になれない社会になった」と解説。
市教委の調査結果で明らかになった、子どもたちの志気の低下に理解を示す一方、10%前後が保護者と接していないという結果を指摘し「その10%を軽んじてはいけない。10%の子たちに目を向けるべきで、社会全体で子育てをしていかないと」と述べた。
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