県立高校の統廃合を含めた再編を計画している県教委が23日、彦愛犬地区の小中学校のPTAを対象に、意見を聴く会をひこね燦ぱれすで開き、PTA役員や小中高教諭ら44人が出席。会では県教委が再編の必要な理由を説明したが、意見をしたPTA役員らのほとんどからは県教委の説明に不満の声が相次いだ。
会ではまず、県教委側が県立高校の直面している課題として、▽生徒数が平成2年時の2万0747人から今年は1万4439人と減少しており、37年には1万2208人に推移する▽情報化の進展など急激な社会変化により生徒のニーズが多様化している▽県債残高が1兆円を超えるなど県財政が厳しい状況にある―ことを説明。
これにより10年後には、生徒の減少で学校活力が低下し、学科の構成と生徒の志望にかい離が生じ、施設・設備面の改善が遅れる―とし、「統合・学科改編などの再編が必要だ」と解説。平成20年7月に設置した「県立学校のあり方検討委員会」の翌年3月の報告では、適正な学校規模を6~8学級程度にすることなどが示されたとした。この説明に対して、PTA役員らからは「保護者会を開くなりして、マイナス情報を含めてすべての関係者が情報を知るようにするべきだ」、「学級が少ない方が先生も適切に対応できるのではないか」、「県の教育分野への投資額は全国で下から4、5番目で、逆にもっとお金をかけるべきだ」、「学校が無くなることで、地域社会への影響も出てくるのではないか」などと質問。
一方の県教委側は、「今回の会で終わりではない」、「10学級だと生徒の顔と名前がわからないが、6~9学級だと覚えられる先生が多い・・・」など、いずれもあいまいな回答が目立っていた。
なお今年度、県立高校(全日制)で1学年の募集定員が5学級以下の彦愛犬地区の学校は、彦根翔陽(5)、彦根西(4)、愛知(3)。
県民に意見を募集
県教委は、県立高校再編に関して県民に意見を募集している。
「魅力と活力のある高校づくりを実現するために」、「再編を検討するにあたって大切にすべき視点」などをテーマに募集。12月15日までに県教委教育総務課教育企画室へ。問い合わせは同室℡077(528)4513へ。
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