東京大学史料編さん所の本郷和人教授を講師に迎え、初回は「戦国時代の原理」をテーマに講義。本郷教授はドイツの哲学者・ヘーゲルが唱えた自由と平等の概念を取り上げながら「日本には平等はあるが、野放図な自由しかなく、日本の歴史には当てはまらない」「その代わりに日本には平和という要素がある。色んなものを失ったが、平和な時代にあり、平等と平和という方が分かりやすい」と解説。
源頼朝(鎌倉)時代と豊臣秀吉(安土桃山)時代における家臣への領地を与える方法の違いと、ヘーゲルによる法の哲学の「自由とは所有である」の考えにふれた上で「秀吉時代なら家臣の領地を侵害したら秀吉が反発するが、平安や鎌倉、室町時代ではトップにそんな権力がなく、所有権が未成熟」「中世の時代は自由が弱く、成長する過程にあった」と結論付けた。
次回以降は8日に「信長・秀吉と天皇」、22日に「自由と平等の日本史」をテーマに行われる。いずれも午後7時~。1回1200円。問い合わせは文プラチケットセンター☎(27)5200。
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