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2021年4月2日金曜日

野球肘の検診 県内初

 彦根学童野球連盟に加盟する小学生を対象に、投げすぎで肘(ひじ)に症状が出る「野球肘」の予防を目的にした検診が3月20日、多賀町の滝の宮スポーツ公園で行われた。
 野球肘は少年期のオーバーワークで肘の内側、外側、後方に症状が出るけがで、特に外側は痛みが出てから受診しても手遅れになる場合がある。
 彦根学童野球連盟などによると、野球肘を防ぐ学童野球向けの検診は徳島県や奈良県で先進的に行われているが、滋賀県ではこれまで実施されていないという。同連盟事務局次長で理学療法士の小林博樹さん(33)=甲良町=は子どもたちの野球肘を防ぐ検診を行う団体「SBBCS(Shiga Base Ball Club Supports)」を設立。県内外の整形外科医や理学療法士、柔道整復師らと一緒に県内で初めて「野球肘検診」を企画した。
 この日は同連盟に所属する16チームのうち希望のあった12チームの新5、6年生107人がチームごとに参加。医師3人、理学療法士6人、柔道整復師4人が3カ所に分かれて、児童一人ずつに対し、肘の状態を調べる理学所見をした後、エコーを使いながら肘を伸ばした時と曲げた時の骨と軟骨の状態を診察した。
 城陽小4年で一塁手と投手を務める櫻井遥さん(10)は「大丈夫だったようで安心しました。これでこれからも練習に励めます」と笑顔を見せた。野球肘には軽度のレベル1から重症のレベル4まであり、レベル2までは痛みを感じないことが多いという。小林さんは「痛みが出てからでは遅い場合があり、レベル2までの状態を早期に発見するのが重要。彦根地域のみならず、県内各地に広まるよう努めたい」と話していた。彦根地域では来年以降も実施していく予定。

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