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2021年4月28日水曜日

彦根市長選 新人の和田裕行氏初当選「市民の勝利」

 彦根市長選は25日、投開票が行われ、新人の和田裕行氏(50)が1万3903票を獲得。現職の大久保貴氏(57)と元職の獅山向洋氏(80)を破り、3度目の挑戦で初当選を果たした。当確後、和田氏は「市民の皆さんの勝利だ」と喜びをかみしめた。
 選挙戦は新型コロナ対策や財政再建が争点となった。和田氏はユーチューブやフェイスブック、インスタグラム、ツイッターなどSNSを活用した「新しい選挙戦」を展開。「リセットと復活」をキャッチコピーに掲げ、若者や子育て世代のほか、現市政に不満を抱く中高年にも浸透した。当初は投票率の低さが予想され、現職が組織票をまとめると見られていたため苦戦が予想されたが、選挙戦の中盤から終盤にかけて和田氏の陣営でも手ごたえを感じ、次点に2000票以上の差をつけて勝利した。
 当確の報告を受けて登場した和田氏は「現職有利の予想だったが、必ず勝てると思って戦った。何も言えねえという感じ」と笑顔を見せた。勝因としては「市民の皆さんの代弁者として訴えてきた。市民の皆さんの勝利だ」とし、新型コロナ対策については「万全のコロナ対策を全力で取り組みたい。ワクチン接種は一刻一秒を争うため、無駄のないように進める」と述べた。
 
「一市民として応援」
大久保氏 敗戦の弁
 大久保氏は推薦を受けた連合滋賀や地元3町などの組織票のほか、支援に回った彦犬地区の県議4人全員や市議会与党会派の夢みらいの市議らのバックアップを受けた選挙戦を展開。「市の財政は健全だ」と強調したが、和田氏や獅山氏の陣営にフェイスブックで批判を受けた。敗戦後、大久保氏は「大きな事業が進んでいるので、新市長を中心に市が最も良い発展の道に進むよう導いてほしい。5月10日以降は一市民として応援したい」と語った。
 
獅山氏 高齢影響
獅山氏は市議5、6人の支援を受けながら、政治経験と知名度から高齢者を中心に支持を得たが、やはり80歳という年齢を不安視する声もあり、伸び悩んだ。獅山氏は「現職への批判票の大半が私ではなく、和田氏に流れたということ。やはり歳の力(差)か」と分析した。
 大久保氏の任期は5月9日までのため、当選した和田氏は5月10日に初登庁する予定。
 
事実上の過去最低
投票率、コロナで
 当日の有権者数は9万0244人。うち3万4868人が投票し、無効は621票。投票率は3864%で、春の通常の市長選では最低だった前回4年前の3916%を下回った。
 期日前投票は、仮庁舎2705人、稲枝支所1250人、ビバシティ彦根4134人、文化プラザ1231人の計9320人で、前回4年前の7386人から増加した。

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