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2009年11月27日金曜日

彦根の村崎えんさん 坊っちゃん文学賞で大賞

 彦根市の村崎えんさん(22)=ペンネーム=の小説「なれない」が、第11回坊っちゃん文学賞で大賞を受賞。来年1月20日発売予定の雑誌「クウネル」(マガジンハウス)に掲載される。
 坊っちゃん文学賞は、夏目漱石の代表作「坊っちゃん」の舞台となった松山市が、新しい青春文学の創造を目指して平成元年に創設。審査員には椎名誠、早坂暁など著名な作家が名を連ね、大賞受賞者には賞金200万円が贈られる。
 11回目の今年は1138点の応募があり、選ばれた8点から24日に選考会が行われ、村崎さんの作品と、ふじくわ綾さん(31)=大阪府吹田市=の「右手左手、左手右手」が大賞に選考。
 村崎さんの作品「なれない」は、就職活動がうまくいかない主人公が、カメラ屋の店員や中学校の同級生と関わる中で、自分自身を見つめ直すストーリー。
 村崎さんは「私にとって初めての小説で、試行錯誤して仕上げた。執筆中は就職活動中でストレスがたまっていたので、そのイライラをぶつけるように書いた。またイライラがたまったら次の作品を書こうと思う」と話していた。

「金亀会館」彦根市に寄付 「現代の藩校」へ

 彦根市は25日、彦根藩の藩校だった「金亀会館」(中央町)=市指定文化財=が市に寄付されたと発表した。今後、平成23年度から保存修理工事が行われ、完成後の同26年度以降は地域の学習の場など「現代の藩校」として開放される。
 彦根藩では寛政11年(1799)に十一代藩主・直中が、現在の彦根西中運動場に藩校「稽古館」を開講。天保元年(1830)には、十二代・直亮が「弘道館」に改名。敷地面積約6000平方㍍に、講堂のほか、剣術、槍術、弓術、馬術を学ぶ施設が建っていた。明治4年(1871)の廃藩置県により廃止されるまで藩校として存続し、十三代・直弼の開国論に影響を与えた中川禄郎や直弼の腹心・長野義言、明治の三筆と呼ばれた書家・日下部鳴鶴なども輩出している。
 明治維新後は、西本願寺系の子弟教育の中学校(現・龍谷大学附属平安高校)となったが、学校は京都に移転。大正12年に講堂が現地へ移築され、以降、「金亀教堂」(一般的には金亀会館)と呼ばれ、宗教法人・本願寺金亀会館が所有してきた。木造瓦葺きの平屋建てで床面積は約261平方㍍。切妻屋根の玄関を入ると、「庇」に囲まれた「本堂」があり、奥は1段高くなっており、「仏間」として利用されていた。平成19年1月25日に市指定文化財に。
 老朽化が進んでいたが、今年1月に「歴史まちづくり法」に基づく整備補助の認定を受けたため、市は金亀会館の保存修理を行うことを決定。6月22日に市に寄付され、内部の整理が終了したため、今月初めに正式に引き渡された。

2009年11月25日水曜日

自民党・滋賀2区支部長に藤井勇治氏内定 長浜市長選へ推す声も

 自民党は、次期衆院選の有力候補となる選挙区支部長の内定者(追加)を発表。滋賀県内では彦根市など第2選挙区の前衆院議員・藤井勇治氏(59)が内定した。藤井氏は支部長を受諾する意向を示しているが、来年2月14日に予定されている長浜市長選への出馬を同氏に要請する声もあがっている。
 自民党は、今年8月の衆院選小選挙区での落選者のうち、惜敗率が60%台で65歳以下だった30人を選定。各都道府県連が了承した後、全国300選挙区のうち現職109人を入れた191選挙区の支部長が決定する。藤井氏は平成17年の郵政解散で自民公認で出馬し比例により初当選。今年8月の衆院選では落選している。
 藤井氏に対しては、長浜市長選への出馬を要請する動きがある。長浜市長選へは、現職の川島信也氏(73)が出馬をすでに表明。藤井氏は滋賀彦根新聞の取材に「基本は国政一筋」と慎重姿勢を見せつつも「無投票はあってはならない」と話している。

新型インフルエンザのワクチン接種 彦根市で子どもの受付も開始

 新型インフルエンザのワクチン接種の予約が、25日から彦根市内の1歳~小学3年生などでも可能になった。
 新型インフルによる重症化を防ぐため、先月末から妊婦や基礎疾患患者を対象にワクチン接種の予約が始まり、今月初めから順次、接種が行われている。
 25日からは▽1歳~小学3年生▽(予防接種の効果が小さい)1歳未満児の保護者▽小学4~6年生で―予約が開始。来月初旬から下旬にかけて順次、接種が始まる。中学・高校生は12月初旬予約・同下旬接種開始となる。
 ワクチンの予約と接種は、最寄りの診療所や総合病院で行われているが、医療機関によって、その時期に多少の違いが出る。市のホームページで医療機関掲載。
 接種費用(同じ医療機関で)は1回目が3600円、2回目(小学生以下など)が2550円。助成制度もある。問い合わせは彦根市健康推進課℡(24)0816か市のホームページへ。

安政の大獄「和解」訪問 井伊直岳さんら水戸で墓参り

 井伊直弼主導による安政の大獄で処刑された水戸藩士・安島帯刀ら4人の墓参りをするため、十八代当主・井伊直岳氏や獅山市長らが21日に水戸市を訪問した。
 吉田松陰の萩市、橋本左内の福井市に続く「和解」訪問の第3弾。安政の大獄で処刑された水戸藩士は、帯刀、茅根伊予之介、鵜飼吉左衛門、鵜飼幸吉。彦根からの一行は、水戸藩開藩400年記念シンポジウムなどに参列した後、帯刀の墓がある酒門共有墓地、ほか3人の常磐共有墓地を訪問した。
 井伊さんは「両者は違う立場だったが、どちらも国を思い、やるべきことをやった。心を込めて哀悼した」と話した。

舟橋聖一顕彰 青年文学賞・冨士野督子さん 文学賞・ねじめ正一さん

 18歳~30歳の若者を対象にした舟橋聖一顕彰青年文学賞と、近畿または滋賀県に隣接する府県の小中高生対象の文学奨励賞の入賞作が発表され、青年文学賞の最優秀賞には冨士野督子さん(27)=さいたま市=の小説「虹待ち」が選ばれた。すでに刊行されている作品から選ぶ舟橋聖一文学賞には、ねじめ正一さん=東京都杉並区=の「商人」が受賞した。表彰式は28日午後2時~彦根ビューホテル(松原町)で開かれる。
 舟橋聖一は、NHK大河ドラマの第一作として昭和38年に放映された「花の生涯」の作者として知られる。この功績が評価され、翌年には彦根市名誉市民(第1号)の称号が与えられた。昭和51年に72歳で死去。同59年12月には舟橋家から寄付を受け、それをもとに同61年度から舟橋聖一顕彰文学奨励賞を、平成元年度から青年文学賞を授賞している。
 今年は文学奨励賞に計173作品、青年文学賞に96作品の応募があった。

2009年11月20日金曜日

藩主使用の船着場跡 彦根城内堀で見つかる

 彦根城内の広小路(裁判所前)近くの内堀で、江戸後期に作られたとみられる「舟入(ふないり)」(船着場)跡が見つかった。28日に見学会が開かれる。
 天保7年(1836)作成の「御城下惣絵図」では、内堀沿いの舟入は広小路、米蔵(梅林)用、楽々園の3カ所で確認される。そのうち、藩主や要人が利用したのは広小路と楽々園の場所で、舟を入れられるエリアもある。
 文化財課は8月から(来年3月まで)内堀の5カ所で石垣の補修工事をしており、その中で絵図に描かれていた広小路エリアの発掘を行い、先月中旬に舟入を確認した。幅約16㍍・奥行きは調査中。
 文化13年(1816)の古文書には「十一代藩主・直亮が表御殿を経由して『広小路御舟着』より乗船し、追手橋(大手橋)下、弘道館(西中)前、山崎御門橋下を舟でお通りになられ、松原御下屋敷に御着船・・・」などと書かれている。
 文化財課によると、古文書に登場することや周辺の石垣が落とし積みという工法が用いられていることなどから、江戸後期に作られたとしている。
28日に見学会
池田家長屋門も
 市教委文化財課は28日午後2時から、広小路の舟入跡と、発掘調査中に馬屋跡が見つかった旧池田家長屋門(尾末町)=市指定文化財=の見学会を開く。
 彦根藩中流武士の池田家は主屋と長屋門から成っていたが、現存は長屋門のみ。昭和48年4月28日に市文化財指定。今年5月から解体工事が行われ、先月11日には見学会が開かれた。発掘調査中に馬屋の跡が発見された。平成22、23年度に再建工事が行われ、23年度中に完成する。
 見学会の集合場所は市民会館正面玄関前。小雨決行。先着50人。申し込みは27日までに市教委ホームページか文化財課℡0749(26)5833へ。

荒神山少年自然の家 県が彦根市へ移管求める

 財政難により県営施設の移管・売却が検討されている中、県は18日、荒神山少年自然の家(彦根市日夏町)を移管する方向で市と交渉に入っていると発表した。
 自然の家は昭和51年4月1日に、約30㌶の敷地に鉄筋コンクリート2階建(一部3階)の宿泊研修施設として建設。ほかにも、ファイアー場、キャンプ場、ウォークラリーコースなどがある。昨年度の延べ利用者数は2万2234人。今年度は施設管理費や人件費などで約5500万円を見込んでいる。
 県は、平成20年3月の「財政構造改革プログラム」で自然の家を平成21年度から休館する方針を示したが、市民有志団体や市議会などが県に存続を強く求めた。県は今年8月の行政経営改革委員会で「彦根市への移管を検討し、不調の場合は平成23年度までに廃止すべき」と提言していた。来年度は、小学4年生が森林保護を学ぶ「やまのこ」事業が予定されているため、県が運営を継続する。
 末松史彦教育長は「市に移管できればと考えている」と話している。

がん相談支援センター設置 彦根市立病院内に

 彦根市立病院はこのほど、がん患者や家族からの相談に応じるための「がん相談支援センター」を開設した。
 厚生労働省から今年2月に地域のがん治療の核となる「地域がん診療連携拠点病院」に指定。市立病院以外の医療機関に通うがん患者や家族からの不安や悩みなどの相談にも応じることにした。
 場所は1階の医事課隣り。相談受付日時は毎週月曜~金曜(祝日除く)の午前8時30分~午後5時15分。無料。電話でも可。来訪前には予約が必要。問い合わせは同センター℡0749(22)6050・内線1255へ。

2009年11月17日火曜日

乗合タクシー試運行へ 定住自立圏協定締結の彦愛犬

 「定住自立圏」形成に関する協定を締結した彦根市、犬上郡3町、愛荘町の1市4町はこのほど、湖東圏域公共交通活性化協議会準備会の設立総会を開き、市が稲枝や鳥居本などで運行している「乗合タクシー」を来年6月から市外でも試運行する方針で一致した。
 同協議会は圏域内での公共交通の活性化を目的に、1市4町の担当課職員、警察署、学識者、道路関係者、住民らで組織。会長には松田一義副市長を選んだ。今年度の事業費1140万円は中心市の彦根市が負担する。
 市は昨年3月に市公共交通活性化協議会を設立し、10月から稲枝と鳥居本で予約型の乗合タクシーを運行している。今後は市の協議会を湖東圏域の協議会に一元化し、乗合タクシーを軸に、近江鉄道や路線バス、JRを含めた1市4町での公共交通システム計画を来年3月までに策定。圏域内での乗合タクシーなどの試運行を6月から行う方針。
河瀬地区で運行開始
彦根市3地区目
 彦根市は河瀬地区内で、路線バスの運行を削減させる代わりに予約型乗合タクシー「愛のりタクシーかわせ」の運行を導入。初日の16日に亀山出張所前で出発式を開いた。
 市は、河瀬駅から北部に向かう路線バスのうち、JRより東側の路線の利用者が少ないため、1往復のみに削減。
 その代替処置として導入した乗合タクシーは、利用者または家族が近江タクシー彦根営業所に予約のうえ、時刻表に従って停留所から乗り、停留所で降車し目的地に向かう。帰宅の際も予約し停留所から乗車する。市内では昨年10月以降、鳥居本と稲枝の2地区で導入。
 河瀬地区では、路線バスの運行削減に伴うJR東側の河瀬東、路線バスが走っていない亀山、JR西側で路線バスの停留所から離れている日夏の3路線で運行。市立病院や豊郷病院、平和堂日夏店などに向かうことができる。運賃は400円~700円だが、子どもや障がい者、要介護者は半額か無料に。
 出発式では松田一義副市長、地元住民、タクシー会社職員、ひこにゃんがテープカットをし、第1弾が出発した。

新型インフルエンザのワクチン接種助成、彦根市受付開始

 彦根市は、新型インフルエンザのワクチン接種費用の助成受付を16日から開始した。
 対象者は、優先接種対象者の①妊婦②基礎疾患者③1歳~小3④1歳未満の子どもの保護者⑤①~④のうち身体的理由で予防接種を受けることができない者の保護者―と、優先者以外の⑥小4~小6⑦中高生(相当年齢)⑧65歳以上。そのうち市民税非課税世帯と生活保護世帯の市民は全額公費負担、ほかの世帯で①~⑤は1回あたり1000円を助成。いずれも申請可能回数は2回。
 全額公費負担となる市民は医療機関に接種を予約し、印鑑持参で市健康推進課(平田町)に申請。すでに接種が終わった人も助成対象。1000円が助成される市民は接種後に接種済証と領収書を添え市健康推進課へ。問い合わせは同課℡0749(24)0816へ。

錦秋の玄宮園ライトアップ 屋形舟も夜間運行

 恒例イベント「錦秋の玄宮園ライトアップ」が14日から始まった。内堀での屋形舟の夜間運行も同日から開始。
 玄宮園内のほか、天守や彦根城周辺もライトアップされ、毎年、カップルや夫婦、親子連れが園内を散策しながら、幻想的な風景を眺めている。入園料は高校生以上500円、小中学生200円。日中用の観覧券は使えない。彦根観光協会のホームページの割り引き券や、ふるさと納税者用の「年間パスポート」の持参者は割引サービスも。茶席は500円。入園は午後6時~午後8時30分。
 屋形船は玄宮園前船着き場から。午後7時~と同8時~。29日までの土日・祝日。乗船料は中学生以上1200円、小学生以下600円、3歳以下無料。ライトアップは30日まで。

彦根城内のジオラマ展示、城下町のCG映像も

 彦根城の佐和口多聞櫓に今月から、城内のジオラマの展示と城下町のCG映像の放映をしている。
 ジオラマは、太鼓門櫓に展示していた模型を新調し、中堀一帯も立体化。城下町も武家屋敷を赤色、町人の屋敷を黄色に色分けし、平面で表現している。300分の1の大きさで、2・6㍍×3・45㍍、高さ1・75㍍。 
 CGは50型で、佐和口、魚屋町(本町3丁目)、善利組足軽組屋敷、七曲り仏壇街、松原湊をタッチパネルで表示できる。展示は来年3月24日まで。入場無料。

2009年11月13日金曜日

彦根出身・GOMAさん CD発売記念し鳥居本駅で凱旋ライブ

 彦根出身のシンガーソングライター・GOMAさん(26)が、近江鉄道と琵琶湖をテーマに作詞したCD「でんしゃ/みずうみ」を発売。15日午前11時~近江鉄道の鳥居本駅でCD発売記念ライブを開く。この曲でのライブは初。入場無料。
 GOMAさんは幼少期から彦根で過ごし、彦根翔陽高校では軽音楽部に所属。卒業後は大阪の音楽スクールに通い、そこで「ゴスペル」に出会った。熱い思いを持ってみんなで歌う魅力にひかれ、ゴスペルをえがいた洋画「天使にラブソング」の舞台になった米国の教会で研修を受けるなどし、腕を磨いた。その後は県内を中心に活躍し、昨年からは東京を拠点に全国でライブ活動を展開している。
 単独のCDは2006年に続いて2作目。1曲目の「でんしゃ」はGOMAさんが鳥居本に住んでいた小中学生のころ、市街地に出かける時利用していた近江鉄道の車内で初恋の人を考えていた事を、2曲目の「みずうみ」は松原の湖岸で子どものころに遊んだ思い出を、それぞれ歌詞にしたという。
 GOMAさんは「東京で暮らすようになって、改めて彦根や滋賀の良さがわかってきた。その思いを伝えようとCDにした。滋賀の多くの人に聴いてほしい」と話している。
 CDは滋賀県限定販売。1000円。サンミュージック各店、近江鉄道ミュージアムなどで販売している。15日のライブ会場の鳥居本駅でも販売。なおライブは15日午後3時~八日市駅でもある。

おうみの名工 木地師・大橋和夫さん

 滋賀彦根新聞は「おうみの名工」として知事表彰された受章者のうち、彦根市内の事業所で活躍する2人にインタビュー。今号では、大橋木工所代表取締役の大橋和夫さん(63)=高宮町=を紹介する。
 大橋さんは、高校卒業後から家業の仏壇木地製造業に就き、彦根仏壇の木地師の技を磨いた。30年ほど前に三代目となり、昭和63年12月には伝統工芸士に認定。業界の発展と後進の指導にも尽力している。これまでに彦根仏壇伝統工芸士会会長、彦根仏壇木地組合長を歴任した。
 外国産の参入で売上が低迷している彦根仏壇業界について、大橋さんは「引き継ぐ職人が少なくなっていることが心配」と嘆きつつ、「これからは仏壇だけでなく、それぞれの店や職人が独自の製品を考案していく必要があるのでは」と話す。
 大橋木工所では、奈良の寺院からの依頼をきっかけに、木製の納骨壇作りを始めた。主流のアルミ製ではなく、木製の納骨壇を求める声が増えているという。
 大橋さんは「納骨壇だけでなく、ほかにも色んな物を作っていきたい」と熱く語っている。

2009年11月10日火曜日

彦根城天守 青くライトアップ14日、世界糖尿病デーPRで

 14日の世界糖尿病デーに合わせて、彦根城天守が14日午後6時ごろから青色にライトアップされる。今年で3回目のイベントだが、県内施設でのライトアップは彦根城天守が初めて。
 糖尿病患者は、世界の成人人口の約5~6%を占める約2億4600万人おり、2025年には07年比64・7%増の3億8000万人に増えるとされる。国連は06年12月に、世界各地での糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動を推進させるため、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定した。
 日本では07年から、糖尿病の予防活動の促進の一環で、全国各地を青くライトアップする活動が行われている。
 ライトアップはこれまでに滋賀県内で行われおらず、今年の彦根城天守のライトアップが初となる。午後10時まで。

ひこね100万人のキャンドルナイト 11日は「電気を消してスローな夜を」

 今夜は電気を消してスローな生活を―。彦根市民有志で組織のひこねキャンドルナイト実行委は11日に「ひこね100万人のキャンドルナイト」と題し、キャンドルだけでの生活を呼びかける。 
 環境保全を目的に、電気を使わないキャンドルだけでの生活を勧めようと、全国各地で「100万人のキャンドルナイト」が夏至と冬至に行われている。彦根市の実行委は昨年から「井伊は良い」「井伊はe、eco(エコ)」にちなんで、11月11日に「ひこねキャンドルナイト」を実施。個人のほか、企業や商店にもライトダウンを呼びかける。
 そのPRイベントとして7日には市内商店街に3万個の赤いキャンドルが並べられ、カップルや家族連れが訪れていた。11日の自宅などでのキャンドルナイトの様子を、実行委のホームページ(http://www.ii-ii.jp/)から送ると、ひこにゃんのオリジナルポストカードがプレゼントされる。

21世紀枠・県推薦校に米原高校 第82回選抜高校野球

 県高野連は9日、来春の第82回選抜高校野球大会の「21世紀枠」の県推薦校に、県立米原高校を選んだと発表した。
 米原高校は、今年の秋季県大会でベスト8に進出するなど、これまでの県大会で安定した力を見せている。春夏通して甲子園出場経験はない。現在の部員は31人。
 県高野連は、▽今秋の県大会で3位だった北大津に2対4で惜敗した▽ほかの部活が行われているグラウンドで工夫を凝らした練習を続けてきた▽文武両道を実践している模範校である―ことなどを評価した。
 12月上旬までに各都道府県の高野連が推薦高を発表し、12月15日ごろまでに近畿など9地区で1校ずつが選出。その後、東日本と西日本で1校ずつと、地域を限定せずにもう1校の計3校が選ばれ、来年1月29日の選考委員会で決定する。
 米原高校野球部の森一夫監督(52)は「進学校の一つとして勉学にも取り組んでいることが評価されたと思う。21世紀枠に選ばれることを期待している」と話している。

来年は「戦国」テーマに ビジターズ・ビューロー設立も ひこね集客懇話会提言書

 宿泊客増などにつながる観光施策を協議してきた「ひこね集客戦略懇話会」(座長・小出英樹彦根商議所副会頭)は6日、▽来年度の観光テーマを「戦国」にする▽集客につながる営業などをする「ビジターズ・ビューロー」を設立することを求めた提言書を獅山市長に提出した。
 同会は彦根商議所や市内大学、市内団体・企業などの20人で組織。今年5月27日から6回の協議を行ってきた。
 提言書では、▽市内には彦根城以外にも佐和山城などの城跡が多く残っているため、来年度に各種団体や行政が行うイベントのテーマを「戦国」にする▽宿泊客増を図るため、学会や教育関連会議、歴史・文化・芸術イベント、海外観光客などを誘致する▽来訪者促進のための広告宣伝、営業活動をする「ビジターズ・ビューロー」を来年5月に設立する―などとしている。
 小出座長は「官民が連携し、来年度の取り組みをさらに充実させてたい」と話した。市長は「すでに湖東、湖北の市町では観光振興事業を協同で取り組んでおり、その中心地としてビジターズ・ビューローの設置も考えたい」と述べた。

2009年11月6日金曜日

有川家住宅・庭園が県指定文化財に 西明寺のフダンザクラも

 滋賀県教育委員会は5日、有川家住宅(彦根市鳥居本町)、本隆寺(彦根市石寺町)の木造僧形神坐像などを県指定有形文化財に、有川家庭園を名勝に、西明寺(犬上郡甲良町)のフダンザクラを天然記念物(追加)に指定した。
 有川家住宅は江戸時代から、中山道沿いの鳥居本で「赤玉神教丸」の製造販売をする有川製薬として経営。敷地内には、宝暦9年(1759)建築の主屋、同12年の粉挽蔵、寛政7年(1795)の文庫蔵、文化5年(1808)の書院、同7年の薬医門、同12年の大蔵などが建つ。
 有川家庭園は、主屋の座敷前の池庭と書院前の平庭で構成、広さは合計で約156平方㍍。池には4㍍と2・8㍍の橋も架かっており、池庭は粉挽蔵が完成したころに整備された。一方の平庭は、公家や高僧などを迎えるための庭として書院が建てられたころに建築された。
 木造僧形神坐像は、全体の彫り方から9世紀の平安時代に作られたと推定される。日本古来の神が仏教に帰依した姿を表した像で、カヤで作られている。明治時代の神仏分離により、荒神山にあった奥山寺三宝荒神社(現荒神山神社)から移されたと伝わる。
 西明寺のフダンザクラは、江戸時代から同寺で咲いており、樹齢250年といわれる。昭和49年3月に天然記念物に指定された母樹があるが、衰退が著しいため、30年~10年前にかけて母樹から取り木を行い育成したところ、6本がみごとに成長した。フダンザクラは9月上旬から翌年4月ごろまで開花。ソメイヨシノと比べると花は小ぶりだが、紅葉の季節の11月には白い花で満開となる。今年は今が五分咲きで20日前後から満開になるという。
 今回は県内で計12件(追加含まず)が新たに指定され、有形文化財や記念物などで指定件数は389件に。選定・選択を入れると合計463件になった。

2009年11月4日水曜日

「井伊直弼」講演会 中村梅雀さん「生み出した事に誇りを」

 井伊直弼と開国150年祭記念講演会が1日、ひこね市文化プラザで開かれ、大河ドラマ「篤姫」で直弼役を演じた俳優の中村梅雀さんと、彦根出身でルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役の小田全宏さんが講演した。
 中村さんは、直弼に少しでも近づけるように石州流の茶道を習ったり、立ち回りを練習したエピソードを紹介。直弼が茶道や武芸などを学んだ埋木舎での生活時代について「色々な挫折を味わったからこそ自分を磨くことになり、人間的、精神的に深みが出たのだろう」と解説。
 彦根に対しては「直弼を生み出しことに誇りをもってほしい」「彦根が昔のものを守りつつ、独自の街づくりをしてくれれば」と求めたうえで、「混沌とした現在の世の中に直弼がいたらどのように裁いてくれるだろう。日本や地球のために『いい』人物が必要。彦根でそんな人が出てきたら」と話した。
 また直弼の精神論の「一期一会」をあげながら「短い時間も次への興味につながり、受け手への印象はより強くなる」と説明し、「直弼からは色んな事を学んだ。最高のものを見聞きすることや味わうことが大事だ」と語った。
「もう一度鎖国をしよう」
直弼生きていれば、小田全宏さん民主批判も
 小田全宏さんはまず、民主党政権になった原因について「国民は自民党内での相次いだ惨状に、感覚的な嫌悪感が強くなったのだろう」と分析。民主党政権に対しては、政治主導で無駄を無くそうとする取組みを評価した一方で、子ども一人に2万6000円を支給し経済状況を改善させるとする子ども手当をあげ「これで景気が回復するというのは違うと思う。社会主義的な政策にしようとしている」と懸念を示した。
 憲法改正問題にもふれ、戦後の日本が米国など戦勝国により裁判が行われ、GHQにより憲法が作られた経緯を説明したうえで、「9条では戦争しないとうたっているが、もし何かあった時、自分たちの国を自分たちで守れるのか」と9条を含めた憲法改正を暗に求めた。
 井伊直弼に対しては、「もし今の時代に生きていれば、もう一度鎖国をしようというのではないか」と述べ、「軍備的には米国、経済的には中国に依存しており、今までと同じような外交・安全保障、貿易をしていて良いのか」と疑問を投げかけた。

城まつりパレードに6万人 長森雅人さんの井伊直政も

 小江戸彦根の城まつりパレードが3日、彦根城内などで開かれ、時折、冷たい風が吹く中、6万人(主催者発表)の観衆が訪れた。井伊直政役には、大河ドラマで直政役を務めた俳優の長森雅人さんも参加した。
 パレードには、井伊直弼公花の生涯行列、彦根鉄砲隊、子ども大名行列、井伊の赤鬼家臣団列、彦根町火消列、彦根・横浜友好交流委員会などの総勢約1000人が参加。城東小をスタートし、市役所前、城内、夢京橋キャッスルロード、中央・銀座街など約3㌔を巡行。途中、鉄砲隊の演武や町火消し隊の演技もあった。 馬屋前では、猿楽の再興活動をしている「近江猿楽多賀座」の演舞も披露され、多くの観客が酔いしれていた。

彦根城博物館入館者数250万人に ハイペースで達成

 昭和61年2月11日に開館した彦根城博物館への入館者が2日で250万人を達成し、同日記念式典が開かれた。
 250万人目となったのは、静岡県南伊豆町から家族と一緒に訪れた高橋松太郎さん(54)。式典には、ひこにゃんも出席し、高橋さんと一緒にくす玉を割り、市長からひこにゃんのぬいぐるみなどの記念品が贈られた。高橋さんは「1万、2万という単位ではなく、250万人目と聞いてとても驚きです」と話していた。
 市は50万人ごとに記念式典を開いており、これまでは5~6年かかっていたが、平成19年5月19日に達成した200万人から250万人へは、わずか2年5カ月ほどだった。ひこにゃん人気による来場者の増加だとみられる。

滋賀レイクスターズ 彦根で初試合で勝利 ひこにゃんも応援

 プロバスケットボール・bjリーグの「滋賀レイクスターズ」の彦根での初試合が10月31日、11月1日の両日、彦根市民体育センターで開かれた。
 対戦相手は高松ファイブアローズ。初戦の31日は、ひこにゃんも応援に駆けつけ、滋賀レイクスのイメージキャラクター「マグニー」とポーズをとり、観客を沸かせた。始球式は彦根市の小田柿幸男教育長が務めた。
 ゲームは第1クォーターこそ23対24とリードを許したものの、第2クォーター以降は、長浜出身のポイントガード・小川伸也選手の活躍などで試合を有利に進め、93対79で勝利した。
 試合後、ヘッドコーチのロバート・ピアスさんは「初の彦根での試合で負けなかったことが良かった」と話していた。1日は81対91で負け、7勝3敗となったが、依然、西地区首位をキープしている。

ゆるキャラまつり 経済効果4億5000万円

 彦根市は10月30日、23日から25日に市内で開かれたゆるキャラまつりの経済効果が約4億5000万円だったと発表した。
 彦根商店街連盟150年祭実行委と井伊直弼と開国150年祭実行委が、昨年の彦根市の観光に関する経済効果測定を参考に調査。3日間の観光客数約7万2200人と、宿泊数約1700人(23日・400人+24日・1300人)などから算出した。
 昨年のゆるキャラまつりでは2日間で約1億9000万円だった。