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2010年5月22日土曜日

近江上布の店「大西新之助商店」 伝統工芸士の二代目・大西新之助さんが織り成す技

 近江上布の伝統工芸士・二代目大西新之助(本名・大西實)さん(62)=彦根市新海町=は、1着を作るのに約1カ月かかるというこだわりの「新之助上布」を織り成している。
 近江上布は、大麻を原料とする高宮上布と違い、苧麻(ちょま=カラムシ)が原料。湖東地方で室町時代から生産され、江戸時代には彦根藩の手厚い保護を受け、近江商人により全国に流通した。しかし大正時代から衰退傾向に入り、昭和に入ると生産量も激減。現在、近江上布の伝統工芸品を生産する店舗は大西新之助商店を含め2店のみ。
 大西さんは、彦根工業高卒業後、アルバイトをしながら夜間大学に通学。印刷インキ製造会社を経て、平成2年に先代の跡を継いで大西新之助商店に改名。同5年に伝統工芸士に認定された。
 魚など絵模様を織り込んだ「型紙捺(なつ)染」という技法を採用。製品の魅力について、大西さんは「どこが優れているのかは着る人の価値判断。私からはおこがましくていえない」「やる(作る)人がいなくなったから珍しいだけ」と謙虚な姿勢を貫き通す。
 繊維を含めた流通業界にもふれ、「今は売る側が巨大になりすぎて、作る側が売る側の言うことを聞かなければならなくなった」「そんな世の中はおかしい。作った人間が勝つようにしなければ、良い作り手も育たない」と指摘した。
 同店はほとんどがオーダーメイドで制作には1カ月前後かかる。ハンカチや名刺入れ、エコバック、ケータイケースなど小物も扱う。問い合わせはホームページ(http://shinno-suke.com/)か同店℡0749(43)4434へ。

2010年3月27日土曜日

湯葉専門店「大半」 明治創業期からの製法、彦根市芹橋

 彦根市芹橋1丁目の明治期の建物が並ぶ一帯に、約120年続く湯葉の専門店「大半(だいはん)」がある。
 現店主・梶田正喜さん(64)の曾祖父(半四郎)が、明治中期に旧四番町(現・本町1)で創業し、名前の「半」から店舗名を大半に。昭和30年ごろに現在の芹橋に移り、同50年ごろに梶田さんが祖父(半四郎)の後を継いで三代目となった。
 石製の台に専用の湯葉鍋(直径50㌢・深さ5㌢)を並べて炭火で温める昔ながらの製造法を採用。大きな鍋を使って大量生産をする方法と比べて、歯ごたえや味に微妙な違いが出るという。梶田さんは「炭火で作るというのが妙でしょう」と語る。
 材料は大豆と水のみ。毎朝6時から美紀子夫人(62)と二人三脚で作っており、午前中に生湯葉、午後に乾燥湯葉を仕上げている。生湯葉でも冷蔵庫で保存すれば5日はもつという。
 梶田さんは「湯葉はあまり食卓にのぼらなくなったが、そのまま食べる以外にも使い方は色々ある」と話す。
 生湯葉が500円パックと1000円パック、乾燥湯葉が200円~。生湯葉は店舗前に黄色の旗が掛かっていれば在庫あり。オープン時間は午前9時~午後6時。日曜・祝日休み。発送もできる。問い合わせは同店℡0749(23)2533へ。(文=山田貴之)

2010年2月20日土曜日

七曲り通りの手打ちそば「文久蔵」 江戸時代の蔵改装

 彦根市の七曲り通りに、江戸時代の建物とされる蔵を改装した本格手打ちそば屋「文久蔵(ぶんきゅうぐら)」(沼波町)がある。
 店主の伊藤昇さん(56)は山形県山形市出身。趣味でそば作りをしていたが、店舗を構えることを決意。札幌市などで修行した後、夫人の昌代さん(56)の実家を改装して平成20年4月に店をオープンした。
 建物は母屋と蔵で、母屋の瓦に文久2年(1862)と書かれていたため、その時期に建てられたとみられる。母屋がそば作りの場所、蔵が店舗。蔵は3階建てだったが、3階部分の床の一部を無くし、2階建ての店舗にした。大人数の場合に使用される2階は、江戸時代のものとみられる柱や屋根がそのまま残っている。1階16席、2階8席。
 そばは、北海道産の「キタワセ」と茨城産の「常陸秋そば」を使用。そば粉10に対しつなぎ粉1を加えた「十一(といち)」と呼ばれる配合で、そば本来の風味を出している。伊藤店主が毎朝5時に起き、電動石臼での製粉から、こね、緬棒での伸ばし、切る―までをすべて行っている。こね方で堅さや形が変わってくるといい、歯ごたえに腰がある。添加物も一切使っていないという。
 伊藤店主は「飽きがこないそばを提供したい、という思いで作っている。是非、味わってほしい」と話している。そばは1000円~1700円。ほかにも、そば豆腐、えび天重、天ぷら盛り合わせなどもある。
 営業時間は午前11時~午後3時。定休日は火曜日(祝日時は翌日)、第3水曜日と翌日の木曜日。問い合わせは℡0749(22)7077か、(http://www.bunkyugura.com/)。
 ※ 滋賀彦根新聞は、新コーナー「まちの隠れ処」を始めました。「行きたいけど高級そうで入れない」、「店の前はよく通るけれど、どんな店?」など、隠れ処的な存在の店を紹介します。情報提供も随時、受け付けています。