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2015年10月30日金曜日

認知症カフェ・HOTカフェんde銀座町の飲食店・小さな銀座にオープン

 認知症の人・家族や関心のある市民が集う認知症カフェ「HOTカフェんde」が29日、彦根市銀座町の飲食店「小さな銀座」=写真=内にオープン。認知症カフェが民間経営の店舗を借りる形で開店するのは県内初めてだという。
 福祉施設内にサロン的に集う認知症カフェはあるが、医療・福祉の関係者や認知症に関心のある市民らにも集まってもらおうと、NPO法人喜房会(後三条町)が市の補助を受けて新設することにした。
 店舗名のHOTカフェんdeは、認知症の人を「ほっとかへんで」から命名。認知症サポーター養成講座で講師を務めるキャラバン・メイトら計5、6人がスタッフとして入り、相談やイベントなどで交流を図る。今年8月23日に竹ケ鼻町のすみよしクリニックデイサービスセンター内にオープンした彦根市認知症HOTサポートセンターも認知症カフェの運営に関する助言を行う。
 認知症カフェのオープン時間は毎月第4水曜日の午前10時~午後2時半。問い合わせは喜房会☎(20)2312。

ドイツ留学中の田中瑶子さん 古楽器の演奏学ぶ

 彦根市船町の田中瑶子さん(27)=写真=は、古楽器で演奏するヨーロッパのバロック音楽にひかれ、ドイツのフランクフルトで腕を磨いている。
 田中さんは城東小、東中、河瀬高、同志社女子大学音楽学科を卒業後、ドイツに渡った。その約1年後の2010年10月に古楽器に出会い、奏者が楽しそうに弾く「自由なスタイル」にひかれ、古楽器の修練を決意。フランクフルト芸術音楽大学古楽科に入り、ヴィオラやバロックオーボエ、チェンバロを練習している。
 現在は同大学で学びながら、ヴィオラやバイオリンの教室、ヨーロッパ各地での演奏会に参加。大学が休みの期間は帰国し、彦根ゆかりの音楽家で組織の団体「エコーメモリアル・チェンバー・オーケストラ」などで活動している。今月19日には本町のスミス記念堂で演奏を披露した。
 田中さんは「これからもドイツで学びながら、音楽を通して地元で育てていただいたことの恩返しをしていきたい」と話していた。

2015年10月28日水曜日

井伊直孝の甲冑を再現し商品化へ 彦根商工会議所ひこねブランド開発委員会

 彦根のブランド作りを進めている彦根商工会議所内の「ひこねブランド開発委員会」が、彦根仏壇の技術を生かした甲冑(かっちゅう)を製作しており、年度内に試作品を発表する。
 同委員会は、地域資源を生かして都市間競争を勝ち抜くまちづくりを目指し、同会議所会員や大学教員、歴史研究家ら31人で昨年9月に設立。夜間イベント・祭りなど「集客」、地場産業を生かした「商品」開発、地域を学ぶ「生活」の3つのブランド作りを展開している。
 そのうち「商品」ブランドでは、彦根仏壇事業協同組合の協力を得て、江戸時代に甲冑作りが行われていた現在の仏壇街の職人の技を生かした本格的な甲冑の再現を2年計画で進めている。「井伊の赤備え」の中で最も美しいとされる二代・井伊直孝が着用していた甲冑を再現する予定で、かぶとや胴、こて、すね当てなどの基礎となる板金部分を滋賀県板金工業組合のおうみの名工らに依頼。かぶとを除く部分がほぼ完成しており、先日行われた七曲がりフェスタでも展示された。
 彦根仏壇の技術は七職のうち、塗師、箔押師、錺(かざり)金具師、木地師の技術を採用。かぶと部分の完成後、各職人が製作にかかり、来年2月末までに試作品が完成する予定。
 来年度は試作品の改良、展示会への出展などを経て、年度内には商品化を目指す。同委員会では「この甲冑プロジェクトは彦根を全世界にブランディングする足がかりになると期待している」としている。

福満遺跡から彦根初の5世紀の古墳

 彦根市教委文化財課は、小泉町で発掘調査中の福満遺跡の一部から市内で初めて5世紀代の古墳が確認されたと発表した。
 同遺跡は小泉町や西今町に及ぶ縄文時代から、弥生、古墳時代、古代・中世までの遺構で構成された複合遺跡。これまでに古墳の埋葬施設とみられる遺構や周濠(しゅうごう)とされる溝の跡などが確認。また近くの西今、須川、竹ケ鼻廃寺などの各遺跡からは埴輪片が見つかっている。
 今回は福満遺跡のうち、ひこね燦ぱれす北側の約1200平方㍍内の約400平方㍍で今年7月16日~11月6日の予定で発掘調査を実施。弥生時代末期~古墳時代初期(3世紀後半)の方形周溝墓1基や、古墳時代中期の終わり~末期(5世紀後半)の古墳(円墳)2基=1基の周濠内の長さ約25㍍=が東西に発見。そのうち東側の古墳は全周濠の4分の1を確認し、周濠の土からは円筒埴輪片、有蓋高坏(ゆうがいたかつき)・堤瓶(ていへい)など須恵器、土師器も見つかった。埴輪と須恵器は墳丘に置かれていた可能性が高いという。西側の古墳は長さ20㍍弱の大きさ。

 彦根市内ではこれまでに205カ所で遺跡が確認されているが、5世紀代の円墳が埴輪を伴う形で見つかったのは初めて。文化財課では「犬上川右岸地域における5世紀末の有力者層の古墳が明らかになり、市域の歴史を知る上で貴重な発見」としている。

2015年10月26日月曜日

城西小学校が博報賞と文部科学大臣奨励賞を受賞

 彦根市立城西小学校の地域学習が博報財団の最優秀賞・博報賞と文部科学大臣奨励賞を受賞。来月6日に東京都内で表彰式がある。彦根市立の小中学校では初受賞。
 城西小は学区内に彦根城があるため、平成24年度から総合的な学習の時間で歴史遺産を学習の中心に位置づけ、3年生が足軽屋敷やキャッスルロードの学習、4年生がちびっこガイドとして観光客を案内、5年生が彦根城を取り巻く環境の調査、6年生が茶道体験や狂言発表を行っている。
 博報財団は大手広告代理店の博報堂が昭和45年に設立した財団法人博報児童教育振興会。設立以降、全国で優秀な取り組みをしている学校に博報賞を贈っている。国語・日本語教育、特別支援教育、日本文化理解教育、国際文化理解教育、教育活性化の5部門を設置。
 46回目の今年は全国から81件の推薦があり、16件に授賞。城西小は日本文化理解教育部門で新潟県の柏崎市立高柳小学校と共に選ばれた。また文部科学大臣奨励賞は団体3・個人1が受賞し、そのうち1団体が城西小だった。表彰式には大澤厚美校長が出席する。

絢爛豪華な馬ぐるま 西川幸治・元滋賀県立大学学長宅に

 彦根市内の七曲り通りで10日から12日にかけて「七曲がりフェスタ」が開かれ、滋賀県立大学元学長で新町の西川幸治さん(84)宅と芹中町の神鳥雅次郎商店には馬ぐるまが展示された。
 馬ぐるまは彦根の商家の風習として、家督を継ぐ総領息子の宮参りの時に母方の親元が贈っていた台車の付いた木製の馬の人形。宮参りの後には主に節句飾りとして使われたが、大正時代になって別の節句飾りが普及したことで、次第に無くなっていたとされる。七曲り通りでも3軒でしか確認されていないという。
 作られた時期は、近江郷土玩具研究会の藤野滋さん(58)によると、神鳥雅次郎商店のが明治20年ごろで、西川さん宅のが昭和4年だという。そのうち西川さん宅のは当時のままの絢爛豪華な装飾品のほか、纏(まとい)も残っている。
 西川さん宅の会場では西川さんが自宅の庭で馬ぐるまに乗っている子どものころの写真も展示。西川さんは「馬ぐるまに乗って宮参りした記憶はないが、節句の時に自宅に飾っていたことは覚えている」と話していた。

滋賀大学陵水新聞会の学生に聞く新聞の役割・将来像

 滋賀彦根新聞は新聞週間に合わせて、滋賀大学陵水新聞会の中塚裕哉さん(22)、谷清隆さん(20)、田中遼さん(20)=いずれも3年生=に、これからの新聞像などを聞いた(以下、敬称略)。
 【新聞への印象】
 ◇ 中塚=最近では安全保障法案に関して、賛否両派の新聞はそれぞれの立場で一辺倒の報道に終始し、あおろうとしている姿勢が見え見えだった
 ◇ 谷=地方紙と全国紙3紙を読んでおり、一つのニュースについて比べるように心がけている。新聞はインターネットの情報と違い、自分に興味のない事も知ることができる
 ◇ 田中=大まかに見たい人はインターネットで十分だ
 【新聞の役割とは】
 ◇ 谷=日ごとに起こった出来事をまとめた総合的な情報紙。また問題を提起する最も良い媒体
 ◇ 田中=第一は情報を伝えるものだが、広告面も貢献している
 ◇ 中塚=読者が新聞を見た時に、各新聞がそれぞれのニュースをどのように伝えたいのかがポイントだと思う
 【これからの新聞像】
 ◇ 谷=割高感があるわりには興味の無い記事も載っている。社会面だけ、地域面だけ、というオーダーメイド型の新聞にしては
 ◇ 田中=範囲を狭くして、より掘り下げてはどうだろう
 ◇ 中塚=記事の切り売りは反対。総合的に情報提供をする姿勢はぶれて欲しくない。例えば、朝日新聞のように、(別刷りの)GLOBEやbeなど新しい着眼点の折り込みを一緒にするのも一つだ
 【新聞への思いなど最後に一言】
 ◇ 中塚=新聞作り一辺倒だけでは難しい。地域の課題の解決に向けた活動などに注目していくことからスタートしていく必要がある
 ◇ 谷=学生をはじめ、活字離れが進んでいる。もう一度、紙面を読む習慣になるようにしていければ
 ◇ 田中=現時点よりいかに上積みさせるかを考えないと。学生をはじめ、読みたい新聞作りを心がけるのが重要。(聞き手=山田貴之)