彦根市と犬上郡の話題を中心に、関連する国政や滋賀県政のニュースもお送りします。取材依頼や身近な話題の提供などもお待ちしています。 電話0749-65-0608 FAX0749-62-4483 メール(hikone@shigayukan.com)

2023年7月10日月曜日

彦根城の堀のハクチョウにパンなど与えないで

 彦根城内の堀で生息するハクチョウにパンなどを与える市民が相次いでおり、彦根城運営管理センターが頭を悩ませている。湖北野鳥センター(長浜市)でも「パンは鳥の健康に良くなく、鳥インフルエンザの感染拡大の恐れもある」と注意を呼びかけている。
 彦根城運営管理センターによると、城内には中堀と内堀にハクチョウが2羽ずついるが、毎日早朝から夕方にかけて市民がハクチョウにパンを与える光景があるといい、その数は確認できるだけで数十人いるという。
 本紙記者が中堀で、3月6日午前9時過ぎに確認したところ、男性がパンを堀内に投げ入れ、ハクチョウのほか、カモやトンビなど野生の鳥類も食べに集まっていた。7日午後5時半頃にも犬と散歩していた女性がエサを与える光景が見られた。男性や女性が近づくと、ハクチョウたちが寄って来ていたため、習慣化されていると思われる。
 
ほかの鳥と「密に」
カモやトンビも
 
 内堀と中堀にはハクチョウ用のエサ場が設けられている。宮川敏明所長(57)は「十分な量の専用のエサを与えている」と説明した上で「パンなどを与えている市民に悪気はなく、善意からやっているようで、こちら側も注意しにくい。パンなどには塩分や添加物が入っており、ハクチョウの健康が心配だ」と話している。
 湖北野鳥センター職員の荒田麻利さんも「塩分が入っているパンはハクチョウの体に良くない」とした上で「人と同じで、ほかの鳥が集まって密な状態になることは鳥インフルエンザの感染リスクが高まる。変異して人に感染する恐れもある」と指摘。トンビがエサを取りに来ている点にもふれ「餌づけされたトンビが人を襲う事例もあり、餌づけ自体が良くない」と話している。

2023年6月27日火曜日

7月16日ランタン250個を作るギネス世界記録に挑戦イベント

 数々のギネス記録に挑戦している彦根市尾末町の寺村邦子さん(68)が、7月16日にアルプラザ彦根4階でランタン250個を作る世界記録に挑む。コロナ禍が収束したことに触れ「希望の明かりを一緒にともしましょう」と協力者を募集している。
 寺村さんは2007年3月の「世界一長~い連続コンサート」を皮切りに、「最多人数のかくれんぼ」「楽器の種類数最多合奏」「靴下モザイクアートの靴下数」「忍者姿で集合した人数」などに挑み、2018年11月の「ノートを並べた長さ」までの16回の挑戦のうち、12件でギネス世界記録を達成した。
 新型コロナウイルスの影響でギネス記録への挑戦イベントも休止状態となっていたが、コロナ禍が収束しつつあることから「休止期間に温めていた」という企画を実施する。
 
7月16日参加募集
 
 参加者が作るランタンは、願い事や希望の言葉を書いた八つ切り半紙を貼り合わせた筒状の上下に、バッテン状の紙をくっつけて、上部に巻き付けた針金を棒に付けて完成させる。持ち物はセロハンテープ、両面テープ、ホッチキス、ノリ、筆ペン、カラーペンなど。参加無料。
 当日の受付は午後3時半から。▽同4時半~30分以内で製作▽ランタンの直径20㌢以上▽一人1個を自力で作る▽不十分な作品はカウント外などの条件がある。ランタンは持ち帰れる。ギネス記録の達成後には屋上でランタンをともす。
寺村さんは「長かったコロナ禍が収束に向かっている中、希望の明かりをみんなでともしたい」と話している。申し込みは7月9日までに寺村さん☎090(5152)3918かメール(pftkun@me.com

2023年6月8日木曜日

中村一雄さん3冊目の写真集「感動の軌跡Ⅲ」を刊行

  彦根市芹川町の中村一雄さん(91)が3冊目の写真集「感動の軌跡Ⅲ」を刊行した。琵琶湖を中心にした県内各所や北海道から沖縄までの全国各地の季節ごとの風景や行事、生き物を撮影した写真をまとめている。
 中村さんは戦後の16歳の時に、父親からドイツ製の中古カメラを買ってもらったことをきっかけに写真撮影にはまり、高校生から続けてきた。1954年の彦根市展で特選を初受賞し、63年の滋賀県展で県展賞を初受賞、67年には市展の無鑑査になった。91年からは彦根写真連盟の会長を務め、日本カメラ誌月例年度賞などを受賞。92年から94年までは彦根や大津、大阪で個展を開催した。2001年に彦根市文化功績者表彰、17年に滋賀県文化功労賞を受賞した。
 写真集は2002年に「感動の軌跡Ⅰ」、14年に「感動の軌跡Ⅱ」を出版。3冊目の今回は彦根を中心に県内各所をまとめた「湖風」と、全国各地の季節ごとの風景を収めた「四季のふれあい」の2部構成で編集している。
 第1部では天守や堀と共に満開の桜を表した「彦根城の春」、長浜の琵琶湖での渡り鳥「湖上のランデブー」、米原の巨木の下で咲くチューリップ「大樹のもとで」など49点を掲載。第2部では富士山を背景にしたこいのぼり「富士に泳ぐ」(山梨)、岡山の工場群「夜霧に煙るコンビナート」、愛知の「躍動する鯛祭り」、長野の上高地「冬来たる」など96点をまとめている。
 中村さんは数年前に体調を崩し、昨年まで入院や療養生活をしていたが、昨年11月に3冊目の写真集を発刊。「これからも体の続く限り、写真を続けたい。撮影することはなかなか難しくなったが、第2の写真人生だと思って助言などで貢献したい」と話していた。
 写真集は
カラー・159ページ。4180円。彦根市内の書店か中村さん080(1425)6031まで。

2023年6月7日水曜日

キャッスルロードにウクライナ料理の店The Fainaオープン

 ウクライナから彦根へ避難しているイリーナ・ヤボルスカさん(52)たちが5月27日、夢京橋キャッスルロードにウクライナ料理の店「The Faina(ふぁいな)」をオープンした。今後はウクライナに残っているイリーナさんの夫で元料理人のローマン・ヤボルスカさんも呼び寄せる予定だ。
 
内装「昔の家」イメージ
キーウやハリコフの写真展示
 
 イリーナさんは母親のギャリーナ・イヴァノヴァさんと一緒に昨年3月末、娘のカテリーナ・ヤボルスカさん(32)とその夫の菊地崇さん(29)が住む彦根市内へ避難。実業家の菊地さんの働きもあり、ウクライナ語で良いという意味の会社「Faina」を立ち上げ、彦根市内を中心に東京や大阪など各地でキッチンカーを運営し、ウクライナ料理の「ムレンツィ(ロシア語でブリンチキ)」などを提供してきた。
 イリーナさんはオンラインでローマンさんと連絡を取り合っていて、昨年12月にローマンさんが「日本で家族と暮らし、一緒に働きたい」と提案。多くのウクライナ人の雇用や本格的なウクライナ料理の提供も実現できるため店舗化を決めた。集めた資金約352万円を活用して、夢京橋キャッスルロードの空き店舗を借りて、菊地さんたちが今年4月からほぼ独自で内装作業をして、5月12日に完成させた。
 カテリーナさんは「ウクライナの昔の家をイメージした。日本の古民家にも似た雰囲気になった」と話す通り、濃い茶色とクリーム色を取り入れた壁が特徴だ。キーウやオデッサ、ハリコフ、リビウなど主要都市の街の写真も壁に貼って、ウクライナの雰囲気を出している。
 
ボルシチ オクロシカ…
ワイン用意、テイクアウトも
 
 1階が40席の店舗で、2階をキッチン、3階を事務所として活用。イリーナさんたちがボルシチや冷スープのオクロシカ、パンケーキのオラードゥシキ、ミートゼリーなどのウクライナ料理を作り、ブランチやランチ、ディナーの時間帯に提供する。ウクライナのワインやヨーロッパのビールも用意。観光客向けにはレモネードやシェイクなどを販売するほか、テイクアウトメニューもある。
 定休日が月曜と火曜。営業時間は土日祝日が午前10時~午後9時だが、ほかは曜日によって異なる。スタッフはイリーナさんとカテリーナさんを含めウクライナ人6人と日本人4人。イリーナさんは「どのような運営になるのか不安だけれど、楽しみもある。観光客や市民の多くの皆さんにウクライナ料理を食べてほしい」と話していた。問い合わせは同店☎070(9118)4662か、https://www.faina.tokyo/。

 

2023年5月8日月曜日

彦根で密かなブーム、フィンランド発祥のスポーツ・モルック(元日号で掲載分)

 彦根市内で密かなブームになりつつあるフィンランド発祥のスポーツがある。それは「モルック」と呼ばれる競技で、昨年12月には彦根モルッククラブ主催で第1回モルックびわこCUP2022が多賀B&G海洋センターで開催。県内外から20チームが出場し、白熱した戦いが繰り広げられた。
 
先に50点で勝利
芸人代表で人気に
 
 使用する道具は、長さ約
22
㌢・直径約5・5㌢の円柱形の棒「モルック」と、1から12までの番号が書かれた12本のピン「スキットル」、投げる位置に置く「モルッカーリ」のいずれも木製の3種類。
 競技方法は、モルッカーリから3・5㍍先にスキットルを所定の位置に置き、モルックを投げて倒していく。1本倒れた場合は書かれた数字が、複数本倒れた場合はその本数が点数となり、先に計50点を獲得したチームが勝利となる。51点以上になった場合は25点からやり直しとなる。
 投げ方は、基本的な下手投げ、スキットルの手前から転がすイメージのラハティ投げ、軽くバックスピンをかける裏投げ、モルックを縦に持って投げる縦投げがある。
 お笑い芸人「さらば青春の光」の森田哲矢さんらが昨年、モルックの日本代表として世界大会へ出場するなど話題になり、全国各地でブームになっている。
 
彦根モルッククラブ活動
原代表「脳の活性化にも」
 
 彦根モルッククラブは市スポーツ推進員を務め、銀座町でトレーニングジムを経営している原啓一郎さん(30)=日夏町=が中心になって昨年6月に結成。毎週土曜日午前7時から同9時まで中央町の外馬場公園に集まり、モルックの練習をしている。メンバーは彦根、米原、長浜、東近江などの幼児から50代までの23人だが、メンバー以外の参加も自由。荒神山公園など市内外のほかの場所でも練習している。
 昨年11月末には千葉県君津市で開催された第2回モルックアジア大会にも出場した。2024年秋には国内で初となるモルック世界大会が北海道函館市で開催される予定で、日本代表として同大会への出場も目指している。
 モルックの魅力について、原さんは「モルックは年齢や性別に関係なくできる簡単なスポーツだが、計算したり、戦術を立てたりする必要があり、頭も使うため、脳の活性化にもつながるスポーツ」と幅広い年齢層でのプレーを勧める。問い合わせは原さん☎080(5751)6034。
 
(写真=優勝した「ビワモル!」の2人)
多賀で「びわこCUP」
彦根の「ビワモル!」優勝
 第1回モルックびわこCUP2022が多賀B&G海洋センターで昨年12月に開催。彦根モルッククラブなど滋賀の13チームを中心に、京都、大阪、兵庫、愛知、福井の5府県からを加えて計20チームが対戦した。
 4チームごとに予選を戦い、上位2チームで優勝決定戦と3位決定戦を実施。この結果、彦根市の野瀬文徳さん(36)と橋山雄記さん(36)の同級生のチーム「ビワモル!」が優勝。4位にも彦根の「伊織軍団」が入った。

2023年2月26日日曜日

ウクライナから避難の家族にインタビュー

 ロシアの侵略を受けて、ウクライナからイリーナ・ヤボルスカさん(51)と母親のギャリーナ・イヴァノヴァさん(81)が昨年3月以降、彦根市内に住む娘のカテリーナ・ヤボルスカさん(32)とその夫の菊地崇さん(29)を頼りに避難している。イリーナさんら3人に現在の心境と市民に向けたコメントを依頼した。
 
イリーナ・ヤボルスカさん】
 彦根市民の皆さま、日々、私たちを応援いただきまして、本当にありがとうございます。皆様の温かいご声援や多大なるご支援が、今の私たちの生きる活力です。
 ロシアからの侵略から避難し、来日してから9カ月が経ちました。夫のいる母国では依然として戦争が続いております。発電所等のインフラを中心に、市民への攻撃は止みません。その現状を踏まえると心苦しい限りです。心が潰れるくらい辛く不安です。家族が明日、戦争で亡くなるかもしれない、母国や故郷が理不尽にも破壊されていく、帰る家がなくなってしまうかもしれない、そんな極限の苦しみを人生で感じることがあるだなんて思ってもおませんでした。しかし、それは現実に起きていることで、私たちには変えようがないことなのです。
 そんな状況だとしても、私たちは、希望を持ってどうにか前を向いて明るく生きたいと強く思っております。
 彦根以外の地域に避難したウクライナ人の多くは、日本の文化や言語に馴染めず、引きこもり、苦しい思いをしていると聞いております。母国を思えば、仕方のないことですし、その苦悩から抜け出すことは並大抵の努力では叶いません。
 それでも、私たちは幸運なことに彦根に来ることができ、ウクライナ料理のキッチンカーでの営業を通じ、本当に多くの方々にお会いすることができました。彦根の皆様の優しさに触れ、感謝の言葉やメッセージを日々いただく中で、人生最大の苦難の中でも、明るく前を向いて生活が出来ておます。本当に皆様のおかげです。
 この9カ月間、辛い気持ちを胸に抱えながらも、同時に皆様との出会いのおかげでとても幸せな気持ちも日々、味合わせていただいております。どんな苦難な状況でも、支えてくれる人たちがいて、真剣に取組める何かがあれば笑顔になれるのだと、実感いたしました。
改めて彦根の皆様に心よ感謝申し上げます。この私たちの感謝の思いを少しでも多くの皆様にお届けできたらとても嬉しいと思います。
 ぜひ、私たちのキッチンカーにいらしてください。愛を込めて作ったウクライナ料理をご用意してお待ちしておます!
 
【ギャリーナ・イヴァノヴァさん】
 まさか、人生の終盤になって戦争が起き、日本に避難することになるなんて夢にも思いませんでした。
 しかし、その驚きを凌ぐ驚きだったのが、日本の皆さま、彦根の皆さまの温かさや彦根の街の美しさです。遠い国の見ず知らずの私たちに、親身になって接してくれ、励ましてくれ、日々感動しております。四季折々の彦根城周辺や琵琶湖の景色にも心動かされております。私はキッチンカーには乗りませんが、娘や孫夫婦が私の分まで感謝の気持ちをお伝えいたしますので何卒宜しくお願いします。
 
 【カテリーナ・ヤボルスカさん】
 母国が侵略を受け始めてから、本当に辛く不安な日々でした。それでも滋賀県や彦根市の皆様が本当に温かく、ご声援及びご支援くださり、母や祖母を日本に避難させることができました。
 さらには、彦根の事業者の方々や市民の皆様のサポートのおかげで、ウクライナ料理のキッチンカーまで開業し、滋賀県内や首都圏や関西圏に避難したウクライナ人達の雇用を創出することができました。このようなウクライナ避難民による起業という取組みは、日本初でした。それは私たちの力というよりも、彦根の皆さまのご支援の力が日本のどこよりも、凄まじく、前を向きやすい環境であったからだと確信しております。
 この街に来られて本当に幸せです。今後、戦争が落ち着き、父が日本に来られるようになったら、彦根で本格ウクライナ料理のレストランを開きたいと思っております(父はウクライナでプロの料理人でした)。
 それまでの間はキッチンカーで皆様にウクライナ家庭料理をお届けし続けます!引き続きよろしくお願いいたします。

2023年2月20日月曜日

彦根藩の足軽が鉄砲で撃った跡の残る的を張り付けた扁額 西明寺で発見

 旧彦根藩の足軽たちが鉄砲で撃った跡の残る的を張り付けた「扁額(へんがく)」(縦約1㍍×横約1・9㍍)が、甲良町の西明寺に残されていることがわかった=写真は谷口徹さん提供。実在した足軽の氏名や文政11年(1828年)に奉納されたことがわかる墨書が記されており、調査した彦根城博物館では「歴史的に重要な史料だ」としている。
 扁額は寺社の建物内外に掲げられる額。西明寺では本堂を整理していた中野英幸副住職(30)が昨年6月に宝庫で発見。元彦根市文化財部長の谷口徹さんや彦根城博物館の学芸員らが調査したところ、約12㌢四方の薄い木に貼られた紙の中央に、直径約5・8㌢の黒い丸が記された的65枚が平らな板に釘でそれぞれ張り付けられていた。
 的には鉄砲で撃った穴があいており、そのうち解読できた12枚には「小澤久右エ門」や「筒川加内」といった足軽の氏名が書かれていた。当時の旧彦根藩の足軽は37組に分かれていたが、足軽大将が変わるたびに組名も変更していたという。文政11年時、小澤は夏目外記(げき)組、筒川は鈴木平兵衛組に在籍していたとする記録が残る。
 彦根城博物館によると、足軽の末えいの家では単独の的が見つかったことはあるというが、調査した学芸員の北野智也さん(33)は「色んな足軽たちがまとまって奉納した扁額は見たことがなく、歴史的にも非常に重要だ。ただ、練習で撃った的なのか、奉納のためだったのか、なぜ西明寺に奉納したのかはわからない」と話している。
 旧彦根藩と西明寺は江戸時代を通して、藩主が諸物を寄進したり、重臣の藩士が本堂の修繕をしたりするなどの交流があった。