2017年2月28日火曜日

稲部遺跡を保存し、道路計画を見直すに住民たちが反対姿勢

 彦根市が稲部遺跡を保存し、道路計画を見直すことを決めたことに対して、21日に稲枝地区公民館で開かれた議会報告会では稲部遺跡のある稲枝駅西口の早期開発を求める住民たちが道路計画の見直しに反対姿勢を見せた=写真。
 議会報告会の中で、住民からは「稲部遺跡を観光地化にした場合、はたして集客力はあるのか」「遺跡を犠牲にして、道路など開発を進めるべきだ」「稲枝の自治会から決議書をまとめ、市へ早期開発を求める要望書を出したが、答えは稲枝地区をバカにした内容だった」などの声があがった。
 また稲部遺跡に関する質問以外では「市の政策は彦根城をはじめとした市街地ばかりで、稲枝は地盤沈下が進んでいる」など稲枝地区の開発を求める意見も数人から出された。議会報告会に参加した市議からは「稲部遺跡の保存を決めた市の方針を変えるのは難しい」とした上で、住民の声を市に伝えると答えた。
 議会報告会は市議会が平成26年4月から開催しており、21回目の今回は市民産業建設常任委員会の市議8人が参加し、市民39人が来場。議会事務局によると、1会場での来場者は最多だという。

イラストレーター・ホマ蔵こと、三輪綾香さんインタビュー

 彦根市高宮町のイラストレーター・ホマ蔵(ぞう)こと、三輪綾香さん(35)は戦国武将のイラストを描くことで知られる。ゲーム業界を中心に幅広い分野で全国的に活躍しているが、「地域のPRにも役立っていきたい」と地域貢献にも意欲を示している。
 三輪さんは長浜出身で、地元の高校を卒業した後、コンピューターグラフィックを学ぶため大阪の専門学校に進学。長浜から4年間通い、ゲームのグラフィック技術を習得した。その後、ゲーム会社勤務など経て、27歳の時にフリーのイラストレーターになった。
 戦国武将を描くようになったのは約10年前に戦国武将を題材にしたゲームにはまったことがきっかけ。以来、全国各地の史跡を巡りながら、現地の人たちの戦国武将への思い入れやPR活動に心を打たれた。一番好きな武将には豊臣秀吉の側近で知られる竹中半兵衛をあげた上で「1人1人に歴史があり、今に語り継がれているのがいい。幅広い年齢層で共通の話題にもなる。戦国ゆかりの地の滋賀から『戦国武将愛』を発信していきたい」と戦国武将の魅力を熱く語った。
 21インチの液晶タブレットを使って制作。歴史資料や肖像画を参考に「イケメン風」に描いた作品から、「今風」のアレンジを加えたミニキャラまで、さまざま形式の戦国武将を制作。ほかにも、ゲーム会社の依頼で演歌歌手をモチーフにしたキャラクターや、ちゃんぽん亭のスタッフのイラストなど幅広く描いている。月に20体以上のキャラクターを描くこともあり、1日15時間以上没頭することがあるという。
 戦国武将に関する漫画や雑誌などに掲載されるのが中心だが、昨年には滋賀県がPR活動をした石田三成や、甲良町出身の武将・藤堂高虎など自治体とタイアップしたイラストも描き始めている。彦根に関してはこれまでに市内企業の依頼で彦根藩士を描いたことはあるが、今年の大河ドラマに合わせて「井伊家の歴代藩主も描いてみたい」と意気込みを見せていた。問い合わせは三輪さんのメール(k-ichizoku@hotmail.co.jp)。

2017年2月24日金曜日

フジノ食品がカンボジアに建設した小学校の子どもたちの絵画などを市立旭森小学校に寄贈

 彦根市東沼波町のフジノ食品は17日、カンボジアに建設した小学校の子どもたちの絵画などを市立旭森小学校に寄贈した。
 同社は創業40周年記念として教育の機会を失ったアジアの子どもたちを支援するため、平成23年9月にカンボジアのトムノッププロロックトゥマイ小学校を建て替え、藤野グループの創業者・藤野重蔵の「藤」と「重」から「とうじゅ学校」と命名。以降、2年に1回のペースで社員を現地に派遣して、交流事業を行っている。
 4回目となった今年は社員8人が1月27日から2月1日まで訪問し、校舎の補修や日本の遊びなどで小学生たちと交流した。現地には旭森小の児童たちが昨年夏休み以降に描いたひこにゃんや琵琶湖などの絵と習字計86枚を持参。カンボジアの児童たちにも絵を描いてもらい、サルや現地の伝統音楽などの絵計83枚を日本に持ち帰ってきた。
 贈呈式では派遣団長の磯谷隆治さん(57)らから旭森小の塚口博校長にカンボジアの子どもたちの絵と交流の様子の写真パネルが贈られ、磯谷さんは「初めての訪問だったが、カンボジアの子どもたちは元気でにこやかな子ばかりだった。支援ができて良かった」と話していた。旭森小では職員室前の廊下などに展示するという。

2017年2月23日木曜日

Newカロムを考案した湯谷淳一さんが中央町にカロム道場を開設

 彦根発祥のカロムの新しいバージョン「Newカロム」を考案したNewカロム協会代表の湯谷淳一さん(69)=京都市=が昨秋、中央町にカロム道場を開設。Newカロムなどの仕方を教えながら、カロムの聖地化を目指している。
 湯谷さんは平成18年にニュース番組でカロムの大会の様子を見て興味を持ち、翌年に日本カロム協会の会員となり、その年の日本カロム選手権大会に出場し、ダブルスで銅メダルを獲得した。以降、毎年出場しており、昨年の大会で10回目の参加となり、これまでの成績はシングルスとダブルスで金8個、銀4個、銅2個で、上位の常連になっている。
 彦根を「第2の故郷」と思うようになり、彦根のカロムの更なる発展のため、昨年9月17日に中央町の中野商店内にカロム道場を開設した。道場では彦根のカロムのほか、湯谷さんが考案したNewカロムとNewキャロムを教えている。
 そのうちNewカロムは、▽ポケット部分がストライカー(玉)を取りやすく工夫している▽ゲーム途中でキング(王様の玉)を入れるとその時点で負ける▽最初にストライカーを打つ位置が前方の線上にある―などカロムと形式・ルールに違いがある。
 湯谷さんは「カロムに出会えた喜びと感謝の気持ちがあり、この思いを彦根のカロムの発展のためにお役立ちしたいと願っています」と話している。カロム道場での体験は無料。級・段位の認定制度もあり、認定検定後に合格証を授与する。道場の開設日は原則第1・第3・第5の土曜と日曜だが、それ以外でも可。
 問い合わせは湯谷さん☎090(9099)5508。

稲部遺跡保存で道路計画見直しへ、市が決断

 弥生時代後期から古墳時代中期(2〜5世紀)時代の大規模な遺構が見つかった彦根市稲部町から彦富町にかけての稲部遺跡を保存するため、彦根市は当初予定していた道路計画を見直すことが16日にわかった。今後は道路を含めた稲枝駅西口開発の早期実現を目指す地元側との調整が必要になる。
 稲部遺跡では、宅地造成工事に伴って昭和56年に第1次の発掘調査が始まり、以降、市道芹橋彦富線・稲部本庄線の道路改良工事に伴って、第6次が平成27年6月から昨年3月まで約1042平方㍍の範囲で、第7次が平成27年11月から約430平方㍍で実施。
 そのうち第7次のエリアからは、弥生時代末期から古墳時代初期にかけて、鉄製の武器や工具を作っていた当時の国内最大規模の鉄器生産センターだった可能性がある遺構が発見。また古墳時代前期の巨大な倉庫が建っていたとされる建物跡も見つかり、当時の物流拠点の中心地だったことが判明した。
 これらのことから、稲部遺跡の集落は弥生時代後期から古墳時代中期まで約400年間続き、3世紀前半の邪馬台国時代には最盛期を迎え、当時の倭の国にあった約30のクニの1つに数えられる重要な遺跡として、全国的に注目された。専門家からは「豪族の居館と思われる建物などの遺構が検出されたことは荒神山古墳の築造背景を考える上で極めて重要」(滋賀県立大学の定森秀夫教授)、「抜本的な保護対策を早急に講ずるべきで、保存と活用を慎重に考慮してほしい」(奈良県立橿原考古学研究所共同研究員の森岡秀人さん)など、遺跡の保存を求める声が出ていた。
 一方で、地元では遺跡の保存よりも予定通りの道路整備を求める意見もあり、彦根市では道路河川課と文化財課が協議を重ねてきた。市は道路開発よりも遺跡を保存した上で道路の整備方法を見直す方向に決めたことで、道路開発が先延ばしされる可能性もあるため、今後は地元の調整が必要になる。
国の史跡指定目指す
 彦根市は17日、稲部遺跡の国の史跡指定を目指すと発表した。
 市教委文化財課では発掘中の稲部遺跡のうち、重要な遺構部分の範囲確認を平成29年度に実施。範囲確認後に国の史跡指定を受けて、保存整備を行う予定だ。市はまた稲部遺跡の保存に伴って、稲枝駅西口の道路計画の見直しを決定。
 当初は稲部本庄線と芹橋彦富線をT字路型に合流させて、稲枝駅につなげる予定だったが、稲部遺跡を避ける形で新たな路線を築くことになり、総延長も約200㍍延びる。
 今後は用地買収や地元との合意形成が必要なため、当初の完成予定時期の平成35年度から遅れる可能性がある。

2017年2月18日土曜日

2017年東レキャンペンガールの朝香りほさんにインタビュー

 2017年東レキャンペンガールに選ばれた彦根市出身でモデルの朝香(あさか)りほさん(24)に、子ども時代の思い出や今後の目標などを聞いた。(聞き手・山田貴之)
 朝香さんは滋賀県内の公立高校を卒業し、19歳の時に女性ファッション誌のモデルのオーディションを受けたのをきっかけに、モデルや芸能の世界に関心を持ち、20歳で上京。22歳の時に現在の芸能事務所「ABPinc.」(東京都渋谷区)に入り、広告や雑誌のほか、有名企業のテレビCMに出演するなど活躍している。
 昨年夏に行われた東レキャンペンガールの選考会では全国の149人の応募から選ばれた。朝香さんは「東レは滋賀が発祥の会社で、私も滋賀で生まれたこともあり、光栄に思います。大きな一歩を踏み出すことができましたし、プレッシャーもありますが、キャンペンガールとして精一杯がんばりたい」と抱負を語った。
 朝香さんは4歳から11年間、彦根市内の教室でクラシックバレエを習い、特技の1つに「I字バランス」をあげた。「バレエを長く取り組んだことで、負けず嫌いで、1つのことを一生懸命し、人と同じなのが嫌なタイプになった」と自己分析した上で「子どものころはとにかくよく笑っていた」と満面の笑顔を見せた。
 朝香さんは一人っ子で、実家には中学生の時から飼っている愛犬のマルチーズの「ぽんぽこ」(メス10歳)がおり、「とてもかわいく、実家に帰るとぽんぽこも飛びついてきて、私もほっとするし、とても癒やされます」と話していた。
 今後の目標については「今まではモデルのお仕事が中心でしたが、色んな分野にも挑戦したい。女優やバラエティー番組などにも出て、幅を広げてマルチに活躍できるようになりたい」と述べ、「全国的に滋賀県はあまり有名ではないので、私が滋賀、彦根出身ということをPRして、良さを広めていきたい」と語っていた。

佐野史郎さんら招いた「小泉八雲・朗読の夕べ」3月4日に清凉寺で

 俳優の佐野史郎さんらを招いた「小泉八雲・朗読の夕べ」が3月4日午後6時~彦根市古沢町の清凉寺で開催される。イベントを控え、八雲のひ孫にあたる小泉凡さんが市役所で会見を開き、来場を呼びかけた。
 彦根商工会議所や彦根市、多賀町などで組織する彦根・多賀地域連携組織委員会は「光とアートで発信するブランディング事業」を展開しており、その一環として佐野さんと世界的ギタリスト・山本恭司さんによる朗読パフォーマンスを企画した。
 佐野さんと山本さんは島根県松江市出身で高校時代の同級生。2人とも八雲を敬愛しているといい、平成18年から朗読ライブを開催。毎年テーマを変え、八雲の作品から佐野さんが選んで脚本を書き、山本さんがギターを演奏する。清凉寺では彦根バージョンの「望郷」、「夏の日の夢」など8作が披露される予定。冒頭には凡さんと滋賀大学教授でアイルランド文学者の真鍋晶子さんのトークもある。
 井伊家菩提寺の豪徳寺(東京都)近くで生まれ育ったという凡さんは「同じ菩提寺の清凉寺で開催されるということで思い入れがあります。佐野さんは私よりも八雲について詳しく、臨場感を持って作品に入っていける気持ちになれます。八雲の世界にいざなうことができれば」と話していた。
 参加費は中学生以上の前売り3000円、当日3500円。チケットはビバシティ、アルプラザ彦根、文化プラザなどで販売。残席わずか。問い合わせは彦根商工会議所☎(22)4551。
 ※【小泉八雲】1850年にギリシャで生まれた。本名はパトリック・ラフカディオ・ハーン。明治24年(1890)4月に来日し、8月に島根県尋常中学校に英語教師として赴任。欧米諸国に向けて日本文化を紹介する著書を多く発刊し、日本の怪談話を英語で表現したことでも知られる。八雲の名は出雲国にかかる枕詞の「八雲と立つ」から名付けられたとされる。明治37年9月26日に54歳で死去。