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2024年3月12日火曜日

山の湯が古本とレコードの店に 5年前に閉店の銭湯にオープン

 2019年8月に廃業した彦根市中央町の銭湯「山の湯」が古本とレコードの店として3月9日にオープンした。中央商店街で古本屋を営んできた「半月舎」と東京などでレコード店を経営してきた「円盤」の共同経営となる。
 山の湯は1879年(明治12年)創業で、のれんをくぐると左が女風呂、右が男風呂になっていた。入り口を入ると中央に番台があり、脱衣場から浴場に入ると、少し熱い湯、常温、かけ湯用、薬湯の浴槽があった。浴場の様子は彦根出身の画家・上田道三の絵「明治の風呂屋」にも描かれており、外観を含めて明治期の面影を残している。
 彦根市内には多い時期で20軒ほどの銭湯があったが、時代の流れで減少し、10年ほど前に山の湯のみとなった。そして利用客の減少による経営難や設備の老朽化によって約5年前に閉店。その後は不動産業者が借主を探していた。
 半月舎の代表の御子柴泰子さん(37)は以前から山の湯の空間に関心を示し、気にかけていた。昨年8月に円盤の店主の田口史人さん(56)と、山の湯で古本・レコード市を開催した際、多くの来店客で賑わったことから、山の湯での開店を決意。昨年1229日から今年1月8日には2回目の古本・レコード市を開いた。
 半月舎は1月15日に休業、円盤も2月中に拠点を彦根に移し、それぞれ引っ越し作業や建物の一部改修を行い、3月のオープンを目指してきた。女湯が古本、男湯がレコードの店になる。
 
御子柴さんは「古い建物で、古本とレコードの買い物を楽しんでほしい。イベントや企画展示もやりたい」と話している。

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