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2020年2月29日土曜日

新型コロナウイルスの感染拡大防止で ひこにゃんの登場中止、市職員の時差出勤制度も導入

 新型コロナウイルスの感染が日本国内で広まっていることを受け、彦根市は27日、感染拡大防止のため、ひこにゃんの彦根城などでの登場を中止すると発表。また市職員の時差出勤制度も導入する。
 ひこにゃんは1日3回、彦根城天守前、彦根城博物館、四番町スクエアに登場しているが、27日午後3時の3回目の登場から中止。3月31日までだが、国内の感染状況を見て時期の変更を判断する。ほかの出演依頼を受けているイベントについても取りやめる。
 市の時差出勤の対象は、電車やバスの公共交通機関を利用しての通勤者のうち、幼保こども園や市立小中学校、市立病院、市消防署に勤務する者を除く職員。人数は市職員1575人(2月1日時点)のうち9・1%にあたる143人。対象者は、午前7時~午後3時45分または午前7時半~午後4時15分の早出勤務か、午前9時半~午後6時15分または午前10時~午後6時45分の遅出勤務をする。3月2日から開始で当分の間。

イベント中止相次ぐ
近江鉄道地酒電車も
新型コロナウイルスの影響で中止・延期になった彦根市内で予定されていた主なイベント・事業は以下の通り。
 【中止】▽29日=はーとふるメッセージ表彰式、市人権のまちづくり講演会、絵本を楽しむつどい、ひきこもり支援を考えるフォーラム▽3月1日=春の火災防御訓練、「認知症」の市民公開講座▽28日~1日=近江鉄道の地酒電車▽7日=市立病院健康講座、ひこね子ども文芸作品表彰式、高齢者・障害者なんでも相談会▽8日=市男女共同参画フォーラム、子ども科学教室▽14日=市権利擁護サポートセンター市民向け講座、絵本を楽しむつどい▽15日=三成の戦 九▽25日=彦根金亀ライオンズクラブの「心に愛を手と手をつなぐ饗演」▽4月=彦根城周辺パークアンドバスライド社会実験。
 【延期】▽3月1日=災害にも強い地域づくり交流会▽3日=生活支援ボランティア講座▽27日=送迎ボランティア講座。

2020年2月20日木曜日

議会迎合・自己保身予算

 2020年度の当初予算案の特徴を一言で表すなら、「議会迎合・自己保身予算」と言えるだろう。
 2019年度の当初予算案では大幅に事業を削減したことがあだとなり、市議会で予算案が否決されたが、そのような市制初の惨事、いな珍事を「二度と繰り返したくない」との市長の思いが透けて見える。そして、もし大幅に削減した新年度予算案を提案し、再び市議会で否決された場合、市長不信任案の再提出が濃厚のため、それを避けたいとの思惑もあったのだろう。さらに踏み込めば、来年春に市長選を控え、庁舎耐震や新市民体育センターなど大型事業を「実績」として積み上げたいとの狙いもあったに違いない。
 ただ、そのような市長の自己保身のツケは市民に回り、将来の子どもたちが負うことも忘れてはならない。市債残高は1000億円を超える見込みで、広域ごみ処理場など大型事業が残るため、更に次年度以降もその残高が増えるのは必至であり、実質公債費比率も悪化している。
 市長は給与削減案を2月議会に提案するが、市の財政状況の健全性にとってはすずめの涙程度である。
 「議会迎合」予算を受け、市議会は迎合をただ単に追認するのか、更なる行財政改革を求めるのか、2月議会を注目したい。【山田貴之】

2020年2月19日水曜日

2020年度の彦根市当初予算案は前年度比8・6%増の483億8000万円と過去最大規模

 彦根市は14日、2020年度の当初予算案を発表。一般会計は前年度比8・6%増の483億8000万円と過去最大の予算規模となった。昨年の2月議会で否決された19年度の当初予算案(一般会計443億6000万円)は大幅な事業見直しが市議会や市民の反発を招いたため、20年度は見直し事業を最小限に抑えた形だ。
 20年度の一般会計当初予算は、プレミアム商品券の発行事業終了による商工費が減少した一方、市役所本庁舎の耐震補強工事に伴う総務費や、(仮称)彦根市新市民体育センター建設工事の教育費、国スポ大会関連事業の土木費が増加した。
 歳入のうち、自主財源の大半を占める市税は景気の緩やかな回復に伴って個人市民税が微増したものの、法人税制の税率改正や海外の社会情勢の影響で減収となる見込みで、固定資産税を含む市税全体では前年度比1・5%減の175億9280万円だった。自主財源全体では財政調整基金の繰入金減で前年度から約10億円減り約219億円になる見込み。
 依存財源は地方交付税や市債の増加で全体として前年度比49億円増の約265億円になる見込み。

実質公債費比率が悪化
市債大幅増「財政一層厳しく」
 借金にあたる市債は大型事業の影響により、前年度の57億0260万円から57・9%の大幅増となる90億0400万円を発行。地方交付税の代替として発行する臨時財政対策債を含めた市債残高は前年度の991億円から増えて1027億円と6年ぶりに1000億円を超える見込みで、市民一人あたり(今年元時点で11万2975人)で概算すると90万9015円を負担することになる。
2018年度決算で実質公債費比率が前年度から0・2ポイント悪化の8・4%となっており、市は「国スポ・障スポ大会関連事業など大型投資事業の財源として多額の市債を発行する必要があり、実質公債費比率は増加する見込みで、今後の財政状況は一層厳しくなる」としている。
 貯金にあたる基金は財源不足を確保するため、特別会計を含め総額で約6億円を取り崩す予定。次年度の基金残高は約91億円を見込んでおり、特に財政調整基金は前年度比約3億円減の25億1078万円になる予定。
 なお特別会計(5会計)は、下水道事業会計が企業会計に移行したことから同23・3%減の200億3173万円、一般会計と企業会計(3会計)を含めた総額では同7・7%増の957億2753万円だった。

事業削減を大幅抑制
前年度87→新年度11
 昨年2月に発表した2019年度一般会計当初予算案では、87事業で11億7261万円分を削減。市議会の否決、暫定予算を経て示した当初予算案では69事業で10億6045万円を削減し、可決された。
 一方で20年度の当初予算案では廃止4事業を含む11事業で1457万円のみの削減だった。大久保貴市長は「必要な事業を見極めながら予算編成を行った」と述べるにとどめた。

一般家庭で例えると…
年収484万 借金90
 彦根市の一般会計予算案の総額を1万分の1にした、年収484万円の家計に例えると以下のようになる(単位はいずれも万円)。
 【年間収入】▽給料(市税・交付税)=270▽助成金(国・県支出金)=100▽銀行借り入れ(市債)=90▽定期預金解約(繰入金)=5▽そのほか(財産収入など)=19
 【年間支出】▽生活費(人件費、扶助費など)=288▽仕送り(繰出金)=62▽家の増改築など(投資的経費)=95▽ローン返済(公債費)=36▽預貯金(積立金)=3。

彦根城世界遺産へ滋賀県が「推進室」新設、市と「協議会」設置へ

 滋賀県は2020年度から、県教委の文化財保護課を知事部局の文化スポーツ部内に移行し、同課内に彦根城世界遺産登録推進室を新設。県と彦根市の連携を密にして、24年度の世界遺産登録を目指す。
 彦根市は、すでに登録済の姫路城との差別化を図るため、江戸時代の武士が城とその周辺に住み、一体となって統治していた社会構造に着目。「彦根城が武士による統治の仕組みを表した代表的な城だ」として、天守、櫓、藩主が住んでいた表御殿跡、旧藩校の弘道館跡、槻御殿、玄宮園、重臣屋敷の中堀より内側と埋木舎の範囲で登録を目指す。
 県も彦根市の考えに同意。新設する彦根城世界遺産登録推進室では、「推薦書原案」の作成に向けた学術会議や、学術会議委員・外国人研究者らによる国際会議の開催、市と設置する協議会で機運醸成のための広域的な啓発活動を行う。
県と市は2022年度に国からユネスコへ推薦書の提出、翌年度にユネスコからイコモスへの諮問とイコモスの現地視察を経て、24年度の登録を目標にしている。

ボランティア団体・個人からの情報提供求める

 彦根市社協の地域づくりボランティアセンターは今月を「ボランティア募集情報発掘強化月間」に指定。市内や近隣市町で活動しているボランティア団体・個人からの情報提供を求めている。
同センターは、「何か新しいことを始めたい」「自分の得意なことを生かしたい」「誰かの生活や街を良くしたい」などの思いを持つ市民らに、さまざまな団体の活動内容を届けようと、ボランティア募集のための掲示板設置などを企画した。
 子育て・学習支援、子ども食堂、清掃、庭仕事、イベント企画、話し相手などの活動をする団体からの情報提供を募る。
情報を提供したい団体は、専用の募集要項の用紙に「団体・個人名」「活動内容」「一言メッセージ」「活動日時」「体験会の有無」などを記入し、平日に市社協か金曜午前にウィズ内のボラカフェ彦根に直接持参する。今月28日まで。募集要項は市内の地区公民館、老人福祉センター、ウィズ、ボラカフェ彦根のフェスブックなどにあるが、「顔の見える関係作り」にこだわるため、ファクスやメールでの応募は原則不可。
 応募のあった情報は4、5月の2カ月間、分野ごとに市社協かボラカフェ彦根に掲示するなど広く発信していく。同センターの沼波洋子さん(36)は「ボランティアに関心がある人や別の分野の活動をやってみようと思う人など、集まったボランティア情報をあらゆる人たちに届けることができれば」と話している。問い合わせは同センター☎(22)2821。

2020年2月10日月曜日

宗安寺で巨大おみくじ使った彦根摩訶不思議御籤の授与開始、妖怪や怪談話の説明も

 彦根市本町の宗安寺は4日から、保管してきた巨大おみくじを使った「彦根摩訶不思議御籤(まかふしぎみくじ)」の授与を開始。「凶」が出た時には、同寺の秘仏・庚申(こうしん)尊にちなんだ厄除け猿(通称・くくり猿)を進呈する。
 巨大おみくじは、彦根夢京橋商店街振興組合が開催していた「いい福招福まつり」の「いいふく」にちなんだ高さ1129mm×幅約40㌢の六角柱形で、2006年1月に彦根仏壇の漆塗や金箔押しなどの技を使って作られた。5年ほど使用された後は宗安寺が本堂隅で保管してきた。

凶が出たら…厄除け猿進呈
ショウケラなど45種類用意
 宗安寺は巨大おみくじの再活用と、彦根に残る妖怪伝説や怪談話などを広めようと「摩訶不思議御籤」と銘打ち、授与を始めた。巨大おみくじの中には忌み数の「四」と「九」を除いた五十番までの45本のみくじ棒が入っており、引いた参拝者は大吉、中吉、吉、半吉、小吉、末吉、末小吉、凶の8種いずれかの運勢、助言、45種類の妖怪などの紹介文とイラストが記載された御籤と交換する。7種類の凶が出た場合は金色、朱色、紫色のいずれかの厄除け猿が進呈される。
 登場する主な妖怪などは、宗安寺に庚申の日に現れるという鬼のショウケラ、春先の西風の強い日に白い毛玉が飛んでくる高宮のおたまさん、長久寺のお菊の皿、彦根城地蔵堂の重軽石。イラストは「彦根妖怪図鑑」の絵を担当したイラストレーターの連藤久美子さんが手がけた。
 巨大おみくじだけで12㌔、みくじ棒を入れると約20㌔になるため、宗安寺は寺務所前にロープでつるして設置する。竹内真道住職(66)は「おみくじをしていただき、市内各所のお寺や名所参りをしてほしい。市民の皆さんにも楽しんで頂けるのでは」と話している。1回100円。問い合わせは宗安寺☎(22)0801。

2020年2月8日土曜日

中藪町に国際交流シェアハウスHIKOHOUSEオープン

 彦根市中藪町に国際交流のためのシェアハウス「HIKOHOUSE」がこのほどオープンした。オーナーで滋賀大学教育学部3年の沖本怜(れん)さん(22)=西今町=は「彦根を国際交流のまちにしたい」と意気込みを語っている。
 シェアハウスは1軒の住宅などを複数人が共有する居住スペースで、賃貸料や光熱費が安価になるなどの利点がある。彦根市内などでも古民家を活用し学生たちが一緒に暮らすシェアハウスがあるが、沖本さんによると、外国人と日本人の国際交流を目的にしたシェアハウスは県内で初めてだという。
 沖本さんは2017年2月に1カ月間、オーストラリアで語学留学をした際、さまざまな人種が当たり前のように生活している姿を知った。昨年4月からは休学し、東京都内の各所のシェアハウスで暮らしながらベンチャー企業で起業の仕組みを学ぶうちに、「オーストラリアのような国際交流ができる環境を彦根にも作ろう」と決意。

中藪町の民家活用
6人用の4部屋
 旧友が住んでいて空き家になっていた中薮町の築27年の民家を借り、昨年11月から約1カ月間、クラウドファンディングをして約61万円の支援を受けた。シェアハウスの対象者は国際交流をしたい30歳までの男女。男女ごとの2人部屋2室と1人部屋2室の計6人が一緒に暮らす。トイレや風呂、台所、座敷もある。
 沖本さんは「滋賀大や県立大の学生、留学生をはじめ、若者たちが彦根に愛着をもってもらえるための一拠点にしたい」と説明。今後は起業を目指す若者たち向け新たなシェアハウスのオープンも計画している。見学随時。問い合わせは沖本さん☎080(8307)3172。

2020年2月6日木曜日

滋賀大学の筒井正夫教授の退官記念講義 麗澤大学客員教授の西岡力氏もゲスト講演

 滋賀大学の筒井正夫教授(64)の退官記念講義が1月25日、彦根キャンパスで開かれ、学生や市民ら200人以上が受講。麗澤大学客員教授の西岡力氏もゲストとして招かれ、講演した。
 筒井教授は昭和61年(1986年)4月から34年間、滋賀大で教べんをとっており、今年3月末で定年退職する。近代日本社会経済史、思想史、都市計画などが専門。退官記念講義では「後世に伝えたい3つのこと」をテーマに、これまで研究してきた内容を中心に取り上げた。
 筒井教授は研究してきた富士紡績(現・富士紡ホールディングス)の事例について、「田舎から子女を預かった工場主が礼儀作法や自立心、さまざまな教養、働くことの意義などを教えた」と説明。一方で、工女を奴隷のように扱っていたとする一部の指摘に対しては「共産主義者によって描かれた戦前の紡績業の姿だ」と非難した。
 能登川の近江商人・阿部家については二代・市太郎の遺訓のうち「事を成さんには(中略)勇気を要す(中略)冨を善用せよ」をあげ「『三方よし』だけでは弱肉強食の国際的な競争を勝ち抜けない。勇気を出して開発し、何かを成し遂げる人になってほしい。国家のため、国益を考えることを重要」と熱く語った。

文化伝統、天皇制も熱弁
「日本人の誇りを取り戻せ」
 日本文化については、1970年代の米国の食習慣と病気の関連性をまとめた「マクガバン報告」を取り上げながら「雑穀や玄米、みそ汁、漬物、日本酒、茶など江戸時代中期までの日本の伝統食が世界で最も健康的とされる」と解説。和歌や俳句、茶道の文化のすばらしさも称賛した。
 天皇制については、「天皇は日本文化を守る中で象徴的な存在、聖なる存在だ」と述べる一方で「天皇を否定するのが共産主義者だ」と指摘。「戦後に共産主義者や戦勝国が植え付けた自虐史観ではなく、日本人が日本人としての誇りを取り戻すことを世界は求めている」とアドバイスした。

「東アジアは冷戦状態続く」
西岡氏が講演「韓国滅ぶ危機も」
 西岡氏は「激動の東アジア情勢と日本」をテーマに講演。1989年から91年にかけての東西冷戦の終結とソ連崩壊をあげながら「ソ連の崩壊で共産主義が負け、自由主義が勝ったが、中国は共産党の一党独裁政権であり、東アジアの冷戦は終わっていない」と解説。香港や台湾での民主化運動、中国国内のウイグルやチベットなどでの迫害を取り上げ「自由を求める戦いが繰り広げられている」と述べた。
 韓国については、「ムン・ジェイン政権は日米韓の同盟から抜け出そうとしている」と説明したうえで「韓国の行く末が変わってきており、激しい内部分裂が起こりうる状態」と分析。「北朝鮮と一緒になろうとする左派が支配する政権では韓国が滅んでしまう」との持論を展開した。

2020年2月3日月曜日

高宮町に黒いサンドイッチ販売店・戦国サンドがオープン

 彦根市高宮町に1月25日、黒いサンドイッチの販売店「戦国サンド」がオープンした。
 オーナーは福川晴貴さん(42)=甲賀市。竹炭の粉末を混ぜて作った黒いトーストを使用したサンドイッチが特徴。「戦国時代の歴史が好き」なことから、昨年11月に湖南市に1店舗目の「戦国サンド」をオープン。好評だったため、「歴史ある」彦根にも2店舗目を開店した。
 メニューはローストビーフ入りの「大名」、ロースかつの「武士」、ささみチーズフライの「関ケ原」など、戦国にちなんだ商品名をつけた30種。価格は430円~680円。4個ずつ用意している。
 福川さんは「彦根の皆さんに愛される店にしたい。彦根特有のメニューも今後、考えていきたい」と話している。木曜定休。午前10時~午後4時。問い合わせは同店☎090(6352)7283。

高橋良さん「麒麟」描く

 高橋美術(彦根市平田町)代表の高橋良さん(40)が、1月19日に多賀町中央公民館で開かれたNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の放送開始の記念イベントで、ライブペインティングを実施した。
 当日は明智光秀が本能寺の変後に多賀大社に発令した文書「禁制」の公開のほか、記念講演会や初回放送のパブリックビューイングなどが行われた。
 講演会などの前にはライブペインティングがあり、高橋さんが180㌢四方の和紙に墨で「麒麟」を約40分かけて描いた。高橋さんは「躍動している麒麟を描きました。大河ドラマで多賀をはじめ滋賀が盛り上がるといいですね」と話していた。作品は町内の業者で保管されているが、一般公開も検討されている。

2020年2月1日土曜日

事故で店舗大破の理容店ヘアーサロン シロー26日に再オープン

 昨年6月の乗用車の衝突事故で店舗が大破した彦根市小泉町の理容店「ヘアーサロン シロー」が改築されて、1月26日に再オープンした。店主の北川清朗(しろう)さん(69)は「なんとか再開できそうで良かった」と安どの表情を見せている。
 北川さんによると、昨年6月29日午前1時20分ごろ、十代の男性が運転する乗用車が約30平方㍍の店舗敷地の半分ほどまで横向きで突っ込む事故が発生。入り口が破壊され、店内の理容用品が破損したほか、ガラス破片が裏手の母屋や車庫まで飛ぶなどの被害が出た。
一時は「廃業」も
店内リニューアル
 事故発生時、北川さんは店内のトイレを利用していたといい「衝突音にびっくりしたが、扉が閉まっていたのでけががなかったので良かった」と当時を振り返った。事故後、一時は廃業もよぎったが、「昭和52年から営業してきて、最低でも75歳まではやろうと思っていた。時間の経過に伴ってもう一度、店をやりたいという思いが強くなっていった」と語り、奥さんの一美さん(67)も「最後は夫の決断に任せた」と説明。以降は保険会社などとの協議を重ね、昨年1127日から改装工事に入った。
 新しい店では入り口や内装のほか、理容いすやシャンプー台などをリニューアル。北川さんは「約7カ月の休店でお客さんが離れたかもしれませんが、戻ってきてもらえると期待して、休店前通りのサービスを提供したい」と笑顔を見せていた。
 営業時間は午前9時から午後6時半まで。休店は月曜、第1・第3火曜。3台分の駐車場あり。問い合わせは同店☎(24)2101。

上岡部町の古民家で県立大生と親子連れ交流、かみおかべ古民家活用計画 SLEEPING BEAUTY

 彦根市上岡部町の古民家で26日、県立大学生と地域の親子連れが交流する「古民家節分パーティー」が行われた。
 県立大学は上岡部の築約140年の空き家を活用して地域交流をしようと、2011年に「かみおかべ古民家活用計画 SLEEPING BEAUTY」を立ち上げ、以降、地域住民と交流イベントを開いている。
 今年の節分パーティーには県大生5人、留学生3人、子ども9人、母親5人が参加。恵方巻を一緒に作った後、子どもたちがはしで豆をつかんで移すゲームやビンゴゲームを学生たちとして遊んだ。
 同グループ代表で県立大環境科学部2年の藤原未羽さん(20)は「春からこの古民家で住むので、シェアハウスも検討したい。これからも地域の皆さんと色んなイベントを企画したい」と意気込みを語っていた。