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2019年7月26日金曜日

京都アニメーション放火事件で「けいおん!」聖地の豊郷小旧校舎群に献花台が設置

 映画「けいおん!」などを制作した京都アニメーションの第一スタジオが放火され34人が死亡した事件を受け、作品の舞台にもなった豊郷小学校旧校舎群に事件翌日の19日、献花台が設置された。
 「けいおん!」は2011年に制作され、舞台になった旧豊郷小は毎週末にファンが訪れる「聖地」になっている。3階には作品にも登場する「部室」があり、1階の豊郷町観光協会が入っている建物内には関連グッズも置いている。
 同協会の事務所前に設置された献花台には19日以降、ファンらが花を手に訪れ、京都の方向に手を合わせていた。福井市から訪れた島田彩香さんは(26)「けいおん!はとても好きだった作品。京アニには今回の事件に負けず、これからも新たな作品を作り続けてほしい。応援しています」と話していた。また献花台が設置される前に「部室」を訪問した福岡市の樋口ふたばさん(26)は「とても悲しいです。京アニの絵はどれもかわいいので大好きです」と語っていた。

2019年7月22日月曜日

ナニコレ珍百景で紹介の彦根西中ずれた時計台、デザインの意図情報募る

 6月30日にテレビ朝日の番組「ナニコレ珍百景」で彦根市立西中学校の台がずれた時計台が紹介された。投稿した西中の卒業生らからは「なぜ、この形になったのかが知りたい」と情報提供を呼びかける声があがっている。
 時計台は高さ約2㍍70㌢で西中の前庭に建っており、上部の時計部分だけが向かって左側に数十㌢ずれている。ほとんどがコンクリート製で、左側面には「昭和39年度卒業生寄贈?」と記され、右側面には階段の代わりとみられる鉄製の取っ手一つと取っ手跡が2カ所ある。
時計の上部は木製の囲いが築かれている。現在の時計は丸いが、形状から従来は四角い時計が備えられていたとみられる。時計台の後ろには鉄柱が装着したまま残っており、西中の事務職の松井傳樹(ただき)さん(31)は「時計のほか、国旗などの掲揚場所としても使われていたのではないか」と話している。時計台の後方には現在、後に建てられた国旗掲揚塔がある。
 昭和36年(1961)の卒業生たちが今年4月に西中を訪れた際、時計台の話題になり、そのうちの一人の牧野武彦さん(74)=大阪府高槻市=が「ナニコレ珍百景」に投稿。番組では牧野さんら同級の卒業生を取材する様子が放映され、当時の美術教員の指導でコンクリート製の卓球台を作った思い出話などが紹介された。時計台も同じ美術教員で作られた物かと推測した様子も流されたが、ずらした理由などの真相は明らかにならなかった。
 西中や卒業生らは、ずれた時計台のデザインの理由を知りたがっている。滋賀彦根新聞も当時の地元紙などで調べたが、確認できなかった。問い合わせは滋賀彦根新聞の山田貴之記者☎080(5777)2219。

長浜~大津のびわ湖チャリティー100㌔㍍歩行大会10月19、20日開催

 長浜市から大津市までの湖岸約100㌔㍍を歩く「びわ湖チャリティー100㌔㍍歩行大会」が101920日に開催される。実行委員会(糀谷博和委員長)は出場者とサポーターを募集している。
 100㌔㍍を歩くことで希望や勇気、自信を持ってもらおうと、県民有志による実行委員会が2014年から開催しており、昨年は参加者851人のうち72・7%の619人が完歩した。6回目の今年は1019日午前10時に長浜の豊公園をスタートし、翌日午後4時までに大津のおごと温泉観光公園にゴールする「びわ100㌔コース」と、19日午後1時スタート・20日午後4時までゴールの「アスリート100㌔コース」を設定。
 定員はびわ100が900人、アスリートが100人。参加費は1万5000円。対象は高校生以上で、未成年は保護者の承諾が必要。収益金は琵琶湖の保全活動のために寄付される。
 糀谷委員長は「『最高のおもてなし』を掲げて、実行委で日夜、話し合っています。ぜひ出場してください」と呼びかけている。申し込みはインターネットで「びわ100」と検索し、専用フォームに必要事項を記入する。今月31日まで。
また実行委員会ではスタート・ゴール地点やチェックポイントなどで飲食の渡し、誘導などをするサポーター200人も9月末まで募集。問い合わせは事務局077(574)7200。

2019年7月18日木曜日

九山新之丞を襲名している木彫家の森哲荘さん作品展ギャラリーコジマで

 彦根仏壇の伝統工芸士で江戸時代の名工・九山新之丞を襲名している木彫家の森哲荘さん(72)=米原市=の作品展が、12日から銀座町のギャラリーコジマで始まった。
 森さんは15歳の時に父親のすすめで木彫りを習い、2年後に京都で京仏具の彫刻を担った。昭和44年に帰郷し2年後に独立して森彫刻所を設立し、彦根仏壇の彫刻に携わり、平成11年に木彫部門の伝統工芸士に認定。同28年には京都祇園祭の大船鉾の龍頭を3年がかりで製作し、九山新之亟を襲名した。
 約10年前に、各地に木彫りの仏像を残したことで知られる江戸時代前期の僧・円空にならった創作を開始。マツ、ヒノキ、クスノキなどを使い、さまざまな表情の大小の仏像を仕上げてきた。
 森さんは「円空の作品を見て、仏さんを彫りたいと思った。木彫りならではの魅力を持っている」と語っていた。ギャラリーコジマでは高さ4㌢から約50㌢までの作品70体を展示している。土日と23日の午後から在廊。開館は23日までの午前10時半~午後6時。水木曜休館。平和堂銀座店の駐車券あり。

2019年7月14日日曜日

国内外の芸術家が不破邸で創作活動、「高宮アーティストinレジデンス」2年目

 国内外の芸術家たちが江戸時代末期の古民家・不破邸で先月から創作活動をしており、14日午後1時から不破邸で「私と高宮」をテーマにフォーラムを開催。21日までは愛荘町の藤居本家で芸術家たちの作品展も開かれている。
 大阪市の美術家・西村のんき(本名・博喜)さん(62)が主宰する団体「AT ARTS」と、高宮でまちづくり活動をしている県大生の団体「おとくらプロジェクト」などが昨夏から実施している「高宮アーティストinレジデンス」の2年目。
 今年は海外からポーランドの彫刻家のデービッド・プシェインスキーさん(26)、スペインの映像作家のカルロス・カンプスさん(56)、いずれも韓国のインスタレーション作家のスーニョン・ヤンさん(53)、画家のユー・ジョンスクさん(65)が参加。そのうちデービッドさんは粘土を使って神社のこま犬を制作しており「日本でいう阿吽(あうん)や陰陽を表現したい」と話していた。
 藤居本家では西村さんら日本人6人と海外の4人の作品を展示。21日午後3時から音楽監督を招いたパフォーマンスもある。開館は午前10時~午後5時。14日の不破邸でのフォーラムでは歌人の北夙川不可止さんの講演などがある。いずれも入場無料。問い合わせは西村さん℡080(1414)6650。

2019年7月8日月曜日

キリンビバレッジ滋賀工場が大人限定セミナー

 多賀町のキリンビバレッジ滋賀工場は、「午後の紅茶」の製法の疑似体験などができる大人限定のセミナー「おいしさとこだわりの研究室」を6月29日にスタート。今月13日と27日にも開く。
 午後の紅茶のおいしさの秘密を楽しみながら知ってもらおうと企画。対象者は20歳以上のみで、セミナーでは1986年に開発した女性従業員の秘話の上映など生い立ち、茶葉から作っていく独自製法の疑似体験、製造ラインの工場見学をした後、3種類の午後の紅茶とチョコレートやせんべい、いなり寿司、チーズケーキを飲食しながらの「フォードペアリング」をする。
 開催時間は午前11時から午後0時40分までで、8月以降も開催予定。参加費500円。一組3人以下。先着12人。20歳未満の同席・参加不可。申し込みはキリンオンラインショップ℡0120(41)0143。

2019年7月7日日曜日

彦根城世界遺産へ文化庁が課題提示

 彦根市が彦根城の世界遺産登録に向けて提出した推薦書原案の骨子に対し、文化庁の文化審議会が「開発中の事業の適切な検討」などを求める課題を示していたことがわかった。
 世界遺産を目指すうえでの懸案事項は登録済みの姫路城との差別化だが、その問題をクリアするには、外国や将来世代に
も理解できる「顕著な普遍的価値」を証明する必要がある。
 彦根市は江戸時代の武士が城とその周辺に住み、一体となって「統治」していた社会構造に着目。個別の領地を支配していた戦国時代の武士が、江戸時代に統治者へ転換したとして「彦根城がその統治を表した代表的な城だ」と説明している。
 登録範囲については中堀より内側と埋木舎の特別史跡に絞った形での登録を目指す。具体的には彦根城の天守、櫓、藩主が住んでいた表御殿跡、旧藩校の弘道館跡、槻御殿、玄宮園、重臣屋敷、埋木舎。一時期、市は登録範囲の候補に外堀土塁や辻番所、井伊神社なども入れていたが、現在は参考物件としての緩衝地帯(バッファゾーン)の位置づけに止めて、あくまでも特別史跡内のみで勝負する考えだ。
 市は滋賀県と連携し推薦書原案の骨子を作成し今年3月に文化庁へ提出。これに対し5月20日に開催された国の文化審議会世界文化遺産部会では、▽「統治」を軸とする顕著な普遍的価値の妥当性の更なる検討▽主張する価値についての国内の城や外国の「統治」との比較研究の継続▽緩衝地帯の範囲の妥当性の更なる検討▽緩衝地帯とその近郊で進行中の開発事業の適切な検討が必要―などの課題が示された。
 緩衝地帯などでの開発事業には国体主会場の整備を含むとみられるため、文化庁の課題提示に対し、市としては今後、整備計画の変更が必要になる可能性もある。市は今年度から2021年度までに推薦書原案を作成し、22年度の推薦、24年度の世界遺産登録を目指している。

啓発パンフを無料配布
 彦根市は啓発用パンフレット「彦根城を世界遺産に」を作成し、市内の公共施設で無料配布している。
 パンフレットでは、登録を目指す特設史跡内の建物を写真入りで解説しているほか、「彦根城を見れば、江戸時代が分かる」とのキャッチコピーを中央に配して、重点に置いた「統治」について説明している。
 最終ページでは世界遺産への道のり、彦根城世界遺産登録 意見交換・応援1000人委員会などを紹介している。A3判二つ折り。7000枚作成し、彦根市民会館、開国記念館、彦根城博物館、市立図書館、各地区公民館などに置いている。

彦根出身で滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さん市長と懇談

 彦根出身で滋賀ふるさと観光大使を務めているミュージシャンの西川貴教さんが1日、市役所で大久保貴市長と懇談し、今後のイベント時に協力する考えを示した。
 西川さんは4歳まで彦根で過ごした後、野洲に引っ越した。懇談の冒頭、西川さんは「ひこにゃんの活動も継続されることになって本当に安心している」と笑顔を見せた。
 市長は彦根城の世界遺産登録への取り組みや2024年の国民スポーツ大会に向けたインフラ整備を進めていることにふれ「これらをアピールして交流人口を増やす構想を立てている」と説明。西川さんは「滋賀は宿泊施設の整備が遅れており、近隣府県に依存している状況。彦根には歴史的に重要な遺産がたくさんあり、その中で都市計画を見直すのは大変なこと」と話した。
 彦根市が当初、今年の花火大会の中断を公表していたことに、西川さんは3月16日にツイッターで、草津で開催しているイナズマロックフェスをあげ「この状況イナズマに預けてもらえないですかね?これまでもイナズマの派生イベント開催のお願いを彦根市や商工会議所に何度も突き返されてきました。話だけでも聞いて下さい。県民の皆さんが最優先です」とつぶやき、全国的なニュースにもなった。その後、市は花火大会の補助を盛り込んだ予算案を提案し、先の市議会で可決。8月26日の開催が決まった。
 花火大会の開催に対し、西川さんは「このような状況は滋賀だけでなく、他府県でもお祭りや花火大会の協賛金を集めるのが厳しくなっている」「税収が少なくなる中で、市はまちの豊かさを維持する必要がある。来年以降の花火大会についてもきちんと作り上げることができるようチャンスを作っていただきたい」と要望。市長は「花火を見る側のニーズも変化しているうえ、課題も多くある。前向きにどうすればよいのかを考えていきたい」と語った。
 懇談の最中には、ひこにゃんと西川さんのキャラクター・タボくんも登場し、市長と西川さんを交えて記念撮影をした。最後に西川さんは、東京五輪などが今後も続くため「莫大なお金がかかる」と指摘したうえで「(行政も)きちんと運営できるようせめぎ合っている最中だと思う。他人事ではないので、僕らで協力できることがあれば、一緒に考えていきたい」と、イベント開催時に協力していく考えを示した。

2019年7月4日木曜日

児童劇団「大きな夢」彦根子どもミュージカル結成1年目

 県内の子どもたちの児童劇団「『大きな夢』彦根子どもミュージカル」が6月に結成1年目を迎えた。7月3日に無料のワークショップを開き、8月28日にも開催する。
 関東地方を中心に活動している「劇団BDP」(東京都渋谷区)が昨年6月、近畿圏で初めて彦根子どもミュージカルを結成。現在、彦根を含め全国26カ所で子どもたちのミュージカル活動をサポートしている。
彦根では毎週水曜夜に京町のゲイヤ・ダンス・スタジオで、坪田后加(みか)さん(30)や田中雅樹さん(25)らを講師に招いて、団員の金城小3年の北村真彦君(9)と多賀小5年の若林杏さん(11)が練習している。本紙記者が取材に訪れた際には市内の女子児童4人が体験として加わり、円になってのゲームやダンスなどを楽しんでいた。
北村君は「色んな遊びや体験ができて楽しい」、若林さんは「将来の夢はミュージカル女優です」と笑顔を見せていた。無料のワークショップは7月3日午後6時~と8月28日午後2時~。対象は小学生から高校生までだが、年長児は応相談。持ち物は上履き、タオル、飲み物、筆記用具。田中さんは「彦根にミュージカル教育を根付かせたいとの思いで活動しています。気軽に参加してください」と呼びかけている。問い合わせは℡0120(663)551かメール(hikone.musical@gmail.com

2019年7月1日月曜日

彦根出身の着付け講師・岡村有里子さん7、8月にゲストハウス無我で着付けレッスン

 彦根市西今町出身の着付け講師・岡村有里子さん=東京都在住=が7、8月に芹橋1丁目のゲストハウス無我で着付けレッスンを行う。
 岡村さんは18歳で着付けを習い始め、大阪の歌劇団の専門学校時代にも着付けを学んだ。専門学校卒業後に劇団に入り、2010年に退団した後は東京のモデル事務所に所属し、ウエディングや着物のモデルとして活躍した。12年に彦根で開かれたびわ湖きものの女王選出大会で優勝し、16年には着物に関するオフィシャルメディア「着物美人」のオフィシャルライターに就任。昨年、きものコンサルタントや一級着付け講師の免許を取得し、モデル事務所を辞めた。

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 無我でのレッスンでは簡単に着ることができ、着崩れしない着方を教える。岡村さんは「私が学生時代、もし着付けができたら人生が変わっていたと思います。学生さんや子どもを持つ母親を中心に、多くの市民の皆さんに着付けの面白さを知ってほしい」と受講をすすめている。
期間は7月3日~14日と8月5日~15日の午前10時~と午後1時~。木曜のみほかの時間可能。受講料は入会費なしで、1回2000円、浴衣の着付けは1000円、浴衣と帯のレンタルとのセット2000円。「しが彦根新聞を見た」と伝えると500円割引。レッスン時のみの貸し出しも可。問い合わせは岡村さん℡090(5465)5303かメール(yurikookamura0716@gmail.com)。