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2010年4月28日水曜日

江戸時代の教育を学べ「熱意と好奇心に外国人驚く」、大石学教授 歴史手習塾で

 市民講座・歴史手習塾第1弾「新しい江戸イメージ!」をテーマにした3回目の講座が、ひこね市文化プラザで開かれ、東京学芸大学の大石学教授が「江戸の教育力」について講演。江戸期と現代の教育を比較し、「なぜ勉強するのかを、子どもたちが体感できる教育制度をつくるべきだ」と力説した。
 大石教授は江戸中期、八代将軍・吉宗の教育改革を取り上げ、どのような役所でも文書をまとめる書留役を重宝し「記憶から記録、文字主義の時代になった」と説明。江戸後期には全国各地に藩校や手習所(寺子屋)ができ「7、8割の子どもが文字の読み書きができるようになった」と述べた。
 当時の外国人が残した文章として「(日本人は教育に対して)熱意と好奇心に満たされている」「暇な時の読書はあらゆる階級の日本人が第一にすること」などを紹介。「当時の日本の教育は外国人を驚かすに十分な水準にあった」「江戸時代の教育は、まさに近代日本の知的基盤を形成させた」と解説した。
 一方で、ゆとり教育の導入やその見直しをしている現代の教育体制に対しては「教科書を薄くするとか、厚くするとかの論議をしているようでは、同じような事が繰り返されるだけだ」「社会や保護者、子ども自身が教育の意義を認識し、学習の楽しさを理解できるような環境を整備することが重要ではないだろうか」とアドバイスした。
「戦国彦根の城郭」
第2弾、5月12日~ 市民講座・歴史手習塾の第2弾「戦国彦根の城郭講座」が5月12日からひこね市文化プラザで始まる。講師はNPO法人城郭遺産による街づくり協議会理事長の中井均さん。12日が「佐和山城をめぐる攻防戦」、19日「肥田城の水攻めと野良田合戦」、26日「山崎山城 安土・佐和山の中継点」。いずれも午後7時~。6月6日には山崎山城フィールドワークも。受講料は3000円。申し込みは文化プラザ℡0749(27)5200へ。

2010年4月27日火曜日

ニシキゴイ100匹を内堀へ放流、彦根の林勝利さん寄贈

 彦根市山之脇町の林勝利さん(67)が、先月7日に孫が誕生したことを記念し、自宅で育ててきたニシキゴイ約100匹を市に寄贈。23日に彦根城内の内堀へ放流した。
 林さんは20年ほど前から趣味でコイを育てており、平成13年3月にも堀の浄化事業に合わせて約50匹を寄贈している。今回寄贈したコイは、紅白、大正三色、昭和などの種類で全長50~80㌢のもの。
 林さんは「また会いに来るからね」と言いながら、バケツを使って数匹ずつ放流。内堀に放たれたコイは気持ちよさそうに泳いでいた。

「ロボカップジャパンオープン2010」へ出場、彦根の中学生チーム「シューティングスター」

 自作のロボットを使ってあらゆる競技をする全国大会「ロボカップジャパンオープン2010」が、5月2日から大阪市内で開かれるのを前に、京滋奈代表として出場する彦根市のチーム「シューティングスター」の激励会が市役所で行われた。
 出場するのは、中央中3年生の丸健太君(14)と南中1年生の沓水悠馬君(12)。彦根市は昨年度から子どもたちに科学への関心を持たせようと、サッカーをするロボットを作る教室「自律型サッカーロボット研究室」を行ってきた。今年3月7日に彦根市大会が開かれ、上位5チームが3月28日の京滋奈ブロック大会へ出て、シューティングスターは4位となり、全国大会への出場が決まった。
 激励会で、丸君は「まずは一勝したい」、沓水君は「ベストを尽くしたい」と抱負を述べた。ひこにゃんも激励に駆けつけ、2人に記念品などを手渡し、記念撮影をしていた。今年のロボカップジャパンオープンは大阪工業大学で2日から4日まで開かれ、サッカーのジュニアの部には全国から45チームが出場する。

2010年4月24日土曜日

国指定名勝・お浜御殿(旧彦根藩松原下屋敷)、春の特別公開始まる

 彦根市松原町の旧彦根藩松原下屋敷(通称・お浜御殿)=国指定名勝=の春の特別公開が24日から始まった。
 お浜御殿は、文化7年(1810)ごろに十一代藩主・井伊直中によって約2万0881平方㍍の敷地に建てられた。奥座敷、台所、書院、門番所、5つの土蔵などがあったとされるが、当時のままの建物は奥座敷と台所、門番所。明治22年(1889)に大広間と玄関の2棟が増築されたほか、建築時期不明の長屋が残っている。
 全敷地の約半分を占める庭園は、琵琶湖と連動して水位が変化する汐入(しおいり)形式を採用した池を中心に、西側に緩やかな州浜(すはま)、東側に築山が設けられている。しかし、江戸時代の建物を中心に壁の亀裂やはく離、柱の損傷、庭園の荒廃など早期の改修が必要なため、市は平成21年度末時点で全敷地の約85%(約1万7846平方㍍)を公有地化している。
 昨年から「新緑の春」と「紅葉の秋」に庭園を期間限定で無料公開しており、春に5944人、秋に2394人が訪れた。今春の公開日時は5月16日までの毎日午前9時~午後5時。事前の申し込みがあった団体にはガイドもあり。問い合わせは彦根市教委文化財課℡0749(26)5833へ。

児童虐待、彦根は平成21年度60件 父親暴行で数カ所あざの事案も

 児童虐待により子どもが亡くなる事件が全国的に相次いでいる中、彦根市の平成21年度の児童虐待数が60件(前年度69件)で、「継続」を含めると279件に上ることがわかった。
 新規分の被虐待児の年齢別では、就学前が49件と最多で、次いで小学生の36件となっている。虐待種別では、身体的22(前年41)、育児放棄などネグレクト25(18)、心理的13(8)、性的0(2)。
 虐待者は、母親44(51)、父親17(24)、祖父母2(1)、伯母・伯父などそのほか7(0)などで、そのうち両親共からの虐待は10件(7)だった。通告者は、多い順に学校15、転入に伴い他市町からの引き継ぎ14、近隣住民10―など。
 虐待を受けた児童の中には、小学生が父親から暴行を受け、顔や手など数カ所に青あざをつくったまま登校したため、一時保護をした事案もあった。
 彦根市では、4カ月、10カ月、1歳半、2歳半、3歳半の子どもに健診をしており、平成20年度はいずれも95%以上の健診率だった。残りの児童についても、親の仕事の事情で健診を受けることができなかったのが大半で、4カ月未満の子どもがいる家庭へは各地域の民生委員らが回っているという。
 なお、児童虐待についての相談は、虐待ホットライン℡077(562)8996か彦根市家庭児童相談室℡0749(23)7838へ。

2010年4月23日金曜日

山本耕史さん出演ミュージカル、ひこね市文化プラザで25日

 俳優の山本耕史さんらが出演するミュージカル「ラスト・ファイヴ・イヤーズ」が、25日午後3時~ひこね市文化プラザグランドホールで開かれる。
 ストーリーは、男が出会いから別れの日の5年間を、女が別れから出会いに遡る5年間をえがいた物語。
 出演はこの作品3度目となる山本耕史と、ミュージカル初挑戦の村川絵梨さん。山本さんは「『舞台』という、自分が中心においている活動で滋賀に行けることは大変うれしく思います」と話している。
 けいこ場の様子や2人からのメッセージが文化プラザのホームページで聴ける。入場料はS席6800円、A席6000円。申し込みは文化プラザ℡0749(27)5200かホームページで。

多賀まつり盛大に、雨の中 観客5000人 馬頭人は山口甚五郎さん務める

 多賀大社で22日、多賀まつりが営まれた。終日、雨が降る中だったが、大社周辺には約5000人が訪れた。
 まつりは午前8時半~の本殿祭を最初に始まり、御使殿は藤川慧君(15)=多賀町、馬頭人は山甚建設代表取締役(高宮町)の山口甚五郎さん(63)=甲良町=が務めた。
 夕方には、約500人の行列が打篭馬場(尼子)から多賀大社へ戻る「本渡り」が行われ、見物客は傘を差しながら、行列を見守った。
 多賀町のマスコットキャラクター「たがゆいちゃん」の着ぐるみも、この日初デビューを果たし、登場した大社正門前は、たがゆいちゃんを写真に収めたりする人で賑わっていた。

2010年4月21日水曜日

堺正章さんら彦根へ クラシックカー56台が近畿一円ラリー

 クラシックカーが文化エリアを走行する「ラ フェスタ プリマベラ2010」が、18日から20日にかけて近畿一円で開かれた。車にはタレントの堺正章さんら著名人も乗り、彦根市内を走った20日にはチェックポイントの京橋口駐車場でひこにゃんが出迎えた。
 同大会は、イタリアで1927年から57年まで開かれた都市間ロードレース「Mille Miglia(ミッレ・ミリア)」の姉妹大会として、97年から日本で開かれている。14回目の今年はマシントラブルの2台を除く56台のクラッシックカーが約1000㌔を走行した。
 彦根市内では、名神彦根ICから、市役所前、彦根城内を巡り、京橋口駐車場のチェックポイントを通過した後、キャッスルロードを走り、湖周道路から安土方面に向かった。
 京橋口駐車場では、あいにくの雨降りの中だったが、150人の見学客が集まったほか、ひこにゃんも選手たちを出迎えた。1957年式の「MASERATI 200SI」に乗った堺さんが登場すると、見物客からは歓声があがり、堺さんも見物客やひこにゃんに笑顔を振る舞っていた。

市民講座・歴史手習塾、大石学教授=徳川吉宗時代と現代の「官僚支配システム」の同一性を指摘

 「新しい江戸イメージ!」をテーマにした市民講座・歴史手習塾の2回目が16日にひこね市文化プラザで開かれ、NHK大河ドラマ「龍馬伝」や「篤姫」などの時代考証を担当した東京学芸大学の大石学教授が「江戸にもあった政権交代」を題に講演。「現代の日本の官僚支配の統治システムは江戸時代に構築された」と解説した。

 大石教授は、米の値段が下がるなど社会不安が増大し政治も停滞していた江戸時代中期に、八代将軍に就任した吉宗の享保改革を紹介。財政再建や官僚機構・法制度の整備などを進め、「『大きな政府』によって国民生活を維持させ、日本社会の均質化を図った」と説明した。
 一方で、吉宗の政策に反対した尾張藩七代目・宗春が、緊縮財政や国による統制を批判し、名古屋城下への遊郭や芝居小屋の整備、ほかの地域からの資本進出、規制緩和を進めた政策を紹介。「身の丈にあった社会の安定化策を進める吉宗と、更なる経済成長を求める宗春の政策の対立は現代にも通じる」と話した。
 また吉宗の怒りを買った宗春が、遊郭や芝居小屋を廃止されるなど包囲網を強められて失脚した歴史を紹介。それ以降は「藩主の専制を抑えるため、幕府権力(中央集権)が強化され、法と官僚による支配を強めた」と解説。その官僚による統治システムは現代まで続いているとし、「政権交代で民主党政権になり、表面的には事業仕分けで政治主導を見せているが、最近はどうも(官僚と)仲良くしだした」と述べ、会場の笑いを誘った。
次は「江戸の教育力」
 「新しい江戸イメージ!」をテーマにした市民講座・歴史手習塾(第1弾)の3回目が23日午後6時半~ひこね市文化プラザメッセホールで開かれる。大石教授が「江戸の教育力」をテーマに講義する。紅茶と菓子付き。受講料1200円(3講座は3000円)。
 歴史手習塾第2弾「戦国彦根の城郭講座」、第3弾「NHK大河ドラマから見た歴史」の受講生も随時募集。問い合わせは文化プラザ℡0749(27)5200へ。

三好春樹さん「認知症は止めるのではなく応援を」鈴木ヘルスケアサービス創立10周年で講演

 彦根市後三条町の鈴木ヘルスケアサービスは18日、生活とリハビリ研究所代表でNHKなどにも出演している三好春樹さんらによる「老人介護塾」(滋賀彦根新聞社後援)を文化プラザで開き、約120人が参加した。
 三好さんは認知症ケアの現在と将来について講演。「ロシアに行く」と言い出す認知症の男性を例にあげ、「それまでの生活歴を見ると理由がわかる。(認知症のお年寄りの言動を)止めるのではなく、むしろ応援をしてあげることが大切」とアドバイス。
 認知症という言葉が定まる前にある新聞が認知症の症状を「老化に伴う人間的変化」と表現していたことをあげ、「痴呆症は薬で良くなることはなく、医学では及ばない、人間的な反応、人間的なドラマであり、人間とは何かで捉えていかなければならない」と解説した。
 介護の仕事にもふれ「医療やリハビリは人体を相手にするが、介護は人間らしく生きていくためのニーズをつかみ、その人の人生観や世界観に関わることができる」とし、介護は従来の「3K」(汚い・臭い、きつい、給与が安い)ではなく、①感動②健康③工夫の「3K」があると、介護の魅力を語った。

2010年4月20日火曜日

参院選・滋賀選挙区に出馬予定の自民・武村展英氏「保守理念を前面に」彦根市連協で

 今夏の参院選・滋賀選挙区に自民党の候補者として出馬予定の武村展英(のぶひで)氏(38)が16日、党彦根市連協の定期総会に出席し意気込みを語った。
 武村氏は、鳩山政権に対して「このままの政治が続くと日本は崩壊してしまうという危機感をもっている」と述べ「地盤、看板、カバンはないが、情熱はもっている。自民党の名を汚さぬようにがんばりたい」とあいさつした。
 自民党の支持率が伸びない理由については、「自民党は日本の経済を発展させたが、国民のニーズを感じとることができなかった」「一度無くした信頼を取り戻すのは並大抵のことではない。国民のニーズをくみとって実現できるようにしなければ」と語った。
 民主党の立候補予定者との差別化ついては「自民党は地域や国を愛する心を基本にした保守思想で、自助や家族・地域など互いの助け合いを重視しており、公助が介入するのは最後」「民主党はリベラルの思想で、子ども手当などバラマキ政策に重きを置いている」と説明。民主党の支持母体・日教組が進める教育問題にもふれ「歴史の人物に敬意を表する教育ではなく、自虐的な教育を進めている」と批判し「保守の理念を前面に打ち出していきたい」と述べた。
 武村氏は草津市出身、慶応大学商学部卒。大学4年生の時から衆院議員(自民党)2人の政策秘書を務めた。現在は監査法人に勤務。
 参院選には、民主党現職の林久美子氏(37)、共産党新人の川内卓氏(54)、幸福実現党新人の荒川雅司氏(34)も立候補を表明している。

2010年4月18日日曜日

健康とトップアスリート育成に「股関節のトレーニングを」山内整骨院・山内敏夫院長

 「健康な体作りやトップアスリートの育成には股関節を完璧にする事が重要」。そう話す山内整骨院(滋賀出張所=彦根市中央町)院長の山内敏夫さん(54)は、プロ野球のスカウトが注目する高校球児にもトレーニングをしている。
 山内さんは、柔道整復師の資格を取得後、28歳の時に出身地の愛媛県内に整骨院を開業。娘の那保美さん(22)の先天性股関節脱臼の治療を機に股関節のトレーニングの重要性に気づき、以降、プロの競輪選手やサッカー選手らの育成をしてきた。現在は福井県大野市に本店を置き、今年2月3日に滋賀出張所を開設した。
プロ注目の球児も治療
 今月4日には、プロ野球・日本ハムのダルビッシュ投手らを育て、股関節のトレーニングを重視している九州国際大学附属高校(福岡県北九州市)野球部の若生(わこう)正廣監督を訪問。意気投合し、プロも注目している主将の榎本葵君(17)=3年生=ら3人をトレーニングするために福岡から連れて帰って来た。
 ほとんどの人が肩や足の関節がずれていて長さが違う状態にあるといい、山内さんは、そのずれを矯正する治療と股関節を柔らかくするトレーニングを行う。トレーニング法はサンドバックを蹴ったり、スクワットをしたりする。榎本君らは10日間、このトレーニングを繰り返して、3人とも股関節が柔らかくなったと満足げだった。
 スポーツ選手以外の一般の人でも、股関節をトレーニングすることで腰痛やストレスなどから解放されるという。年齢も問わずお年寄りでも股関節が柔らかくなるという。彦根の出張所の診療曜日は月水金土。問い合わせは山内整骨院℡0749(26)7847へ。

即戦力の社会人育成の教育 聖泉大学が導入、NPOや企業と連携し

 聖泉大学(彦根市肥田町)は、社会人としての基礎をNPOや企業で学生に学ばせる「地域力循環型キャリア教育」(CLC)プログラムの導入を今年度から始めた。即戦力の人材を育成するために学生を実践の場で学ばせる取り組みは珍しいという。
 「三方よし」の精神に基づき、学生を地域のNPOや企業などで働かせ、社会人として必要とされる対話力や行動力、人柄を向上させ、将来的には彦根や近隣市町で活躍してもらえることを目的としている。
 3年間のプログラムで▽1年生=非営利のNPOや市民活動団体で活動▽2年生=バーチャルカンパニーを設立し60前後の講座の企画と運営▽3年生=営利目的の企業で労働―を体験する。
 協力が決まっているのは、内堀で屋形船を運航しているNPO法人小江戸彦根や、幅広い分野で地域貢献をしているNPO法人「Links」、アルプラザ彦根店など約30団体。
 聖泉大では「大学を起点とし、三方(学生、企業、地域)の循環が推進されて活性化すれば」としている。

認知症の課題と今後、鈴木ヘルスケアサービス・鈴木則成社長に聞く

 会社創立10周年を記念し18日にひこね市文化プラザで「老人介護塾」を開く、鈴木ヘルスケアサービス(彦根市後三条町)の鈴木則成(のりしげ)社長(42)に、認知症ケアの課題について聞いた。
 ―認知症という病気はまだ、あまり知られていないようですが
 ◆認知症はアルツハイマー型と脳血管症型の2パターンがあります。しかし、身近にいる家族が認知症だと気づかず、症状が進行してしまうケースがあるようです。また高齢者虐待に繋がる原因の一つにもなっています。
 ―家族が早期に発見できるにはどうすれば良いのでしょう。認知症と物忘れの違いは
 ◆例えば食事の場合、物忘れはメニューを忘れるぐらいですが、認知症の場合は食事をした事も忘れてしまいます。早期発見、早期治療が大切で、少しでも認知症の症状に気づけば、病院へ連れて行って欲しいと思います。
 ―認知症の方との接し方はどのようにすれば良いのでしょう
 ◆認知症の方の言動を否定しないことです。記憶が若いころに戻られる場合がありますが、そのような時でも、話しに合わせることが重要です。興奮状態にさせないように心がけることが大切です。
 ―老人介護塾では認知症ケアの中での「カギ」と「薬」をキーワードにされていますが
 ◆最近では少なくなってきましたが、外に出ないよう部屋にカギを締めたり、鎮静剤としての薬が使われてきました。老人介護塾では、カギや薬に頼らないサービスの提供の仕方など、認知症ケアの課題とこれからについて、3人の講師の方々に話していただきます。是非、ご来場ください。
  (聞き手・山田貴之)

2010年4月16日金曜日

24時間の保育所「ドリーム」彦根に、民間では県北部で初

 彦根市内を中心にした女性で組織のNPO法人・保育サービスドリーム(田島麻佐子代表)は、24時間で託児を受け付ける施設「保育サービス・ドリーム」(ドリーム)を彦根市中央町にオープンした。民間による24時間の保育所は湖東・湖北で初めて。
 同団体は、家庭や地域での育児支援の充実を目的に平成10年に設立され、15年にはNPO法人になり、現会員数は28人。これまでに2カ所の施設で託児サービスを提供してきたが、保護者からは土日・祝日や24時間の託児を求める意見が多かった。
 「ドリーム」は、月極・一時・病児・学童の各保育や、産じょくの手伝いなどの託児サービスを24時間受け付ける。対象は0歳~小学6年生。県によると民間による24時間の保育施設施設は県北部では初めてだという。
 5人以上の希望者があれば、託児付きの手芸や食育、パソコン、リトミック(リズム体操)、ベビーマッサージなどの講座も開講する。24日午前10時~は人形劇とこいのぼり作りを行う。見学のみも可。問い合わせはドリーム℡090(3844)3856へ。

2010年4月14日水曜日

長浜曳山まつり15日本日、新長浜市誕生記念し曳山勢揃い。

13日に開幕した長浜曳山まつりは、15日に本日(ほんび)を迎える。今年は合併による新長浜市の誕生を記念し、修理中の月宮殿を除く曳山12基が勢揃いする。
長浜曳山まつりは400余年前に、豊臣秀吉の男子誕生を祝って始まり、現在は国の重要無形民俗文化財となっている。今年の出番山は常磐山(ときわざん)、萬歳樓(ばんさいろう)、孔雀(くじゃく)山、翁(おきな)山の4山。
14日は午前中、自町での狂言の後、各曳山が長浜八幡宮に向かう「登り山」。午後7時ごろ~、子ども役者の行列が八幡宮から曳山博物館前までを練り歩く「役者夕渡り」がある。
15日は各町内から子ども役者が八幡宮へ向かう「役者朝渡り」の後、長刀(なぎなた)組の合図で順番に狂言を執行。狂言奉納の後は、お旅所まで山を曳き、道中で歌舞伎を披露する。
お旅所に一番山から四番山までがそろうころには日も落ち、曳山の提灯に明かりが点される。今年は、お旅所に出番のない曳山も勢揃いし、必見の情景となる。

2010年4月13日火曜日

「老人介護塾」~お年寄りの介護の課題とこれから~彦根でセミナー

 彦根市後三条町の鈴木ヘルスケアサービスは18日午前10時~ひこね市文化プラザエコーホールで、お年寄りの介護の課題やこれからを考えるセミナー「老人介護塾2010」を開く(滋賀彦根新聞社後援)。講師とテーマは次の通り。
 ▽講演①=生活とリハビリ研究所代表の三好春樹さん、「認知症ケアの現在」~見えてきたこと、判ってきたこと、見当識障害とは何か、人物誤認とは何か~。
 ▽報告①=介護総合研究所代表の上野文規さん、「介護ケア・どこまで生活の場になったか」~介護事故を乗り越えた施設の例~。
 ▽報告②=宅老所玄玄(広島)代表の藤淵安生さん、「地域ケア・認知症をどこまで支えられるか」~カギ、薬に頼らないデイサービスの実践~。
 ▽講演②=三好さん、「認知症ケアの未来」~化学物質から人へ、認知症ケアの政権交代へ~。
 セミナーは午後3時半まで。受講料は3000円。先着200人。当日会場では介護関係の書籍の販売も。申し込みは鈴木ヘルスサービスのホームページから申込用紙をダウンロードのうえファクスで。問い合わせは同社℡0749(24)0445へ。

2010年4月10日土曜日

ひこにゃんファンクラブ(仮称)彦根市が設立へ 人気継続目的で

 彦根市は、ひこにゃんの人気を維持するため、「ひこにゃんファンクラブ」(仮称)を設立する。13日に開かれるひこにゃん4歳の誕生日イベントで、クラブの会長の委嘱式がある。
 ひこにゃんは、彦根城築城400年祭(平成19年3月21日~11月25日)のキャラクターとして、開幕前年の18年4月13日に誕生。11月9日には特別住民票の交付を受け、閉幕後は彦根市のキャラクターとなり、井伊直弼と開国150年祭(20年6月4日~21年3月24日)でも活躍した。
 全国のゆるキャラを代表する存在になっているが、彦根城での祭りの終焉と同時に、人気の低下も懸念される。彦根市にとっては、観光客の減少を抑えるためにも、ひこにゃんの人気を維持する必要があり、ファンクラブを設立することに。クラブ名や活動内容、メンバー構成などは未定で、会長には400年祭と150年祭の実行委会長を務めた北村昌造氏が就く予定。
ひこにゃん4歳の誕生日
 ひこにゃんの4歳の誕生日イベントは13日午前11時半~彦根城天守前広場で。ひこにゃんへ感謝状やバースデーケーキ、バースデープレゼントが贈られる。雨天時は彦根城博物館で。

「マスク小学校」彦根に開校 2階食堂で給食提供、1階はチキンマスクなどグッズ店

 児童向け絵本「チキンマスク やっぱりぼくはぼくでいい」の主人公キャラ・チキンマスクのグッズ店「マスク小学校」が、彦根市本町の夢京橋キャッスルロードに開校。2階は学校の教室をイメージした食堂になっていて、ソフト麺など給食メニューを提供している。
 経営業者は彦根市野田山町のグッズ製造業「ベースワン」(山室義治社長)。絵本は横浜市内の小学校に勤務する宇都木美帆さんが平成18年に作成。鳥取県で感想文コンクールの課題図書になり、韓国でも発売されるなど、国内外で読まれている。
 昨秋に東京ビッグサイトで開かれたキャラクターの祭典「ライセンシングアジア」にチキンマスクが出展された際、一目惚れした山室社長が宇都木さんにグッズ製作を打診。製造・販売に乗り出して3月19日に開校した。
 マスク小学校は木造3階建てで延べ約150平方㍍。店舗は2階までで、1階では絵本に登場する14キャラと、チキンマスクのいとこ・ブラックチキンマスク、ひこにゃんなど全国のゆるキャラ、戦国武将―などのグッズを販売。
 2階の食堂は「教室」が2つあり、ドリンクやホットドッグのほか、コッペパンやソフト麺など給食に出てくるメニューもそろえている。学校で使われる机やいす、黒板があり、ゆるキャラのぬいぐるみも置いている。
 今後は子ども向けの講座も開講する予定で、山室社長は「これからもどんどん本物の学校に近づけていきたい」と話している。
 将来的には彦根を本校として、全国100校を計画している。オープン時間は午前10時~午後6時。水曜日定休。

「被爆桜」初めて開花 若葉小で、植樹した卒業生見学へ

 彦根市立若葉小の校庭で育っている「被爆桜」が初めて開花した。12日には、植樹した当時の6年生(新中学1年生)83人が見学に訪れる。

 被爆桜は、昭和20年に原爆が投下された広島で焼失せずに残ったソメイヨシノの2世。広島市の安田女子中学高等学校ではその苗木を育てる活動をしており、若葉小では昨年4月30日に同校から譲り受け、10月16日に当時の6年生たちが植樹した。
 まだ4年目の樹のため、高さは2㍍超で成長段階だが、今月5日朝に開花が確認され、7日には10輪ほどが咲き、数十がつぼみ状態だった。
 同校では、卒業した子どもたちが中学校の入学式の後に同校を訪れることになっており、12日には満開の被爆桜と対面できそうだ。

「彦根市民の歌」CD化、自治会などへ配付

 彦根市は、「彦根市民の歌」のCDを作成。市立の施設や学校、自治会に配付する。
 彦根市民の歌は、市制施行20周年を迎えた昭和32年に作られた。歌詞は、全国193点の応募から三重県の奥山平吉さんの詞が選ばれた。作曲は帝塚山学院(大阪市)の川澄健一さん。
 市制50周年記念事業の一環として昭和62年にレコードとカセットテープが作られたが、市民に広まることはなかった。歌は3番まであり、CDでは彦根音楽連盟に所属する3団体や個人による7パターンを収めている。希望者には無料貸し出しもしている。問い合わせは市総務課℡0749(30)6100へ。

恋愛成就おみくじ「恋みくじ」、多賀大社で授与

 縁結びの社としても知られる多賀大社は、恋愛成就のおみくじ「恋みくじ」の授与を今月から始めている。理想の相手とめぐり逢いたい、どうすれば恋が成功するのか―など、恋愛成就のためのアドバイスや、似合う花、花言葉、ラッキーカラーなどが書かれている。200円。

2010年4月9日金曜日

蝸牛会アート展 創作始まる、片山健さん巨大ナマズ描く

 テントに書かれた絵が披露される「蝸牛会アート展」(高宮町蝸牛会主催)の創作活動が始まり、6日には彦根学園(高宮町)職員の片山健さん(29)=東沼波町=の作品「水田が紡ぐ生命の営み」の製作の様子が公開された。
 片山さんはテント生地(4㍍×1・6㍍)に、事前に下書きしていたナマズの絵に色を入れる作業をした。琵琶湖のナマズが泳ぎ交わる様子が描かれ、その豪快さに見学者からは「すごい迫力」と驚きの声があがっていた。
 蝸牛会アート展は毎年6月の1カ月間、同町の徳性禅寺や高宮小一帯で開かれており、初夏の風物詩として親しまれている。13回目の今回は「戦国・びわ湖生命の水・米」をテーマに、地元の小中学校など約40の団体・個人が出展する。

彦根城の穴場スポット・山崎郭の桜も満開、屋形船も運航

 彦根城内の桜の穴場スポットとして知られる山崎郭も満開となっており、「通」な観光客や市民が訪れ、写真を撮影したり、絵を描いたりしている。
 内堀では屋形船も運航しており、山崎郭近くまで行くため、船上から眺める山崎郭の桜の光景もひと味違う。
 なお城内は20日ごろまでの夜間、ライトアップされている。屋形船は15日までの日中、臨時運航しているほか、20日までの土日に夜間運航を行っている。

2010年4月7日水曜日

彦根藩二代目・井伊直孝の「産湯の井戸跡」 誕生の地・静岡県焼津市に残る

 静岡県焼津市に彦根藩二代目藩主・井伊直孝の「産湯の井戸跡」があることがわかり、早速、現地に訪れた。
 直孝は天正18年(1590)に、父で後に初代藩主となる直政の二男として駿河国中里(焼津市中里)で生まれ、1年ほど後には井伊家の所領だった上野国安中(群馬県)に移り、幼少期を過ごした。
 母親の印具(いんぐ)は、伝承では直政の正室の侍女で、身ごもったため屋敷を出て、中里で直孝を産んだとされる。
 焼津に残る産湯の井戸は、直孝が産まれてすぐの産湯の水に使われたといわれており、井伊家ゆかりの若宮八幡宮近くに位置する。直孝は40歳の時に現地を訪れ、衰退していた若宮八幡宮を再興している。
 現在は民家の敷地の一画に、ひっそりとたたずんでおり、井戸のそばに「井伊掃部頭直孝朝臣産湯之井」と刻まれた石碑が建っている。地元の市民にもあまり知られていない。
 ちなみに、「産湯の井戸跡」を後にした小生は、井伊家発祥の地・浜松市引佐町井伊谷を訪問。井伊家菩提寺・龍潭寺やその周辺に立ち寄り、名勝に指定されている庭園や井伊家墓所、井伊谷宮などを見学し、彦根の更なる繁栄をお願いした。(山田貴之)

2010年4月6日火曜日

彦根城の桜 満開

 彦根城内の桜が7日朝時点で、ほぼ満開となった。週末にかけて、城内は賑わいそうだ。
 城内には約1200本のソメイヨシノがあり、前日の6日時点では八分咲きだった。内堀沿いは満開で、天守閣前もほぼ満開に。
 城内は夜間、ライトアップされており、昼間とはひと味違う光景がみられる。
 内堀では今週と20日までの土日に屋形船も運航している。
 (写真は5日午後)

188人でかくれんぼ ギネスに認定、「ぎんにゃん」も参加

 大人数でかくれんぼのギネス記録を作るイベントが4日、彦根市の荒神山公園で開かれ、見事、188人でかくれんぼを達成しギネス記録に認められた。
 尾末町の寺村邦子さん(54)ら市民有志グループが企画したギネスに挑戦第4弾。かくれんぼはこれまでにギネス記録がなく、英国ギネス・ワールド・レコーズは100人以上が参加して1時間続ければ、ギネス記録になるとした。
 当日は2歳~70歳代の男女191人が参加。ルール説明後の午後1時20分から始まり、鬼役の一人が目隠しをすると、残りの隠れ役の老若男女が一斉に方々に走って、思い思いの隠れ場に向かった。
 鬼に見つからずに本部に戻るか、制限時間内に見つからなければセーフというルールで計3回行われ、188人が最後まで残って遊んだ。彦根東高のキャラクター「ぎんにゃん」も新聞部員と一緒に参加し、子どもたちの人気を集めていた。
 午後2時20分過ぎに競技が終わると、スタッフが拡声器で「ギネス記録に成功しました」と話し、ギネス社の認定員から寺村さんに認定証が手渡された。その後、参加者全員で記念撮影をして、ギネス達成を満喫していた。
 寺村さんは「かくれんぼで初めてのギネスへの挑戦が彦根で出来て良かった。また、来年もギネス記録に挑戦できれば」と話していた。

滋賀大学・新学長に佐和隆光氏「活力富む大学に」

 1日付けで滋賀大学の学長に就任した佐和隆光氏(67)が2日、記者会見し、「地域に開かれた魅力と活力に富む大学にしたい」と抱負を述べた。
 佐和氏は、県内13大学で組織の「環びわ湖大学コンソーシアム」の初代理事長を務めた経験をあげ、「県民に大学の存在を実感して頂けるよう、配慮をしたい。大学も魅力と活力に富むことが肝心」と語った。
 国立大学の法人化に対しては、「格差のある大学間の競争は不公正で決して望ましい改革ではなく、東大の一人勝ちになっている」と批判したうえで「教員と職員の連携・協力の強化が国立大学法人の運営の基本だ」と話した。
 佐和氏は和歌山県出身。東大大学院経済学研究科修士課程修了後、京大経済研究所・京大大学院エネルギー科学研究科教授などを経て、立命館大教授、京大特任教授を務めた。専門は計量経済学、環境経済学。

2010年4月3日土曜日

彦根仏壇と七曲り通りを絵本に、Links(リンクス)が製作

 彦根仏壇や七曲り通りの歴史を子どもたちにも知ってもらうため、NPO法人Linksが製作していた絵本が完成し、市役所で報告会があった。
 専業主婦でイラストが趣味の笹尾真紀子(ハンドルネーム・どらせな)さん(40)=正法寺町=が絵を、会社役員で図書館司書の井上隆代さん(42)=西今町=が文章を担当。
 ストーリーは、江戸時代に済福寺(芹川町)の巨大な大仏さんが堂から出て七曲り通りを散策していたところ、彦根仏壇の職人芸に出会い、その職人から彦根仏壇や七曲りの歴史を学ぶというもの。
 昨年10月から製作にかかり、読み聞かせ用の大型(B4)版2冊と、小型(A5)版500冊を完成。小型版は市内の保育園、幼稚園、小学校、放課後児童クラブに配付される。ほかにも彦根医師会加盟の96施設にも贈る予定。希望者には500円で販売する。

2010年4月2日金曜日

彦根の龍潭寺で「だるままつり」 だるま3000体に入魂

 彦根市古沢町の龍潭寺(北川宗暢住職)で1日、恒例の「だるままつり」が始まった。
 1日に行われた「だるま三千体入魂式」では、本堂に高さ5~70㌢の15種類のだるま約3000体が並び、北川住職ら僧侶5人が読経をした後、長さ約70㌢の線香の先端をだるまの頭に近付けて入魂。だるま祈とうに訪れた参拝者らは手を合わせて祈っていた。
 2日は午前11時~だるま大般若法要、午後2時~だるま満願祈とう法要がある。だるまは1体500円~5万円で販売される。