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2020年11月30日月曜日

富川和代さんこどもにほんご教室JUMPアドバイザーなど日本語指導者

彦根市大薮町の富川和代さん(75)は、彦根ユネスコ協会こどもにほんご教室JUMP(ジャンプ)のアドバイザーなど日本語指導者を長年務めている。今月14日にはひこね燦ぱれすで日本語検定を実施した。富川さんに外国人向けの日本語教育や多文化共生の課題、日本人の日本語力について聞いた。

「オリジナル教材」必要
指導者の「人手不足」課題
 富川さんは福井県敦賀市出身。父親は国鉄(JR)の社員で転勤が多かったため、中学校のころには3校に通い、虎姫高校時代は下宿生活も経験した。大学卒業後は滋賀県立の高校やミシガン州立大学連合日本センターで国語や日本語を教え、近江高校では13年間、英語の指導にもあたった。また滋賀県立大学をはじめ大学や専門学校の非常勤講師として、日本語や日本語の教授法、国語・英語に関する科目を担っている。
外国人の労働者や留学生が増加していた1990年以降は「日本語を学びたい外国人を支援しよう」と、ボランティア団体に所属し日本語を教えてきた。現在はJUMPアドバイザーや彦根にほんご教師会WAGT代表、日本語検定研究委員などを務めている。
 そのうちJUMPには現在、中国、台湾、ベトナム、フィリピン、米国、モンゴル、ネパール出身の幼稚園児から中学生までの子ども16人と保護者4人が大学サテライトプラザ彦根で学習している。コロナ禍以前は保護者の受講も多かったが、仕事などの影響で減ってきているという。
 富川さんは、日本語を教えるボランティアの人手不足と時間的な忙しさから、「学習している外国人の子どもたちや保護者の希望に合っているかが課題だ」とした上で「今後は文化や母語が異なる子どもたち一人一人に合ったオリジナルの教材の作成が必要な状況だ」と述べた。

日本人の日本語力も指摘
多文化共生「みんな違っていい」
 日本人と外国人が一緒に過ごす「多文化共生」の課題について、富川さんは文化、習慣、ものの考え方の違いをあげながら「互いに理解しようと努力する必要はあるが、結局は『みんな違って、みんないい』ではないだろうか。日本人同士でも育った環境によって生活習慣などに違いがある」と説明。JUMPでは外国人の子どもたちのスピーチ大会や成人の日本語学習者のディベート大会を開催しており「市民の皆さんとの交流する機会になっている。また異なる意見の論戦は多文化共生の第一歩になるとも思う」と話していた。
 富川さんは大学で日本人向けの日本語科目も担当。日本人の日本語力について「国語の苦手な人には漢字の力をつけるよう、大学生には社会人になる準備として特に敬語と慣用表現、四字熟語を理解できるようにアドバイスしている」と解説。そのうち敬語については「若者だけでなく、大人も正しく使えていないと感じる。敬語は『言葉のおもてなし』とも言える」と語った。
 一方で、子どもの頃は父親の仕事の影響で駅近くの官舎で暮らしていたため、電車に乗ることが好きで大学の卒業旅行も電車での旅だったという。富川さんは「新型コロナが収束した後はゆっくりと国内外を特急電車で旅をして、全国各地のさまざまな日本語や海外の言葉に触れたい」と笑顔を見せていた。

彦根市立図書館の中央館 誘致へ河瀬学区と亀山学区が始動

 彦根市は新しい彦根市立図書館の中央館を河瀬学区か亀山学区に建設する計画を進めている。各学区でも地元の自治会などが候補地を選定し、すでに市へ報告している状況で、今月7日夜には河瀬学区連合自治会が河瀬地区公民館で「市立図書館(中央館)誘致委員会」の発足式を開いた。
 
両学区とも候補地絞る
1回目の用地選定委員会
 河瀬学区連合自治会は複数の候補地から彦根工業高校の北側の土地2万2813平方㍍を選定。その土地を所有する18人(21筆)の承諾も得ているといい、1013日には大久保貴市長へ要望書を提出した。
 誘致委員会は連合自治会の永畑幸雄会長らが役員、所属する14町1地区の自治会長と同学区の社協・青少協・体育振興会などの会長が委員、ほかの5自治会長が特別委員、野村博雄・杉原祥浩・小川隆史の3市議らが顧問に就いた。
 発足式で永畑会長は「図書館の設立は河瀬地域の悲願であり、ワンチームとなって誘致に努めたい」と意気込みを語った。最後には参加した約30人で頑張ろうコールをした。
一方の亀山学区は彦根亀山郵便局(清崎町)の近くを候補地に選定し、河瀬学区と同様に市へ報告済みだという。
 市教委は用地選定委員会の1回目の会議を先日開いた。今年度内の協議で候補地1カ所を選ぶ方針。

市の図書館整備計画
 彦根市の図書館整備基本計画では新しい市内の図書館について、拠点になる「中央館」を河瀬学区か亀山学区に設け、「地域館」として現図書館を北部館に、稲枝支所の周辺に南部館を創設する。南彦根駅西側に建設中の新しい市民体育センター内にも図書の貸し出しと返却、検索ができる場所を設ける。
 各図書館の概要として、中央館は15万冊を収容できるスペース、70万冊を所蔵できる書庫、会議室、事務室などを整備。建物の延べ床面積が約4300平方㍍、駐車場が現在の150台と緑地帯を入れて約4000平方㍍で、合計の敷地面積が約9000㍍。施設内の特徴は、車いすの利用者を含めて来館者が楽に通れる通路、障害者や高齢者向けの大活字本・朗読本など視聴覚資料の充実、時節に応じた話題・トピックスなどの特設コーナー、ユニバーサルデザインの導入、バリアフリー化を予定。湖東定住自立圏1市4町の拠点となる図書館を目指す。
 北部館は本棚に8万冊、書庫に置く本を含めて計12万冊を収容するほか、旧彦根藩領に関する古文書や歴史資料、舟橋聖一記念文庫などの特別コレクションを紹介する施設にする。南部館は5万冊程度を収容する。

スポーツカーが琵琶湖1周ガンバールラリー彦根ビューホテル発着で

 スポーツカーなどが琵琶湖を1周するイベント「ガンバールラリー」が22日、彦根ビューホテル発着で行われた。
 県内外の自動車の愛好家7人が観光振興と自動車を通してのコミュニティーの促進のほか、地域の人たちに「がんばる」気持ちを持ってもらおうと初めて企画。全国各地からスポーツカーなどの愛好家を募り、QRコードを活用してスタンプラリーをしながら琵琶湖を1周する形式で開催した。
 当日は近畿や東海、関東地方からスポーツカーやスーパーカー、クラシックカーなど165台が彦根ビューホテルの駐車場に集結。参加者たちは近江八幡方面と長浜方面に分かれ、数カ所のチェックポイントと琵琶湖大橋を経て約170㌔の湖周道路を1周し、彦根ビューホテルに戻った。
 代表の米田和真さん(46)=京都市=は、ポルシェ911カブリオレに乗車して走行。「紅葉の観光シーズンと重なり、渋滞の中での開催だったが、参加者の皆さんからは『楽しかった』『琵琶湖はすごく広かった』との声があり、滋賀の良さをわかって頂けて心が救われました」と話した。

2020年11月20日金曜日

佐和山城城下町のメインストリート本町筋跡発見、道の敷設の胴木工法「国内初確認」

 県文化財保護協会は12日、彦根市佐和山町で発掘中の旧佐和山城の城下町跡から、城下町のメインストリートだった「本町筋」の痕跡が発見されたと発表。道の敷設には城郭石垣に用いられる胴木(どうき)工法が採用されていた。城下町の道跡が確認されたのは県内初めてで、専門家によると道での胴木工法の確認は「国内で初めて」だという。
 国道8号線の米原バイパスの建設工事に伴って2018年度から佐和山城跡の発掘調査を実施。昨年度は城下ふもとの武家屋敷と本町筋をつなぐ道や橋台などの跡が見つかった。今年度は城下町跡エリアの5534平方㍍で4月から12月まで調査している。
江戸時代に作られた「佐和山古絵図」によると、内堀(現在の西法寺川)と外堀(小野川)に挟まれたエリアには、南北方向約400㍍の道の本町筋が通っていた。本町筋は佐和山城本丸から続く大手道と合流し、その両サイドには複数の町屋があったことから、城下町のメインストリートとしての位置づけができる。さらに東側の中山道とつながっていたとも考えられる。これまでの発掘調査で9棟の町屋の掘立柱跡が見つかっている。
 今年度の発掘調査によって、本町筋は現在の市道の約60㌢直下に幅6090㌢で整備されたことがわかった。道路を敷設するため粘土を1530㌢盛った上に砂利を混ぜた土で固めた硬化面を形成し、側面を幅1525㌢×高さ5~15㌢×奥行き2030㌢の石材を積み上げて固める工法で作られていた。江戸時代以降の水田化によって、石材をはじめ道路跡が壊されているが、最も残りの良い西側の部分では2段分の石材が残っており、硬化面の高さからもう1、2段分が積み上げられていたとみられる。
 
城郭石垣の工法採用
丹羽長秀時代以降
 また石積みの崩落を防ぐため、部分的に土台の役割の胴木を設置していることも確認された。丸太材を使い、胴木がずれないよう外側に等間隔で杭を打ち込む胴木工法は天正年間(1573年~92年)の織田氏関連の城郭石垣にも用いられていることから、県文化財保護協会は「織田信長の勢力下にあった段階に道路が敷設された可能性が想定される」としている。早ければ、豊臣家に移行する前の丹羽長秀が佐和山城主だった時に整備された可能性もある。
 滋賀県立大学の中井均教授は「本町筋の敷設に胴木を用いた石積で側溝を構えた事例は日本で初めてのもの。城郭石垣と同じ胴木工法を採用していることは城下の道路が城主主導で設計、施工されたことを示しており、極めて注目できる」とコメントしている。新型コロナウイルスの感染防止のため現地説明会は行われない。

2020年11月15日日曜日

日展で日夏町の非常勤講師 志萱州朗さんが彫刻で特選

 改組新第7回日本美術展覧会(日展)の特選受賞者が22日発表され、彦根犬上地域からは日夏町の非常勤講師、志萱州朗(くにあき)さん(63)が彫刻の部門で選ばれた。
 志萱さんは2018年に彦根市立東中学校の美術科教諭を定年退職した後、市立鳥居本中学校や県立盲学校、町立多賀中学校で非常勤講師を務めている。八坂町のアトリエで創作活動をしており、これまでに日展で入選を15回、滋賀県美術展覧会で特選を12回受賞してきた。
 日展で初の特選になった作品は題名が「東雲(しののめ)の湖(うみ)」。高さ183㌢×横73㌢×奥行き38㌢で、堂々とした若い女性を表現した作品。志萱さんは「これから始まる世界に夢を抱いてのぞむ人の姿を表した」と説明した。
 授賞理由では「人体の構造が造形的にしっかりできていて、とても伸びやか。現代を生きる
若き女性の一瞬の動きの美しさが見事に表現された魅力的な作品」としている。
 特選の報告を受けて、志萱さんは「驚きと共にうれしさが込み上げている。長年、美術の授業に喜びを感じ、自分自身の制作に楽しさも感じてきた。今後も学校や地域の活動で美術の魅力を伝えたい」と話していた。
 今年の日展は30日から1122日まで東京都の国立新美術館で開催されている。

 

新製 陸舟奔車 発明した彦根藩士・平石久平次の250回忌法要、住職が試運転

 自転車のルーツとされる三輪の「新製 陸舟奔車(りくしゅうほんしゃ)」を発明した彦根藩士・平石久平次時光(1696~1771)の墓がある中央町の長松院は先月25日、久平次の250回忌法要を営んだ。法要後には手塚紀洋住職(49)が陸舟奔車の復元品の試運転を行った。
 久平次は200石を受領して蔵奉行などを務めた一方、年暦を編さんするなど当時の一流の天文暦学の学者だった。発明家としても知られ、平石家文書のうち「新製陸舟奔車之記」には享保13年(1728年)から同17年にかけて久平次が3種類の異なる機構の舟形の自転車を考案したことがわかる設計図が掲載。陸舟奔車はそのうちの1種類で同17年に作られたとされる。世界的にはドイツのドライジーネが1818年に2つの車輪を一直線に並べてハンドルを付けて足で地面をけって走行。ペダルを付けた自転車はフランスのピエール・ミショーが1860年に考案したとされる。久平次が発明した陸舟奔車はそれらよりも前のため「世界で最初」の自転車の可能性もある。

1130日まで展示

平成15年(2003年)1025日に放送されたテレビ番組で復元品が作られ、彦根市立図書館に寄贈。大きさは幅約2㍍27×奥行き約1㍍×高さ約1㍍4㍍。長松院は久平次の250回忌に合わせて、墓を今年7月初めに本堂前に移動。復元品を借り、9月1日から1130日まで「可休庵」で展示している。
 250回忌法要には自転車研究家として知られる小池一介さん、長松院が行う寺子屋に通う子どもたち9人を含む計約40人が参加。法要の中では交通安全の祈とうも行われた。城東小5年生の佐川涼君(11)は「(陸舟奔車の復元品を)初めて見たが、久平次の発想力はすごいと思った。僕も何か発明できる大人になりたい」と話していた。
法要後には手塚住職が本堂内で復元品を試乗。手塚住職は「後ろにも進めて、思っていたよりもペダルをこぐのが軽かった。久平次は稀代の面白がり屋だったろうし、にっこりと笑ってくれているのでは」と笑顔で語っていた。

市川農場 国産の3種の果実使ったマーマレード販売

 豊郷町吉田の市川農場は先月
21日から、国産の3種の果実を使ったマーマレードを販売している。
 当初はオレンジのみのマーマレードを検討していたが、市川健治社長(45)の妻のわかなさん(37)が他社のマーマレードを食べながら味を選定。試作を重ねる中で複数の果実をブレンドした方が果肉感が残り、特有の苦みを抑えることがわかった。
 原料は四国地方を中心にした国産のレモン、伊予柑、甘夏をブレンド。市川農場によると、3種の素材を混ぜ合わせたマーマレードはほとんどないという。瓶のラベルもわかなさんがデザインした。製造は長野市の信越食品工業。内容量190㌘。税抜き900円。パリヤや豊郷町観光協会、木村商店(田附町)のネットショップなどで販売。人気のいちごバターとのセットも。
 市川社長は「国産にこだわり、味もおいしい。いちごバターを超える商品にしたい」と意気込んでいた。問い合わせは市川農場☎(35)2589。

2020年11月4日水曜日

千代神社が墨絵で描いた石田三成の御朱印 関ヶ原の戦いに合わせて頒布式

 彦根市京町2丁目の千代神社は、墨絵で描いた戦国武将・石田三成の御朱印を作成。関ヶ原の戦いがあった日時に合わせて、21日午前8時に頒布(はんぷ)式を行った。
 千代神社は佐和山の山ろくに千代宮(ちよのみや)としてあったが、三成が佐和山城主を務めていた天正18年(1590年)、「神様を見おろすことは恐れ多い」として彦根山山ろくの尾末の地に移築したとされる。その後、明治2年(1869年)に千代神社と改称され、昭和41年に現在の地に移っている。
 これまで千代神社には三成ゆかりの品がなかったため、墨絵師として全国的に知られる御歌頭(おかず)さんに御朱印の制作を依頼。完成した御朱印は甲冑姿の三成のみと、三成と佐和山城を描いた2バージョン。金箔か銀箔で「千代宮」と押した計4種類を用意した。縦17・7㌢×横11・8㌢。1枚1000円。立てかけたり、壁につり下げたりできる。ほかに三成のみの墨絵を印刷したA4サイズのクリアファイルも金箔と銀箔の2種類を500円で販売している。

関ヶ原合戦に合わせ
「ゆかりの社知って」
 関ヶ原の合戦は庚子(かのえね)の慶長5年(1600年)9月15日朝に起こり、現在の暦では1021日にあたる。今年は庚子の年でもあるため、同時刻に合わせて頒布式を行い、氏子ら約10人といしだみつにゃんが出席し、玉串奉てんなどをした。
 布施博章宮司(45)は「三成の義の精神を伝えるために広く頒布したい。三成ゆかりの宮であることもこれを機に知っていただけたら」と話していた。

あいふぁーむHIKIDAがSDGs宣言

 彦根市三津屋町で米や野菜などを栽培している株式会社あいふぁーむHIKIDAは、環境への配慮や食品ロスの削減に努めているとして「SDGs宣言」を公表。チラシを作成しJA東びわこの直売所などに配布した。
 同社は琵琶湖と荒神山に挟まれた約35㌶の田畑で米、麦、大豆、キャベツ、ホウレンソウ、小松菜などを栽培。代表取締役の疋田翔悟さん(36)が父親の博幸さん(65)のもとで2016年に農業者となり、その翌年に会社を設立。「安心安全で体にいい」農産物の提供を心がけて生産してきた。
 
滋大生がインターン
チラシJAなど配布
 以前から関心があったSDGs(持続可能な開発目標)との関わりを目指し、今年8月19日から9月29日まで滋賀大学経済学部3年の片岡拓さん(20)をインターン実習生として招いた。新型コロナウイルスの影響でオンラインでのやり取りが中心だったが、「SDGs宣言」に向けて一緒に研究を進めてきた。
 研究の中では▽環境こだわり栽培で減農薬、減化学肥料で米を育てている▽大規模なトラクターの導入で米の安定供給につなげている▽農産物のパッケージに社名を記しており、品質を証明した農産物を提供している▽規格外の野菜を社会福祉施設に無償提供するなど食品ロスの削減に尽力している―として、SDGsの17項目のうち7項目に該当すると報告。インターン最終日の9月29日に「SDGs宣言」を行い、チラシ200枚を作成して取引先などに配った。
 疋田さんは「消費者の皆さまにSDGsに関する取り組みを知っていただけたら。今後も時代に合った新技術や取り組みにアンテナを張って、継続的な進化を続けていきたい」と話していた。

2020年10月22日木曜日

ひこにゃん使いコロナ差別の啓発ポスター

 新型コロナウイルスの感染者や医療従事者に対する差別や誹謗中傷が各地で報告されているため、彦根市は啓発のためにひこにゃんを使ったポスター(写真)を作り、市内各所に配布している。
 市人権政策課によると、市内の感染者らに対して差別や誹謗中傷は報告されていないとしているが、滋賀彦根新聞が感染者の家族に取材したところ、近隣住民からの差別とみられる言動があったという。
 市は新型コロナに関する差別などを防止啓発するため、これまでに広報ひこね9月1日号への折り込みと市ホームページ向けの啓発チラシ2枚を作成。啓発をさらに広めるため「会えなくてもきっとつながることはできる」と書かれたボードを手にしたひこにゃんを使ったポスターを新たに作った。ポスターには「STOPコロナ差別 みんなが笑顔で暮らせるまちに」「ソーシャルディスタンスを保ちつつ心の距離を近づけましょう」とも書かれている。
 B2判200枚とB3判500枚を作成し、市の施設や大津地方法務局彦根支局、彦根公共職業安定所、彦根保健所、学校、市内スーパー、金融機関、駅などに9月28日から順次、配布している。
 なお県は新型コロナで人権侵害を受けた県民を対象に「ほっとらいん」を開設している。問い合わせは☎ファクス077(523)7700。

後三条町に天然酵母パンの店・晴ぱんオープン

 彦根市後三条町に2日、天然酵母パンの店「晴ぱん」がオープンした。
 店主は彦根出身の門川幸世さん(44)=近江八幡市=で、母親が経営する飲食店「さんかく」内に開店した。門川さんは体に良いパン作りを学ぶため、2014年2月から京都の教室に通い、16年7月に指導者の資格を取得。その年の12月から教室を開講してきた。
 門川さんが作るパンは、ご飯と麹(こうじ)で作った自家製の酒種酵母と北海道産の小麦などで作った生地をこねて発酵。冷蔵庫で8時間以上冷やして、再度発酵させた後、焼成して仕上げる。
 食パンや菓子パン、ベーグル、ワッフルなど10種類以上を用意。メニューや予約は晴ぱんのインスタグラムで。門川さんは「自然の素材を使って体にいいパンを作っています。市民の皆さんに愛される店にしたい」と笑顔を見せていた。開店時間は午前11時~午後4時。日月曜定休。日曜にはレッスンも。問い合わせは晴ぱん☎(26)9590。

2020年10月19日月曜日

北川司朗さん平田町の大沢地区の歴史まとめた本刊行

 彦根市平田町の北川司朗さん(76)が、平田町の大沢地区の歴史をまとめた本「大沢四方山(よもやま)話―彦根市・平田町大沢の歴史散策」を刊行した。
 平田町の大沢地区は彦根巡礼街道商店街(ベルロード)の南側沿いの集落で、北川さんの本によると昨年時点で1016世帯、店舗を含めると1060軒あるという。
 本は「大沢の成り立ち」「巡礼街道と朝鮮人街道」「大沢鳴宮天満宮および新神社」「大沢のお地蔵さんと地蔵盆について」「水産試験場(平田養魚場)」「大沢自治会」の6章で構成。
 「大沢の成り立ち」では江戸時代中期に鷹狩りが行われ、田園だった地に人が住み始めたことや、明治6年(1873年)には12戸が住んでいた様子を地図や写真入りで紹介。
 「大沢鳴宮天満宮および新神社」では天保15年(1884年)に創建された天満宮の社殿や太鼓部屋など建物のほか、さい銭泥棒の対策に尽力した様子をまとめている。大沢地区とは離れた新神社(岡町)についてもその関わりを解説している。
 「水産試験場」では明治33年(1900年)に大沢地区に滋賀県水産試験場が設置、昭和20年(1945年)12月に松原町(当時)へ移転された後も平田養魚場として昭和41年まで活用されていたと説明。うなぎの放流や食用ガエルの養殖をしていたとする記録も記している。
 大沢地区は昭和30年代までは小規模の農村だったが、開発が進んで近年は1000世帯以上になっている。しかし一昨年をピークに減少傾向で、高齢化も進んでいる。北川さんは「大沢地区はほとんどが移住者の世帯で、地区内でも歴史を知らない方が多い。子どもたちの郷土愛を育てるためにもこの本を活用してほしい」と話している。
 本はA4判、76ページ。無料だが、送料が必要。問い合わせは北川さん☎ファクス(26)5639。

国際コンペティション・ペントアワード2020で金賞、木村水産の商品パッケージ

 
木村水産株式会社(彦根市後三条町)の商品パッケージが国際コンペティション「ペントアワード2020」の食品部門で金賞と銅賞を受賞。いずれも滋賀県立大学講師の南政宏さん(41)がデザインし、滋賀彦根新聞に喜びを語った。
 ペントアワードは世界的に優れたパッケージデザインを表彰するコンペで、木村水産によると、今年は世界60カ国以上から2000点以上の応募があり、9月24日にロンドンでZoomによる授賞式があった。
 金賞を受賞した商品は木村水産の「あゆのひらき」。高級感のある金色のパッケージを用いて、干物を置くためのざるをイメージしたオリジナリティ―の高さが特徴。また、琵琶湖の波を表現しパッケージと最高峰にふさわしいギフト用の木箱に入れた「献上子持ちあゆ」も銅賞を受賞した。
 南さんは過去のペントアワードでもふなずしのデザインが銀賞を受賞。「金賞が悲願だったためうれしい。西洋的なデザインとして評価されたと思う」と喜んでいた。
 
国内コンペでは入選
 木村水産の商品パッケージはこのほど発表された日本パッケージデザイン大賞2021でも入選した。
 同大賞は日本パッケージデザイン協会(JPDA)が1985年から隔年で開催。食品、アルコール飲料、一般飲料、菓子、化粧品・香水などの部門があり、応募作品から大賞、金賞、銀賞、部門賞、特別審査員賞などが選ばれる。
 今年度は全国の企業などから計827点の応募があり、第1次審査で406点の入選作品が選ばれ、第2次審査で40点の入賞作品が決定。大賞はサントリーフーズの茶「伊右衛門」のパッケージだった。表彰式は来年初春の予定。入賞・入選作品は来年刊行予定の「年鑑日本のパッケージデザイン2021」に収録される。
 入選になった商品はあゆのひらき、あゆの塩焼きあらほぐしと、金ごまあゆの「金あゆシリーズ」と「献上子持ちあゆ」で、いずれも県大の南講師のデザイン。

2020年10月12日月曜日

国際芸術祭BIWAKOビエンナーレ2020 彦根市と近江八幡市で開幕

 国内外の芸術家が集う「国際芸術祭BIWAKOビエンナーレ2020 森羅万象~COSMIC DANCE」が10日、彦根市と近江八幡市で開幕する。

 2001年に大津市のびわ湖ホールなどで始まり、03年以降は近江八幡市内の伝統的な建造物や江戸・明治期の空き町家などで開かれている。9回目の今年は初めて彦根市を会場に追加し、2市での共同開催となる。

山の湯やノムラなど
古い町家18カ所で

 国内外から61人の芸術家が参加。彦根エリアの彦根城西の丸、玄宮園、楽々園、スミス記念堂、善利組足軽組屋敷太田家、元ノムラ文具店、袋町の元遊郭、山の湯の8会場と、近江八幡エリアの10会場に分かれて作品を展示する。

 山の湯にはアーティストの江頭誠さん(34)=東京都、ベルリン在住の現代作家の岡林まゆみさん(47)、現代美術作家の田中誠人さん=東京都=が出展。江頭さんは女湯側を使い、女の子の人形を縦4㍍×横3㍍のビニールにスプレーで描き、ピンク色の毛布を何枚も敷き詰めた作品を展示。岡林さんは針金に付けた粘土を男湯側の脱衣所など各所に何本も取り付けて、銭湯として賑わっていた時の様子を表現している。

 1123日までの午前10時~午後5時。水曜休み。入場料は大人が両エリア共通3500円・各エリア2500円、高大学生2500円・2000円、中学生以下と障害者が無料。チケットは彦根駅西口の市観光案内所や旧ノムラ文具店などで販売。期間中、子ども向けワークショップやコンサートなども。問い合わせは事務局☎0748(26)5832。

2020年10月5日月曜日

北野神社 今年で創建400年で御鎮座400年祭

 彦根市馬場の北野神社は今年で創建400年を迎え、先月26日に「御鎮座400年祭」を境内の能舞台で営んだ。
 北野神社は彦根藩二代藩主・井伊直孝が城下町の守護の神社として元和6年
1620年)に創建。
 400年祭に合わせて、みこし蔵の改修、正面入り口のこま犬設置、鳥居・拝殿・社名額の修復、本殿の築地塀瓦屋根の改修、女子トイレと多目的トイレの新設、参道の修繕などを約1年かけてしてきた。工事費には個人と団体からの約800件の寄付をあてた。新型コロナウイルスの影響で神社関係者と特別奉賛者のみの参列で400年祭を行い、神楽の舞などがあった。
 瀧澤隆司宮司(78)は「多くの方から支援をいただき、すべての修復事業を終えることができた。後世に残す大きな仕事ができたと思う」と話していた。

ご当地キャラ博in彦根、今年の開催中止を発表

 ご当地キャラ博in彦根実行委員会(安澤勝委員長)は9月23日、今年の開催を中止すると発表した。 
 当初は10月17、18日の開催予定だったが、新型コロナウイルスの対策の準備期間として11月7、8日に文化プラザでの開催に延期していた。  実行委は18日にメンバーの彦根商店街連盟、彦根観光協会、彦根商工会議所、彦根市、彦根青年会議所の代表者らが集まって会議を開き、新型コロナの感染拡大防止を完全に担保できないため中止を決めた。実行委は「楽しみにしてくださった皆さまには誠に申し訳ございませんが、ご理解をお願いします」とコメントした。
  参加キャラを集めてきた日本ご当地キャラクター協会(大薮町)代表理事の荒川深冊さんは「残念としか言いようがない。(1200人以上入れる)会場への来場者数を300人に抑えるなど新型コロナ対策も万全にしたのだが」と嘆いていた。

2020年9月30日水曜日

彦根市赤十字奉仕団 災害時に炊き出し利用できるロケット型かまど配備

 彦根市赤十字奉仕団は、災害時に炊き出しやストーブとして使用できる「ロケット型かまど」を製作。防災イベントでの活用や各種団体への貸し出しをしている。
 ロケット型かまどは一斗缶1個と上下につなげたペール缶2個を組み合わせた品で、高さ約80㌢×横約60㌢、重さ約10㌔。各缶の両方に耐熱性のパーライトや赤玉土などを入れ、一斗缶の中央の筒に燃料の流木や割りばしを入れて燃やすことで、高温の上昇気流が発生してペール缶の上に食材を入れた鍋が勢いよく温まる仕組み。災害で電気やガスがストップした際に炊飯やおかずの煮炊きができるほか、冬場はストープ代わりにもなる。
 彦根市赤十字奉仕団委員長の寺原憲昭さん(76)らは、高島市マキノ町の赤十字奉仕団のメンバーがロケット型かまどを製作していることを知り、一昨年に作り方を習いに行った。これまでに計2基を作り、地域の防災訓練やイベントの炊き出し用に活用。イベントなどでは耐熱のビニール袋(ハイゼックス炊飯袋)の中に米1合と水を入れて約30分でご飯を炊く実演も披露している。
 ロケット型かまどは男性数人がかりで完成までに3時間ほどかかるが、彦根市赤十字奉仕団では3基分のペール缶や一斗缶があり、計5基を配備する予定。寺原さんは「災害時のほか、地域の訓練の中で使ってほしい」と話しており、貸し出しも無料で受け付けている。問い合わせは寺原さん☎090(9097)6972。

2020年9月27日日曜日

滋賀銀行彦根支店が来年2月8日に彦根駅前支店に移転、統合

 滋賀銀行彦根支店(銀座町)が来年2月8日に彦根駅前支店(佐和町)に移転、統合されることがわかった。大正時代創建の歴史ある建物が閉店することになるが、移転後は銀座街の再開発を含めた活用策が焦点になる。
 滋賀銀行は昨年11月、2024年3月までに県内外133店の4分の1を近隣の店舗に移転、統合する再編計画を発表した。店舗自体は廃止せず、機能を移転する形で進めている。

前身は百三十三銀行
銀座再開発の拠点?
 移転が決まった彦根支店の前身は明治12年(1879年)4月に開設された第百三十三国立銀行の本店。前年の7月に旧彦根藩領や旧膳所藩領の豪商や華族、士族が参加して大津に開業した第六十四国立銀行から分離独立する形で誕生。旧彦根藩主の井伊直憲が最も多い1万2500円を出資した。
 昭和2年(1927年)の金融恐慌以降、国や県によると銀行合併の動きが加速。昭和6年11月には日銀から第百三十三銀行と八幡銀行に合併案が内示され、昭和8年10月1日に対等合併の形で滋賀銀行として生まれ変わった。滋賀銀行の広報によると、第百三十三国立銀行が創設される以前の銀行とも合併しているため、彦根支店が第1号店とは言えないといい、昭和8年を創立年に設定している。
現存する建物は大正14年(1925年)に正面約18㍍×奥行き約20㍍で建設された鉄筋コンクリート造の地上3階地下1階建て。1階は営業室の別棟を増築し、応接室や金庫など、2階は重役室や来賓室、事務室、3階は会議室や倉庫などがある。
彦根支店がある銀座商店街は彦根市や地元商店による彦根市銀座街まちづくり懇談会が再開発の協議をしているが、方針が見えていないのが現状。今後は彦根支店の建物を活用したまちづくり策の立案が求められる。
 なお彦根支店は来年2月5日に営業を終了するが、ATMコーナーは残る。口座番号の変更もない。

多賀大社コロナウイルス終息願い疫病鎮静祈願人形代を授与

 多賀大社は今月から、新型コロナウイルスの早期終息を願い「『疫病鎮静』祈願人形代(ひとがたしろ)」を授与している。
 人の形をした白い紙の形代に氏名と年齢を記入し、体になでた後に息を吹きかけることで罪やけがれが移るとされる。多賀大社に納められた人形代は1231日の師走の大祓式で境内に流れる車戸川に流されて清められる。期間は1031日まで。初穂料は一人1000円。
 人形代を納めた後、おさがりとして疫病を収める妖怪とされるアマビエが描かれた「厄除御札」が進呈される。多賀大社の広報担当者は「新型コロナウイルスの感染拡大の予断が許さない現状、疫病に対する皆さまの不安や悩みを人形代に移しお納めいただきたい」としている。
 ※(補足)=ウイルス(疫病)の「ちんせい」の字は通常、自然に落ち着く「沈静」を用いますが、神社関係者によると「荒ぶる神様を鎮める」「土地の神様を鎮める」などで「鎮」の字を用いるように、新型コロナの場合も「疫病の神様が災いをもたらしている」として「鎮静」を使うということです。

2020年9月21日月曜日

彦根藩士・平石久平次発明の陸舟奔車の復元品 墓がある長松院に

 自転車のルーツとされる三輪車「陸舟奔車(りくしゅうほんしゃ)」。発明したのが彦根藩士・平石久平次時光(1696~1771)だということを知る市民は多くないだろう。陸舟奔車の復元品は彦根市民会館に保管されていたが、久平次の墓があり、10月に250回忌を営む長松院(中央町)に1日、移された。復元品の見学自由。

天文暦学者の旧彦根藩士
遺著に「新製陸舟奔車之記」
 久平次は元禄9年に彦根藩士の平石弥右衛門家に誕生。幼少期から和算を好み、京都の和算家に入門して天文と和算を究めた。200石を受領し、鉄砲薬煎合奉行や大津蔵目付役などを経て、宝暦2年に蔵奉行に。また年暦を編さんし、新製日本天文分野図や星極運暦などを著し、当時の一流の天文・暦学の学者だった。
 明和8年8月12日に亡くなった後、天文暦学の本180冊や馬術書類69冊、軍学書類23冊、日記56冊などの遺著が、長松院に建立された三重塔に寛政2年(1790年)8月12日に納められた。大正3年(1914年)1月に書物類549点が取り出されて横浜に移されたが、大正12年9月1日の関東大震災で焼失。昭和8年(1933年)に彦根史の編さん委員の申出で、残りの書類が塔から取り出され、以降は図書館が保管。郷土史料目録第5集「平石家文書606点」として昭和44年に刊行している。三重塔は戦時中に徴収され、現在は土台部分が残る。
平石家文書のうち「新製陸舟奔車之記」には、武州児玉郡北堀村(埼玉県本庄市北堀)の門弥という人物が陸船車を発明した噂が8代将軍・吉宗の耳に入り、享保14年(1729年)3月3日に江戸へ持参江戸へ持参。その際に彦根藩士が見た絵図と見聞記が収録された。一方で「新製陸舟奔車之記」には、別の陸船車を紹介した本の絵なども載っていた上、門弥が江戸へ持参した前の享保13年から同17年までに久平次が3種類の異なる機構の舟形の自転車を考案したことがわかる設計図などもあった。
3種類のうち陸舟奔車はペダルを効率よくこぐためのハンドルを設け、車輪に付けたクランク軸に回転するペダルを取り付けている点が特徴だ。世界最古の自転車はドイツのドライジーネが1818年に2つの車輪を一直線に並べてハンドルを付けて足で地面をけって走らせたもの。ペダルを付けた自転車はフランスのピエール・ミショーが1860年に考案。久平次が発明した陸舟奔車はそれらよりも前ということになる。

テレビ番組で復元
1025250回忌
 復元品は平成15年(2003年)1025日に放送されたテレビ番組「ビートたけしの!こんなはずでは!!」のために作られた後、彦根市立図書館に寄贈された。幅約2㍍27㌢×奥行き約1㍍×高さ約1㍍4㌢。
 長松院は久平次の250回忌に合わせて、墓所にあった墓を今年7月初めに本堂前に移動。陸舟奔車の復元品を借り、今月1日から11月末まで久平次の位牌がある弁天堂で展示する。見学希望者は寺に一声を。250回忌は1025日にある。手塚紀洋住職(48)は「250年を経て(陸舟奔車が)この寺に来た。非常に感慨深い。彦根の偉人について、これを機会に多くの方に知っていただけたら」と話している。


2020年9月18日金曜日

虫の音をきく―彦根城 夜間特別公開

 彦根城を午後6時から同9時まで開放する「虫の音をきく―彦根城 夜間特別公開」が、19日から1010日までの土日祝日の6日間開かれる。期間中、天守のライトアップやひこにゃんの登場などもある。

 彦根城を管理する近畿日本ツーリスト関西や彦根観光協会、彦根市などが連携し、彦根城の夜間開放の実証実験をしながら、今後の宿泊型観光の可能性を探ろうと開催。
 公開エリアは表門券売所から鐘の丸、天秤櫓、太鼓門櫓、天守前広場、西の丸広場で、大手門と黒門の入り口や山道は閉鎖。天守や櫓の建物内も入れない。開催日は1920212610月3、10の各日。雨天中止。入場料は高校生以上600円、小中学生200円。日中用の入場券は利用できない。

特別の御城印進呈
 ひこにゃんが開催日の午後8時~登場。甲冑隊の演武が不定期である。入場記念として夜間特別版の御城印(非売品)がプレゼントされる。世界アルツハイマーデーに合わせて天守のオレンジライトアップが18日から22日まで、医療従事者への感謝の意味を込めたブルーライトアップが23日以降。
 チケットは市内宿泊施設や添付のQRコードなどオンライン予約で。当日も表門券売所で販売されるが、入場制限の場合がある。

玄宮園で虫の音「観月の夕べ」
雅楽琴の演奏、高大生コンサートも
 玄宮園で虫の音を聞く「観月の夕べ」が19日から開催。ライトアップされた園内で、スズムシ、コオロギ、マツムシなど6種類の虫の鳴き声を聞くことができる。
 入園受付日時は1011日までの土日祝日の午後6時~同8時半。高校生以上700円、小中生350円だが、彦根観光協会のホームページに割引券がある。日中用の入園券は利用できない。
 期間中は各団体による琴や雅楽の演奏のほか、彦根総合高(20日)、彦根翔西館高(21日)、河瀬中高(26日)、滋賀大(10月3日)、近江高(10日)、県立大(11日)の吹奏楽部・オーケストラ部による「お月見コンサート」もある。ひこにゃんは1010日午後6時に登場予定。今年は新型コロナウイルスの感染防止で呈茶席がないため、持ち帰り用の茶を1杯300円で提供。いずれも荒天中止。問い合わせは同協会のホームページか23)0001。

能舞台も夜間公開
博物館 記念品進呈
 彦根城博物館の能舞台も夜間に特別公開される。日時は彦根城の夜間開放と同じ。ライトアップもされる。入場料は高校生以上200円、小中学生100円。記念品を進呈。展示室や木造棟は公開されない。混雑時は入場制限も。

4カ所巡り「御城印」完成を
夜間スタンプラリー、抽選で賞品も
 彦根市は彦根城、彦根城博物館能舞台、玄宮園の夜間開放に合わせて「彦根城・佐和山城限定コラボ 夜の御城印スタンプラリー」を行う。
 開催日時は夜間開放の間。二の丸休憩所で日付のみ記載の和紙製の台紙を受け取り、①天守前広場②彦根城博物館能舞台観覧席③玄宮園の提灯貸出場所④二の丸休憩所内のカウンターを順に巡り、各所に設置されたスタンプを押印して御城印を完成させる。完成品の持ち帰り可。
 参加無料だが、各施設の入場料は必要。走破者に佐和山城のオリジナルステッカー進呈。さらに抽選でオリジナル蛍光ペンや布マスクをプレゼント。

「城あかり」18日~
多門櫓に「橘の紋」
 彦根商工会議所と近江ツーリズムボードは18日から彦根城周辺で「城あかり」を開催。佐和口多門櫓には恒例になった井伊家の橘の紋が照らされる。1225日までの日没~午後9時。

近江観光大使第1号にオーストラリア出身クリス・グレンさん

 彦根城など湖東地域の名所を国内外にPRする「近江観光大使」の第1号に、オーストラリア出身でラジオDJとして活躍するクリス・グレンさん(52)=名古屋市=が就任。「湖東の魅力を外国人に発信したい」と意気込みを語った。
 クリスさんは1985年に留学生として初来日し札幌で約1年間過ごした。帰国後、オーストラリアでテレビやラジオなどに出演していたが、日本に戻りたいという「ホームシック」になり、92年に再来日。以降、ラジオDJを務めながら、関心がある日本の歴史や文化を学んできた。
 「日本を愛する外国人」としてテレビ出演も多数あり、NHK「ブラタモリ(岐阜編)」では案内人を務めた。特に城の研究を趣味としており、日本全国の約500カ所の城を巡ったという。
 彦根城の魅力について、クリスさんは「創建当時のままの城は国内に12しかなく、国宝は5城のみ。彦根城は美しい天守があり、縄張りもあり、デザインがすばらしい」「ミニ京都という表現がわかりやすいかもしれないが、古い日本の街を体験でき、見ることができることは外国人が好む」と説明した。
 彦根城以外では「(甲良出身の)藤堂高虎も好き」と明かし「近江観光大使として歴史的人物や古戦場跡などを紹介したい。近江の歴史的なストーリーを世界に発信できるよう、一生懸命がんばりたい」と意気込んだ。

多言語動画作成へ
クリスさん任命式
 近江観光大使は一般社団法人近江ツーリズムボード(OTB、事務局・彦根商工会議所内)が湖東地域への誘客を目的に創設。3日に彦根商工会議所でクリスさんを迎えての任命式が開かれた。
 OTBは彦根城を訪れる外国人向けに、英語や中国語など多言語に対応したアプリの動画やゲームを制作する「彦根城多言語解説整備事業」を展開。動画ではクリスさんが案内役を務め、甲冑姿の武士たちが登場しながら彦根城の特徴を外国語で紹介。ゲームを含めて来春の桜のシーズンまでに完成させる。
 任命式には大久保貴市長やOTBの上田健一郎会長が出席し、上田会長からクリスさんに委嘱状が渡された。上田会長は「彦根城の魅力を外国人の目線で国内外に向けて発信して頂きたい」と話した。

天守前トークショー
20日夜 来場者募集
 彦根城運営管理センターとOTBは20日午後7時~彦根城天守前広場で「『お城』夜間特別トークショー」を行う。夜間特別公開に合わせて、クリスさんと滋賀県立大学の中井均教授がトークを行う。夜間入場料として高校生以上600円、小中学生200円。雨天時は彦根城博物館能舞台観覧席で、入場無料・先着30人。問い合わせはOTB☎(22)5580。

2020年9月13日日曜日

平田町ボードゲームカフェ・ムッシュさいころ人気

 彦根市平田町に今年オープンしたボードゲームカフェ「ムッシュさいころ」が幅広い年齢層で人気を集めている。
 店主は中馬(ちゅうまん)誠さん(47)=東近江市。昨年8月末に11年間経営してきた豊郷町のコンビニエンスストアを閉店後、以前から興味があった京都市内のボードゲームカフェを訪れた際、「若者や女性の来店が予想以上に多く、ボードゲームが浸透している」と感じ、彦根市内へのボードゲームカフェの開店を決意。当初は今年3月末にオープンを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で5月8日に延期した。
 開店当初は100種類ほどだったが、中馬さんがインターネットで関心を示したボードゲームを通信販売で買い集めて現在は約130種類に。国内は30種類ほどで、ほかはヨーロッパを中心に海外製の日本語版。
 カードを使って建設や軍事力の強化で街を作る「世界の七不思議」(セブンワンダーズ)や、日本庭園を造っていく「枯山水」などのほか、カロムも用意して一人が何回ですべてのコマを入れることができるかを競うチャレンジもしている。
 オープン以降、若者や女性、家族連れらの来店が多い。中馬さんは「ゲームもネット時代になり、人と人とが団らんしながら遊ぶことが少なくなっていると思う。多くの人たちが時間と場所を共有することができる店にしたい」と笑顔で語った。
 新型コロナウイルスの対策としてマスクの着用と手の消毒が必要。一人から複数までの来場可。ワンドリンクとポップコーンの小鉢付きで90分950円。延長可。開店日時は午前11時~午後9時半。木曜定休。ポップコーンも販売。問い合わせは同店☎(47)6540。

2020年9月11日金曜日

彦根総合運動場野球場 オセアンBCスタジアム彦根に

 滋賀県は8月27日、彦根市松原町の県立彦根総合運動場野球場のネーミングライツパートナーをオセアン株式会社(横浜市)に決定したと発表。同球場の愛称を「オセアンBCスタジアム彦根」にする契約を締結していく。
 ネーミングライツは公共施設に企業名やブランド名を付ける命名権で、施設を管理する地方自治体と命名した企業が連携して地域の活性化に努めていく。滋賀県は約20の施設についてネーミングライツパートナーを募集。昨年1月から今年4月1日までに10の施設でネーミングライツの契約を結んでいる。
彦根総合運動場野球場の契約締結は、県立の施設で11件目、スポーツ施設で5件目。期間とネーミングライツ料は今年9月1日から2023年3月31日までで、年間370万円(消費税込み)。オセアンはグループ会社がプロ野球独立リーグルートインBCリーグに所属するオセアン滋賀ブラックスを運営。球場ではほかにプロ野球のオリックスバファローズ2軍の本拠地の舞洲バッファローズスタジアムのネーミングライツも契約している。
彦根総合運動場野球場は昭和14年(1939年)5月に開館し、1992年に改築。鉄筋コンクリート造り、建物面積延べ1万0124平方㍍。中堅122㍍、両翼99㍍。内野6000人、外野芝生4000人を収容できる。

彦根市民会館を解体へ

 彦根市は8月31日、市教委や上下水道部などが入る彦根市民会館を解体すると発表した。跡地利用については未定。関連議案を9月定例会に提案する。
 彦根市民会館は敷地面積6064平方㍍に鉄骨コンクリート造り地下1階・一部3階の延べ6616平方㍍で昭和39年(1964年)6月30日に竣工。収容人数890人の大ホールと同300人の小ホールを備え、イベント会場として使われていたほか、結婚式場やレストランもあった。1997年にひこね市文化プラザが開館して以降はホールを閉鎖し、市の事務室として順次活用してきた。ほかに国際交流サロンやギャラリー、会議室、料理教室、練習会場で利用されており、今年3月には彦根ボランティアガイド協会の事務局にもなった。
 市は市役所本庁舎の耐震と増築に伴い、完成後には市教委や上下水道部などを新庁舎へ移す予定。また彦根市民会館の建物と設備が老朽化し、耐震性にも問題があるとして、来年6月30日での閉館と解体を決定。土地を所有する滋賀県護国神社にも報告した。9月定例会に提案する補正予算案には解体に向けた実施設計と地歴調査の委託費(664万円)を計上する。
 跡地利用について市は「護国神社と話し合いはしておらず、まだ決まっていない」としている。

2020年9月9日水曜日

安倍首相辞任 新聞社説の読み比べ

 安倍晋三首相の8月28日の辞任会見は国内外に衝撃を与えた。翌日の全国主要5紙の社説(主張)はこれまでの安倍首相の功績に対し、賛否が大きく分かれた。
 朝日は「『安倍政治』の弊害 清算の時」と銘打ち、長期政権の終焉に対し、冒頭で「深く傷つけられた日本の民主主義を立て直す一歩としなければ」と書いた。「アベノミクスのもとで株高が進み、企業収益や雇用の改善につながった」と評価しつつも「賃金は伸び悩み、国民が広く実感できる状況ではない」と展開。「政策決定においては内閣に人事権を握られた官僚の忖度がはびこり、財務省の公文書改ざんという、民主主義の土台を崩す前代未聞の事態を招いた」と、終始批判的に論じた。
 毎日は「行き詰まった末の幕引き」の見出しで、「コロナ対応は迷走を続けた」との論調で始めた。そして「政権の長期化に伴い、内政、外交ともに停滞感が強まった」として「景気が1年半前から後退局面に入った」「北朝鮮の拉致や北方領土問題は解決に向けた糸口も見いだせていない」と指摘。朝日同様、官僚の忖度などの問題にふれながら「長期政権は維持したが、政策的な成果というより『負の遺産』の方が残されている」と非難した。
 読売は「危機対処へ政治空白を避けよ」と題した。長期政権の最大の功績に「不安定だった政治を立て直したこと」とし、景気の回復、日米同盟を基軸とした政策、安保関連法の成立を高く評価。一方で新型コロナの対応については「ちぐはぐだった」とし「官邸主導の政治は迅速な政策決定を可能にする一方で、首相に近い官僚の意向が反映されやすい。国民の不安の声が首相に届いていなかった」と論じた。
 日経も「コロナ禍に政治空白は許されない」とのタイトルで、読売と同様に経済や外交・安全保障の政策に対しては高評価した一方、森友・加計問題については「何かと身びいきする政権との印象を与えたことは否定できない」と記した。
 産経は主見出し「速やかに自民党総裁選を」、副見出し「『安倍政治』を発射台にせよ」で、「総じて安定した国政運営だった」「安倍政権の業績は歴代自民党内閣の中でも著しい」と高評価。第1次内閣での「教育基本法の改正」「憲法改正の是非を決める国民投票法の成立」、第2次内閣での「安全保障関連法の制定」「TPPの発効」「アベノミクス」「2度の消費税引き上げ」などに賛意を示した。北朝鮮の拉致や北方領土の問題に対しては「大きな進展は得られなかった」としながらも、最終的には「自民党総裁選に立候補する政治家は『安倍政治』の成果と方向性を尊重することが望ましい」と安倍政治の継続を求めている。
 予想通り、安倍政権に対して朝毎が批判的に論じた一方、読売と日経がおおよそ評価し、産経は終始好意的に論じた。短命で終わった近年の多くの首相を知る小生としては7年8カ月という歴代最長の政権を担った安倍首相に対しては敬意を表したい。
 確かに朝毎が指摘するように「官僚の忖度」という点は古い政治であり、問題視するべきだが、長期的、大局的視点に立てば、経済や外交・安全保障面での数々の政策は評価せざるを得ない。産経も主張していた通り、安倍首相にはまず体調を万全にしていただき、再び活躍していただくことを切に願っている。(山田貴之)

2020年9月8日火曜日

日本防災士会滋賀県支部支部長の安井務さんに聞く

 自治会など地域組織でどのような防災活動ができるのか、日本防災士会滋賀県支部支部長の安井務さん(75)=彦根市高宮町=に聞いた。(聞き手・山田貴之)

高齢者へ声かけできる雰囲気を
災害時 避難所で死者多い点を指摘
 安井さんは同支部長を2017年5月から務めている。特に尽力している防災活動については「災害時に高齢者をどのように支えていくかが重要。災害時要援護者支援制度に基づき、いざという時に地域の高齢者と連絡がとれるよう、情報を把握する必要がある」と説明。
避難所での対応について、安井さんは死者が災害発生直後のほかに、避難所でも多いことを指摘。「年寄りはなおざりになるため、声かけができる雰囲気作りをまずしないと」とアドバイスした。
防災で重要な点としては「自分の命は自分で守る」自助と、「自分の地域を自分たちで守る」共助をあげた上で「地域全体で防災に強いまちづくりを目指すため、防災士会としても自助と共助の二本柱を主として指導していきたい」と述べた。

「県立施設も開放を」
コロナ禍の災害対応
 今、災害が発生した場合、新型コロナウイルスの感染拡大防止を合わせた対策が必要になる。安井さんは「例えば避難場所の場合、間隔をあける必要があるため平時よりも避難エリアが広くいる。こういう時は市立も県立も関係なく、学校などの施設を開放してはどうか」と提案した。
 安井さんは地元高宮の日の出東町自治会や日の出東町自主防災会の会長も務めており、地元独自で防災資器材を購入し、今年7月31日に格納庫を近くの公園に設置した。「災害は待ってくれないため、対策を各地域でいかに立てるか。自治会などが中心になって対処しないと」と語った。


彦根城管理運営・近畿日本ツーリスト関西の統括マネージャー・松岡一隆さん

 今年4月から彦根城の管理運営は近畿日本ツーリスト関西が担っており、統括マネージャーには松岡一隆さん(50)が就任している。着任以降、新型コロナウイルスの影響をもろに受けて観光客が大幅に減少しているが、「withコロナ」と「afterコロナ」の時代の観光戦略を聞いた。 (聞き手・山田貴之)

「この街の活性化へ役立ちたい」
入社15年間、彦根支店で勤務経験
 松岡さんは近ツーに入社した1993年から15年間、彦根支店で勤務。その後、大阪や京都での勤務を経て、2018年に滋賀支店長(大津市)に就任し、今年4月に国宝・彦根城運営管理センター統括マネージャーに着任した。
6年前まで彦根市内に住んでいたといい「彦根に対する思い入れがある。市民の皆さんにとって彦根城がどのような存在か、ひこにゃんをどれほど大切に思っているかを知っている」と解説。「私もこの街が好きで、何とか活性化のお役に立ちたいと強く思っている」と熱く語った。
宿泊客増に伴う滞在型観光や外国人観光客(インバウンド)の増加が課題にある。このことについて松岡さんは「彦根の皆さんはシャイな方が多いが、市民が彦根の魅力を再認識し、自らが自然とその魅力を発信するなど、参画意識が高まればいい方向日変わっていく。そのきっかけ作りのためにできることをやりたい」と説明。「彦根市(行政)も民間の発想を求めている。市職員の皆さんをはじめ、彦根観光協会、近江ツーリズムボード、彦根商工会議所など彦根の観光のために一生懸命にやっている方たちと一緒に進めていきたい」と抱負を述べた。

「夜間開放」の実証実験検討
with・afterコロナ戦略
新型コロナウイルスの影響で観光分野は大打撃を受けているが、全国各地の観光都市では「withコロナ」と「afterコロナ」に向けて動き始めている。松岡さんは「まずはお客さまと彦根城で働くスタッフの安全確保が大事で、感染防止対策に万全を期したい」とした上で、自主事業として「彦根城の夜間登城」の実証実験の構想を明言。今年秋の休前日の午後6時から同9時まで表門から天守前まで登城できるようにし、感染予防としてオンライン予約の導入で入場を制限しながら開催する方針も示した。
afterコロナの構想について、松岡さんは「この苦しい経験をコロナ後の観光戦略の糧にしたい。市民の皆さんが参画できて、新しい形の観光を全国に示す。そして世界中からお客さんに来てもらい、さすが世界遺産(を目指す)の街だと思われる彦根であってほしい」と語った。

2020年9月5日土曜日

市川農場いちごバター プチギフト用小箱1個入り「高級感」商品も発売

 豊郷町吉田の市川農場が生産したイチゴを使って開発された「いちごバター」が国内外でヒット商品になっており、8月12日からプチギフト用として小箱1個入りの商品も発売した。
 市川農場は約1512平方㍍のビニールハウス3棟でイチゴ(章姫)を生産しており、京都の高島屋をはじめ県内外で販売。今年4月には香港にも100パックを初めて輸出した。
2017年1月に京都のホテルであったイチゴバイキングに客として訪れた際、一緒に参加した市川さんの娘の妃奈乃さん(6)がパンにバターといちごジャムを塗る光景を見た。これをきっかけに開発に乗り出し、試行錯誤を繰り返しながら昨年3月に商品化に成功。新聞やテレビの報道もあり人気商品となり、昨年8月には米国ニューヨークへの輸出を開始。今年2月にはシンガポールでも販売された。
 2個入りのギフト用の小箱で販売していたが、今年6月末に輸出業者から「1個入りはできないか」と依頼があり、1個入りを作った。小箱入りは税込み1499円でJA東びわこの直売所とインターネットで、単品(1296円)は平和堂やパリヤで販売。ニューヨークでは11月上旬から発売される。
 社長の市川健治さん(44)は「いちごバターの中身はもちろん、高級感にこだわった小箱も自信作。プチギフトとして使ってもらえたら」と話している。市川農場の商品には「たまねぎのドレッシング」や「たまねぎのスープ」もある。

2020年9月3日木曜日

新型コロナ禍で災害起こったら?

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、地震や台風などが発生して多くの市民の避難が余儀なくされた時、避難所が混乱する恐れがある。このため彦根市は「コロナ禍での災害」を想定し、対策に乗り出し始めた。

「感染回避大切だが、命守る行動を」
非常持出品にマスク・消毒液など追加
 彦根市は災害時の避難場所として、市立小中学校や公民館、ほかの公共施設など計63カ所を設定。学区ごとに最寄りの指定避難場所を市のホームページなどに掲載している。市民は身の危険を感じるような災害発生時に、どのルートでどこに避難するのかを把握しておく必要がある。
 避難所で気をつける点は手洗いやマスクの着用の徹底、十分な換気はもちろん、各家庭間で2㍍ほどの間隔の確保、健康チェック、体調不良時の個室への移動などがあげられる。滋賀県や彦根市は「新型コロナの感染回避は大切だが、まずは自分の命を守る行動が大切だ」として、タイミングを逃すことのない避難行動を求めている。
 一方で、新型コロナ禍での災害で避難する場合、避難所の過密を避けるため、水害や土砂災害のリスクを踏まえながら、避難所以外への避難の事前の検討も求められる。避難所以外の避難場所としては、高台や高層階など安全が確保される場合は自宅に、協力が得られる場合は親戚や知人宅、エコノミー症候群に注意しながら安全な場所での車中泊がある。
 避難する際には準備している非常持ち出し品のほかに、マスクやビニール袋、アルコール消毒液、ウェットティッシュ、体温計など感染症対策用品も追加しておく方がよい。

感染症対策ボックスを配布
全避難所へ パーテーションも準備
 彦根市は新型コロナ禍での避難所運営の対策にも乗り出している。
感染拡大防止策は家庭ごとのパーテーション(囲い)として、テント生地製約350点、段ボール製とプラスチックタイプ20セットずつを用意。
またマスクやフェースシールド、アルコール消毒液、漂白剤など12種類を入れた「感染症対策ボックス」を準備し、全避難所に1セットずつ配布している。
 このほか、彦根市は災害時に警報や避難などの情報をメールやFM彦根、防災スピーカーなどで提供している。
 特に防災スピーカーについては現在、学校や公共施設など36カ所に設置済みで、今年度中に18カ所にも備えて計54カ所体制にする。来年度以降も市の財政状況を見ながら追加を検討していく。

名神高速道路の白いアーチ橋 何のため?

 名神高速道路の彦根インターチェンジから米原方面に向かってすぐの道路上に白いアーチ橋が見えてくる。使用していないようだが、取材すると、旧住友大阪セメント彦根工場まで石灰岩を運んでいた頃の建造物の一部で、解体される予定があることもわかった。

 旧住友大阪セメント彦根工場は、現在のユニクロやヤマダ電機、イオンタウンなどの複合施設や住宅地が建つエリアにあった。昭和10年(1935年)の昭和セメントから始まり、合併や譲渡を繰り返して社名を変え、同24年に野沢石綿セメント彦根工場に改名。同4011月に住友セメントに吸収合併された。その後、平成8年(1966年)3月に工場が閉鎖し、同16年7月20日から順次、解体された。
石灰石の落下防止
新幹線にも名残
 白いアーチ橋は、旧中山道の裏道と反対側の山を名神高速道路をまたぐ形で整備。名神を管理する中日本高速道路によると、アーチ橋の完成時期は「不明」とのことだが、栗東・関ヶ原間が昭和39年4月に開通したため、その前後の時期とみられる。アーチ橋の長さは長さ35・3㍍×幅約8㍍。
地元住民らによると、多賀鉱山から旧住友大阪セメントまでは石灰岩を運ぶリフトのような索道が高い位置に築かれ、それを支える鉄塔も立っていた。アーチ橋は名神高速道路への石灰岩の落下防止のために索道の下に建てられたとみられる。
中日本高速道路は5年に1回のペースで点検をしてきたが、老朽化のため取り壊す予定。近くを走る新幹線の線路上にもコンクリートの橋の跡が残っており、これも石灰岩を運ぶ索道の名残だ。

2020年8月31日月曜日

再興湖東焼 一志郎窯が芹橋の足軽屋敷林家に移転、茶房みごと庵も

彦根市の夢京橋キャッスルロードにあった「再興湖東焼 一志郎窯」が芹橋2丁目の旧足軽屋敷の善利組林家住宅=市指定文化財=に移転。茶房「みごと庵」を兼ねる形で9月1日にオープンする。
 陶芸家の中川一志郎さん(62)が23年前から本町でギャラリーを経営し、芹橋2丁目に工房を構えていた。以前からギャラリーを移転する構想があり、工房に隣接する林家住宅を購入して昨年9月から改装。ギャラリーを今年5月末に閉店した。
 林家住宅は門から入った主屋が間口5間(約9・1㍍)、奥行き4・5間(約8・1㍍)の広さ。中二階の棟木には天明7年(1787)に地鎮祭を行った際の祈とう札が残っている。彦根で現存する足軽屋敷としては最古。後世の改築も少なく、2009年2月に市指定文化財になった。
 入り口付近は中川さんが作陶した湖東焼の販売とギャラリーのエリアで、座敷の2部屋は湖東焼の展示と10人ほどが座れるカフェスペースになっている。営業時間は午前10時~午後5時、日月曜休み。茶房のみ火木土の午前11時~午後4時だが、内覧期間として9月と10月のみ火~土曜の営業にする予定。
 中川さんは「足軽屋敷と湖東焼をセットで知ってもらえるのでは。隠れ家のようなカフェ(茶房)になれば」と笑顔を見せていた。問い合わせはみごと庵☎(24)6711。

2020年8月27日木曜日

パワードウェア高齢者や障害者装着し登城体験 彦根城で

 人の力を引き出す装置(パワードウェア)を高齢者や障害者が装着して登城する体験会がこのほど彦根城で行われた。天守まで登城したくてもできない高齢者ら向けのアイテムとして今後の導入が期待される(写真は読者提供)。
 パワードウェアは奈良市のATOUN社製。同社はガンダムのような大型タイプから歩行補助用の小型タイプまで製品化しているほか、足腰の筋力が低下する高齢者や障害者用の歩行を支える装具も開発しており、近畿日本ツーリスト(近ツー)と連携しながら「新しい旅」の形として観光地での導入を目指している。
 彦根城の運営は今年4月から近ツー関西(大阪市)が担っている。高齢者や障害者が天守まで登城できないことは市議会でも取り上げられるなど課題になっている。

導入には課題多く
 近ツー関西は実証実験として体験会を7月31日に企画。協力要請を受けた彦根市老人クラブ連合会と彦根身体障害者更生会から約10人が参加し、ひざや腰にATOUN社製の装置を装着して表門から鐘の丸広場までと、同広場から天守前までに分かれて登城を体験。参加者からは喜びの声があがっていたという。
 近ツー関西社員で彦根城運営管理センター統括マネージャーの松岡一隆さん(50)は「文化財を守りながらの方法で、高齢者や障害者の方たちが登城できれば喜んでもらえるはず。もう少し実証実験をしていきたい」と話していた。導入に向けては、装置を貸し出す場合の方法や場所、スタッフの育成、安全性の確保などが課題になる。

“非密”の花火大会 企画した馬場真作さん

「大変な状況にあるみんなへ届けたい」

 地域貢献に尽力する彦根市民を紹介する新コーナー「FOCUS彦根人」。第2弾は今月1日から滋賀県内で始まった「“非密”の花火大会inびわ湖一周」の企画立案者で、司法書士の馬場真作さん(38)=安清東町=を取り上げる。湖東エリアでも花火を打ち上げる予定。

「彦根フードバトン」も貢献
「倒れている人を助ける感覚で」
 新型コロナウイルスの感染防止の影響で外出自粛が余儀なくされていた5月、経営が厳しくなっていた飲食店と感染者の治療にあたる医療従事者を支援するため「Hikone Food Batonプロジェクト」が発足。市内飲食店がローテーションで作った弁当を彦根市立病院に届ける取り組みを進め、馬場さんも事務局として支えた。
 馬場さんは「東日本大震災の時には何かしたいという気持ちに駆られたが、ほとんど支援するような行動を起こすことができず、悔しい思いがあった。だから、新型コロナウイルスで大変な思いをしている人たちのために何か行動したかった」と説明した。
 5月5日の子ども日に1人の花火師が近江八幡市で、子どもたちに見せたいと自費で花火を打ち上げた。今年は滋賀県内各地で花火大会が相次いで中止となり、花火師らの経営も厳しく、先行き不透明な状況だ。
これらを報道で知った馬場さんは経営者仲間や友人たちに声をかけ、一緒に県内各所での花火大会を企画。「花火師の皆さんは収入がほとんどない状況。前に倒れていた人がいたら、たいがいの人は助けると思う。基本的にはその感覚と同じ」と熱く語り「医療従事者の方、花火大会を楽しみにしていた子どもたちをはじめ、大変な状況にある皆さんにも見てほしい」と笑顔を見せた。

午後8時~75
29日まで県内各所で
花火代などの資金を集めるクラウドファンディングを7月7日から行い、すでに目標の240万円を達成。1日の湖南エリアを皮切りに8日、15日、22日、29日と琵琶湖を1周するように花火を打ち上げる。目標額を超えた分の支援金は滋賀県内の花火業者へ寄付するが、打ち上げ場所を拡大させる予定もあり、花火業者と調整中。各日午後8時~約5分間、75発ずつ。ユーチューブでライブ配信もしていく。
 馬場さんはスタッフ29人の法人の経営者。尊敬する経営者にソフトバンクグループの孫正義氏をあげ「孫さんは震災の際、被災地へ多額の寄付をし、すごいスピードで行動を起こしていた。そのスケールの大きさに事業家としてかっこいいと思った。スケールは違うけれど、コロナ禍の中で私ができる範囲でお役立ちできれば」と意気込みを語った。

【馬場真作(ばばしんさく)さん】
 2006年に24歳で司法書士試験に合格。東京で約1年間の事務所勤務を経て、08年に当時、父親が経営していた馬場司法書士事務所(小泉町)を事業承継。13年に土地家屋調査士の資格も得た。14年に司法書士法人equal設立。現在は彦根のほか、長浜と栗東にも事務所がある。