2018年4月25日水曜日

ひこにゃんの図柄入りオリジナル婚姻届2000部限定で

 彦根市は、ひこにゃんの図柄入りの「オリジナル婚姻届」を作製し、2000部限定で13日から提供を開始した。
 ひこにゃんのブランド力の向上を目的に、ひこにゃんが花束を持ち、桜のイラストで囲んだ婚姻届を製作。「彦根市で始める暮らし」と題した冊子も作った。冊子には婚姻届が別紙として入っているほか、婚姻届の書き方、市からのお知らせ、よくある質問が記載。市内の結婚式場、貸衣装、装花の計5店舗も紹介している。
 協賛した5店舗の出資で製作しており、市の負担はない。婚姻届は市市民課、稲枝支所、各出張所に置いており、一組に1セット進呈。市外の住民も受け取ることができ、婚姻届に記載されている「滋賀県彦根市長」の欄を訂正し、捺印の上で提出先の首長名を書けばそのまま使用できる。婚姻届は提出すると返却されないが、カラーコピーは有料でできる。婚姻届を提出する市民課には記念撮影用のひこにゃんのパネルも設置されている。市は反響を見て、次年度の継続を検討する。問い合わせは市民課☎(30)6111。

城西小学校6年の成宮結太君スペインでのMenorca Me CUP2018に日本のクラブ選抜の主将として出場

 彦根市立城西小学校6年の成宮結太(ゆた)君(11)=本町3丁目=が、スペインで世界各国のクラブチームが参戦して行われた「Menorca Me CUP2018」に、日本のクラブの選抜メンバーの主将として出場した=写真は父・太さん提供。
 同大会はスペインのメノルカ島で3月28日から4月1日まで開催され、アンダー11、同13、同15のカテゴリーにFCバルセロナやレアルマドリード、マンチェスターシティーなど名門クラブをはじめ世界各国から約3000人が参加。日本からはアンダー11に2チーム、同13と同15に1チームずつが出場した。
 成宮君は日本の「FORZA SOCCER ACADEMY」のメンバーとして、全国から応募のあった200人以上から滋賀では唯一の24人に選ばれ、そのうち10人のアンダー11の主将として出場。センターハーフのポジションで3ゴールを決める活躍を見せたが、チームは5試合で1勝2敗2分けと決勝トーナメントには進めなかった。
 大会を終えて、成宮君は「下の年代の子たちがいたが、中学生かと思うほど大きくて、これが世界かと思った。負けた試合では涙も出たけれど、相手チームや保護者の人たち、スタンドの観客までが僕たちを称えてくれて、とてもうれしかった」と話していた。
 現在は彦根フットボールクラブに所属しており、将来の夢として成宮君は「FCバルセロナ―でプレーすることです」と意気込みを語っていた。父親の太さん(39)は「サッカーへの情熱を今まで以上に持って、夢に向かって突き進んでほしい」と激励していた。

高宮町の座・ギャラリーで美術家の西村のんきさん作品展

 彦根市高宮町の「座・ギャラリー」で、美術家の西村のんき(本名・博喜)さん(60)=大阪市=の作品展が29日まで開かれている。
 西村さんは学校で美術教員を務め、3年前に退職した後はポーランドで1年間、文化交流などをしてきた。
 作品展のテーマは「宇宙を中心に回る人類のレクイエム」。入り口には、2・3㍍四方の和紙に墨とアクリル絵の具で宇宙を表現したという女性の裸体の絵2点「阿吽(あうん)」がある。2、3枚の和紙を重ねており、光の加減で見え方が変わるという。
 中央には、ポーランドのアウシュヴィッツで見たユダヤ人たちの肖像画の目を表した2・8㍍四方の絵や、逆さにしたハスの花からしずくが落ちて波紋が広がる様子を表現した作品がある。
 西村さんは「時間軸によって見え方が異なるのがアートの面白さ。パワースポットを表現した作品を見に来てほしい」と来場を呼びかけている。開館時間は土日のみの午前10時~午後5時。住所は高宮町1121。

2018年4月23日月曜日

彦根の風景や文化など写真や動画をSNSで投稿するアカウント・彦根シティプロモーション開設

 彦根市は18日、市内の風景や文化などを撮影した写真や動画を、フェイスブックやインスタグラムに投稿する専用アカウント「彦根シティプロモーション」を開設した。
 市民がSNSを通じて彦根に関することを発信し、まちや人の魅力を市内外に広めていこうと企画。投稿者は「#lovehiko」のタグを付け、撮影場所を明記して写真などを「彦根シティプロモーション」にアップする。投稿された写真は市の公式ホームページに紹介される。イベント情報、季節の見所などを受け付けるほか、市がドローンで撮影した動画も配信する。観光客や外国人住民からの投稿も受け付ける。
 投稿した写真や動画の著作権は本人だが、「彦根市シティプロモーション」に投稿された写真などは市が無償で使用できる。被写体の了解を得た写真などのみ投稿が可能。公序良俗に反する、市の名誉を傷つける、個人・団体を中傷する―などの投稿は禁止。
 観光客らにPRするほかのSNSはこれまでにもあるが、市民向けは初めて。市シティプロモーション推進室は「行政では拾えない彦根の魅力や情報を市民の皆さまから発信してほしい」としている。問い合わせは同室☎(30)6143。

2018年4月18日水曜日

原付バイク用ご当地ナンバープレートのデザインの投票を受け付け

 市は6日から原付バイク用「ご当地ナンバープレート」のデザインの投票を受け付けている。
 郷土への愛着と彦根市のPRを目的に彦根独自のナンバープレートを作製し、10月から交付していく。ひこにゃんを使用したデザインと、使用していない2種類を用意する予定で、ひこにゃん使用のデザインのみ投票で決める。
 デザインの候補は市が設けた、着ぐるみのひこにゃんが桜を眺めたり、原付バイクに乗ったりしている様子や、イラストのひこにゃんの顔がアップされたパターンなど計6案。大きさはいずれも縦10㌢×横20㌢。投票方法は彦根市のホームページからか、市税務課窓口、支所・出張所、市立図書館、ビバシティ彦根、市内3大学に設置の投票箱に備え付けの投票用紙を入れる。1人1回。今月20日まで。最多投票数のデザイン1種類を決めて、6月に広報ひこねやホームページ、報道機関で発表。ひこにゃん不使用のデザインは滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科が制作し、6月に発表する。問い合わせは市税務課☎(30)6140。

発達障がい児の運動能力伸ばす施設さくらはーと彦根市内で初めて完成

 発達障がい児の運動能力を伸ばすための施設「さくらはーと」が彦根市内で初めて後三条町に完成。4月14、15日に体験会が開かれた。
 運営するのは通所介護施設「デイサービスさくら」(平田町)を営む株式会社Wellness。発達障がい児の中には運動を苦手にしている子がおり、保護者からの「子どもの運動能力を伸ばしたい」との声に応える形で運動特化型の療育施設を設置。
 同社の上田真一代表取締役(47)は24年間、スポーツクラブのインストラクターを務めた経験がある。施設ではマット、跳び箱、鉄棒、トランポリンを使った体操や近くの公園での走り方教室、野外活動を行い、歩く、立つ、しゃがむ、転がるなど36種類あるという基本動作を教える。
 上田さんによると、運動療育は身体能力の向上のほか、ストレスの発散や協調性・社会性の向上、生活リズムの改善にもつながるという。デイサービスさくらを利用する高齢者と子どもたちの交流も進めていく。上田さんは「発達に心配のあるお子様と家族を支援し、子どもの無限の可能性を引き出したい。また子どもから高齢者まで住み慣れた地域で喜びを常に分かち合える施設を目指す」と話している。
 3歳以上の未就学児向けの児童発達支援と、小中学生向けの放課後等デイサービスの2コースある。日曜休み。問い合わせは「さくらはーと」☎(24)8011。

ジェラートのコンテスト世界チャンピオン柴野大造さんプロデュースの商品を提供する店GELATERIA Azzurro(ジェラテリア・アズーロ)銀座町オープン

 ジェラートのコンテストで世界チャンピオンに輝いた柴野大造さんプロデュースの商品を提供する店「GELATERIA Azzurro(ジェラテリア・アズーロ)」が、銀座町に13日オープンした。
 柴野さんは石川県出身。独学でジェラート作りを学び、2015年に東京で開催されたジェラートマエストロコンテストで優勝し、2年後にイタリアであったコンテスト「Sherbeth Festival」で世界チャンピオンになった。イタリア人以外では初めてという世界ジェラート大使にも就いた。
 株式会社アズーロ代表取締役の青池貴司さん(42)が1年前に柴野さんと出会い、そのジェラートの味に感動。滋賀県民にも食べてほしいとの思いから、柴野さんのレシピを使った店としては石川、沖縄に次いで3店舗目のオープンを決意。青池さんは彦根出身のため、シャッター街が目立つようになってきた市街地の復活と観光客の周遊性の向上を目的に、銀座商店街にジェラート専門店を設けた。
 店では18種類のジェラートを提供するほか、ふなずし、近江米のみずかがみ、近江茶など滋賀の特産品を使った6個入りをセットにした持ち帰りと通販向けの商品も用意している。青池さんは「滋賀の食材を世界にPRすることで、農家の生産意欲の向上、商店街の活性化、来店客にとっての『三方よし』の店にしていきたい」と話している。彦根の店を拠点に今後は県内にジェラート店を展開していく予定。
 店長の酒井拓海さん(29)が全商品を店内で手作りしており「皆さんにおいしい物を提供し、喜んでいただけることが何よりもうれしい」と笑顔を見せていた。開店時間は午前11時~午後7時。水曜定休。問い合わせは同店☎(23)7665。

2018年4月14日土曜日

彦根・警官殺人、事件数時間前に巡回する2人と住民が会話

 彦根市の河瀬駅前交番内で11日夜、男性巡査(19)が井本光(あきら)巡査部長(41)を拳銃で撃って殺害する事件が発生。滋賀彦根新聞が周囲の住民に聞き込みをしたところ、事件発生日の午後3時頃、2人が巡回している姿を数人の住民が目撃。そのうち30歳代の主婦の女性は自宅を訪問してきた2人と会話していた。
 主婦の女性によると、2人は住所確認のため巡回。玄関口で井本巡査部長が対応し、その一歩後ろに巡査がいたという。数分のやり取りだったが、その時の巡査の様子について、主婦の女性は「無表情で、愛想がない感じだった」と話していた。
 また別の30歳代の女性によると、先週に近くに住む友人が河瀬駅近くで、逮捕された巡査にシートベルトの検問で車を止められたが、友人はシートベルトを着用していたため、駆けつけた井本巡査部長とみられる上司が謝ってきたという。またこの30歳代の女性は、いとこが事故をした際、井本巡査部長が対応したといい「いとこは優しい警察官だったと言っていた」と話していた。

 県警は12日、同僚警官を拳銃で撃った殺人の疑いで、河瀬駅前交番に勤務する地域課の男性巡査(19)を逮捕した。県警捜査一課によると、11日午後8時17分ごろ、愛荘町の田んぼにパトカーが突っ込んでいるとの通報が近隣住民からあった。駆けつけた署員が河瀬駅前交番の車両だと確認し、交番内を見たところ、井本巡査部長が頭から血を流して倒れているのを発見。井本巡査部長は搬送先の病院で午後10時6分に死亡が確認された。
 巡査は11日午後7時47分ごろ、いすに座っていた井本巡査部長の背後から拳銃2発を打ち、その後パトカーで逃走。乗り捨てて、歩いていた12日午前1時35分ごろ、愛荘町川久保で捜査中の警官に見つかり、逮捕された。巡査の拳銃は乗り捨てられたパトカーから約600㍍離れた田んぼの中で見つかった。容疑を認めているという。巡査が撃った弾は井本巡査部長の頭と背中に当たっていた。井本巡査部長と巡査は11日午前8時半から2人で勤務していた。
 巡査は昨年4月に採用され、今年1月29日に彦根署に配属され、市内の別の交番勤務を経て3月から河瀬駅前交番で勤務していた。

2018年4月11日水曜日

ホワイトアスパラガスなどの収穫始まる

 ホワイトアスパラガスなどの収穫が彦根市薩摩町で始まり、2日には生産者の福原勉さん(58)のビニールハウスで収穫の様子が公開された。
 稲枝では昭和20年代から40年代にかけて新海町などでホワイトアスパラガスが作られ、最盛期には25㌶の敷地で「缶詰加工用」が生産されていた。海外産の大量輸入の影響で姿を消したが、2年前に福原さんが遮光技術を使って復活に成功した。
 昭和63年からは主流のグリーンアスパラの栽培が始まり、福原さんら4人の生産者による稲枝アスパラ生産組合が「ひこね夢アスパラ」と名付けて15棟のビニールハウスで生産。今年からはピンクの栽培も始めており、グリーン、ホワイト、紫などを含め計7種類を9月まで順次、収穫する。水や温度、湿度で味や太さなど育ち具合が変わるため、繊細な技術が必要だという。
 この日、福原さんは孫と一緒に収穫。「稲枝のアスパラは太くて、とても甘い。多くの人に食べてほしい」と笑顔を見せていた。販売先は市内外のJA直売所や道の駅。問い合わせはJA東びわこ☎(28)7801。

イタリア映画のクルー彦根城で散り桜シーンを撮影

 イタリアの長編映画の撮影クルーが2日から彦根入りし、4日には彦根城表門橋前で散り桜の中を日本人女性2人が人力車に乗って通り過ぎるシーンを撮影していた。
 映画のタイトルは「White Flowers(ホワイトフラワーズ)」。日本人の女性漫画家が新作を作るためイタリアに向かい、ジェノバで記憶喪失の男と出会って、その男の過去を撮影した写真の場所を探す旅に出るというストーリー。
 監督はマルコ・デ・アンジェリスさんとアントニオ・ディ・トラパニさんの2人。日本人女優の岩崎優希さん、福井美都さんらが出演し、イタリアでの撮影は終了。両監督と女優たちが来日し、彦根市内では6日まで城内で人力車や屋形船に乗るシーンや、天寧寺の五百羅漢を見学する場面などを撮影した。
 監督のマルコさんは「日本の俳句や短歌が好きで、桜が散る姿ははかなさの象徴で感動させてくれる」と話していた。8月から9月にかけてのイタリアでの映画祭に出品し、受賞すれば日本での上映の可能性もあるという。
 彦根ロケを支援した彦根を映画で盛り上げる会の目加田宗彦会長は「彦根城の桜の美しさを知っていただくことで、イタリアなど海外からの誘客にもつながると思います」と期待を込めていた。

日章旗を所有していた米国や英国の元兵士の家族らから県内の戦没者遺族に返還する式典、滋賀県護国神社で

 昭和の大戦時代に日本兵士が戦地に持参した日章旗を所有していた米国や英国の元兵士の家族らから、滋賀県内の3人の戦没者遺族に日章旗を返還する式典が5日、彦根市尾末町の滋賀県護国神社で開かれた。3枚の日章旗が同時に返還されるのは初めてだという。
 大戦時、日本の兵士たちには家族や友人、勤務先の同僚らが寄せ書きをした日章旗が贈られ、兵士たちは戦地に持参して肌身のそばに置いていた。一方、欧米で旗は敵か味方かを識別するためのツールで、敵の旗を戦利品として持ち帰ることは手柄とされ、日本人の兵士の日章旗も米国や英国などの兵士によって各国へ渡っていった。
 米国オレゴン州の非営利団体「OBON SOCIETY」は2009年5月から、日章旗を返還したい人と受け取りたい日本の遺族との橋渡し業務をしており、今年2月までに200枚以上の日章旗が返還されている。 護国神社での返還式には、戦没者の故・中嶋康平さん(東近江)の義理の子の昭治郎さん、故・中野義良さん(日野)のおいの良造さん、故・三宅孝雄さん(長浜)の弟の信雄さんら遺族や、中嶋さんの日章旗を所有していた英国のアンドレクレアさん・デボラさん夫妻、中野さんのを持っていた米国のジェニファートリップさん・ダラスさん夫妻ら、匿名者から三宅さんの日章旗を受け取った同団体共同代表のレックスジークさん・敬子さん夫妻が参加。
 この日は約300人が参加しての春季例大祭があり、その後に行われた返還式で滋賀県遺族会の岸田孝一会長は「日章旗が一度に3枚返ってくるのは貴重であり、これからも全国で返還式が行われるのを願っている」とあいさつ。米英のそれぞれの家族らから日本の遺族に日章旗が手渡された。ジェニファーさんは大伯父を戦争で亡くしていることから「家族を失う悲しみを私も知っている。過去の痛みや恨みは持ち続けるのではなく、友情の証しとして返還しに来ました」と語った。中野良造さんは「日章旗は仏壇にお供えするが、伯父も生まれた家に戻ってくることができ、喜ぶと思う。ほかの数多くの日章旗が遺族の元に戻るのを祈っている」と話した。
 立会人として三日月大造知事や返還式の実現に尽力した滋賀出身の有村治子参院議員らが祝辞を述べ、遺族がそれぞれの日章旗を持ちながら記念撮影に応じた。

2018年4月9日月曜日

重症心身障がい児者や医療的ケア児者向けデイサービス提供の地域包括ケアステーション 森のお家 高宮町に完成

 重症心身障がい児者や、医療的ケア児者向けのデイサービスなどを提供する「地域包括ケアステーション 森のお家」が彦根市高宮町に完成。4月7日に内覧会がある。
 運営するのは障がい児者の介護や看護をしているNPO法人「道」。平田町のマンション2部屋分を拠点にサービスを提供してきたが、高宮町の敷地面積約620平方㍍に木造2階建て延べ297平方㍍の建物を新築。施設名の「森のお家」に合わせて、桜や梅、ツツジ、ハナミズキなど7種類の木20本を敷地内に植えた。
 提供するサービスは、人工呼吸器や胃ろうを使用したり、たんの吸引や経管栄養などが必要な重症心身障がい児者と医療的ケア児者向けのデイサービス「ふぁみりぃ」、障がい児者や難病患者、家族、関係機関の職員からの相談に応じる「ちゃれんじ」、24時間・365日対応する訪問看護ステーション「ふれんず」。
 職員は看護師や児童指導員、保育士の27人体制。同法人の柴田恵子理事長(63)=高宮町=は「医療的ケアが必要な子どもから大人までが、ゆっくりでき、穏やかに過ごせる場所にしていきたい」と話している。内覧会は7日午前10時~午後3時。11日午後1時~開所式があり、ひこにゃんと障がい児者との記念撮影、みんなでフラダンスなどがある。問い合わせは森のお家☎(49)2531。

2018年4月6日金曜日

彦根市社会福祉協議会が買い物おたすけ本を発刊

 買い物などに出かけるのに苦労している障害者や高齢者らを支援するため、彦根市社会福祉協議会は「買い物おたすけ本」を発刊し、無料で配布している。
 身体の不自由さや交通手段の不便さで苦労している障害者や高齢者が多いことから、市社協は彦根市内で配達や送迎のサービスをしている店舗や事業所の情報をまとめた本を製作した。
 本では、食料品・弁当、日用品、福祉用具・介護用品、掃除・洗濯・ごみの処分など暮らしのお手伝い、理美容・針きゅうの5分野の計38店を掲載。店ごとに取扱品、営業日時、対象区域、連絡先などを案内しているほか、愛のりタクシー、市地域包括支援センター、市消費生活センターなどの情報も紹介している。
 A4判でカラー30ページ。市社協の松永梨佐さんは「不自由な思いをされている障害のある方や高齢者のほか、子育てで買い物が行きにくいお母さんにも利用してほしい」と話している。1500部作成し市社協で配布している。

芹橋2丁目の古民家を活用した憩いの場temincaてみんか4月にオープン

 彦根市芹橋2丁目の古民家を活用した憩いの場「teminca(てみんか)」が4月にオープンする。
 採用教育支援会社「いろあわせ」(米原市)が、色んな分野の人たちが気軽にチャレンジできる場所を設けようと、築約80年の木造2階建てを借り、民家と「やってみんか」にちなんで「てみんか」と命名。
 プレ企画として子育て教室やボードゲーム会、飲み会などを開催しており、子育て中の母親や学生、地域住民らが集っている。正式オープンする4月以降もさまざまなイベントを開催していく。
 いろあわせ代表取締役の北川雄士さん(38)=鳥居本町=は「何かを始めたい、一歩を踏み出したい、そういう思いのある人の背中を押したり、手を引っ張ったりしたい。気軽に集まって来てほしい」と話している。企画提案や参加自由。場所は芹橋2丁目4の6。問い合わせはいろあわせ☎0749(20)6399。

2018年4月4日水曜日

第90回センバツ彦根東高と近江高3回戦で10回サヨナラ負け

 選抜高校野球大会の3回戦が3月31日、甲子園球場で行われ、第2試合に登場した彦根東高は岩手の花巻東高と対戦。稲枝中学出身の増居翔太投手=3年生=が9回まで相手打線をノーヒットに抑える好投を見せたが、惜しくも0対1でサヨナラ負けした。第4試合に登場した近江高は石川県の星陵高と対戦し、こちらも延長10回にサヨナラ負けを喫した。
 彦根東高は6安打を放ち、4回、6回に好機があったが、得点できなかった。一方で、増居投手は9回まで無安打、14奪三振の好投。ノーヒットノーランのペースで迎えた延長10回裏、相手打線に初安打を許し、四球と安打でノーアウト満塁となり、犠牲フライを打たれて敗北した。
 アルプラス席は赤鬼魂のTシャツを着た約3000人の応援団で埋め尽くされていた。応援していた増居投手の母・利佳子さん(45)は、息子の好投に「良い投球で良かった。負けてしまいましたが、いい試合でした。(息子には)お疲れ様でしたと声をかけてやりたい」と話していた。
 応援団の中には彦根東高と滋賀学園高の女子生徒32人(うち東高23人)によるチアリーダーの姿があり、リーダーで東高3年の束田七瀬さん(17)は「野球部の勝利のためにとにかく声を出して応援したい」と意気込んだ。米原市の少年野球チーム・JBC山東の小学2年から6年生までの選手と保護者ら計35人も応援。主将で山東小6年生の三浦蒼一郎君(11)は「将来は僕も東高から甲子園に出たい」と述べていた。
 大久保貴市長も赤色のジャンパーの下に、近江高の青色のジャンパーを着て観戦していた。
 近江高は初回、相手投手の立ち上がりを攻め、連打で2点を先取し、試合の主導権を握った。6回にも加点し、3点差まで突き放したが、その裏に4連打を浴びて同点とされた。
 先発の林優樹投手は6回まで力投。7回から登板した金城登耶投手も9回まで無失点と好投した。しかし延長10回裏、6回途中から救援した星陵の奥川恭伸投手に試合を決める2塁打を打たれ、3対4で敗北。2003年以来の選抜ベスト8入りとはならなかった。
 近江のアルプス席ではバス22台、2000人でかけつけた生徒、保護者、OBらが青いメガホン、タオルを手に大きな声援を送った。
 チームが先制すると吹奏楽部の演奏に合わせ、応援団の選手やチアリーダーたちがパフォーマンスを展開し、選手やチームを鼓舞させた。しかし、サヨナラ負けを喫すると、スタンドは水を打ったように静まり返った。
 応援団長の加藤大地君(3年)は「ゲームはいい流れで勝ちムードだったが、いつの間にか、追いつかれ、逆転されてしまった。夏、甲子園に戻ってきて、ベスト8以上を目指したい」。
 新聞部局の丸山理音部長(2年)は「とてもいい試合で良かった。取材していて近江の良さ、素晴らしさを肌で感じた。これからも野球部を応援したい」。
 ベンチ入りした金田大聖選手(3年)の父・正広さん(46)=甲良町=は「悔しいに尽きる。ベンチやスタンドを含め、みんな頑張った。夏はやってくれると信じている」と話していた。

漫談師の旭堂南海さん井伊直継と井伊直孝の歴史語る

 漫談師の旭堂南海さんを招いた講談会「直継と直孝」が21日、彦根市本町の宗安寺で行われた。
 彦根藩初代藩主の井伊直政には正室・唐梅院の子の直継と腹違いの直孝がいた。彦根城が築城された際は直継が家督を継いでいたが、直政死後の藩内の混乱を収めるため二代藩主には徳川家康の命で直孝が就き、直継は直勝と改名して安中藩(群馬県)に移った。宗安寺は直政が上野国(群馬県)の箕輪城主だった頃に唐梅院が建立した安国寺が始まりで、佐和山山麓に移された際に宗安寺と改名。彦根城の築城時に現在の地に移った。
 旭堂さんは、家督を継いだ直継について「病弱」「出来が良くなかった」との評判があることにふれ「勝手に後付けされたものだ」と指摘。彦根城築城時に人柱が必要になった際、空の棺を入れて女児を助けたという逸話を紹介し「迷信よりも人命を大切にした人柄があった」と称えた。
 直孝は二代将軍・秀忠の近習として仕え、大坂の陣でも武功を立てた。直政の死後、彦根藩は旧武田家の家臣を交えた派閥争いで混乱していたため、それを危惧した家康は直継の代わりに直孝を彦根藩一五万石(当時)の二代藩主に就かせ、直継には井伊谷時代からの家臣と共に安中藩三万石を任せた。
 旭堂さんは直継と直孝を巡る歴史を紹介した上で「2人が切磋琢磨すれば良かったのだが、時代の変わり目にほんろうされた。派閥争いという災いがあったかもしれないが、2人が彦根城を完成させたと言える」と述べた。
 旭堂さんの講談会は彦根夢京橋商店街振興組合が、この日から彦根城の梅林で始まった「ひこね梅あかり」に合わせて企画し約50人が来場した。

歴史研究家の小和田泰経さん講座 井伊直政と時代を駆け抜けた武将たち

 昨年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で、資料提供役を務めた歴史研究家の小和田泰経さんを講師に迎えたひこね市民大学講座「井伊直政と時代を駆け抜けた武将たち」が21日、文化プラザで開かれた。
 小和田さんは、直政誕生時の井伊家や徳川家康に仕えた頃の世の中の状況を解説した後、彦根城博物館学芸史料課の渡辺恒一課長と対談。
 家康が重臣の中で直政を重用した理由について、渡辺さんは「井伊家という伝統的なブランド力」をあげ、小和田さんも「家康は権威を大切にしており、自分のステータス(社会的地位)を考えて直政を重用したのだろう」と分析した。
 関ヶ原の合戦で直政が先頭になって戦い、その際の鉄砲傷で亡くなったことから、小和田さんは「なぜ直政は率先して戦いに行ったのか」と疑問を投げかけた。これに対し渡辺さんは「徳川家の家臣の中で直政はよそ者であったため、そのよそ者たちのリーダーとしてまとめ役を務めようとしたのでは」と説明。
 家康が直政を佐和山城に置いた理由について、小和田さんは「時代が変わったことを見せようとしたのだろう。大坂の勢力が関東に侵入するのを防ぐ役割もあった」と解説。渡辺さんも「近江(膳所)が東軍の最前線であり、狭いエリアの彦根に信用している直政を置いたのだろう」と述べた。
 直政の死後、家康が直孝を井伊家二代に指名した背景について、小和田さんは「井伊家の家臣は旧武田家の家臣が多く、まとめるのは並大抵ではできない」と語り、渡辺さんは「直政の死後、家臣は勢力争いをして、家康も心配していた。当時は空中分解する恐れがあったが、直孝はそれをまとめる力を持っていた」と話した。

2018年3月30日金曜日

近江高の柱 金城・林の両左腕が抱負、攻撃陣は4番北村に注目

 今年の近江高のチームは多賀章仁監督が「投手力は全国レベル」と話す通り、金城、林の左腕2人に、松岡、佐合の右腕2人を加えた4人の投手陣が柱。そのうち、継投策で近畿大会4強入りを実現させた金城、林の両投手に抱負などを聞いた。
 エースナンバーの3年生・金城投手は最速142㌔の直球に、90㌔台と回転数を加えた2種類のカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップと多彩な変化球を投げる。自身の持ち味としては直球をあげ「どんなに強打者でも内角をズバッと突く球を投げたい」と述べた。甲子園での抱負としては「ピンチを迎える時もあると思うので、そういう時こそインコースを投げていきたい」と述べ、「全国の舞台に出るからには優勝したい」と力強く語った。
 2年生の林投手は最速134㌔の直球に、カーブ、スライダー、チェンジアップを投げる。昨秋より体重が5㌔増え、体も一回り大きくなったが、「調子は悪くないが、まだまだ昨秋の投球にまでは戻っていない。センバツの開幕までスピードやキレを上げていきたい」と語った。「先発を任されたら、最低限の仕事はしたい。持てる力を発揮してよい投球を見せたい」と抱負を述べた。また先輩の金城投手にもふれ「見習う部分が多くあるし、尊敬している」と話していた。
 金城投手は身長171㌢・体重67㌔、林投手は身長168㌢・体重61㌔と、いずれも小柄だが、安定した投球を見せる両左腕の活躍に注目だ。

 金城、林の両左腕をはじめとした投手4人を支えるキャッチャーの有馬選手も注目だ。リードを中心に多賀監督も「ゲームが作れる」と全幅の信頼を寄せており、近畿大会4強の陰の立役者とも言われている。
 攻撃陣は公式戦8試合で本塁打が5番を打つ山田選手の1本だけだが、4番の北村選手、3番の家田選手を中心に打撃力が向上している。特に平成28年の夏の甲子園に当時1年生ながら4番で出場した北村選手の活躍が鍵を握る。また、北村選手と共に1年生で平成28年夏の甲子園に7番でスタメン出場した木村選手が、足のけがから1番で復帰できる見込みなのが大きい。ほかにも、チーム打率3割1分4厘の成績を牽引する5割2分2厘の住谷、3割7分5厘の中尾の両選手らの打撃も注目だ。

第90回記念選抜高校野球大会で彦根東高と近江高が初戦を突破、ビバシティ彦根ではパブリックビューイング

 第90回記念選抜高校野球大会の2回戦が28日に甲子園球場で行われ、滋賀県から出場している彦根東高と近江高が初戦を突破。ビバシティ彦根ではパブリックビューイング(PV)が実施された。3回戦は31日に行われる予定で、両校が登場する。
 第1試合に登場した彦根東高は神奈川の慶応高と対戦。稲枝中出身のエース・増居翔太投手が最速140㌔を投げるなど6回まで無失点に抑える好投。7回裏に2点を奪われ、1対2で迎えた8回表に捕手の高内希選手のスリーランで逆転し、4対3で勝利した。
 第3試合に登場した近江高は愛媛の松山聖陵高と対戦。序盤から打線がつながり、2回に5点の大量得点。先発した2年生左腕の林優樹投手は5回まで相手打線を2点に抑え、6回から登板した3年生左腕の金城登耶投手は3失点するも粘りのピッチングを見せて、8対5で勝利した。
 31日にある予定の3回戦は彦根東高が第2試合で岩手の花巻東高と、近江高が第4試合で石川の星稜高と対戦する。
 ビバシティ彦根の1階センタープラザでは28日、PVが実施。70㌅の大型テレビが設置され、彦根東高と近江高の選手が安打や得点、奪三振をするたびに来店客から拍手が沸き起こっていた。
 彦根東高が勝利した後、PVを見学していた甘呂町の辻真弥さん(37)は、おいが東高野球部2年生の中川素晴選手のため「自分の子どもではないけれど、めちゃくちゃうれしいです。子どもがまだ1歳なので次の試合も甲子園に行けませんが、テレビで必ず応援します」と話していた。
 ビバシティでは31日もイベント終了後の午後3時半からPVを実施。それ以降、平日または土日ならイベント終了後にPVを行う予定。

2018年3月26日月曜日

彦根市漁業協同組合連合会スッポンの養殖事業を始める

 彦根市漁業協同組合連合会が平成30年度から八坂町の施設でスッポンの養殖事業を始める。彦根市は新たな特産品になるよう、養殖の活動費を補助する。県水産課によると、スッポンの養殖は県内で初めてだという。
 彦根市では昭和60年代、アユの漁業が盛んで、平成元年2月に同連合会が設立。翌年にかけて、国、県、市の補助を受けて八坂町にアユ種苗中間育成施設を整備し、全国に出荷していた。しかし平成5年頃に冷水病の侵入などで不採算な状態になり、外来動植物の繁殖や漁業従事者の高齢化なども重なって大規模な事業展開がなかった。
 そこで同連合会は鍋やサプリメントなど食品のほか、ペットとして飼われるスッポンに着目。アユ種苗中間育成施設を改修し、昨年9月からスッポンの稚亀約500匹を試験的に育てている。市農林水産課によると、現在は冬眠中で、成育する3年後以降から商品として流通できるという。
 市は平成30年度予算に養殖の活動補助費として50万円を盛り込む。市議会の一般質問でも赤井康彦議員が水産業の特産品開発などを質問。市は「スッポンが新たな特産品になるよう、養殖活動を積極的に支援していきたい」と答弁した。

2018年3月17日土曜日

江戸時代に彦根藩下の高宮宿で流通していた「極めて貴重」な高宮布の産着、愛荘町の近江上布伝統産業会館で公開へ

 江戸時代に彦根藩下の高宮宿で流通していた「高宮布」が、愛荘町の近江上布伝統産業会館一帯で17、18日にあるイベントで公開される。同会館が2月28日に発表した。彦根の歴史民俗に詳しい市教委の小林隆さんは「高宮布を使った服が残っていることを初めて知った。極めて貴重だ」と話している。
 高宮布は江戸時代、越後緬、奈良晒、薩摩上布と並び近世4大麻布の一つで、唯一、大麻(おおあさ)を原料にし、現在の愛荘町や東近江市などで生産され、高宮宿で販売されていた。近江上布は室町時代から作られており、小林さんによると、当時から高宮布と呼ばれ、その後、近江上布と名称が変わったという。
 展示されるのは、近世麻布研究所(東京都)の吉田真一郎所長(70)が所有する江戸時代後期の高宮布の産着。井伊家とみられる印も押されており、吉田所長によると印がある高宮布の衣服を約40着所有しているという。今回は産着を含め数点を展示する。
 また同会館を運営する滋賀県麻織物工業協同組合は、近江上布の一種の生平(きびら)を生産しており、新たな生産者の織人(おりびと)を育てている。織人の中から高宮布の復元とそれを使った織物を作りたいとの声があがったことから、伝統工芸士の南和美さん(61)と立石文代さん(69)ら9人が昨年10月から製作。
 栃木産の大麻を原料に使用し、南さんが布から不純物を除去するための晒(さら)しを、立石さんが織りを担当した。吉田所長の高宮布の産着を参考に、江戸時代と同じ製法を採用。わら灰と貝灰など自然素材が入った灰汁(あく)に布を入れて干す工程を3回×17日間繰り返す「晒仕上げ」という技法で、約5カ月かけて縦85㌢×横75㌢の産着を完成させた。
 17、18日のイベントでは吉田所長所有の高宮布の産着、伝統工芸士らによる復元品のほか、同組合が昨年度からブランド展開している苧麻(ちょま)と呼ばれる糸を使った生地「Aishoasaco(アイショウアサコ)」と、今年度デビューした麻世妙(まよたえ)という糸で仕上げた「Aishoasamalu(アイショウアサマル)の新作も展示する。ほかに飲食や雑貨など2日間で計19店が出店するマルシェ、ミニバッグ作り、手ぬぐいの草木染め、機織り体験、吉田さん講演会(18日午後1時半)なども。入館無料。午前10時~午後5時。問い合わせは同会館☎(42)3246。

サイクルサポートステーション滋賀県内の平和堂全店に設置

 自転車がパンクした際の用具販売などを行う「サイクルサポートステーション」が滋賀県内の平和堂全店に設置。3日にビバシティ彦根で記念セレモニーが行われた。
 琵琶湖を自転車で1周することを通称「ビワイチ」と呼ぶ。平和堂ではサントリーフーズとサントリー酒類と連携し1日から18日まで「ビワイチ応援フェア」を開催。期間中、平和堂全店で販売されたサントリーの対象製品の売上の一部を、自転車での生活を推奨する団体「滋賀プラス・サイクル推進協議会」に寄付する。
 また平和堂とサントリーは、これまでの湖岸のサイクリングにプラスする形で、観光地や飲食店など市街地も巡ってもらう「ビワイチ・プラス」を広めようと、サイクルサポートステーションの設置を企画。彦根をスタート・ゴールに11日に行われるビワイチのイベント「びわ湖一周ロングライド」に合わせて、平和堂の県内73店にパンク時の用品販売のほか、自転車用のラック(棚)、空気入れ、工具などを備えた。
 記念セレモニーには平和堂の平松正嗣社長らが自転車に乗って登場。自転車用のラックにかけた後、平松社長は「これからサイクリングにいいシーズンを迎えるので、より多くの人にサイクルサポートステーションを利用してもらい、サイクリングを楽しんでほしい」と話していた。

圓常寺の木造阿弥陀如来立像が重要文化財に指定へ

 国の文化審議会は9日、美術工芸品55件を国宝(5件)または重要文化財を新たに指定するよう文部科学大臣に答申。彦犬地区からは圓常寺(彦根市城町2)の木造阿弥陀如来立像=写真=が重要文化財に指定される予定だ。
 圓常寺の立像は鎌倉時代に仏師の快慶が製作した像高98・8㌢。快慶は生涯にわたって多くの阿弥陀如来像を作っており、圓常寺のは法眼の地位にあった晩年期の作品。張りのある顔立ちや活気にあふれた体の表現が特徴的で、像高80㌢から1㍍前後の三尺阿弥陀像の中でも優れたできばえだという。
 圓常寺は慶長16年(1611)に創建。彦根藩二代藩主・井伊直孝が開基したとされる。立像が伝来した経緯は不明だが、昭和62年に滋賀県指定有形文化財に指定され、平成25年に保存修理が行われた。
 県教委文化財保護課では「彦根市内において井伊家関連以外で国の指定を受けるのは珍しい」としている。

2018年3月11日日曜日

レームダックに陥った彦根市政

 彦根市役所本庁舎耐震化を巡って、大久保市政は揺れに揺れている。小生は1月27日付コラム言志録で辞任を含む厳しい処分を市長に求めたが、今月8日まで行われた市議会一般質問でも「市長不信任決議案」「市長は辞職を」との厳しい声があがり、市長与党会派の夢みらいからも「出処進退を問う」との発言が出た。
 整理する意味で、市議たちがなぜ市長に厳しい姿勢を示すのかを紹介すると、▽市と施工業者との地方自治法施行令違反のいわゆる裏合意の監督責任▽市長が裏合意を把握していたのではないかという疑いが否定できない▽現市政の屋台骨で主要事業を主導してきた川嶋前副市長の辞任による市政の不安定さ―などがあげられる。
 そして今議会では、関与しているとされた企画振興部長と総務部長がその関与を否定。これまでの市長の説明や今議会での答弁と食い違うという市長の統治能力の欠如も露呈させた。
 市長を隣で叱咤激励する姿が頻繁に見られた山根裕子副市長も3月末で退職し、特別顧問に配置転換される。市の幹部からの信頼をなくし、その上、副市長も当分空席が見込まれるというのが現市政の置かれた状況だ。
 そんな中で、市長は今議会に副市長の定数を2から1に減らす条例改正案を提出した理由を問われた際に「一定の成果を得られたため」と答えた。案の定、市議からはその一定の成果とは何かと突っ込まれていたが、一人の副市長を辞任まで追い込み、市政をここまで混迷させておいて、どこに成果があるといえようか。
 小生は先の言志録で「大久保市政は崩壊しつつある」と言明したが、すでにレームダック(死に体)状態にあり、崩壊していると言ってよかろう。市長は今議会に責任をとって自らの給与削減案を提出するとしたが、例え無給にしたとしても市議会や市民は納得しまい。
 今議会では谷口議員が「大久保市長が政治家ならば、どのような状況がわかるはずだ。政治的判断として辞任するべきだ」と求めていた。
 市長席に居座って事態の沈静化を期待するのか、足音が聞こえ始めた市長不信任案を待って決断するのか、政治家らしく自ら辞するのか、大久保市長がいかなる「英断」を下すのか、市民は注目している。【山田貴之】

2018年3月3日土曜日

石寺町の築約100年の民家ほほえみハウス3日間限定でカフェとしてオープン

 彦根市石寺町の築約100年の民家を改修した憩いの施設「ほほえみハウス」が2月27日、3月1日、3日の3日間限定でカフェとしてオープン。滋賀県立大学の学生たちが石寺町産の米粉を使ったスイーツも提供している。
 石寺町のうち約330人が住む下石寺地区は少子高齢化が進み、集落の再生が課題になっている。県立大の鵜飼修准教授は同地区に住みながら、地域資源を生かしたまちづくり取り組んでおり、古民家を活用して学生たちが実際に住む「エコ民家倶楽部」を設置。現在、1号館と3号館(ほほえみハウス)、4号館の3棟で活動している。
 鵜飼准教授が指導する学科の地域デザインCを受講する学生6人は、多くの地元住民が集えて、町外住民とも交流できる場を作ろうと企画。ほほえみハウスでは毎月第1金曜と第3土曜の夜に地元住民が集まって飲食を楽しんだり、昼間に高齢者向けの金亀体操をしたりするなど、コミュニティースペースとして活用。このため、「米」と「来る」にちなんで「コメニティカフェ ComeCome(カムカム)」という店名のカフェを期間限定で運営することにした。今後も定期的にオープンしていく予定。
 カフェでは、石寺町産の米粉を使って学生たちが考案したワッフルやこめこバーのスイーツを提供するほか、コーヒーや紅茶、茶などを用意。スイーツセット500円。学生代表で3年生の莚(むしろ)井円香さん(21)は「古民家でゆっくりとくつろいでもらいながら、地元の人たちとの交流も楽しんでほしい」と話していた。
 開店時間は午後1時~同4時。駐車場は石寺町公民館前に。カフェの住所は石寺町1283。問い合わせは小島さん☎090(9766)3413。

一圓屋敷で10年前から行われてきた多賀『里の駅』野菜市&集い3月3日を最後に終了

 多賀町の江戸時代後期に建てられた一圓屋敷で、10年前から行われてきた「多賀『里の駅』野菜市&集い」が3月3日を最後に終了する。
 地元住民団体の多賀クラブがNPO法人彦根景観フォーラムなどと連携し、一圓屋敷を街づくりの拠点にしようと、「多賀『里の駅』」との愛称を付けて平成20年から毎月第1土曜日に開催。地元農家による野菜市や野鳥の森の観察会のほか、文化人や地元で活躍する人、音楽団体を招いて講話や演奏会を開いてきた。
 10年が経過したことから区切りとして終了することに。多賀クラブの中川信子代表は「10年間、続けることができてうれしく思っています。色んな方々と出会うことができ、感謝しています」と話していた。
 最後の3月3日は午前9時から正午まで地元野菜の販売があり、午後3時まで日下部鳴鶴や松下烏石ら一圓屋敷に残されていた書画の屏風が展示される。また午前9時~は野鳥の森の植物観察会、正午~は春の野草の天ぷら付きランチがある。問い合わせは中川さん☎090(8791)4470。

山根副市長 特別顧問へ配置転換か 当分空席の可能性も

 彦根市の山根裕子副市長(72)の任期が3月31日までとなっており、大久保貴市長が26日に開会する市議会2月定例会などで、どのような判断をするのかが焦点になる。関係者によると、山根氏を彦根城の世界遺産登録を主に担う顧問にし、当分の間、副市長の席を空白にする案が浮上しているという。
 市は2月定例会に、副市長の定数をこれまでの2から1に減らす条例改正案を提案する。これは市役所本庁舎の裏取引の問題で川嶋恒紹氏が副市長を引責辞任したことに伴う措置とみられる。川嶋氏は庁舎耐震化をはじめ、広域ごみ処理施設の候補地選定など市の主要業務の全般を担っていたため、一部の関係者の間では市長が行政経験豊かな人材を探しているとの情報があるが、裏取引の問題で市政が混迷しているため、「火中の栗を拾う」人材を見つけるのは容易ではない。
 一方で、山根副市長は国連教育文化科学専門機関(ユネスコ)の職員を務めた経験があることから、市政では彦根城の世界遺産を主に担当。平成28年4月に設置し、今年1月に独立した組織になったシティプロモーション推進室は世界遺産の登録を推進させる総合調整を担う部署として、山根副市長が肝いりで設置したとされる。来年度予算には世界遺産の学術会議を市内で開催する費用も盛り込まれており、世界遺産の実現に向けて市長が山根副市長を続投させるとの見方もできる。
 副市長の人事案件について、市長は公に話していない。関係者によると「熟考している」と語っているというが、山根氏を副市長から特別顧問に配置転換し、市政の混迷が落ち着いた頃に新たな副市長を就任させたい意向があるとの情報がある。
 山根氏を副市長で続投させるのか、特別顧問にして副市長席を当分空席にするのか、新たな人材を副市長に就かせるのか、2月定例会では市役所庁舎耐震化を盛り込んだ新年度予算の行方と合わせて、副市長の人事の行方も注目される。

2018年2月23日金曜日

百条委に追及していた3議員入らず

 百条委員会が設置されたが、委員の中に庁舎耐震化に対して熱心に質問してきた獅山向洋、谷口典隆、奥野嘉己の3議員が入っていないのは何とも心許ない◆特に奥野議員や谷口議員は本紙でも紹介している通り、問題になっている「裏取引」の疑惑を昨年6月議会で追及していた。そして獅山議員と合わせ、いわば三枚看板の全員が百条委の場にいないことになった◆一方で、百条委の設置が決まった後に開かれた企画総務消防常任委員会には獅山、谷口両議員が委員として入っており、早速、市長らを追及。まるで百条委が始まったような問答だった。同委員会は今後も百条委と並行し継続して開かれるとのことだが、百条委の委員に就いた市議は同委員会に負けぬよう、前記の3人の協力を得ながら真相究明にあたって頂きたい◆そして翌日に市は土壌汚染の問題を発表。まさに踏んだり蹴ったりの様相であり、庁舎耐震化の先行きの不透明感が更に増した感は否めない。(山田貴之)

2018年2月19日月曜日

庁舎耐震化の裏取引問題を市議会の常任委で追及

 彦根市役所本庁舎の耐震工事を協議する市議会の企画総務消防常任委員会が14日開かれ、委員の獅山向洋議員や谷口典隆議員が昨年6月の市議会での「市の虚偽答弁」や施工業者の違法性などについて質問。事実上、この日の臨時会で設置された百条委員会の様相を呈した。
 庁舎の耐震化を巡っては市と施工業者の間で、一部工事の取り止めや別途工事など9億4200万円分の裏取引があったことが判明。昨年6月の市議会の同委員会や本会議では谷口議員らが、入札段階で市の予定価格と業者の提示額とに10億円前後の差があった点などを疑問視していた。
 そのため14日の同委員会で谷口議員は、昨年6月時の同委員会で市側が「追加工事はしない」「仕様書(当初の工事内容)の変更はない」と答弁していた点を取り上げ「あの答弁をした昨年6月時点で(裏取引を)知っていたのか」と質問。市の担当者は「当初の工事内容を変更しないとの認識に基づいて答弁した。最終的には上司(都市建設部長)の判断だったと認識している」と釈明。
 谷口議員の「9億円分の工事がどうなるのか明確になっていない。このまま工事を進めれば、相手方の施工業者に有利になる。工事をストップするべきだ」との要求に、大久保市長は「弁護士と相談しながら施工業者と交渉を進めている。工事を止めれば損害賠償が発生する可能性も出てくる」と工事を続ける意向を示した。
 獅山議員は、当初の計画が有効だとする市の考えに対し、市の顧問弁護士の見解を示した文書の提示を求め、市長は速やかに提示する意向を示した。また獅山議員は、裏取引が地方自治法施行令違反だと施工業者が認識していた可能性を指摘した上で「市長として施工業者が違法だと知っていたと思わないか。私は官製談合に近い違法なことをやっていると思っている」と追及。市長は「(施工業者が)市に頼まれたため協力したと認識しており、市側が違法だったと認識している」と述べた。
 同委員会は最後に、今後も庁舎の耐震工事について継続審査していく方向性を確認した。

2018年2月9日金曜日

百条委員会で追及し尽くせ

 怒髪天を衝く(どはつてんをつく)―。天につくほど髪の毛が逆立って激しく怒っている様子を表現した故事だが、彦根市議会が大久保市長に提出した臨時会招集の請求書には市議24人全員の署名と捺印が記されており、激しく怒っている様がうかがえる。
 昨年6月定例会で庁舎耐震化の請負契約の関連議案に、賛成多数で議決したのだから市議会が怒るのも当然である。市議の何人かは関連の質問も行っていたが、市は裏取引を明らかにすることなく、虚偽の答弁を繰り返していた。市議の一人は「市に騙されたのだから、議会軽視も甚だしい。市から耐震化の追加予算が出ても、はい分かりましたと簡単に通すわけにはいかない」と怒り心頭だ。
 そしてもう1点、裏取引が協議されていた時期に市長は本当に知らなかったのか、という疑惑である。本紙今日付の記事にもある通り、約30億円の大規模事業の「詳細を知らない」との回答にはあきれるばかりだが、裏取引の実態を6月議会前に認識していなかったというのも信用できまい。
 「議会での虚偽答弁を市長が認識」「地方自治法施行令違反の事業に市長が関与」、もしその頃に市長が知っていたら、この2点の責任をとって辞任は免れないため、それを避けたいのかもしれない。ほかにも「行政のプロの川嶋氏が法令違反を認識していなかったのか」「担当職員がいずれは明らかになるのに裏取引をなぜしてしまったのか」「入札時の背景に何らかの取引はなかったか」など、明らかにするべき疑惑は少なくない。
 設置される百条委員会でこれらの真相が明らかになるはずだが、川嶋氏や市の担当者、施工業者らにどこまで正直に話させるかは、百条委員会の委員に就く市議たちの力量次第である。これまで発表された中での疑惑から、新たに明らかになるであろう疑惑まで、すべてをあからさまになるのを期待している。
 なお今後、市議会に市長の不信任案が提出された場合、市長権限で「市議会の解散」の可能性もあるが、それを回避するため、穏便に終わらせようと考える自己保身の市議がいないことも祈っている。【山田貴之】

市役所耐震化の裏取引9億4200万円分の内訳公表、百条委員会設置へ

 彦根市は2日、本庁舎の耐震化を巡って記者会見を行い、施工業者との交渉で取りやめた工事など9億4200万円分の内訳を公表。大久保貴市長は市議会から同日付であった百条委員会設置のための臨時会招集の請求に対し「速やかに開く」と述べた。
 市によると、市の予定価格と施工業者が示した額とに大きな差があったため、前副市長の川嶋恒紹(ひさつぐ)氏=引責辞任=が、外構や空調などを本体価格に含まない別途工事とするよう市都市建設部長に指示。担当職員が施工業者の支店長と協議して、一部工事の取りやめなど裏取引をし、29億3500万円で合意したという。公表された裏取引の内訳は、別途工事が外構やガス空調など2億8917万円、取りやめが既存建物の改修や昇降機リニューアルなど4億7647万円、屋上緑化や床タイルなどを簡易な材料にする仕様変更が7152万円、今後の更なる仕様変更などが1億0484万円。
 しかし、耐震補強工事と既存建物の1階、4階、5階の一部改修を求める市側と、耐震補強工事のみしか実施しないとする施工業者側との認識のずれが表面化。市長には10月3日に「このままでは当初の仕様通りに完成しない」との報告があり、その後、弁護士が地方自治法施行令違反の可能性が高いと指摘。市内部や施工業者との協議が行われたが、解決できず、先月24日に発表した。
 また2日の会見では、市長が昨年6月定例会開会日の6月5日に、川嶋氏から「外構工事は元々、分離発注をする予定だった」と聞いていたことが明らかになったが、市長は「詳細については理解していなかった」と釈明。別途工事などの新たな予算措置については「どこまでやるのかは業者と協議する」と述べるに止めた。
臨時会招集へ
 彦根市議会は2日、100条委員会の設置を求めるための臨時会招集請求書を全議員24人の署名入りで市長あてに提出。市長は会見で「速やかに招集する」と述べた。
 臨時会は14日開会で、百条委員会の委員は12人で調整している。

2018年2月2日金曜日

彦根市議会で百条委員会の設置を求める声、市役所耐震化で市職員と施工業者が裏取引で

 彦根市役所の耐震化に絡んで市職員が施工業者と裏取引をしていた問題に対し、彦根市議会で(※)「百条委員会」の設置を求める声が高まっている。2月2日には市議会の全員協議会があり、百条委設置に向けて会派間で調整するとみられる。
 市役所耐震化を担当していた一部の市職員は、市の見積額の29億3500万円に収めるため、空調設備など約20項目の工事を除いた裏取引を施工業者と行い、見積額のままの関連予算が昨年6月議会で議決された経緯がある(本紙27日付で関連記事)。
 市からこの問題の報告を受けた市議会は会派内で話し合いを行っており、各会派または議員からは、大久保貴市長や引責辞任した川嶋恒紹・前副市長、担当職員、施工業者らを招いた百条委を設置する意見が出ている。
 本紙の取材に応じた議員の一人は「6月議会で関連予算に賛成した議員としては騙された感がある。川嶋副市長がどこまで関与していたのか、百条委で真実を追及する必要がある」と話している。
 今後は各会派内、会派間同士で百条委設置と臨時会の招集を求めるための話し合いが行われるとみられる。
 ※【百条委員会】自治体の事業に関して疑惑や不祥事があった際、地方自治体法100条に基づいて、その自治体の議会が設置する特別委員会。該当する事業の職員や関係者らの出頭、証言を求めることができる強い権限を持っており、虚偽の証言をしたり、証言を拒否したりした場合などには禁固刑や罰金を科すことができる。

2018年1月31日水曜日

市政混迷の責任をとれ

 市役所耐震化を巡り揺れに揺れている彦根市政だが、責任の所在を川嶋副市長の辞任や担当した市職員の処分だけで決して終わらせてはならない。大久保市長の責任は極めて重大であり、広域ごみ処理施設を巡る多くの疑問点、そして市役所耐震化に絡む数々の疑惑の責任をとり、市長は辞任を含めて自らも厳しく処するべきである。
 まず広域ごみ処理施設の疑問点としては▽候補地選定の過程で彦根が支持していた原町から市長が急きょなぜ愛荘町竹原に変更したのか▽候補地を原町にするとした文書を川嶋副市長が地元と交わした際に本当に市長関与はなかったのか▽副市長と原町が交わした文書への弁護士の意見書をなぜ明らかにしないのか―などがある。
 そして新たに浮上した市役所耐震化を巡る疑惑として、▽一部の職員が将来的に必ず公になるにもかかわらず、なぜ施工業者と「裏取引」をしてしまったのか▽その裏取引の全容を川嶋副市長は本当に知っていたのか▽川嶋副市長がゴーサインを指示した際、市長に報告はなかったのか―などである。
 この両事業の問題に絡む共通点は、市長が川嶋副市長に責任を押しつける形で事態の収束を図ろうとしている思惑が見え隠れすることである。また川嶋副市長が早急に両事業を進めようとしていた背景には、市長のリーダーシップの無さや政治家としての能力の欠如があるのではないか。
 ある市職員の幹部は「大久保市長は部長クラスを頼りにせず、外部の顧問らを重視する姿勢がある。そのため部長クラスをはじめ市職員は市長よりも川嶋副市長を信頼していた」と話す。
 万が一、両事業に絡む数多くの疑惑について、市長の関与がなかったならば、それは市職員が市長を信頼していない証左であり、今後の市政運営にも影響を及ぼしかねない。
 いずれにせよ、現市政の屋台骨であった川嶋副市長の辞任により、大久保市政は混迷、いな崩壊しつつあると断言してよかろう。
 市政の事業を軌道に乗せることができず、逆に疑惑を生む市政運営をしているようでは市民、議会、市職員の信頼を得ることは到底できまい。市政は今後も様々な事業や課題を抱えており、大久保市長が真に彦根市の未来を考えるならば、辞任を含め、厳しい処分を自らに下すのが今後の市政のためである。【山田貴之】

市役所の耐震工事で市職員と施工業者が事内容から空調設備などを省いた裏取引

 彦根市役所の耐震工事を巡って、一部の市職員と施工業者が予定されていた工事内容から空調設備などを省いた裏取引をしていたことがわかり、24日の定例会見で大久保貴市長が公表し謝罪した。市役所の耐震工事を担当していた川嶋恒紹副市長はこの問題の責任をとり、23日に辞表を提出し翌日受理された。
 市によると、昨年5月17日から翌日にかけて2社を対象に耐震工事の入札があり、2回目までが40億円前後で不調に終わったため随意契約に方針を転換。3回目の見積もり合わせで38億7700万円を示した施工業者と交渉に入った。
 市の当初の見積額は29億3500万円で10億円近い差があったが、担当していた市職員が施工業者と空調設備や既存庁舎の改修など約20項目の工事を取りやめる裏取引をした上で、5月22日に仮契約を締結。整備費の予算29億3500万円で6月22日に市議会で議決された。10億円近い差が出た理由について市長は「市職員の予算見積もりの査定の仕方に甘さがあった」との認識を示した。
 市長によると、川嶋副市長は「本来の工事から切り離される懸念があったが、全体の工事としては変わらないと担当職員から説明を受けたため、それで進めるよう指示した」と話したという。
 市長は10月3日に担当課の市公有財産管理課長から「市と施行業者の間で工事内容について相違がある」との報告を受けて、初めてこの問題を把握したといい、顧問弁護士からは「競争入札に付する時に定めた予定価格その他の条件を変更することができない」と定めた、地方自治法施行令違反にあたるとの見解が示された。12月27日に市と施工業者、設計業者による協議を経て、今月11日に一部工事を取りやめる合意がなされているのが確認されたという。
 耐震工事の完了予定時期は来年3月で、5月のゴールデンウィーク明けには新庁舎での業務の開始が予定されている。取りやめた工事分の予算を市議会へ再提示するのか、当初の計画通りに施工業者に工事をさせるのかなどについて、市は今後、代理人同士で施工業者と協議する。しかし、市議会からの反発や施工業者との協議の難航は必至で、完成時期が遅れる可能性がある。
 市長は今後、担当職員の処分を検討するとした上で「この問題を大変重く受けとめており、管理責任を感じている」と謝罪し「当初の目標通り来年5月に新庁舎で業務できるよう、精一杯の努力をしていきたい」と述べた。

2018年1月30日火曜日

さざなみ酒店に設けられた立ち飲みができる角打ちスペースが人気

 彦根市佐和町のさざなみ酒店に設けられた立ち飲みができる角(かく)打ちスペースが人気となっている。
 元々は佐和町商店街沿いに店舗を構えていたが、彦根駅寄りの旧ダンススタジオを改装して昨年10月2日に新装オープン。店内は滋賀県内の酒蔵で不要になった木材を商品置き場やインテリアに活用しており、茶褐色や黒色の天然塗料を塗るなどしてリノベーションしている。
 店主の安斎和真さん(46)は「気軽にお酒を味わってもらえる場を提供しよう」と考え、立ち飲みができる場を設置。店のスペース約43平方㍍の約9平方㍍分を角打ちとして開放し、酒を蓄えておく木製の酒槽(さかぶね)の重しぶたに柿渋を塗った高さ約1㍍・幅70㌢㍍×奥行き2・6㍍の立ち飲み用のカウンターを設けた。
 メニューは県内の地酒と県外の地酒を60㍉㍑×3杯で飲み比べができる2種類のセットや、熱燗、ベルギービールがある。つまみとしてふなずし、くん製卵、から揚げジャーキー、干しぶどうなどを用意している。
 壁には▽持ち込み厳禁だが、店主への差し入れは大歓迎▽店主は肺が弱いため完全禁煙とする▽店内が混んできた場合は早めに来た者から退出するのが心遣い▽飲酒運転は論外など10カ条の「角打ち心得」が貼られており、安斎さんは「スマートで粋な文化を皆さんに楽しんでもらいたい。1次会前の0次会や奥さんの買い物を待つ時間などにも利用してほしい」と話していた。
 入店時間は午前9時~午後8時で、閉店が同9時。日曜定休だが、春以降は平日の1日を定休に。問い合わせはさざなみ酒店☎(22)1201。

夢京橋あかり館の近江麻布ばすたおる全国推奨観光土産品審査会で日本商工会議所会頭賞

 彦根市本町の夢京橋あかり館が販売している麻製品「近江麻布(まふ)ばすたおる」が、全国推奨観光土産品審査会で日本商工会議所会頭賞を受賞した。
 あかり館は湖東地域の歴史ある産業を生かす地産の商品作りに取り組んでおり、彦根城築城400年祭が開かれた平成19年には「彦根手ぬぐい」を開発。以降、地場産品製販プロジェクトと題して、安政3年(1856年)創業の近江織物(東近江市五個荘)に製作を依頼する形で、同27年に「近江麻布ばすたおる」、昨年に「近江綿布彦根ふきん」を販売してきた。
 近江麻布ばすたおるは麻100%で水分の吸収性と速乾性が特徴。約170㌘、70㌢×120㌢の大きさで1枚2900円。平成27年11月には全国観光土産品連盟会長賞も受賞している。
 全国推奨観光土産品審査会は日本商工会議所と全国観光土産品連盟の主催で昨年11月30日に開催。菓子、食品、民工芸、グローバルの4部門で計1181点の出品があり、近江麻布ばすたおるは民工芸部門で日本商工会議所会頭賞を受賞した。
 あかり館館長の藪田清氏さん(66)は「近江麻布ばすたおるを湖東地域の土産品としてアピールしていきたい。今後も地産の土産品を開発しながら、湖東地域の活性化に貢献していきたい」と話している。

2018年1月19日金曜日

千成亭 彦根仏壇の技採用したおみくじ「おにくじ」夢京橋キャッスルロードの彦根ギュージアムに設置

 彦根市平田町の千成亭は、彦根仏壇の技を採用したおみくじ「おにくじ」を考案。夢京橋キャッスルロードの「彦根GYUSEUM(ギュージアム)」に設置した。
 同社は昨年2月、近江牛などを販売する千成亭京橋店と、ステーキとワインを提供する心華房(しんかぼう)を併設した2階建ての店舗を開設し、近江牛の情報を発信していく拠点として彦根GYUSEUMとの愛称を付けた。
 情報発信の第1弾として、彦根仏壇の漆の技術を取り入れたおみくじを開発し、「肉屋のおみくじ」にちなんで「おにくじ」と命名。高さ24㌢、幅11㌢の六角柱で、40番までのみくじ棒が入っており、千成亭京橋店で交換したみくじ箋(せん)には今日の運勢や助言のほか、「お薦めの近江牛の部位」や「お薦めの部位からの一言」が記されている。部位にはレバーやヒレなどのほか、ギアラ(胃の一つ)、メガネ(尻)、フワ(肺)など聞き慣れない名称もある。
 おにくじは店舗前にあり、くくり付ける場所もある。肉の「29番」を引いた来店客には朱色の「大大吉」のみくじ箋を進呈。1回100円。同社営業本部の上田美佳さん(50)は「近江牛に親しみを持ってもらおうと企画しました。彦根から近江牛の魅力を発信していきたい」と話している。

清水米穀店、滋賀県産の餅米を使った金粉もち開発

 「お餅を楽しむ食文化を復活させたい」。彦根市後三条町の清水米穀店は、東近江市の七福堂製菓と共同で滋賀県産の餅米を使った「金粉もち」を開発。昨年末から同店などで販売している。
 同店代表の清水孝夫さん(67)は、飽食の時代の流れにより餅を楽しむ食文化が薄れつつあると指摘。「お餅の食文化を後世に伝える必要がある。若い人にお餅に興味を持ってほしい」との思いから、餅米の滋賀羽二重糯(はぶらえもち)をきねでついて仕上げ、「金運」にちなんで食用の金粉を配した商品を考案した。
 金粉もちは半月型の8切れ入り計262㌘、1080円。ワインレッド色の化粧箱に入っている。同店では「贈り物や落慶法要、引き出物などにも使えます」としている。同店やパリヤ(長曽根南町)、あらびか(川瀬馬場町)で販売している。問い合わせは同店☎(23)2062。

2018年1月16日火曜日

「彦根城を攻めよ」西郷隆盛の挙兵計画わかる手紙公開

 彦根城博物館は11日から、常設展「井伊直弼と西郷隆盛」を行う。
 直弼(1815~60)と西郷(1827~77)は直接、出会うことはなかったとされるが、幕末期には対立した立場にあった。安政5年(1858)4月に大老に就任した直弼は6月に日米修好通商条約に調印し、8月には孝明天皇から条約調印を非難する勅諚(ちょくじょう)が幕府に下された(戊午の密勅)。
 この頃、西郷は薩摩藩主の島津斉彬の命を受け、将軍後嗣に一橋慶喜を擁立するための政治工作を行い、政権に反する危険人物扱いされたため、薩摩に退去。自殺未遂や流島生活もした。これらの情報は京都にいた彦根藩士の長野主膳から江戸の直弼にも伝えられたとされる。
 常設展では直弼と西郷の関係性がわかる当時の手紙など6点を展示。そのうち水戸藩の鵜飼知信・知明父子が同藩家老の安島帯刀に宛てた手紙=写真=は、薩摩藩の軍勢を大坂に待機させ、幕府の老中・間部詮勝が京都で「暴政」を行ったら伏見で間部を打ち払い、沢山城(彦根城)を踏み倒すとする西郷の挙兵計画を語った内容。この手紙は安政5年9月付で江戸に送るはずだった密書類の一つだったが、20日に草津付近で幕府の役人によって押収された。鵜飼父子は2日前の18日に捕らえられ、その後死刑になっている。

2018年1月5日金曜日

ミニチュア写真家の田中達也さんの作品展「MINITURE LIFE~田中達也見立ての世界」ビバシティホールで

 ミニチュア写真家の田中達也さんの作品展「MINITURE LIFE~田中達也見立ての世界」が、新年1月3日からビバシティホールで開かれている。
 田中さんは食べ物や文具、書籍などのミニチュアで日常の光景を表現し、それを撮影してインターネット上で公表。平成23年から毎日アップしており、SNSのフォロワーは世界中で100万人以上だという。今年のNHK連続テレビ小説・ひよっこのタイトルバックも担当した。
 ビバシティホールの作品展はNHKサービスセンターが主催。「トウモロコシ燃料ロケット」、アイスクリーム型の「地球は甘かった」、プリン型の「甘島」などのミニチュア約100点を展示。開催時間は14日までの午前10時~午後8時半。入場料は中学生以上600円(HOPカード提示で500円)、小学生以下無料。