2018年10月19日金曜日

大久保小膳のひ孫・大久保治男さん著書「幕末彦根藩の側役 大久保小膳」を発刊

 井伊直弼らの側近で明治時代以降、埋木舎(尾末町)を管理してきた旧彦根藩士・大久保小膳(員好(かずよし))のひ孫にあたる大久保治男さん(84)=東京都文京区=が、著書「幕末彦根藩の側役 大久保小膳」を発刊した。
 小膳は彦根藩十二代・直亮、十三代・直弼、十四代・直憲に仕え、直弼時代には側役のほか、茶の湯や能などの相手役を務めた。桜田門外の変時には江戸から彦根へ正使として伝えに帰ってきている。明治4年には功績が称えられ、埋木舎が贈与され、以降、大久保家が守り抜いてきた。治男さんは埋木舎の五代目当主。
 本は、大久保家が保存してきた「大久保小膳留記」などの古文書を参考にまとめられた。「大久保家の系譜」で始まり、「直亮時代の小膳」「小膳、直弼公に仕える」「直弼公、桜田門外に散る」「小膳、藩主直憲公への忠勤」「小膳、明治四年に『埋木舎』を賜る」「埋木舎保存に奮闘する小膳の子孫達」など全第15章。
 桜田門外の変については、事件のあった3月3日の夜に小膳を正使として藩士計3人が江戸を発ち、8日に彦根に到着。かごの振動で胃腸や臓物が動かぬよう、腹に白木綿を強く巻き付けていたというエピソードを記している。
 また直弼の死後、彦根藩への逆風が吹く中、直弼時代の公文書などを焼却処分することになり、その命を受けた小膳は極秘に自宅へ持ち帰り、万一発見された際は自爆する覚悟で部屋の四隅に爆薬を配置したという史実を紹介。その後、平成初めに埋木舎を修繕した際に隠し部屋が見つかり、多くの公文書が発見され、井伊家史料として発刊されている。
 このほか、昭和の戦時中には県護国神社の拡張のため軍部から埋木舎を引き渡すよう要請があったが、小膳の孫にあたる3兄弟が断固反対。埋木舎に押し入った憲兵に対し、「我らの首を切ってから接収せよ」と解体を阻止したという逸話もあげている。
 大久保治男さんは「小膳は3代にわたる彦根藩主に仕え、幕末から明治時代の生き証人だった。彦根藩の大変革期の貴重な記録が世に出ることは小膳も喜ぶだろう」と話している。
 本はB6判、200ページ。税抜き1500円。発行はサンライズ出版。

ひこにゃんを活用した原付バイク用ご当地ナンバープレート交付開始

 ひこにゃんを活用した原付バイク用の「ご当地ナンバープレート」の交付が1日から始まり、1番のナンバーになった市民はひこにゃんや大久保貴市長との記念撮影に応じていた。
 市が作製したご当地ナンバープレートは、ひこにゃんのイラストのアップと、滋賀県立大学の教員が市の特徴をイメージしたデザインの2パターン。50cc以下が白、5090ccが薄黄、90125ccが薄桃、ミニカーが薄青の4色を用意した。
 1日午前8時半~の抽選会にはひこにゃんのプレートに61人、県大教員デザインのプレートに6人が受付し、市職員の抽選で太堂町の彦根城管理事務所職員・久木典男さん(64)と日夏町の会社員・寺村翔さん(29)がそれぞれの1番のナンバーを獲得した。
 交付の手続きとひこにゃんらと記念撮影を終えた後、久木さんは「まさか自分が1番になるとは。とても光栄です。早速、原付バイクにひこにゃんのプレートを装着し、少しでも彦根市のPRに貢献できれば」、寺村さんは「新しいデザインが気に入った。当たるとは思っていなかったのでうれしい」と話していた。
 交付は随時、市税務課と稲枝支所で受け付けている。

2018年10月18日木曜日

山本起美郎さん滋賀の風景表したステンドグラス滋賀護国神社に奉納

 彦根市西今町の山本起美郎さん(78)が、滋賀県内の風景を表したステンドグラス20点を作製し、尾末町の滋賀護国神社に奉納。ステンドグラスは同神社内の英霊顕彰館の小窓に設置された。
 山本さんは元彦根市職員で彦根市遺族会の前会長。約20年前からステンドグラス作りをしており、平成26年4月には同神社中庭の欄間用として、四季折々の花鳥風月の5作品(10点)を納めた。
 県内の戦没者の写真を展示した英霊顕彰館が完成した平成28年10月には、入り口の大窓に富士山や鶴などを表した作品を奉納。その後、約2年かけて同施設の小窓用のステンドグラス作りに取りかかった。
 山本さんは滋賀大教育学部元教授の鶴房健蔵さんの絵画を原画に、「湖彩」をテーマにして海外から取り寄せた色付きのステンドガラスを加工しながら制作。彦根城、護国神社、多賀大社の太鼓橋、伊吹山、長浜の曳山、竹生島、余呉の羽衣、甲賀忍者、信楽の里、瀬田の唐橋など県内各地の名所や伝統、文化、伝説を表現した縦43㌢×横84㌢の作品計20点を完成させ、先月25日に奉納した。
 山本さんは「戦死された方々の写真が並ぶ館内で、ご英霊の皆様に滋賀の風景や文化などを眺めていただこうという思いを込めて作りました」と話していた。

2018年10月15日月曜日

京都造形芸術大生がまとめたフォトガイドブック彦根夜さんぽ完成

 京都造形芸術大学の女子学生たちが歩き回って彦根市内の夜の見所をまとめたフォトガイドブック「彦根夜さんぽ」が完成。袋町や市内飲食店などで無料配布している。
 袋町など市内の飲食店が加盟する滋賀県社交飲食業生活衛生同業組合が、女性が楽しめる市内の観光スポットの発掘と観光客の宿泊増、回遊性の向上を目的に、京都造形芸術大にガイドブックの制作を依頼。
 情報デザイン学科の2年から4年生の学生6人が、8月28日から30日まで本町宿を拠点に市内の飲食店を回り、写真撮影と取材をした。31店舗の店主や店ののれん、看板、飲食品など52枚の写真を載せた。
 袋町の店舗のコーナーでは恋愛に悩む女子大生が店主のママに相談し、「うちに来て男を見る目をつけなさい」「男は浮気するんやから、わからんように浮気してくれる男を探し」などとアドバイスを受ける様子が記されている。
 夜の店のほか、夢京橋キャッスルロードなどの昼に歩く店も紹介している。編集後記では「ママたちに癒やしてもらうのは男性だけではないと思います。先行き不安でストレスの多いこんな時代だからこそ、女性にもスナックというカルチャーを楽しんでもらいたい」とまとめている。
 ガイドブックはB5半のフルカラーの24ページで、1000部発行。掲載店舗、組合加盟店、彦根市観光協会、彦根商工会議所などに置いている。

2018年10月11日木曜日

芹橋2丁目の旧足軽屋敷にローチョコレートの店Hareto-keto Raw Chocolate&Detox Cafe13日にオープン

 彦根市芹橋2丁目の旧足軽屋敷に、ローチョコレートの店「Hareto-keto Raw Chocolate&Detox Cafe」が13日にオープンする。彦根出身で店主の吉田理恵さん(31)は「ローチョコの専門店は滋賀県で初めて。多くの人に食べてほしい」と来店を呼びかけている。
 ローチョコは、48度以上の加熱調理をせずに生(raw)のカカオ豆で作った菓子。吉田さんによると、加熱による栄養素の損失を防ぐことができ、カカオ豆に含むポリフェノールや食物繊維、カルシウムなどで免疫力の向上や動脈硬化予防、便秘・肌荒れ改善、認知症予防につながるという。
 吉田さんは5年ほど前に京都市内のローチョコの店「カカオマジック」を知ったのを機に関心を持ち、2年前からローフードを本格的に学び始めた。そしてローチョコを広めていこうと開店を決意。空き家化し取り壊されていく旧足軽屋敷が増える中、幼少期に見ていた彦根の街並みの保存に役立とうと、旧彦根藩で善利(せり)組の足軽屋敷だった村山家住宅=市指定文化財=内に店を設けた。
 村山家住宅は約9㍍×約18㍍の敷地に、玄関や座敷、納戸、台所、土間などを備えた約99平方㍍の主屋が建っているほか、庭園があり、天保7年(1836)の御城下惣絵図にも描かれている。
 吉田さん手作りのローチョコはエクアドル産のカカオ豆を使っており、白砂糖不使用で、オーガニック素材を取り入れているのが特徴。店ではローチョコのほか、ケーキ、非加熱のクッキー、スムージー、アーモンドミルクなどを用意。店内で飲食もでき、近くに住む陶芸家の中川一志郎さんが作った皿に提供する。今後はローチョコなどの教室も開く予定。吉田さんは「将来的には彦根の健康的な食を発信する場所にして、彦根の経済や観光産業の一助になればうれしいです」と話している。
 開店時間は土日の午前9時~午後7時。店の住所は芹橋2丁目6の54。ホームページやフェイスブック、インスタグラムもある。問い合わせは吉田さん☎080(4390)1476。

2018年10月9日火曜日

11月に楽々園とウィズでカロム大会

彦根の小学生対象
 異なる主催団体のカロム大会が11月に彦根市内で開催され、各主催団体が参加者を募集している。
 日本カロム協会は11月4日午後1時~彦根城内の楽々園で「天下一!彦根こどもカロム大会2018」を開く。
 対象は彦根市内の小学生。シングルスのトーナメント戦で、決勝と準決勝は同協会が用意する着物と袴(はかま)姿で戦う。4位以上を表彰。同協会キャラクターのカロム王子のマグボトルを参加賞として進呈。参加無料。カロム教室もある。
 定員32人。応募多数時は抽選となり、当選者には10月24日までに出場はがきを送る。申し込みは氏名、学校名・学年、保護者名、住所、郵便番号、連絡先を記入し、10月9日までに彦根青年会議所内の同協会ファクス(22)9018かメール(carom@pop.biwako.ne.jp)。
初心者、家族歓迎
 「国宝彦根城カロムグランプリ」が11月10日に彦根市男女共同参画センター・ウィズで開かれる。
 カロムで彦根を盛り上げていこうと、同実行委員会委員長の湯谷淳一さん(71)が昨年に続いて企画。2回目の今年はシングルス32人、ダブルス32組を募集する。
 当日は午前9時~受付開始。始球式、オープニングセレモニー、練習などの後、トーナメント方式で競技を行う。午後2時45分~認定検定、抽選会などもある。3位以上には賞状、メダル、記念品が進呈される。
 参加費は中学生以上1000円、小学生以下600円。ダブルスかシングルスどちらかのみ。湯谷さんは「彦根にとってカロムが宝物だということを再認識する機会になれば。家族連れや初心者の出場を歓迎します」と話している。申し込みは10月20日までに湯谷さん☎090(9099)5508。

2018年10月6日土曜日

市のキャラクターいいのすけ専用ホームページを公開

 彦根市は、昨年発表した市のキャラクター「いいのすけ」=写真=の専用ホームページを作成し、3日から公開している。
 昨年8月9日に史跡散策アプリ「彦根ほんもの歴史なぞとき」を公開し、その時に彦根藩に仕えた忍者にちなんだいいのすけを発表。アプリのダウンロード件数が7月末時点で5326件となっており、更なる利用促進といいのすけの認知度アップを目指してホームページを設けた。
 市のホームページから閲覧でき、いいのすけの「自己紹介」、パネルやイラストの「登場予定」、暑中見舞いなど季節に応じた「お楽しみ」、「イラストの使用手続き」などを載せている。

2018年10月4日木曜日

平田の和菓子店・中嶋庵舞台の映画・手のひらに込めて 中村みのり監督や中嶋信夫店主ら市長を表敬訪問

 彦根市平田町の老舗和菓子店・中嶋庵を舞台にした映画「手のひらに込めて」の中村みのり監督(22)や同店店主の中嶋信夫さん(57)、出演者ら計14人が21日、大久保貴市長を表敬訪問した。
 東大阪や名古屋などで「ご当地アイドル」の育成をしている株式会社SAKURA entertainment(東大阪市)の映画制作部門iroha filmが企画。プロデューサーの福本裕介さん(44)の姉が中嶋さんの妻というつながりもあり、同店を舞台に8月末から撮影が行われている。
 中嶋さんは昨年6月に病で倒れ、市内の病院でリハビリをしてきた。映画は、母を亡くして父親と三姉妹が店を守ってきたある日、父親が倒れたことで経営難となって閉店を決意するが、次女が一人で菓子作りをし続けるというストーリー。父親が倒れたことなど一部が実話。
 中村監督は「お店の危機に直面しぶつかりながら成長していく親子の姿と、後継者不足で閉店を余儀なくされている和菓子業界の現状をテーマにした作品です」と話していた。
 表敬訪問には実際に映画で作られる和菓子を持参し、市長に手渡した。中嶋さんは「この映画を見た人が少しでもお店に足を運んでくれたらうれしい」と話していた。
 撮影は10月上旬まで行われ、来年2月から東京、名古屋、関西のミニシアター系の映画館で上映される。彦根市内でも上映会を予定している。

2018年10月2日火曜日

彦根市共同募金委員会ひこにゃんと赤い羽根コラボのバッジ製作、500円以上寄付で進呈

 彦根市共同募金委員会(事務局・市社協)は、ひこにゃんと「赤い羽根」をコラボさせたオリジナルのバッジを製作。10月1日から市内各所に募金箱を設置し、500円以上寄付をした人にバッジを進呈する。今年度は子ども向けの「ガチャマシン」も3カ所に置く。
 赤い羽根共同募金運動は地域福祉の向上を目的に昭和22年に始まり、今年で72年目。彦根市内でこの運動に取り組む市共同募金委員会は昨年度からオリジナルバッジを作っている。
 今年度のバッジは縦19㌢×横25㌢のハート型に、赤い羽根と市の花のハナショウブの前にひこにゃんがデザインされている。同委員会の窓口がある市福祉センター別館と募金箱を設置する市内16施設で500円以上寄付した人に進呈される。
 今年度はバッジ以外に、タペストリーや卓上形ののぼり、フライヤー(ミニのチラシ)も作り、募金箱の設置店に配布。彦根観光センターや四番町ダイニング2階、ビバシティ彦根の駅方面の入り口近くには、バッジが入ったガチャマシンを設置する。
 同委員会では「共同募金は地域の福祉活動を支えています。『バッジ募金』として寄付をお願いします」と呼びかけている。問い合わせは市社協☎(22)2871。

2018年9月27日木曜日

裏合意の責任で市長給与削減提示も市議会が反対で見送りへ

 彦根市役所本庁舎の耐震工事の裏合意を巡る市政混乱の責任をとり、大久保貴市長が自身の給与削減案を今議会に提案するため、18日の市議会の全員協議会で提案説明したところ、一部の市議から「提案理由が理解できない」などと反対されて提案を見送った。その後、予定されていた記者会見も急きょ中止になった。
 庁舎耐震化の裏合意については、先月22日まで行われた百条委員会などで市長の関与はないとされたが、統治能力の欠如や市政混乱の責任を問う声が相次いでいた。
 市議会などからの指摘を受けて市長は当初、自身の給与を6カ月間、半額にする削減案を提案する予定だった。一方、裏合意に関与したとされる市職員の処分について市長は今議会の一般質問で、庁舎耐震化の施工業者だった岐建滋賀支店と市との民事調停の推移を見て判断する意向を示していた。
 しかし岐建との民事調停は、耐震工事の契約が解除されるまでの負担額を決める協議のため、一般質問で市議からは「調停の内容と、職員の処分は関係がない」などと批判されていた。
 18日の全員協議会でも、複数の出席者によると一部市議から「裏合意に関与した職員の処分発表に合わせて、市長の給与削減案を提案するべきだ」とする趣旨の意見があり、前副市長の川嶋恒紹氏の退職金を盛り込んだ補正予算案の議案を含め、市長は提案を見送ることにしたという。
 市長は「今月27日の上程はなくなったが、(決算審議が続く)開会中の今議会で提案させて頂くという方針に変わりはない」とコメントしている。

 ※(解説)=裏合意の問題を受けて、市長がその管理不届きの責任をとるのは必然であり、これまでの市政運営の不安定さを含めて辞任に相当するが、最低限の責任の取り方として給与をカットするのは当然である。
 だが、市長の給与削減と、裏合意に関与した市職員の処分を別日にするのは理解できず、市議会が提案を見送るよう促したことは理解できる。市長は岐建との民事調停の推移を理由にあげたが、案の定、一般質問や全員協議会で議員から「職員の処分と民事調停は別物」と追及されていた。
 職員の処分案件は市議会に諮る必要がなく、行政からの公表で決着がはかれる。小耳にはさんだ情報によると、職員の処分は小生らが想定しているよりも軽いようだ。そのため、市議会の反発が予想され、市長としては職員の処分と同時期に給与削減案を提案すれば、市議会から反対されると見越しているのかもしれぬ。
 いずれにせよ、市長が市議会で答弁した内容は理屈にもなっておらず、理解に苦しむため、素直に給与削減案と職員の処分を同時に公表し、市議会の審議を受けるべきである。【山田貴之】

2018年9月25日火曜日

「井伊直亮が鷹狩り好む」キャッスルロードのムクドリ対策で「渡り」実演も

 「彦根藩主の鷹(タカ)狩り」をテーマにした彦根城博物館の渡辺恒一さんの講演会が17日、本町の宗安寺で開かれた。講演後には夢京橋キャッスルロードで鷹狩りの実演が行われた。
 江戸時代の鷹狩りについて、渡辺さんは将軍と大名、重臣の一部が行い、そのうち大名は将軍から拝領した鷹を使って、雁(カリ)や鴨(カモ)を捕まえて将軍へ献上していたと説明。彦根藩井伊家には将軍から武蔵世田谷(江戸の下屋敷)、近江、山城、淀で鷹狩りを行う権利が与えられていたと紹介した。
 彦根藩では特に第十二代の直亮が熱心で、家督を継いだ文化9年(1812)6月に彦根へ帰郷し、10月から翌年3月まで計27回も鷹狩りをしていたとする史料を解説。稲枝地区の石寺や薩摩などの湖上で舟に乗りながら鷹狩りをしていた様子を示しながら、渡辺さんは「鷹狩りは主従関係を確認する重要な武家の儀礼で、直亮はその責務として鷹狩りをしていた一方、琵琶湖に接する自然環境を使い、かなり好んで鷹狩りを楽しんでいたのだろう」と述べた。
 このほか、彦根藩内に鷹匠町(彦根市役所前)、隣に餌指(えさし)町があったことも紹介。11軒の鷹匠の名前が記された史料も紹介された。渡辺さんの講演会は彦根商店街連盟が主催し、市民約70人が来場した。
ムクドリ対策に鷹使う
 キャッスルロードでは夕方になると、多くのムクドリがやって来て、鳴き声による騒音、フンや羽の落下による衛生面が店主らを悩ませてきた。今月13日からは鷹を使ったムクドリ対策が始まり、17日の講演後にも行われた。
 ムクドリ対策として彦根商店街連盟は、鳥獣対応を専門にする株式会社グリーンフィールド(大阪市)に依頼。同社によると、キャッスルロードにはムクドリを中心に、スズメなどを含めて約1000羽がねぐらのため飛来しているという。
 17日には同社の鷹匠4人、ハリスホークと呼ばれる1~3歳の雌の鷹3羽がキャッスルロードを訪問。講演後の午後6時前から数カ所に分かれ、鷹匠と約50㍍離れた場所を行き来する「渡り」を披露し、ムクドリを追い払っていた。今月には20日、25日、27日、29日にも行われる予定。

2018年9月20日木曜日

福満遺跡で奈良時代の倉庫とみられる建物跡発見

 彦根市小泉町の福満遺跡で奈良時代の倉庫とみられる建物跡が見つかったと、市教委文化財課が10日、発表した。当時の税の「租」(米)を犬上郡西部で集約し保管していた建物跡とみられ、県文化財保護協会では「一般集落とは異なる様相で、役人や位の高い人が出入りした施設があったのでは」としている。
 同遺跡は縄文から弥生、古墳、奈良、平安、鎌倉の時代までの遺構で構成された小泉町や西今町に残る約17万7000平方㍍の複合遺跡。大正7年(1918)に弥生土器が見つかって以降、その存在が知られ、城南小学校や宅地開発に伴って昭和56年から発掘調査を実施。これまでに5世紀代の古墳などの遺構や溝の跡などが確認。また近くの西今、須川、竹ケ鼻廃寺などの各遺跡からは埴輪片が見つかっている。
 第23次となる今回は新しい彦根市民体育センターの建設に伴って、昨年8月から約1万1550平方㍍で発掘調査をしている。発見された遺構のうち、等間隔の柱の上に建てられた総柱という構造の2棟の掘立柱建物跡は、35平方㍍と25平方㍍の敷地に奈良時代に2棟建設。同地は犬上川沿いの自然堤防の地にあり、奈良時代の主要道「東山道」にも近かったことから、米の運搬や管理に適していたと考えられる。
 ほかに、縄文時代の河道、弥生・古墳・飛鳥時代の竪穴住居、平安時代の掘立柱建物や高級食器、下駄など木製品、金具、鎌倉時代の溝や土器、砥石も見つかった。発掘調査は来年3月まで。県文化財保護協会副主幹の中川治美さんは「倉庫の発見は奈良時代、この地が犬上郡西部における重要な場所だったと認識できる」と話している。
 現地説明会が今月30日午前10時半~ある。雨天決行。問い合わせは平日に県文化財保護協会☎077(548)9780。

2018年9月18日火曜日

ひこにゃんを活用した原付バイク用ご当地ナンバープレート10月1日から交付

 彦根市は、ひこにゃんを活用した原付バイク用の「ご当地ナンバープレート」を作製。10月1日から交付を開始する。
 6案のデザインから投票を受け付け、総数5177票の中から全体の25%の1272票を獲得した、ひこにゃんのイラストのアップをデザインした案を選考。滋賀県立大学人間文化学部の南政宏助教が市の特徴をイメージしたデザイン案と合わせて製作してきた。
 50cc以下が白、50~90ccが薄黄、90~125ccが薄桃、ミニカーが薄青の4色を用意。新規の場合は2種類のご当地ナンバープレートか従来型プレートから選択できる。従来型からご当地ナンバーへ交換する場合は1回に限り手数料無料。プレートの番号は交付順となる。事前申請の期間は今月18日から28日までで、所有者1人につき1台のみ。市税務課では「皆さんのバイクにつけてもらって、彦根市をPRしてもらいたい」としている。
 1日は午前8時半までに仮庁舎4階の特設会場に訪れた事前申請者から、抽選で標識番号「1」から順番に交付する。また彦根市、彦根郵便局、東びわこ農協のバイクへの交付式が1日午前11時半~彦根城の二の丸駐車場である。

2018年9月13日木曜日

スーパーカロムなどニュースポーツ出前講座を受け付け

 カロムの拡大版のスーパーカロムなど「ニュースポーツ」の普及活動をしている彦根市スポーツ推進委員協議会は、出前講座の申し込みを受け付けている。ビバシティ彦根で2日、ニュースポーツのPRイベントを開き、子どもたちや来店客が体験していた。
 同協議会が取り組むニュースポーツはスーパーカロム、シャトルが大きいファミリーバドミントン、スマッシュが無い卓球のスーパードライブ、ビーチボールバレーなど10競技。「いつでも、どこでも、誰でも、いつまでも」をモットーに、幅広い年齢層が一緒に楽しむことができる。
 市民や町民にニュースポーツを体験してもらおうと出前講座を開講。希望する個人・団体は、日時、会場、参加者数、年齢層、したいスポーツを事務局の市教委保健体育課に連絡し、出前講座の当日には推進委員の指導で一緒にニュースポーツを楽しむ。
 ビバシティでのPRイベントではスーパーカロムのほか、グランドゴルフのクラブで白と黒の球を打って競う囲碁ボール、両端にボールが付いたひもをはしごにかけて点数を争うラダーゲッターが行われ、子どもたちや家族連れが体験していた。3競技とも体験した城東小2年の山田哲平君(8)は「どのスポーツも楽しかった。また機会があればプレーしたい」と笑顔を見せていた。
 道具の貸し出しも受け付けており、彦根市のホームページで案内している。出前講座、貸し出し無料。問い合わせは保健体育課☎(24)7975。

彦根の夜の見所紹介するフォトガイドブック彦根夜さんぽ発行へ京都造形芸術大生が袋町など取材

 彦根市内の夜の見所を紹介するフォトガイドブック「彦根夜さんぽ」を発行するため、京都造形芸術大学の学生たちが8月28日から30日まで市内を訪れ、袋町などの店を取材した。
 袋町など市内の飲食店が加盟する滋賀県社交飲食業生活衛生同業組合が、女性が楽しめる市内の観光スポットの発掘と観光客の宿泊増、回遊性の向上を目的に企画した。
 ガイドブックの制作の依頼を受けた京都造形芸術大学は情報デザイン学科の2年から4年生の学生6人が担当。本町宿を拠点に昼間と夜間に市内の店を回って写真撮影と取材をした。取材最初の28日には学生たちが銀座商店街などを歩き、銀座町のジェラート店のGelateria Azzurroでは青池貴司代表取締役から店や商品の特徴の案内を受けた。
 ガイドブックは計30店舗分の51カットの写真の掲載を予定。「彦根夜さんぽ」のコーナーでは、女性でも楽しめるスナックや路地の奥など袋町内のほか、食べておきたいディナーメニューを提供する店や、飲んだ後や散歩の後に食べたくなる近江ちゃんぽんの店を紹介。また「彦根昼さんぽ」では昼間に散策できるキャッスルロード周辺や、散歩で疲れた時にスイーツが食べられる店を案内する。
 学生の松本舞子さん(20)=3年生=は「当初は近代的な建物が建ち並ぶイメージだったが、落ち着いた雰囲気でとても良いまち。どのようなスナックなどを紹介するか楽しみにしていてください」と話していた。ガイドブックはフルカラーの24ページで1000部発行。9月下旬から掲載された店舗などで無料配布される。

2018年9月10日月曜日

スペインハンドボール連盟のフランシスコ・ブラスケス会長ら合宿地になる彦根市内で練習施設などを見学

 スペインのハンドボール連盟のフランシスコ・ブラスケス会長らが5日から7日まで、2020年の東京五輪で合宿地になる彦根市内を訪れ、練習施設などを見学した。
 来彦したのは、フランシスコ会長、女子ハンドボールの元スペイン代表選手のジェシカ・アロンソさんとベロニカ・マリア・クアドラード・デエサさんら5人。一行は練習施設になる予定の岡町のパナソニック彦根工場体育館を5日に、芹川町の彦根総合高校グリーンアリーナを6日に視察。
 そのうち彦根総合高ではハンドボール部の1年から3年生までの部員15人と交流した。フランシスコ会長は「スポーツは人間形成にも大切。コート内は戦場だが、コート外に出ると家族のように他の選手たちと接してください」とアドバイスし、ハンドボール部主将の高山博暉君(18)らから質問を受けていた。最後にはジェシカさんやベロニカさんらが実際にシュートを披露し、ゴールするたびに歓声が沸き起こっていた。その後、更衣室や調理室なども見学した。
 一行は6日夕方に仮庁舎で協定書に調印、7日にトレーニングジムになる開出今町のフィットウィルを見学し、8日朝に帰国した。

台風21号で彦犬地区でも大きな被害

 4日に近畿地方を直撃した台風21号で、彦根城など市内各地で建物の損壊や事故、農作物の被害が発生した。
 彦根城では天守2層目の漆喰壁が幅4・5㍍×高さ3㍍にわたってはがれたほか、玄関や多門櫓の一部もはがれ落ちた。天秤櫓や二の丸佐和口多門櫓にも被害があり、倒木の影響で表門、大手門からの山道が通行できなくなり、彦根城と彦根城博物館が同日、休館となった。玄宮楽々園では臨池閣の屋根が一部破損し、槻御殿の楽々の間と地震の間の屋根などが壊れた。屋形船の船着場の建物も崩壊した。
 佐和山城跡では登山道が倒木などで登れないため、安全が確保されるまで通行止めになっている。文化財では国の登録有形文化財の旧石橋家住宅(芹町)の塀が倒壊、市指定文化財の金亀会館(中央町)が玄関や小窓のガラスが割れ、辻番所(芹橋)の壁がはく落した。犬上郡では西明寺(甲良)の国宝の本堂で屋根と基礎部分が一部損壊し、県指定文化財の念称寺(甲良)本堂の屋根板が壊れた。

 市内では、戸賀町から高宮町にかけての「くすのき通り」で建物のトタン屋根と見られる鉄板が自動車2台にぶつかり、一時通行止めになった。石寺町の県道では午後2時半ごろ、トラックが横転し運転していた米原市の女性(50)が右腕に軽傷を負う事故が発生した。また強風であおられて68歳から89歳までの男女3人が転倒。彦根市消防本部によると、この台風でのけが人は計8人だった。
 彦根梨もほとんどの梨園で落下する被害が出た。各梨園では台風予防として横面の青色と上部の白色の網で樹木の周囲を覆っているが、台風の横風で上部の白色の網が飛ばされて、強風を受けた樹木で被害が出た。市によると、これから収穫のピークを迎える豊水の2割にあたる約3万個が落下したという。平成13年から収穫している山田吉数さん(73)は幸水77本と豊水33本を育てているが、3日前から収穫を始めた豊水の1割ほどが落下。「病害を除いて風による被害として過去最大。自然相手だから仕方ないけれど」と話していた。
 市内ではほかにも各所で建物の損壊、塀の倒壊、倒木などの被害が出た。

2018年9月6日木曜日

映画「カメラを止めるな!」ビバシティシネマで上田慎一郎監督と音楽を担当した鈴木伸宏さん舞台挨拶

 全国的に話題になっている映画「カメラを止めるな!」の上映が8月31日から彦根ビバシティシネマで始まり、初日には上田慎一郎監督(34)と音楽を担当した鈴木伸宏さん(33)が舞台挨拶をした。
 2人は長浜市木之本町出身で幼稚園から高校まで同級の幼なじみ。一緒に1時間ほどかけてビバシティシネマに通って映画を見ていたといい、上田監督は「いつも遠足みたいな感じで来ていた。十数年ぶりだが、売店やチケット売り場などどこも変わっていない」と懐かしんだ。
 中高生の時から2人で映像を撮影していたことから「いつか、ビバシティシネマで上映される日を待っていた。今日その日が来た」と話し、笑顔を見せていた。また来場者の中に2人の同級生や高校時代の担任の教員を見つけて、当時の思い出話で盛り上がる場面もあった。
 映画の中では37分間、撮影し続けるワンカットシーンがあるが、上田監督は「撮影では『本当のトラブル』もあり、そのまま使っている。ゾンビメイクが間に合わず、台本を飛ばしたシーンもある」と舞台裏を明かした。
 映画「カメラを止めるな!」は、山奥の廃虚でゾンビ映画を撮影していたクルーが本物のゾンビに襲われるというストーリー。オーディションで選ばれた無名の俳優たちによる作品だが、今年6月に東京都内の2館で上映が始まって以降、全国各地に広まった。
 ビバシティシネマでは「動員100万人の突破」が発表され、200人以上の満席となった会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。最後には上田監督らと来場者がゾンビポーズをとっての記念撮影が行われた。

城南小学校区で下校時に動画撮影できるカメラ取り付け自転車でパトロール

 彦根市立城南小学校区で8月28日から子どもたちの下校時に、住民たちがヘルメットに動画撮影できるカメラを取り付けて自転車でパトロールする取り組みが始まった。
 今年5月に新潟市内で小学2年生の女児が下校途中に連れ去られて殺害された事件を受けて、城南学区の住民たちで組織する小泉町青少年育成協議会が不審者対策の一環として、カメラで撮影しながら見守る自転車パトロール隊を2学期に合わせて結成した。
 同協議会に所属する約20人がローテーションで、カメラを装着したヘルメットをかぶって「監視カメラ作動中」と記されたプラスチック板を前後に着けた自転車に乗って、下校時間の午後3時から1時間半、城南学区内をパトロールする。映像を記憶するSDカードを5枚用意し、月曜から金曜に分けて映像を1週間保存できるようにする。同協議会の永井嘉和会長(66)がSDカメラなどを保管し、不審者が出た場合には警察に映像を提供する。
 初日はキックオフイベントがあり、同協議会のメンバーが「ウチの子に手出したら承知せえへん」と書かれたプラカードを手に見守る中、カメラを装着したヘルメットをかぶった女性1人を含む3人が自転車に乗って、児童たちの拍手を受けながら最初のパトロールに出て行った。
 永井会長は「子どもたちの安全確保は地域の皆さんの切実な願いで、その第一歩が踏み出せた。このシステムを作り上げて、広めていきたい」と話していた。今年度は170度を見渡せるカメラを装着し、来年度以降は360度の全方位カメラにする予定。

2018年9月1日土曜日

かがりの整骨院 野球肘を予防するためのエコー検査を無料で実施

 彦根市高宮町のかがりの整骨院は、投げすぎなどで肘を痛める「野球肘」(通称)を予防するためのエコー検査を無料で実施している。中村泰彦院長(33)は「将来ある選手たちが野球を続けていけるように役立ちたい」と来院を呼びかけている。
 野球肘は投手を中心に野球選手の発症がほとんどで、内側、外側、後ろ側の3分野に分けられる。中村院長によると、痛みなど自覚症状がなくても発症している場合があり、特に「離断性骨軟骨炎」と呼ばれる外側系は痛み出すと手術が必要な場合が多いため、早期の発見が重要だという。
 エコー検査では肘の関節や骨の軟骨の損傷具合を調べ、異常なし、要治療、要手術の3パターンの鑑別を行う。かがりの整骨院で検査後、要手術以外の患者には超音波刺激で治していく。
 2カ月前から野球肘のため通院している市立金城小学校6年の石井利樹君(12)は「痛みで投げることができなかったが、最近は痛みも消えた」と話していた。
 かがりの整骨院には小学生から高校生までの野球選手たちが野球肘の治療のために毎月30人ほど通院している。中村院長は「甲子園を見ていると1人で投げ抜く投手がいるが、野球肘をそのままにしておけば、将来野球ができなくなる可能性もある。科学的根拠に基づいた適切な判断と処置を早期に行う必要がある」と話している。
 エコー検査は無料だが、治療は有料。受付時間は午前9時~午後1時と午後3時~同8時。休診は土曜午後と日祝日。問い合わせはかがりの整骨院☎(27)3360。

2018年8月30日木曜日

全日本学童軟式野球大会で多賀少年野球クラブ初優勝

 高円宮賜杯第38回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントの決勝戦が25日、東京都内の神宮球場で行われ、彦根市内の小学生らが所属する多賀少年野球クラブ(以下、多賀クラブ)が、11対4で沖縄の根差部ベースナインに勝って初優勝した。翌日、多賀町内で練習していた部員たちに喜びの声を聞いた。
 多賀クラブは5月5日の県予選で優勝し滋賀代表となり、8月20日から始まった同大会でも順調に勝ち進んだ。決勝戦では1対2とリードされた3回、多賀クラブが連続長打で一挙7点を奪って逆転し、その後も追加点を挙げて勝利した。
 多賀クラブは2000年に同大会へ初出場し、準優勝2回、3位2回の成績だったが、12度目の出場で初めて悲願を達成した。辻正人監督(50)=多賀町=は「今年のチームは7人の投手を中心に走攻守がまとまっていた。子どもたちに『なぜこの練習が必要か』を伝えながら練習に取り組んできた成果が出た」と話していた。
 多賀クラブは近江高野球部出身の辻監督が20歳の時に創立し、今年で30年目を迎える。現在は彦犬地区を中心に小学1年から6年生までの29人が所属している。
 彦根市内からはいずれも6年生の市井柚希君=日夏町、石田頼君=同、田中颯良君=同、田中駿希弥君=西今町=らが通っている。主将の市井君は「自分たちの代で初めて優勝できてうれしかった」と話し、ほかの3人も「このチームは雰囲気が良くてとても明るいのが特徴です」と笑顔を見せていた。

2018年8月28日火曜日

文京学院大生の五街道ウォーク学生ら23人が彦根市内を散策

 文京学院大学(東京都文京区)の学生たちが、中山道など旧街道を駅伝方式で歩く「五街道ウォーク」が17日から行われ、20日には学生ら23人が彦根市内を散策した。
 同大学は1994年から学生の「自立と共生の精神の育成」と「人としての成長」を目的に、学生たちが2年に一度、五街道の一つを歩くイベントを実施。2010年までに東海道を制覇し、12年から今年にかけて中山道を歩く。これまでに他大学や実行委員を含めて延べ約4000人が参加している。
 11回目の今年は学生30人と教職員20人が実行委員となり、岐阜県美濃加茂市から京都市までを7区間に分けてウォーキングイベントを企画。17日に太田宿を出発し、美濃市、大垣市、関ヶ原町を経て、学生21人と教職員、その子どもが3区の彦根市に入った。20日朝に摺針峠でオープニングイベントがあり、鳥居本宿、彦根城、玄宮園を見学し、四番町スクエアと夢京橋キャッスルロードを散策した後、井上仏壇では金箔押しを体験。学生たちは自分の干支のかざり金具に金箔をつけていた。
 その後、彦根港にゴールし、約8・2㌔㍍の行程を終えた。実行委員で3区の区長を務めた沖歩美さん(20)=2年生=は「彦根は古い町並みがそのまま残っており、歴史を感じました。東京にはそのような場所があまりないので、いい経験ができました」と話していた。
 一行は22日に長浜、23日に近江八幡、24日に草津と大津をリレー方式で歩き、25日に大津から京都に向かって、全行程約151㌔㍍を制覇する。2年後には日光街道、2022年には甲州街道を歩行し、同大学創立100年の24年には富士山登山、26年には奥州街道を歩行する予定。

2018年8月27日月曜日

曖昧に終わった百条委員会

 市役所耐震化を巡る裏合意の真相を究明する百条委員会が終了した。市制初の百条委だったため、委員長が認める通り「難しさがあった」のかもしれないが、何とも曖昧模糊に終わった。
 元々、百条委が設置された理由は「どの職員が裏合意を主導したのか」「市長の関与は本当になかったのか」を究明するためだった。特に「主導」について、市が今年1月に市議会やマスコミに発表した報告書では、発表直前に辞任した川嶋前副市長にその責任を負わせ、マスコミ各社もその発表に沿った報じ方をした。
 しかし百条委の証人尋問では意見の食い違いが表面化。前都市建設部長の山本氏は「私と川嶋前副市長、企画振興部長、総務部長が話し合って決めた」と述べ、大久保市長は「川嶋氏と山本氏」と答えた。企画振興部長や総務部長も議会などで関与を否定した。
 一方で川嶋氏は、市の発表の「川嶋主導説」に対し「私が(裏合意を)発案した内容で作為的。あらかじめストーリーが描かれ、その流れから外れないよう作られたと疑念を抱いている」と批判。「(山本氏から)『仕様は変更するが、契約そのものは変わらない』と報告を受けて了承したのは事実だが、今から思えば矛盾する話だった」と答えながらも、裏合意への関与は否定した。
 そして7月11日に行われた5回目の百条委員会では、市が当初作成した報告書の製作過程において、前副市長の山根氏が関与していたことも市の担当職員から明らかにされた。
 結局、誰が裏合意を主導したのかの真相は明らかにされないままで、百条委の報告書では「証人尋問で証言に差異が生じたことは執行部の連携体制に不安を感じる」とのみ記した。
 ただ、百条委の唯一の救いは「市長のガバナンス(統治)機能の強化」を求めた点だ。裏合意の問題は山本氏や川嶋氏らが責められているが、市長の統治能力の欠如が最大の要因であり、30億円超(40億円超?)の大事業を山本氏ら担当職員に任せっきりにしていた責任を忘れてはならない。
 さて、百条委の会議や最近の議会、委員会を傍聴しての率直な感想だが、一部市議は誰を見て意見を述べているのか、と首を傾げざるを得ない光景を頻繁に目にする。
 先の百条委でも山根氏の関与を報告書に載せるか否かで委員の意見が対立し、最後は副委員長の八木嘉之議員の折衷案で収まったが、その一方で同じ会派の委員(議員)同士が上役の顔をうかがうかのように同じ内容の意見を述べていた光景は惨めだった。上役からの苦言の恐れや会派のメンツよりも、市民を向いた姿勢が議員諸氏にも求められていると苦言を呈しておく。【山田貴之】

庁舎耐震巡る裏合意の主導者わからず百条委員会終了

 彦根市役所本庁舎の耐震工事を巡り市と施工業者の裏合意を究明する市議会の6回目の調査特別委員会(百条委員会)が22日、鳥居本地区公民館であり、9月議会に提出する報告書についての議論が行われたが、裏合意が誰の主導で行われたのかなどの真相を明らかにすることはできなかった。
 岐建の当初の見積額と市の予定価格の差額が約10億円あったため、一部の市職員と岐建滋賀支店の間で別途工事や仕様変更などの裏合意が行われていたことが判明。入札時の条件の変更が地方自治法施行令違反にあたる可能性があるため、市議会は市制初の百条委員会を設置し、4月9日に第1回の会議を開催。以降の会議では岐建側と交渉した前都市建設部長の山本茂春氏や、前副市長の川嶋恒紹氏、大久保貴市長、岐建滋賀支店長を証人尋問した。
 報告書では、百条委の調査で明らかになった点として▽入札不調から仮契約締結まで一部の職員だけで断片的かつ抽象的な情報のやり取りに終始した▽予定価格は市の工事担当課で積算された金額で市長はじめ関係職員が疑わなかった▽随意契約を進める時点で地方自治法施行令違反を理解していたのは山本前部長だけだった―などを列記。
 百条委からの提言として「証人尋問で証言に差異が生じたことは執行部の連携体制に不安を感じる。本件のような方針転換を伴う公務執行については強度のチェックが必要」「関係部署間、市長、副市長との情報共有を図る体制の確立など市長のガバナンス(統治)機能を強化し、安定した市政運営に取り組むこと」などをあげている。
 また市職員と岐建滋賀支店との間での金銭の授受、市長の裏合意への関与などの「疑惑」については「それを特定する事実はなかった」と結論づけた。
 この日の会議では委員から、前回の百条委で一部市職員が市の報告書を作成する中で、前副市長の山根裕子氏の関与があったと証言した点を報告書に盛り込むよう要請があったが、結局「委員会の反省点」の項目に入れることで確認。百条委を終了することも了承された。
 委員長の西川正義議員は「証人の証言内容にかい離があり、真相を見いだすことはできず、その調査も難しかった」と反省を述べていた。今後は百条委として正式な報告書を作成し、9月議会に提出する運び。
汚染土壌除去費を可決
 彦根市議会の8月臨時会が21日あり、市役所本庁舎の耐震工事現場にある汚染土壌の除去費(1億3933万円)を盛り込んだ一般会計補正予算案が賛成多数で可決された。主な経費は、汚染土壌の運搬や残土処分など土壌の処理費9767万円や現場管理費1493万円など。市は9月から10月にかけて業者の選定と近隣自治会への説明会を行い、11月から来年1月にかけて汚染土壌を除去する。

2018年8月24日金曜日

台風20号で天秤櫓と佐和口多門櫓の漆喰壁はがれる


 台風20号の影響で、彦根城内など市内でも被害が出ている。
 市内では23日夜から24日午前にかけて暴風が吹いた。この影響で彦根城では重要文化財の天秤櫓東側の漆喰壁が幅約1・6㍍×高さ約2㍍にかけて、佐和口多門櫓東側の漆喰壁が幅約1・2㍍×高さ約80㌢にかけてはがれ落ちた。また表面の山道斜面の高さ10㍍の樹木が倒れたため、表門の山道が一時通行止めになった。

2018年8月23日木曜日

近江野球を手本に

 今年の近江高野球部は北村、林の投打の二枚看板に、捕手の有馬、外野手の住谷ら2年生選手が攻守で活躍を見せ、準優勝した2001年の83回大会で捕手だった現野球部コーチの小森博之さん(34)が「01年と雰囲気が似ていた」と話す通り、勝ち進むごとに実力が確実に上がっていた(一部敬称略)。
 だが、「甲子園には魔物がすむ」と語られるように、準々決勝の金足農戦は前日の3回戦で優勝候補の横浜を破った同校の勢いに押された感があった。また今大会はまさに金足農旋風が吹き、9回裏の無死満塁時は近江高アルプス席を除く内外野の来場者が金足農の応援歌に手拍子で応えるという、球場全体が異様な雰囲気に包まれていた。
 そんなアウェー感漂う中、最後は林・有馬の2年生バッテリーが飲まれたかもしれないが、試合後に野球部員の保護者が語っていた通り、小生も一野球ファン、一市民として「楽しい夏をありがとう」と部員たちに感謝したい。
 さて、今大会はプロ注目の金足農の吉田輝星をはじめ、一人で投げ抜く投手が注目された一方、近江の4本柱のように複数の投手が交互で先発したり、継投策で勝ち抜いたりするチームも複数校あった。
 確かに絶対的エースに頼って勝ち上がる光景はドラマチックであり、孤軍奮闘する雑草魂の精神を好む日本人の美的センスにもマッチするが、小生としては負担軽減のため、今年の近江高スタイルの方を推したい。絶対的エースからプロに進み、大リーグで活躍している投手もいるが、肩や肘を壊してプロで苦しんだり、プロに進めなかったりする選手は少なくない。
 将来ある高校生のために、高校野球はもちろん、野球に関わる皆さんにはぜひ、複数の投手を育てながら勝ち抜いていくスタイルを形成するようご尽力いただきたい。
 そしてもう1点、滋賀大会での各校の戦いや甲子園での近江高の全試合を観戦した感想として、滋賀の野球のレベルは確実に上がっており、全国でも上位クラスにあるのは間違いない。近畿で滋賀が唯一、春夏通して優勝していないと揶揄する声も聞くが、近江高の今夏の戦いを見る限り、その打破はそう長くかからないであろう。【山田貴之】

2018年8月22日水曜日

近江高 準々決勝で惜敗もアルプス席から感謝の声「楽しい夏をありがとう」

 第100回全国高校野球選手権記念大会の準々決勝が18日、阪神甲子園球場で行われ、滋賀代表の近江は秋田代表の金足農と対戦したが、2対3でサヨナラ負けした。2001年以来の決勝進出は果たせなかったが、目標にしていたベスト8を達成したため、敗戦後、近江のアルプス席からは「よくやった」「ありがとう」などの声があがっていた。
 この日は多賀章仁監督の誕生日で、試合開始直後はアルプス席の吹奏楽部から「ハッピーバースデートゥーユー」が演奏。野球部員たちからは「監督の誕生日に勝利をプレゼントしたい」と意気込む声も聞かれた。
 試合は1対1で迎えた6回表に4番北村恵吾選手が大会トップの12打点目となるタイムリーを放って勝ち越し。投げては5回から登板した林優樹投手が好投したが、最終回に無死満塁のピンチから2点スクイズを決められて逆転サヨナラ負けを屈した。

 1回戦から準々決勝まで近江高のアルプス席は、野球部員や保護者、OB、生徒、吹奏楽部、ダンス部(チアリーダー)らで連日3000人を超える満員だった。特にチャンス時に流れた「勝負に勝つのはどこですか」「優勝するのはどこですか」などのかけ声が特徴の曲「Fire Ball」は球場全体に鳴り響き、話題にもなった。
 1回戦の智弁和歌山戦で2本塁打を放ち、大会の顔の一人にもなった北村選手の父・哲也さん(50)は「甲子園では最高の活躍を見せてくれた。長く試合をして楽しませてくれて、ありがとうと言いたい」と話していた。
 大会を通じて好投を見せた林投手の父・雅之さん(47)は「テンポ良く投げられていて、観戦していて気持ちが良かった」と語っていた。
 「4本の矢」と称された投手陣をリードし、新主将になった有馬諒捕手の父・雅規さん(51)は「よくがんばったと思う。本当に楽しい夏でした。(2年生のため)来年もあるので、また甲子園で勇姿を見せてほしい」と笑顔だった。
 3回戦で代打出場しライト前安打を打った金田大聖選手=甲良町=は一塁のランナーコーチも務めた。父親の正広さん(47)は「自分のできることを精一杯やってくれた。チームの期待にこたえることができて良かった」と満足げだった。
 吹奏楽部やOBら約80人を指揮した部長の吉岡凜君(17)=彦根市平田町=は北村選手と1年から3年まで同じクラス。「試合ごとに応援団のテンションも上がり、選手たちにも届けることができたと思う。北村選手はクラスのリーダー的存在。会ったら『がんばったな』『すごかったよ』と声をかけたい」と語っていた。
 ベンチ入りメンバーのうち、北村、林、有馬、中尾雄斗、家田陸翔、瀬川将季、高島恵人の各選手が入っている青和寮の管理人・大石敏郎さん(74)は妻のつる代さん(59)と全試合を観戦。「ようやってくれた。帰ってきたらまずは『お疲れ様』と声をかけてやりたい」と話していた。

2018年8月21日火曜日

彦根仏壇青年部グループ柒+が作ったシリーズ自由壇をバーチャル体験できるアプリ開発

 彦根仏壇事業協同組合青年部のグループ、柒+(ナナプラス)のメンバーが仏壇の技を生かして作ったシリーズを「自由壇(フリーダン)」と命名。iPadやiPhoneの画面で自由壇の商品をバーチャルで体験できるアプリも開発し発表した。
 柒+は同組合に加盟する若手の職人らで平成23年2月に結成。仏壇や神棚などに代わる現代社会に合った商品作りをしており、これまでに20種類を製造。コンセプトの「自由な祈りの形」から自由壇と名付け、そのうち11種類を紹介したアプリを滋賀県東北部工業技術センター(長浜市)と共同で開発した。
 アプリでは商品ラインアップや詳細な情報を掲載しているほか、ろうそくや線香に火を着けたり、おりんを鳴らしたり、写真や戒名を自由に変更できたり、扉を開閉させたり、仮想的に体験することができる。
 記者発表した柒+は「このアプリで自由壇を体験していただき、本物の自由壇の購入を検討していただければ」としている。،m+は自由壇の商品やアプリを今月22日から24日まで東京ビッグサイトである「エンディング産業展」に出品する。