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2013年4月30日火曜日

コケを建物屋上に設置で温暖化防止 ヨシ採用のパネルも、モスグリーンEco

 温暖化防止のため建物の屋上にコケを植える活動をしているNPO法人モスグリーンEco(本部・多賀町)は、コケの下に敷くパネルに琵琶湖で育ったヨシを採用。コケとヨシのダブルの作用で温暖化防止に貢献できるとして、設置できる場所の提供を求めている。
 同団体は、彦根市民や多賀町民、大学教員らによって平成19年10月に設立。多賀で育てたコケを建物の屋上に整備する活動をしており、これまでに滋賀県立大学や名神高速道路多賀サービスエリア、京都市内のマンションなど、県内外の計8カ所に設置した。
 滋賀県立大学との実験によると、コケで屋上を緑化することで、コンクリートの屋根の場合、室内が6℃低下、屋上の外気が20℃低下したという。平成23年には県立大学などと連携し、コケを植えるパネルにヨシを採用。琵琶湖のヨシは高さ3㍍に成長する過程で窒素やリンなどを吸収して水の浄化に役立つほか、湖魚や水鳥の生息場所でもある。護岸開発などで衰退しているが、産業などに有効活用し需要を拡大することで、群落地域を増やすことができるという。
 同団体は3月に多賀町のささゆり保育園の屋根にコケを設置写真。その時に使ったヨシのパネルは地元の福祉施設・杉の子作業場の障害者によって作られた。同団体理事長の大辻誠男さん(71)は「温暖化防止のほか、高齢者や障害者の雇用にも役立つことができる。緑化の推進へ設置場所を募集している」と話している。問い合わせは同団体の事務局☎とファクス0774(72)7697。

地中熱採用の省エネ住宅 県内初めて彦根に、フィアスホーム

 彦根市松原町で建設中の「地中熱」と太陽光発電を活用した省エネ住宅が24日、マスコミに公開された=写真は採掘工事の様子。地中熱を導入した住宅は県内初だという。
 フィアスホームカンパニー(東京都江東区)のフランチャイズに加盟するフィアスホーム彦根店が建築しているモデルハウス。地下約100㍍・直径約15㌢で掘削した穴にU字型のチューブを設置し、そこからの地中熱をエアコンに活用しているのが特徴。
 地下5㍍以下は約15℃で1年中変わらないため、外気を使った通常のエアコンと比べて、冷暖房費が3分の1程度に収まるという。また室外機にファンが無いため、騒音や冷房時の熱風によるヒートアイランド現象の防止にも役立つ。
 採掘工事は約200万円の経費がかかるが、10年ほどで原資は回収できるとしている。フィアス社は地中熱を活用した住宅を東北や北陸を中心に23軒建設しており、今後は滋賀県内など近畿や東海地方でも展開していく考え。
 モデルハウスは木造2階建て、延べ約164平方㍍。地中熱の空調システムと太陽光発電のほか、繰り返しの揺れに耐えることができる断熱材一体型パネルも採用。「アリエッタ」という商品名で6月1日にオープンする予定。5月25・26日にはプレの見学会も。問い合わせは同店☎0120(26)1611

2013年4月28日日曜日

新彦根市長の大久保氏に聞く「産科医確保に全力」「副市長=女性的判断必要」

 彦根市長に就任する大久保貴氏(49)=三津屋町=が24日、滋賀彦根新聞のインタビューに応じ、抱負を述べた。
 選挙戦中に訴えた「強い彦根」と「和」の具体的な意味について、大久保氏は「住民サービスを向上させて、各政策において見劣りがしないまちにし、都市間競争を勝ち抜いていきたい」「立場の違いがあっても、話し合ってみんなで進んでいくという一体感を大切にしたい」と説明した。
 対立候補を支援した自民党系会派が多数を占める市議会や、現職と嘉田知事との対立が目立った滋賀県との関係については「地方議会では与党や野党関係なく、話し合いを進めて市の利益を共に追求していきたい」「県とは対話を深めて、共に利益を見出していく作業が必要だ」と語った。
 全国一の福祉モデル都市の実現のため民間から女性の副市長を就任させる構想に対しては「市幹部のほとんどは男性が占めており、福祉にかかわらず、道路やインフラ整備などを含めたすべての政策において女性的な判断が必要。副市長にふさわしい『りっぱな方』を選びたい」と、あくまで女性にこだわった。
 市政課題の一つの彦根市立病院の産科医確保については「確保できない原因が何なのかを把握し、ステップを踏んでいきたい。最優先の課題として、産科医確保に全力を尽くす」と話した。

「開運」かたりブレスレットなど買わす、彦根の女性ら被害

 滋賀県警生活環境課や彦根署などは24日、「開運ブレスレット」などの販売を装った詐欺と特定商取引法違反の疑いで、いずれも東京都内在住の20歳代の男6人を逮捕した。25日には彦根署で押収物の一部が公開された。
 6人は昨年7月下旬、彦根市内の65歳と81歳の女性、東近江市の54歳の女性の自宅に、開運ブレスレットのパンフレットを送りつけ、その後、3人から現金約67万円を振り込ませた疑い。
 6人は「浄福郷(じょうふくきょう)」という団体名を使って、「願いがかなってからお支払いください」などと記載されたパンフレット入りのダイレクトメールを送付。通信販売を申し込んだ女性らに電話をかけ、「除霊が必要で、そのための石代として97万円がいる」「これを買うと必ず宝くじが当たる。当選番号が見える」などとうそを言って、8月24日までに現金を振り込ませたという。
 全国で約1500人が同様の被害にあっており、被害総額は約3億2000万円に上るという。押収品はブレスレットや水晶玉など158品目・200点。

2013年4月25日木曜日

大久保貴・新彦根市長へ

 彦根市の新しい市長に大久保貴氏が当選した。4度目の挑戦ということもあり、「1回させてやろう」という同情票を投じた市民も少なくないだろう。つまり裏を返せば、必ずしも大久保氏が選挙戦中に掲げた政策を判断材料にしたわけではないということだ。
 大久保氏は選挙戦中、自身が施設長を務めてきた経験から、高齢者および障害者福祉を第一番目に掲げ、「彦根を全国一の福祉モデル都市に」と訴えた。政策ビラでは▽彦根市立病院の空きベッドで在宅支援を▽ショートステイの待ちの解消を▽託老所の増設・拡大への助成強化を▽高齢者・障害者への虐待防止のため人権教育の強化を▽介護・障害・難病の方への移動手段の充実を―などを列記。福祉モデル都市に向けて「民間から女性の副市長を登用する」と主張した。
 高齢化が進む中や障害者支援のために、「福祉」が重要な政策の一つであることは言うまでも無く、大久保氏の専門分野であるため、これまでの経験を存分に生かしていただきたいが、手厚い福祉には財源が必要となる。
 その財源の一つが彦根の場合は「観光」であり、小生は福祉モデル都市と共に、観光先進都市も並行(本音は最優先)して進めるべきだと考える。さらには「企業誘致」や「商店街の再生」「駅前開発」「南部振興」など市の財源につながる政策にも力点を置くべきである。
 そのためには大久保氏が主張する福祉専門の女性副市長よりも、それら財源につながる例えば国や県とのパイプがある人材を副市長に登用するべきではなかろうか。福祉の専門家が市長と副市長では市民にとっては心許(こころもと)なかろうに。
 ほかにもこの選挙戦中、本紙に最も多く寄せられた新市長への要望として「彦根市立病院の産科医不足」問題がある。平成19年4月から分べんの受付を中止して以降、再開のめどさえ立っていないのは異常というか、異様としか言いようが無い。これだけの異状が続くと、地方病院の産科医不足という理由以外があるとしか思えない。市長や院長を筆頭に市担当者は産科医をはじめとした医師を招くため、これまで以上に死力を尽くすべきである。
 大久保氏に求められる政策はほかにもあろう。福祉モデル都市や幼小中へのクーラー設置も良いが、最優先すべき課題を見誤ってもらっては困る・・・。【山田貴之】

和の輪・文化発表会 滋賀県内で初開催、日本の伝統芸能を披露

 日本舞踊や琴など日本の伝統芸能を披露する「『和の輪』文化発表会」が、28日午後1時~文化プラザで開かれる。
 彦根市内の呉服店などで組織の「和の文化を守る会」彦根支部(会員8人)が、日本の伝統文化の継承と地域の活性化を目的に企画。守る会は京都市を本部に平成元年11月11日に結成され、奈良県や石川県など各地に支部が設立されている。
 滋賀県内では初の開催となる今回は、第1部で太鼓・詩吟・大正琴・尺八・琴・三味線・日本舞踊・琵琶・民謡・江州音頭の演奏と演舞、第2部で着物作家の横山優さんによる語り、第3部で着物ショーがある。
 入場料1500円。ロビーでは石州流大老派・西郷社中の茶席も。当日券あり。問い合わせはきものの京美(彦根市中央町)☎(23)8265。

2013年4月24日水曜日

市長選初当選の大久保氏「『和』を大切に」

 彦根市長選は21日、投開票され、元県議の大久保貴氏(49)が1万6903票を獲得。現職の獅山向洋氏(72)、国会議員元秘書の有村国知氏(38)を大きく引き離し、4度目の挑戦で初当選を果たした。当選後、選挙事務所で大久保氏は「強い彦根をつくるためにがんばっていきたい」と話していた。当日の有権者数は8万6819人。大久保氏は5月10日から登庁する予定。
選挙戦は序盤から大久保氏が優勢に立ち、獅山氏と有村氏が追う展開だった。大久保陣営は選対幹部を一市民に任せ、党派色をできる限り無くした「市民党」で戦った。稲枝地区の市議の支援を得ながら別働隊を置き、稲枝での個人演説会では約150人の来場があった。このほか各地でも連日、個人演説会を開き、市南部を中心に着実に支持を広げた。
 獅山陣営は政策ビラの新聞折り込みや支持を受けた市議を総動員させて、インフラ整備や行財政改革などの実績をPRしたが、72歳という高齢と、ひこにゃん訴訟や嘉田知事との対立への市民の嫌悪感から、票を伸ばすことができなかった。
 有村陣営は「滋賀の彦根から日本の彦根へ」などキャッチコピーを前面に打ち出す戦略で、若さと情熱、行動力をアピールしたが、具体的な政策を打ち出すことができなかった。また彦根出身ではなかったため、排他的な彦根の市民性に浸透が図れなかった。
 午後10時15分ごろに当確の知らせを受け、長曽根南町の選挙事務所に顔を見せた大久保氏は支援者の握手を受けながら登壇。「ようやくスタートラインに立った。緊張感を持っている」「『和』を大切にしながら、強い彦根をつくるために市民の皆さんと共に目的の達成のためにがんばっていきたい」と語った。
 一方で、獅山氏は本町の事務所で「不徳の致すところと言わなければならないが、政治や行政をしっかりやってきたので不徳とは言わない。やはり年齢には勝てない。日本には若さを大切にする考えがある。残念だが」と話していた。
 ※(解説)=今回の市長選を分析すると、まず当選した大久保氏が打ち出した主な政策は「民間から女性副市長」「幼小中へクーラー設置」「巡回市長室の実施」などであるが、市民はそのような票目当てと見られる政策よりも、「彦根の閉塞感の打破」を求めたと思われる。
 現職の獅山氏は失政が少なく、財政改革や観光面などを評価する声は多いが、ひこにゃん訴訟や嘉田知事との対決姿勢などへの嫌悪感を抱いていた市民も少なくない。市民が獅山氏に厳しい審判を下した背景には高齢のほかに、嫌悪感や疎外感から波及した閉塞感があったためではなかろうか。
 その閉塞感の打破を求めた象徴が有村氏の健闘からもわかる。彦根出身では無い有村氏に現職とほぼ同数の票が入ったことは、排他的な土地柄の彦根では画期的である。彦根をまったく新しいまちにして欲しいという市民の表れであり、今回の選挙で最も注目すべきだと言えよう。
 ただ閉塞感の打破を求める市民は、有村氏という未知への冒険よりも、安全パイ的な顔なじみの大久保氏を選んだ。つまり、どのように変わるか先が見えない道よりも、先がある程度見通せる道を選択したわけだ。閉塞感をいかに打破するのか、大久保氏の手腕にかかっている。(山田)
投票率、実質過去最低
 彦根市長選の当選証書付与式が22日、市役所で行われ、市選挙管理員会の小川良紘委員長から大久保氏に当選証書が手渡された。
 彦根市長選の投票率は戦後の混乱期を除き、事実上の過去最低だった前回(平成21年4月26日)の44・89%から3・07ポイント下回る41・82%だった。市選管では「争点が無かったほか、他市の市長選でも下回る傾向がある」としているが、低下傾向に歯止めがかかっていないため、根本的な市民性の改革が求められる。