2017年4月18日火曜日

カナダで結成された日系人たちの野球チーム「バンクーバー朝日軍」会長だった松宮外次郎の孫にあたる松宮哲さん本「松宮商店とバンクーバー朝日軍―カナダ移民の歴史―」発刊

 大正時代にカナダのバンクーバーで結成された日系人たちの野球チーム「バンクーバー朝日軍」(以下朝日軍)の会長だった松宮外次郎の孫にあたる松宮哲さん(69)=開出今町=が、朝日軍などカナダ移民をまとめた本「松宮商店とバンクーバー朝日軍―カナダ移民の歴史―」を発刊。将来の歴史館の創設を願って、希望者には無料で渡している。
 松宮さんによると、外次郎は24歳の時の明治28年(1895)に初めてカナダに渡って以降、帰国と渡航を繰り返し、3回目に渡航した明治38年の時にバンクーバーのパウエル街で食料品を扱う松宮商店を開業。その後、和洋雑貨や運送なども手がけ、バンクーバー市商業組合会頭も務めた。
 そんな際に野球チーム設立の機運が高まり、開出今出身の宮崎伊八の提唱で大正4年(1915)に朝日軍が結成されて現地の白人リーグに加入。結成当時のメンバーには、北川初太郎、堀居由太郎、北川英三郎(以上3兄弟)、松宮惣太郎、西崎与惣松ら開出今出身者がおり、在留邦人でも英雄視されていた。太平洋戦争が勃発する昭和16年までの約25年間、現地で白人たちのチームと対戦し続け、在留邦人を楽しませたほか、その後の日加親善にも貢献。平成15年にはカナダ野球殿堂入りを果たしており、時銘板には74人が刻まれている。
 平成26年秋に映画「バンクーバーの朝日」が上映されたのを機に、松宮さんは朝日軍について調べ始め、滋賀彦根新聞をはじめとするマスコミを通じて約2年間、情報を収集してきた。
 本は2部構成で、第1部の「松宮外次郎が生きた時代」では外次郎ら彦根をはじめ湖東地域の人々がカナダに渡った経緯やバンクーバー市のパウエル街での生活を紹介。カナダでの商売の様子や、現地人による排斥(バンクーバー暴動)などについて説明している。
 第2部の「バンクーバー朝日軍の歩み」では、当時現地で発行されていた日系人向けの新聞「大陸日報」の記事を中心に、小学生のチームに負けた最初のころから、リーグ優勝するまでの朝日軍の成長ぶりを解説している。
 松宮さんは「朝日軍の歴史が記憶遺産として残していけるよう、この本が博物館などの建設の動きが立ち上がるきっかけになることを期待しています」と話していた。
 本はB5判、248ページ。500部発行。問い合わせは松宮さん☎090(9878)4193。

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