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2015年9月29日火曜日

滋賀県護国神社に5作目のステンドグラス奉納 彦根市遺族会会長の山本起美郎さん

 彦根市尾末町の滋賀県護国神社に、最後の5作目となるステンドグラスが奉納。同神社内の中庭に面した欄間に設置された。
 作ったのは元彦根市職員で彦根市遺族会会長の山本起美郎さん(75)=西今町。山本さんは約15年前から趣味でステンドグラスを作っており、一昨年8月に同神社の山本賢司宮司の依頼を受け、計10カ所分の欄間に四季折々の花鳥風月と山本さんの好きな作品の計5作(2カ所で1作)を奉納することになった。
 デザイナーをしている山本宮司の娘・平山浅子さん(40)=京都市=がデザインを担当し、1枚が横84㌢・縦33㌢・約19㌔で、赤や黒、青、透明など計約30種類の色のステンドグラスを使って製作。1作目の春の作品は桜や梅、ウグイスが彩られて昨年1月27日に、2作目の初夏はツバメや紫陽花、柳で昨年4月2日に、ハトやアサガオなど3作目の盛夏と、モミジなど4作目の秋が今年3月26日に奉納された。
 5作目の冬は白鳥やツバキなどが描かれている。山本さんは「心を癒やしてもらえる空間を目指して作ったので多くの人に見てほしい」と話していた。社務所に声をかけた後の見学可。

2015年9月28日月曜日

茶人・井伊直弼のすべて 茶湯一会集や直弼自作の茶道具も

 彦根城博物館は18日~特別展「一期一会の世界 大名茶人 井伊直弼のすべて」を開く。
 直弼は幼少期から茶の湯に親しみ、青年期にはその傾倒を深め、特に武家の茶として知られる石州流の始祖・片桐石州(1605~73)の茶の湯を学んだ。直弼が31歳の時の弘化2年(1845)には「入門記」を執筆し、一派を創設。その後も茶会の心得やお点前の作法などの書物を書き、安政4年(1857)にはその集大成として「茶湯一会集」を完成させた。
 直弼は、精神性の重要性を説いた千利休(1522~91)の佗茶も学び、茶湯一会集の序文に記された「一期一会」の言葉は利休が語った言葉を参考にしたとされる。
 特別展では直弼自筆の書物や自作の茶道具、利休と石州ゆかりの書物や茶道具を計96点展示する。主な作品は茶湯一会集、千利休が園城寺(三井寺)の鐘にちなんで製作した竹製の花生け、直弼が注文を付けて塗師・中村宗哲に作らせた12個の薄茶器、直弼が作ったカニやサザエなど7種類の楽焼のふた置き=写真、直弼が入手した日光名産の桶・曲物を水指にアレンジした作品など。
 開館は10月20日までの午前8時半~午後5時。展示品を説明するギャラリートークは26日午前11時~と午後2時~。
 特別展に合わせて、彦根城博物館で19日午後2時~「井伊直弼の茶の湯」をテーマに、10月3日午後2時~「井伊直弼ゆかりの茶道具」をテーマに講演会がある。19日は講師が静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫さん、受講料500円。申し込みは同館☎(22)6100。3日は講師が同館学芸員の奥田晶子さん、資料代100円、当日先着60人。

2015年9月24日木曜日

彦根市役所本庁舎耐震化これまでの流れ

 庁舎耐震化を巡る動きを以下で紹介する。
 市は平成20年3月に市既存建築物耐震改修促進計画を策定し、同22年10月の耐震診断で補強が必要との結果が出たため、同23年12月に市庁舎耐震整備基本計画を策定。9つの案から庁舎を耐震工法で補強し、前面に5階建ての増築、立体駐車場の整備、敷地内への仮設庁舎建設の方針を決定し、実施設計を行った。
 同25年5月に大久保市政となり、8月6日に県庁に赴いて「白紙」の意向を示し、9月議会での耐震整備の関連費計上を見送った。12月議会で「ゼロベース」を表明し、翌年4月から有識者による彦根市庁舎耐震化整備検討委員会を開始。11月14日に同委員会から「制震工法」を採用するなどの報告書が提出された。
 同26年12月議会に実施設計の委託料(1500万円)が計上され、議会は5項目の付帯決議を可決した上で承認。市は6月議会に彦根駅東口に仮設庁舎を建設する案などを提案したが、市議会は付帯決議が守られていないとして否定。9月議会には前面に1階建てと後面に5階建ての建物を増築し、市民会館と中央町の仮庁舎にある部局を本庁舎に移すという内容が示されている。なお制震工法の実施設計は今年2月13日に始まり、8月31日に完了している。

市長案の市庁舎耐震化案 6月議会に続き賛否拮抗、市職員のヒアリング反映せず

 6月議会に続き、焦点になっている彦根市役所本庁舎の耐震化を巡り、大久保市長が今議会に提案した整備計画に対し、市議の間で賛否が分かれており、滋賀彦根新聞の調べでは再び拮抗している状況だ。
 今議会には庁舎の増築に関わる設計費(2656万円)や仮設庁舎設置(1億9518万円)など計2億4502万円が計上されている。
 6月議会では関連費を省いた修正案が出され、予算特別委員会では1票差で否決されたものの、本会議では可決された経緯があり、今議会でも同様の状況が続いている。
 庁舎の耐震化については24日の企画総務消防常任委員会でも議論される予定で、29日の採決に向けて行方が注目される。
獅山氏が情報公開請求
大半の職員 前面整備支持
 本庁舎の耐震化を巡り、大久保市長が今議会に提案している整備計画案が、事前に市の各部局にヒアリングしていた結果が反映されていないことがわかった。前市長の獅山向洋議員の情報公開請求で明らかになり、市議会一般質問でも複数の議員が市長に真意を質した。
 獅山議員や、情報公開請求の資料を元に質問した北川元気議員、山田多津子議員らによると、6月議会後の7月15日に耐震化の整備方法について、市の各部局にヒアリング調査を実施。その結果、大久保市長が提案した後面(北側)に5階建てを増築する「後面案」を支持したのが1部局のみで、前面(南側)に9・6㍍出して5階建てを増築する「前面案」が7部局、前市長時代の前面に19・2㍍出して5階建てを増築する案が4部局、前面と後面の複合案が2部局だった。
 庁舎耐震化の工事費について、市長は前市長案が6億1232万円で、今回提案の案が9億7850万円で3億6618万円増額したものの、増築部分の削減により全体の事業費は前市長案の34億2337万円から、今回提案の案が27億4965万円となり、6億7372万円の事業費が抑制できると主張。一方で職員一人あたりの執務面積は現状が23・8平方㍍で、前市長案が27・72平方㍍、今回提案が22・08平方㍍と狭くなる。
 今回提案の案は市職員へのヒアリング調査では1部局しか支持していないが、市長は「建設費用が少なく済む」として今議会に提案。これに対し市議会で、北川議員は「何のためのヒアリングだったのか。自分の作りたい庁舎を建てたいだけではないのか」、山田議員は「執務スペースが狭くなり、事業費抑制のつけを職員に回すのか」などと厳しく批判。市長は「見直しを始めた趣旨を保持しながら、出された意見をできるだけ反映できるよう、案を練る作業を実施してきた」と答えたが、獅山議員らから「反映という言葉の使い方がおかしい」と指摘されていた。

2015年9月18日金曜日

彦根張り子の木型 日夏で7体保管、歴史的物証

 江戸時代以降に彦根で作られていたという「彦根張り子」の木型が、日夏町に保管されていることがわかった。市教委文化財課歴史民俗資料室にも史料は残っておらず、彦根で張り子が作られていたことがわかる初の物証になる。
 日夏町の古川与志継さん(64)が旧日夏小学校の解体直前の昭和61年に、校内にあった器物の中に木像のような物を発見。持ち帰ることが許されていたため、そのうちの6体を持ち帰って保管してきた。その後、近江郷土玩具研究会の藤野滋代表(58)=東近江市五個荘=に見せたところ、張り子の木型だと判明した。
 6体は、トラ(高さ15・5㌢×幅17㌢×長さ40㌢)、タイ(高さ35㌢×幅13・5㌢・長さ38㌢と高さ36㌢×幅14㌢×長さ44㌢)、人の顔(高さ24・5㌢×幅20㌢×奥行き25㌢)、大黒(縦20・5㌢×横18㌢・厚さ9㌢)、おたふく(高さ19・5㌢×幅13㌢×奥行き13㌢)。
 日夏町では北川家が農業と兼業で張り子などを作っていたとされ、面を作る「面張職」だった北川五郎助(介との表記も)が嘉永4年(1851)に張り子を作っていたとする記録が同家に残っている。一部が損壊した張り子の木型1体も同家に残っている。
 張り子は割ることができる木型の回りにリサイクル紙を貼り、木型を取り出して、紙の上に色を塗って完成させる。その大半が子どもの誕生祝いの贈り物として使われ、男の子の場合はトラの張り子を、女の子の場合はタイの張り子を贈ったとされる。藤野さんによると、江戸時代に張り子が作られていたのは京都や大阪など裕福な都市だったといい「江戸時代の彦根の人々がいかに豊かな暮らしをしていたのかがわかる象徴的な物だ」と話している。
 彦根張り子は藤野さんらが所有している10数個が確認されているが、木型は日夏でしか確認されておらず、藤野さんは彦根張り子や木型を所持している市民からの情報を募集している。問い合わせは藤野さん☎090(8883)3844。

2015年9月15日火曜日

小田輝子さんが井伊直弼自筆の和歌集・柳廼四附の翻訳終え書籍化目指す

 彦根市芹橋2丁目の元中学校教員・小田輝子さん(88)が井伊直弼自筆の和歌集「柳廼四附(やなぎのしずく)」の現代語への翻訳を終え、書籍化を目指している。
 柳廼四附は直弼が埋木舎での生活時代から詠んだ和歌を勅選和歌集の形式で江戸時代に編集された。上冊が春・夏・秋・冬、下冊が恋・羈旅(きりょ)・祝賀、雑の部に分類されており、1冊の大きさが縦24㌢×横16㌢。和歌の数は確認されていないが、小田さんによると、1030首以上あるという。書名は直弼が好んだ柳にちなんで付けられ、「柳の雫」とも書く。
 小田さんは平成16年ごろに柳廼四附を読み、江戸時代のくずし字を解読できる能力を生かし、数年かけてすべての和歌を翻訳。校正もすでに終えている。現在は西地区公民館で毎月第一水曜日に「柳廼四附を読む会」を開いている=写真。
 柳廼四附の翻訳本がないため、小田さんの教室に通う市民有志らが書籍化を目指し、彦根市などに要請しているが、実現のめどは立っていない。和歌の中では玄宮園内に桜があったことなど、あまり知られていない歴史的事実も登場するという。
 小田さんは「直弼公は自然に対して繊細な目で見つめ、私たちが気づかないことを歌にしている。安政の大獄などで、全国的にまだ悪い印象があるようだが、絶対に悪い印象を抱かれる人ではない。知られていない直弼公の人間性を広めるためにも書籍化が実現できれば」と話している。

雑穀テーマにディリパ彦根で講演会、つぶつぶグランマゆみこ

 現代の食に疑問を抱いている人向けのセミナー「雑穀で世界に光を」が、27日午後1時~大東町のディリパ彦根で開かれる。
 講師は雑穀や野菜、天然の塩・味噌などで作った料理に「つぶつぶ料理」という愛称を付けて、全国各地で料理教室や講演などを行っているフゥ未来生活研究所(東京都新宿区)CEOの大谷ゆみこ(つぶつぶグランマゆみこ)さん。
 滋賀県内でつぶつぶ料理を学ぶ女性たちによる団体「親子イキイキごはん」が、つぶつぶ料理の魅力を知ってもらおうとゆみこさんの講演会を企画した。同団体では「心身の不調は欧米化された現代食が原因の一つにあると考えられます。日本人が昔から食べてきた雑穀の大切さについて一緒に学びましょう」と参加を呼びかけている。
 雑穀と野菜のスープ付き。参加費は20日までが3500円、以降3800円。ペア6000円(20日まで)。定員77人。有料の託児あり(15人、20日まで)。申し込みは事務局☎090(8988)6288。