2012年3月18日日曜日

震災がれき受け入れ表明を

 東日本大震災で発生したがれきの受け入れを、国がようやく全国の自治体に求め始めた。遅きに失した感は否めぬが、その姿勢は評価できる。
 岩手、宮城、福島の被災3県のがれきの総推計量は約2252万8000㌧で、そのうち処理を終えたのは全体の6・4%の約143万1000㌧に過ぎない。政府は13日に閣僚会議を開き、全国の自治体に、原発被害のあった福島を除く2県のがれきの受け入れを求める広域処理を呼びかけることにした。
 がれきの受け入れは、東京、青森、山形の3都県がすでに始めているが、全国的にはまだまだ少ない。その背景には、「放射能汚染の心配がある」として反対する運動が一部にあり、そういった「住民」への配慮から及び腰になっているためだ。
 しかし12日の国会で、愛荘町出身の有村治子参院議員(自民)は「反対運動がクローズアップされているが、実は国民の多くが受け入れようとしている」「嫌がらせや脅迫、リコールに毅然として闘うのが政治の役割そのものではないか」と、至極当然の意見を述べた。
 実際、朝日新聞の世論調査によると「放射線量が国の基準を下回るがれきをお住まいの地域で処理するとしたら」の問いに対し、賛成が64%、反対が24%と、「住民」の多くが受け入れに理解を示している。
 放射能汚染の影響から受け入れに抵抗を示すのも理解できるが、大阪市特別顧問の中田宏氏が指摘するように、はたして「エゴ」だけで良いのか、ということである。
 私たちは、被災地の方々に対する言葉として、「絆」や「つながり」などを頻繁に使うが、その精神面や助け合いの姿は諸外国でも高く評価されている。同じ日本人の同志が困っている時には助け、分かち合おうという思いが芽生えるのは、いかにも日本人らしいではないか。
 もちろん国は、がれきの区分・運搬方法や、自治体ごとで異なる処理方法への支援、処理前後の放射線量の測定と住民への説明を忘れてはならぬ。
 いずれにせよ、受け入れるか否かは首長らのリーダーシップ次第である。都道府県や政令指定都市だけに限らず、現に人口10万人規模の静岡県島田市は15日に受け入れを表明し、北九州市議会では同市に受け入れを求める決議案を可決した。彦根市や同市議会をはじめ、県内の自治体にも期待したい。【山田貴之】

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

本当に受け入れが被災地の為ですか?
神戸では土地が少ないのに10年以上かけて処理していたのに広域の東北では場所がなく、3年で処理しなければいけない理由は何ですか?
バグフィルターでは取り除けないとメーカーからの回答があるにもかかわらず、放射性物質が漏れないと言い切れる理由は何ですか?マスコミの方こそ真実を伝える必要があると思います。この記事を読んでがっかりしました。