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2018年6月20日水曜日

火災で一部が焼失した寺子屋力石の修理開始

 7年前の火災で一部が焼失した彦根市河原2丁目の「寺子屋力石」の保存修理が11日から始まった。
 寺子屋力石は約250年前の江戸時代に、敷地面積約234平方㍍に建設された2階建ての町家。力石家が寺子屋として活用し、表具屋や古道具商も営んだ。現在の所有者の力石寛治さん(80)は八代目。
 平成9年以降は地域の交流の場となっていたが、同23年1月2日に1階部分から出火し、母屋が全焼、通り沿いの旧寺子屋部分も半焼した。地元住民らによる寺子屋力石再生委員会が「再興プロジェクト」運動を展開し、募金活動などで1期目の工事を行って4月16日に仮オープン。翌年4月にギャラリー兼カフェとなった。
 平成28年7月25日には寺子屋力石を含む河原町芹町地区伝統的建造物群保存地区が国の重要伝統的建造物群保存地区に指定。2期目となる工事では、瓦ふき替えや外壁の外観と、耐震用として柱や梁(はり)、耐力壁の増設など内部の保存修理が今年11月末まで行われる。総経費約1500万円のうち国が約800万円を補助し、残りを力石さんと募金の残金で負担する。
 力石さんは「不幸な火災で一部が焼失しましたが、たくさんの支援と激励でいよいよよみがえります。保存修理を経てあと100年もつ建物になれば」と話している。

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