3日朝から夕方にかけての台風並みの強風で屋根が吹き飛ばされた彦根城の内堀沿いにあるヴォーリズ建築(通称・ヴォーリズ洋館)について、監理する市教委文化財課は修理する方針を示した。
ヴォーリズ洋館は、元々は旧彦根高等商業学校(現・滋賀大学)の外国人教員用の住宅として、大正13年(1924)に建築。当時は3棟あったが、今は木造2階建てでモルタル(砂とセメントの混合物)塗りの延べ床約108平方㍍の2棟が残っており、いずれも平成11年3月に市が滋賀大学から入手した。そのうち南側の1棟は同13年度に改修が行われ、翌年からひこね市民活動センターが活用し、内堀寄りのもう1棟は同19年度から内堀で屋形船を運航しているNPO法人小江戸彦根が利用している。
今回の強風で屋根が飛ばされたのは内堀寄りの1棟で、屋根がまるごと飛ばされた現場では市教委文化財課の職員や小江戸彦根のメンバーが後片付けに追われていた。同課では「応急的に屋根を覆う処置をし、部材を含めた建物全体の文化財的価値を調査した上で、修理の方法を検討したい」としている。
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