2016年5月22日日曜日

外堀の発掘調査で石垣や土塁の跡、町家の形跡が見つかる

 彦根市教委文化財課は、尾末町から佐和町にかけての彦根城の旧外堀の発掘調査で、石垣や土塁の跡、町家の形跡などが見つかったと発表。21日午後1時半~現地説明会を行った。
 文化財課は昭和54年度から旧外堀に関する発掘調査をしており、第5次の調査として彦根観光センター裏手の旧外堀の2カ所(尾末町)と、いずれも佐和町の5カ所で今年4月18日から今月末まで実施。
 旧外堀では堀内と土塁があったとされる場所が発掘され、堀と土塁の接点部分が確認。この場所の堀幅は30㍍弱で、V字型の構造だったとされる。最も深い場所は現在の歩道の擁壁部分に位置するため発掘できなかったが、今後の市道の整備の際に本調査を行い、最深部を確認する予定。
 外堀の肩(端)部分を検出するために掘られた佐和町の場所からは肩は見つからなかったものの、江戸時代の町人地に関する跡が初めて確認。また大正・昭和時代初めにトイレとして使われたかめも見つかった。なお外堀の肩部分は護国神社側の道路にあるとみられ、そこも今後の本調査で特定される予定。
 江戸時代以降、彦根道と呼ばれた通り沿いでの発掘現場のうち、外堀に設けられた門で、参勤交代から帰る際に最初に通る切通口御門の跡からは、石階段の雁木(がんぎ)の痕跡や土塁の基底部が見つかり、門の場所が特定された。
 また切通口御門の前に築かれた土橋の発掘現場からは外堀の石垣が発見された。外堀の石垣は中央町の民家内に残っているが、発掘調査で確認されたのは初めて。石垣の中に詰め込む裏込石には墓石もあったほか、現在の純正寺側の道路に向かって積まれた土手の形跡も確認された。
 文化財課では成果として、外堀跡の詳細な位置や切通口御門の場所の特定、町人地の遺構を初めて確認できた点をあげ、「御城下惣絵図に描かれた内容と幅などが微妙に違う点もあり、意義のある調査だった」としている。
 なお現地説明会の集合場所は護国神社前の市道の付け替え予定地。午後3時まで順次、説明していく。参加無料。雨天決行。小学生以下は保護者同伴で。問い合わせは文化財課☎(26)5833。

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