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2019年1月7日月曜日

近江鉄道ミュージアム昨年12月8日に閉館

 彦根駅構内の近江鉄道ミュージアムが昨年12月8日に閉館した。最終日は鉄道ファンや親子連れら計約1600人が訪れて閉館を惜しんでいた。
 同館は彦根城築城400年祭に合わせて平成19年3月21日にオープン。線路上では近江鉄道の貨物輸送を支えた大正時代以降の電気機関車7両、資料館では閉塞器や開業免許書などを展示してきた。またガチャコンまつりや小学校の社会科見学などの時にも開放した。
 資料館は大正9年(1920)に変電所として設立された建物で、その後、電気関連の事務所となり、ミュージアムのオープンに合わせて改装された。しかし建物の老朽化が目立ち、展示している車両の維持管理が困難なことから閉館が決まった。
 昨年12月8日には「近江鉄道ミュージアム感謝祭」が開催。線路上には、工事列車などで活躍していた東京芝浦電気(東芝)製の大正12年のED31形3号機と、塗装のはがれが少しある同4号機、米国のゼネラル・エレクトリック社製で大正15年に当時の鉄道省が導入したED14形の1~4号機、昭和5年に阪和電気鉄道が導入したロコ1100形が並んでいた。
 一部の車両はパンタグラフを上げて前照灯を付けた状態で展示。皇室向けのお召し列車用として使われていたとされるED14形の1号機には日章旗が掲出されていた。
 このほか、当日は来場者300人に記念のポストカードのプレゼント、部品やグッズの販売があり、長蛇の列ができていた。大阪府交野市から母親と訪れていた岩船小5年の図司陽人君(10)は「近江鉄道ミュージアムは2回目だけど、無くなると聞いて駆けつけました。閉館は残念ですが、鉄道が好きなので電車を撮影しに来ました」と話していた。
 展示されていた車両は引き取り手が出てこない場合、今年度内に解体される。展示物は八日市駅に移す予定で、閉館以降の跡地利用は未定だ。

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