地域の歴史的な風情を活かした街づくりを支援する「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(通称・歴史まちづくり法)に、全国から彦根など5市が認定され、19日に国土交通省で金子一義大臣から獅山市長に認定書が手渡された。認定により、彦根市は国の支援を得ながら、辻番所の修理や長曽根口御門の復元など歴史的建造物の整備を進める。
同法は、歴史的価値のある建造物や伝統工芸品・文化・行事など、歴史と伝統を醸し出している「歴史的風致」を後世に継承していくため、昨年5月23日に公布、11月4日に施行された。認定された市町村には、計画書に基づく街づくりに対し、補助金が支給される。彦根市は12月2日に「歴史街づくり計画」を提出していた。
彦根の計画では、JR西側の彦根城~芹川周辺の約400ヘクタールある、彦根城や城下町、またはそこに根づく伝統の文化や行事が残る地域を重点区域に指定。▽長曽根口御門と外堀の復元▽旧池田屋敷長屋門の保存修理▽善利組足軽屋敷辻番所の修理と周辺整備▽金亀会館の修理▽旧魚屋町長屋の修理と周辺整備―を重点区域の事業にあげている。新年度にはまず、辻番所と旧池田屋敷の整備を進める。
ほかの付帯事業としては、▽金亀公園▽長曽根口門跡と立花船町線船町交差点周辺の水路施設▽芹川けやき道▽自転車でめぐるための駐車場と駐輪場 (自転車エコツーリズム)―などの整備、屋外広告物の規制もある。
計画の期間は平成20年度から同29年度で、総事業費は約8億円、そのうち、国の補助は約2億5000万円。彦根市は残りの事業費についても、国のほかの制度を活用したい考え。市は、昨年11月17日に学識者や市民団体ら20人による法定の歴史的風致維持向上協議会を設置しており、新年度には事業を進めるまちなみ保全課(仮称)を設ける予定。その後、市民団体や県と連携、国からの支援を受けながら計画を実施する。
彦根城の世界遺産登録には、城下町の整備が必要不可欠で、同法の認定は世界遺産へ大きく前進したといえる。
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