彦根市と犬上郡の話題を中心に、関連する国政や滋賀県政のニュースもお送りします。取材依頼や身近な話題の提供などもお待ちしています。 電話0749-65-0608 FAX0749-62-4483 メール(hikone@shigayukan.com)

2009年1月27日火曜日

スミス記念堂で初の結婚式

 彦根市本町3丁目のスミス記念堂で25日、再建されて以来初の結婚式が開かれた。
 結婚式を挙げたのは、草津市の太田栄治さん(38)と湖南市の中澤友香さん(29)。2人は昨年秋に大津市内の結婚プロデュース会社の紹介で彦根を訪れ、スミス記念堂の歴史や彦根城天主が前にそびえる風景に「一目ぼれ」(太田さん)し、記念堂での挙式を決めた。
 当日は、太田さんがシャンパンゴールド色のタキシード姿、中澤さんが白色のウェディングドレス姿。2人は神父と一緒にリハーサルをした後、親族が見守る中、しめやかに式を挙げた。挙式後は、記念堂前で風船飛ばしや記念撮影会が行われ、2人は「一生の思い出に残ると思います」と幸せそうに話していた。
 記念堂を管理しているNPO法人スミス会議では、今後も記念堂での挙式を受け付けている。問い合わせは事務局の杉原さん℡0749(24)8781。

彦根東高野球部、56年ぶりセンバツへ

 第81回選抜高校野球大会(センバツ)の21世紀枠の選考会が23日に行われ、候補校に残っていた県立彦根東高校が選ばれた。
 21世紀枠は、秋の県大会ベスト8以上で、部員不足などの困難を克服したり、他校の模範となっているチームを選出するため、平成13年の第73回大会から設けられた。
 東高は、昨年秋の県大会決勝で近江に延長10回の末に2-3で、秋季近畿地区大会では東洋大姫路(兵庫県)に4-6で惜敗したが、県高野連は昨年11月、文武両道を実践していることなどから東高を21世紀枠の県候補校に推薦。その後、最終の9候補校にも選ばれていた。
 23日は、午後3時過ぎ、若野哲夫校長が選考委員会から21世紀枠に選ばれた一報を受け、午後4時ごろ、東高の野球部員がユニフォームに着替えグラウンドに飛び出し喜びの声をあげた。校門前には、ひこにゃんもお祝いに駆けつけた。
 これまでのセンバツへの出場は昭和25年(1950)と、同28年の2回。56年ぶりの出場に、今井義尚監督(48)は「野球部だけでなく、過去の歴史が評価されたのだろう」と語り、グラウンドに勢揃いした部員を前に「全国で赤鬼旋風を巻き起こそう」と呼びかけた。
 また主将の新谷直弘君(16)は「選ばれるとは思っていなくて、感動している。OBの方や東高の生徒の皆さんのお陰で選ばれたと思う。東高の名に恥じないプレーをみせたい」と話した。
 OB組織「金亀会」会長で昭和28年にキャッチャーとしてセンバツに出場した中村一郎県議(73)=彦根市選出=は「自分のことのようにうれしい。精一杯、練習の成果を発揮してほしい。甲子園独特の雰囲気に緊張するとは思うが、平常心でがんばってほしい」と激励した
 なお、センバツ高校野球は3月21日に開幕。一般選考29校と、彦根東など21世紀枠3校、神宮大会枠1校の計32校が12日間の戦いを繰り広げる。

2009年1月23日金曜日

彦根翔陽高校・樋口愛美さん、ソフト開発の国家試験に合格

 県立彦根翔陽高校の総合学科3年生の樋口愛美さん(18)=米原市=が、大学生でも合格が難しいとされる国家試験のソフトウェア開発技術者に県内の高校生で唯一合格した。
 同試験は、システム開発上流工程を問う国家試験で、問題の6割以上を正解すると合格。今年の受験者3万3037人のうち、合格者は約19%の6225人で、高校生は24人しかいない。彦根翔陽高でも平成10年の学校創設以来、初の合格者。
 樋口さんは、1年生の10月から行われている専門の授業や、文科省主催のスクールに参加するなど学習を進め、2年生の時に1ランク下の「基本情報技術者試験」に合格。その後も、より専門的な学習を深め、昨年10月にソフトウェア開発技術者試験を受験し、12月15日にインターネットで合格を知った。
 樋口さんは、関西大学総合情報学部への入学が決まっており、「大学卒業後は音楽分野のソフト開発者かプログラマーになって、新しいものをつくっていきたい」と笑顔で話した。

2009年1月20日火曜日

歴史まちづくり法に認定、彦根城世界遺産へ前進

 地域の歴史的な風情を活かした街づくりを支援する「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(通称・歴史まちづくり法)に、全国から彦根など5市が認定され、19日に国土交通省で金子一義大臣から獅山市長に認定書が手渡された。認定により、彦根市は国の支援を得ながら、辻番所の修理や長曽根口御門の復元など歴史的建造物の整備を進める。
 同法は、歴史的価値のある建造物や伝統工芸品・文化・行事など、歴史と伝統を醸し出している「歴史的風致」を後世に継承していくため、昨年5月23日に公布、11月4日に施行された。認定された市町村には、計画書に基づく街づくりに対し、補助金が支給される。彦根市は12月2日に「歴史街づくり計画」を提出していた。
 彦根の計画では、JR西側の彦根城~芹川周辺の約400ヘクタールある、彦根城や城下町、またはそこに根づく伝統の文化や行事が残る地域を重点区域に指定。▽長曽根口御門と外堀の復元▽旧池田屋敷長屋門の保存修理▽善利組足軽屋敷辻番所の修理と周辺整備▽金亀会館の修理▽旧魚屋町長屋の修理と周辺整備―を重点区域の事業にあげている。新年度にはまず、辻番所と旧池田屋敷の整備を進める。
 ほかの付帯事業としては、▽金亀公園▽長曽根口門跡と立花船町線船町交差点周辺の水路施設▽芹川けやき道▽自転車でめぐるための駐車場と駐輪場 (自転車エコツーリズム)―などの整備、屋外広告物の規制もある。
 計画の期間は平成20年度から同29年度で、総事業費は約8億円、そのうち、国の補助は約2億5000万円。彦根市は残りの事業費についても、国のほかの制度を活用したい考え。市は、昨年11月17日に学識者や市民団体ら20人による法定の歴史的風致維持向上協議会を設置しており、新年度には事業を進めるまちなみ保全課(仮称)を設ける予定。その後、市民団体や県と連携、国からの支援を受けながら計画を実施する。
 彦根城の世界遺産登録には、城下町の整備が必要不可欠で、同法の認定は世界遺産へ大きく前進したといえる。

鳥人間コンテスト休止、読売TV・財政難で

 読売テレビ(本社・大阪市中央区)はこのほど、彦根市の松原水泳場で毎年夏月に開催している「鳥人間コンテスト」の今年の大会を、財政難を理由に休止すると発表した。彦根市の経済効果にも影響することから、市は同コンテストの継続を同社に求めている。
 鳥人間コンテストは、昭和52年に「びっくり日本新記録」の企画の一つとして始まり、毎年夏の2日間、松原水泳場で開かれてきた。これまでに32回の開催実績がある。
 鳥人間コンテストの制作には、大がかりなセットや救助システム、タレント出演料などが必要で、読売テレビはその額を「公表できない」としているが、一部マスコミは1回に数億円かかると報道している。読売テレビは「参加者の安全な飛行を重視しおり、予算削減を理由に安全面を軽視することはできない」とし、世界同時不況の影響による番組制作の見直しの一環を中止理由にあげている。
 来年については、今年の休止分の予算をあて、例年通りに開催する予定だが、再来年年以降については「未定」としている。
 鳥人間コンテストは、県外からの参加者がほとんどで、宿泊や食事などの経済効果は「かなりの額に及ぶ」(市観光課)ため、市では読売テレビに開催の継続を求めている。
 なお、読売テレビは2月14日(大阪会場)と15日(東京会場)で、出場希望者への説明会を開き、今年の大会の休止と来年の開催について説明する。

読売新聞・橋本五郎氏「政権交代が現実味」


 読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏が1月17日、愛知川公民館で「日本の政治と経済」をテーマに講演した。彦根・愛知・犬上地区商工会広域指導センター(ねっと湖東)が主催し、彦愛犬地区から150人が参加した。
 橋本氏は、自公政権が進める2兆円の定額給付金について「使い道として本当に良いのか。支持率が下がっている大きな原因だ」と批判した。
 衆議員の解散時期については「来年度予算が決まる4月まではないだろうが、事前に予想したのと異なる時期になるものだ」と分析。選挙結果については、民主が自民を上回るとした上で「国民の多くが『民主党に一度やらせてみれば』という考えで、これまでの政権交代アレルギーが確実に薄くなっている」と、政権交代が現実味を帯びていることを紹介した。

民主党・田島一成議員「政権交代しかない」 前原誠司・副代表も応援



 民主党の田島一成衆院議員(滋賀第2選挙区選出)は1月17日、マリアージュ彦根で新春の集いを開いた。集いには支持者約500人のほか、党副代表の前原誠司氏も訪れた。
 田島議員は、全国の小中学校のうち約1万件で耐震化が進んでいないとした上で、「定額給付金は2兆円だが、学校の耐震化は8000億円~1兆円あればすべてで行える」「定額給付金のツケは3年後の消費増税でまかなおうというもので、選挙対策見え見えのバラマキだ」と批判。
 自民党政治については、「官僚の天下り先の団体に12兆6000億円を使っている。官僚主導の政治にメスを入れる必要がある」「自民党に私たちの暮らしを委ねて良いのか。暮らしを豊かにする政治に転換するには政権交代しかない」と訴えた。
 前原氏は、もし自民党の幹部にいたらと前置きした上で「この状況では絶対に選挙はやらない。麻生首相で『集団自殺』するよりは、別の人で希望を持って(解散総選挙を)やるのではないか」と分析。「必ずしも次の選挙は楽勝ではない。気を引き締めて尽力してほしい」と述べた。

2009年1月16日金曜日

岡村本家、亀の置物募る 1万個集め博物館設立へ


 銘酒「金亀」を販売している豊郷町の「岡村本家」は、亀の置物や金亀と書かれた物品の寄付を募っている。
 同社は、彦根藩の家来で彦根城下に住んでいた岡村家八代目・多内が十三代藩主・井伊直弼時代の安政元年(1854)に現在地に創業。彦根城が金亀城とも呼ばれていたことから、銘酒を「金亀」と名付け販売してきた。
 同社では金亀にちなんで、亀の置物などを口コミで集め、これまでに、わら製や金物製、人間国宝が作った置物のほか、金亀と書かれた米粒など計約1000個を収集してきた。
 しかし、専務の岡村博之さん(39)によると、全国には三重県に約3000個、熊本県に約5000個、亀の置物を集めた収集家がいるという。
 同社は将来的には1万個を集めて博物館を設立したい考えで、まずはその序章として約1000個を展示する「小亀博物館」を近く設置する。岡村さんは「将来の博物館設立に向けて、皆さんの協力をいただければ」と話しており、亀の置物と金亀と書かれた物品の提供を受け付けている。大きな物は取りに伺うという。問い合わせは同社℡0749(35)2538へ。

2009年1月14日水曜日

東国原知事が彦根で田原氏と対談


 元タレントで宮崎県知事の東国原英夫氏と、彦根出身のジャーナリスト・田原総一朗氏が2月14日午後1時45分から、ひこね市文化プラザグランドホールで対談する。
 テーマは「地方が元気になるには~地域の文化力~」。東国原知事は宮崎県都城市生まれ。専修大卒業後、ビートたけしさんの最初の弟子となり、タレント時代は「そのまんま東」として活躍。平成2年に女優のかとうかずこさんと結婚(同18年に離婚)、同16年早稲田大学第2文学部卒業、同大政治経済学部退学後、同19年1月の宮崎県知事選に出馬し当選した。
 入場料は2000円。平和堂アルプラザ彦根とビバシティのくらしのサービスセンター、みずほ文化センター、彦根市民会館、文化プラザチケットセンター、県立文化産業交流会館(米原市)で。問い合わせはひこね市文化プラザチケットセンター℡0749(27)5200へ。

2009年1月10日土曜日

ひこにゃんへ全国から年賀状

 ひこにゃんへの年賀状が8日までに全国から3806枚、彦根城と市に届いた。6日に彦根城博物館の木造棟でひこにゃんが年賀状を披露した様子を、大手紙や地方紙が翌日の朝刊で一斉に報じたため、8日だけで2000枚以上届いた。
 ひこにゃんへの年賀状は、築城400年祭開幕前の平成19年1月時点は〇枚だったものの、400年祭が終了した翌20年には全国から1672枚(1月いっぱい)届いた。
 今年は8日時点で3806枚届き、そのうち大阪府からが1053枚で最多で、次いで滋賀県の631枚(彦根市内125枚)、京都府の418枚、兵庫県の406枚、東京都の260枚だった。年賀状の中には、「へこむことが多い中、元気をもらいました」や、「弟子にしてください」などユニークなものもあった。ほとんどが女性からで、彦根城宛てだった。
 7日付けの各紙で「9日までに届いた年賀状には、ひこにゃんの写真入りの返事を送る」と報じたため、7日には送り先を聞く問い合わせが100件以上あり、8日だけで約2500枚が届いた。市では「ひこにゃんも大変、喜んでいる。大切に保管したい」と話している。

2009年1月9日金曜日

彦根市立病院、独立行政法人化も検討

 経営の健全化策を図っている彦根市立病院はこのほど、「市立病院改革プラン」の素案を公表し、意見を募っている。プランでは市から独立した地方独立行政法人化を検討する方針も示している。
 平成19年12月の総務省指針により、全国の公立病院で20年度中に改革プランを策定することが義務付けられた。19年度決算で約12億円の赤字を計上した彦根市立病院では、昨年7月から改革プラン策定委員会で協議を進めてきた。
 プラン(素案)では▽委託料や薬品費の削減で経費を抑制する▽診療所からの紹介率を24年度には20年度の倍の40%にする▽院内保育所での24時間保育(現在昼間のみ)の導入と新任研修奨励金の支給で21年度に患者:看護師の割合を7:1にする▽医師の負担を軽減するため夜間救急のコンビニ受診患者に追加経費を上積みする選定療養費を導入する―ことなどをあげている。
 また経営形態の見直し計画では、地方公共団体の枠組みから外れる「地方独立行政法人」化への移行も検討する―とし、12億円の赤字を計上した経常収支は24年度の黒字化を目指している。
 プランの閲覧場所は市立病院3階の企画経営課か市のホームページで。今月22日まで意見を募集している。問い合わせは同課℡0749(22)6050へ。

近江鉄道に保管の「ED4001号」が東武鉄道に「里帰り」


 近江鉄道の彦根駅構内に保管されていた、東武鉄道(東京都墨田区)の第1号電気機関車として昭和5年(1930)に登場した「ED4001号」が8日、今年7月にリニューアルオープンする東武博物館(同区)に移送された。
 ED4001号は、昭和5年に東武鉄道で使用された後、昭和48年に貨物輸送機を探していた近江鉄道に活躍の場を移した。貨物輸送の業務が終了した昭和61年に「引退」し、以降、彦根駅構内に保管、近江鉄道ミュージアムでは展示物のひとつだった。
 東武鉄道創業90周年を記念し平成元年に創設された東武博物館は、昨年12月29日からリニューアル工事に入っており、蒸気機関車(明治32年運行開始)と電車(大正13年)、電気機関車の第1号機を一堂にそろえようと近江鉄道に協力を打診していた。
 ED4001号は8日に大型トレーラーに乗せられ、11日には東武博物館に到着し、35年ぶりの「里帰り」を果たす。同館では7月から展示される。

彦根城内で消防出初め式


 彦根市消防出初め式が8日、彦根城大手前公園で開かれ、消防職員や消防団員、幼年消防クラブの園児ら計937人が参加。消防署の職員は、昨年、殉職者が出たため喪章を付けて出席した。
 式典では、はしご車と多機能者の披露、彦根鳶(とび)保存会によるはしご登り、幼年消防クラブ員の演技が行われた後、消防車両35台とバイク16台が登場し、赤、黄、紫、無着色の水を使った一斉放水を披露した。式典の前には、消防功労者への表彰式も文化プラザで開かれた。

為政者は橋下知事を見習え 「教育問題を最重要施策に」 

 大阪府の橋下徹知事は、最重要施策に教育問題をあげている。昨年末には、全国学力テストの情報管理を徹底する方針を示した文科省に対し、「文科省は本当にバカ。選挙で選ばれた文科相以外は全員、入れ替わった方がいい」と罵倒。このほかにも、学力低下の問題で教育委員会や日教組を痛烈に非難したことは記憶に新しい。
 39歳の若さ故の感情論との批判も聞くが、それは見当違いである。橋下知事の考え方については賛否両論あろうが、教育問題への姿勢や政治家としての使命感は、いまの多くの首長や議員の亀鑑となろう。
 小生は、多くの首長や議員が、ほかの為政者などとの「対立」を嫌うため、自身の信念に基づいた主張を貫徹していないように思う。とどのつまり「個性」と「パッション(情熱)」がないのである。
 翻って情熱的で個性豊かな橋下知事は、「ゆとり教育」というガンの見直しを進めるため、土曜日の授業実施を求める発言もしている。県内では長浜市が昨年末、学力強化のため、夏休みを1週間短縮する方針を示した。賢明な判断である。
 今年は衆院選のほか、近隣では彦根市長選が行われるが、有権者の皆さんは候補者の教育施策についても注目していただきたい。候補者の皆さんには「個性ある」施策を期待したい。(記者・山田貴之)

2009年1月6日火曜日

彦根城で鏡餅開き


 彦根城の鏡餅開きが5日、金亀町の管理事務所で行われ、城内に設置された4つの鏡餅が切り分けられた。
 昨年12月26日に、天守と楽々園の前に大小1つずつのもちが置かれた。鏡開きには職員9人が参加し、大小のもちを1時間かけて約660個に切り分けられ、観光客らに振る舞われた。