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2017年8月13日日曜日

英霊顕彰館で従軍兵の友禅染絵師・田畑敏雄さん作品展、13日〜はみたま祭

 彦根市尾末町の滋賀県護国神社は13日からのみたま祭に合わせて、昨年10月に境内に開館した英霊顕彰館で、戦時中に従軍兵だった友禅染の絵師・田畑敏雄さん(1919~2010年)の作品展を開いている。
 田畑さんは大東亜戦争中、ビルマ(現ミャンマー)に赴き、戦友と共に病気や飢餓で倒れていたところを現地の人たちに助けられ、帰国することができたという。田畑さんは現地での戦闘や行軍、戦友の死などの様子を描き、日本とミャンマーの友好を進めるNPO法人・神戸ミャンマー皆好会がその絵を保有。愛荘町遺族会の会員の紹介を受ける形で県護国神社でも展示することになった。
 英霊顕彰館では「突然敵戦車隊に遭う」「爆撃命中」「泥沼地帯をゆく」など戦闘の様子を描いた作品のほか、けがをした日本兵が木にもたれている「救いを待つ朝」、戦死者を弔う様子の「友よ安らかに故郷の母の胸に還って呉れ」などの惨劇を表した絵も見られる。いずれも水彩画の計19点で、田畑さんの一文も入っている。
 県護国神社の山本大司禰宜(ねぎ)は「田畑さんの絵を見て頂き、改めて戦争の悲劇と平和の尊さをかみしめて、英霊に感謝の誠を捧げて頂きたい」と話している。同館には県内の戦没者の顔写真3400枚も掲げられている。開館は今月27日までの午前10時~午後4時(13~15日は同8時)。入館無料。
 滋賀県護国神社は13日から15日まで、みたま祭を営む。戊辰戦争から大東亜戦争までの戦いで命を落とした県内の戦没者の英霊を慰霊すると共に、感謝の誠と平和への祈りを捧げるため、昭和52年から毎年この時期にみたま祭を執り行っている。
 41回目を迎える今年も同神社の境内には約5000灯の提灯(ちょうちん)が飾られ、13日午後6時点灯式、14日午後6時献灯協賛者安全祈願祭、15日午前11時半全国戦没者追悼慰霊祭、祭典後におにぎりと味噌汁が無料で提供され、午後6時県下戦没者追悼慰霊祭がある。提灯の点灯は午後6時同9時半。拝殿では県遺族会による遺骨収集の写真パネル、翠香流社中の生け花、彦根きり絵研究会のきり絵あんどんなどの展示がある。このほか境内には模擬店も出る。

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