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2009年4月21日火曜日

彦根市長選告示、26日投票

 任期満了に伴う彦根市長選が4月19日告示され、元県議の大久保貴(45)=三津屋、元市議の辻橋正一(61)=中薮、現職の獅山向洋(68)=城町1、輸入販売会社役員の和田裕行(38)=高宮、元市議の伊藤善規(61)=佐和=の5人が立候補した。5人の出馬は過去最多。いずれも無所属だが、獅山は自民党市連協の推薦を受けている。投票は26日(敬称略)。
 前回の市長選は獅山と和田、大久保の戦いだったが、今回は3人に元市議2人を加えた現職対新人4人の混戦に。争点はないが、行財政改革と市立病院再建を中心に、各候補の舌戦が繰り広げられている。
 告示日朝の各候補の第一声は以下の通り。

 大久保候補は、約300人の支持者を前に、告示前のラジオ討論会で最優先施策に現職が市立病院問題をあげなかったことを批判した上で「出馬表明前から『病院再生』の旗を掲げて演説活動をしてきた。(病院問題は)、間違いなく解決できる」「市役所全体で市民の安全を守る形にしていきたい。安心を与えることが最大の経済対策だ」と訴えた。
 中学校給食については、「おかずだけ給食を実施する。学校と家庭が協力して給食を導入させせる。次の世代の人間としてがんばりたい」とし、「彦根が均衡ある発展を遂げられるようにしたい」と語った。出陣式では、民主党の江畑県議、市議らが応援演説した(三津屋町公民館前)。

 辻橋候補は約500人を前に、現職が約60億円かけて給食センターを建設しようとしたことに「現職は借金しても構わないと明言したが、財政再建を進めることは市長としての責務。一歩一歩確実に進める必要がある」と述べた。
 地元の中地区公民館が住民グループによって管理している現状にふれ、「市職員の人件費削減などで運営費が3割削減され、住民からも好評。この方式を全施設に広めたい」「NPO法人やボランティア団体との協働が大変重要。市民と協力しての街づくりを進めたい」と話した。民主党の中沢県議、市議らが駆けつけた(中薮町の選挙事務所)。

 獅山候補は約200人を前に、「『チェンジ』がもてはやされているが、激動時に(市政を)変えてはならない」と訴え、▽歴史まちづくり法指定▽定住自立圏の中心市▽湖東・湖北の観光圏中核▽彦根城の世界遺産登録―への取り組みをアピール。
 中止決定した芹谷ダム事業を「将来に危険のツケを回す」として計画の復活を唱えている。県内13市で最悪の財政改革については「下水道工事など、借金もどう使われるかが大事」として「川の中流で馬を変えるな」と強調した。自民党の藤井衆院議員、中村県議、北村昌造・彦根商議所会頭が応援演説した(銀座町の事務所)。

 和田候補は約250人を前に、「乱立した選挙戦で、難しい戦いと言われるが、現職かそれ以外か、政治経験者か未経験者かを選択する選挙ではない。過去か未来かの選択だ」「未来の責任世代として、若者がしっかりと仕事をし、高齢者の皆さんを支えたい。『子どもにツケを回さない』を全域に訴えていきたい」と述べた。
 また「現職がリードしているが、背中はとらえている。全力疾走をして、必ず追い抜いてみせる。一緒に本丸を攻め落としましょう」語った。出陣式では、西村県議、地元の市議らが応援演説した(高宮町の事務所前)。

 伊藤候補は、中止になった芹谷ダム事業の計画復活を主張。芹橋地区で2度避難したという幼少時の経験から、「住民の生死に関わる最大の争点」だと主張した。ダム計画を中止した嘉田県政を批判した上で、「地球温暖化による異常気象が著しい今、芹川でどんな大洪水が起こるかわからない」「川底のヘドロを除去した上で、最も安全なダムの建設が必要」と訴えた。
 行財政改革にもふれ、「超過勤務手当の削減や給与カットで年間約6億5000万円の人件費削減ができる」「労働組合をねじ伏せてでも実現する」と支持を呼びかけた。

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