2011年2月16日水曜日

「彦根城を世界遺産に」市民啓発用のパンフレット作成も 城下町や宿場町は説明せず

 彦根城を世界遺産にする機運を高めようと、彦根市はこのほど、市民向けの啓発用パンフレット「彦根城を世界遺産に」=写真=を作成した。ただ、パンフでは天守など主要な建物を紹介しているだけで、彦根城と一体化して世界遺産を目指す場合に重要な城下町や中山道の宿場町は載せていない。
 彦根城は世界遺産の暫定リストに平成4年(その年は計12件)に入り、ほかの10件は本登録されたが、彦根城は「鎌倉の寺社」と共に現在まで暫定リストのまま。
 市は本登録へ向け、大学教授や専門家らによる組織で協議を重ね、「彦根城単独」案のほか、すでに本登録されている姫路城との差別化をつけるため、「彦根城と城下町・中山道の宿場町」と「国宝4城」のパターンも出している。
 しかし、市の方針がなかなか明確に定まらないことや、ユネスコの世界遺産委員会による登録が慎重になっていることで、彦根城の世界遺産登録は厳しい状況にある。
 市が作成した啓発用のパンフでは、天守のほか、天秤櫓、西の丸三重櫓、玄宮楽々園、松原下屋敷、馬屋を写真入りで紹介している。
 市の彦根城世界遺産登録推進室は「彦根城が暫定登録されている事自体を知らない市民が少ないと思い、中心となる資産に絞って作成した」としている。
 しかし、世界遺産を目指すには、足軽屋敷が残る芹橋地区、七曲り通り、中山道・宿場町、彦根藩ゆかりの寺社なども含めるべきだとする意見も市民の中には根強くあり、今後、パンフに追記を求める声も出てきそうだ。
 パンフは、市民向けの出前講座に使われるほか、彦根城表門の券売所、天守前、開国記念館でも配付している。

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