「滋賀県内避難者の会」の井上美智子さん(53)は、福島市内で夫の宗純さん(58)と学習塾を経営していたが、多くの子どもが避難などでいなくなり、子ども2人が関西で暮らしていることもあり、4月末に夫婦で大津市に移住してきた。
井上さんの報告によると、滋賀県内には把握できているのだけで約400人が避難しており、その7割が福島で、残り2割が宮城、1割が茨城、千葉、東京などだという。
今月に県の呼びかけで宗純さんを代表に同会を発足。4日には避難者交流会を野洲市内で開き、66人が参加した。避難者からは▽話し相手がおらず寂しい▽1年が経過する来年3月で公営住宅を出ていくことが不安▽福島へ帰った後、子どもを放射能から守りたい―などの声があがったという。
井上さんは「滋賀県は農作物や米がおいしくて風土的に福島と似ており、福島の財界にも近江商人出身者が多い。新しく避難して来る人には滋賀をすすめている」と述べた。
また被災時、ラジオに電池がなく、車にガソリンがなかったことから「自分の所にはそんな大震災が来るとは思ってもいなかった。まさかの時には情報の入手(ラジオ)や逃げる手段が必要。危機意識をもってほしい」とアドバイスした。
県立大学人間文化研究科の山形蓮さん(25)は、宮城県南三陸町の田の浦地区の漁師らにインタビューをした内容をまとめた冊子と、田の浦の女性たちが作る「ほたてあかり」(後日詳報)について解説した。
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