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2019年2月23日土曜日

枠配分方式で彦根大花火大会など87事業11億7261万円分を削減

 彦根市は2019年度の一般会計予算に、あらかじめ提示された一定額の枠に応じて各部局が予算要求をする「枠配分方式」を採用。このため彦根大花火大会の中断や住宅リフォームの補助取り止めなど、主要事業費が相次いでカットされた一方、目新しい事業が少ない寂しい内容になっている。
 枠配分方式は12年度予算以来7年ぶりで、採用理由として市財政課は「財政調整基金に頼らない予算編成を行うため」としている。この影響で市は産業部や教育部を中心に計87事業で11億7261万円分を削減した。
 産業部では毎年8月1日に開催している彦根大花火大会について、国体主会場になる競技場整備に伴って、来場者の駐車場やシャトルバスの運行などの体制と警備員の確保が困難なため、防犯と安全面から中断する。また8月に市内商店街である彦根ばやし総おどり大会についても観光客が少ないため廃止を決めた。花火大会については競技場整備の完成後に再開を検討するという。また11月3日の城まつりパレードで恒例となっている著名人の招へいと井伊直弼公奉告祭も中止し、著名人の招へいは周年記念時などの際にする計画。
 住宅リフォームの補助事業は、今年10月に予定されている消費増税までにリフォーム受注の増加が見込まれることから次年度の予算化を見送り、増税後の景気状況を見て年度内に対応を検討する。
 教育部では、彦根市立の小学5年と中学2年で実施してきた学力テストを廃止、いじめや生徒の問題にあたる学校支援室専門員や中学校のハートフルサポート指導員、小学校のふれあい相談員を削減または廃止する。直弼杯囲碁と将棋大会を行政主体では取りやめる。舟橋聖一顕彰文学賞のうち小中高生対象の文学奨励賞を応募数の低迷と応募校の偏りを理由に応募をやめる。
 花火大会の中断や総おどりの中止などについて、大久保貴市長は「構造的変化が必要な時期にある。担当部局の判断を尊重したい。大型事業が一定落ち着けば、創意工夫で再開できるか検討したい」と述べた。
 彦根市は、彦根城の世界遺産登録を進めてきた前副市長の山根裕子氏、地域経済の活性化や地場産業の振興にあたってきた市川悌二氏、情報化施策を務めてきた都筑(つづき)一雄氏の特別顧問3人の雇用を今年度までにする。いずれも「一定の成果、推進が図られたため」としており、次年度予算に経費を入れていない。山根氏について、市長は「体調不良も理由だ」としている。
 次年度予算の事業のうち新規は少ないが、新しい市民体育センターの建設費や広域ごみ処理施設の調査費、国体主会場と金亀公園をつなぐ連絡橋の設置、河瀬小学校の校舎増築など大規模事業関連の経費が相次いで計上されている。ほかには彦根城世界遺産登録の推薦書原案の作成費などが盛り込まれている。
 主な内容は左記の表の通り。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

予算を削りすぎ。特に市民が楽しみにしている行事を削るのはどうかと思う。世界遺産登録の関連予算も凍結