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2012年2月28日火曜日

芹町の江戸〜明治期の旧石橋家 初公開へ 千歳共済会が市に寄付

 彦根市芹町に残る江戸時代後期から明治時代の建物が、来月11日に初めて一般公開される。
 この建物は、彦根出身の近江商人で、出稼ぎに出ていた北海道小樽市でしょう油の製造業を営んでいた石橋氏が、帰郷後に彦根で販売していた店舗兼住居。石橋氏は昭和26年に千歳共済会を設立し、建物も同会が管理してきたが、さきごろ市に寄付された。
 敷地面積約1200平方㍍に、西=写真左上、中央=左下、東=右=の各棟が計約800平方㍍で建っており、土蔵4棟と倉庫1棟もある。西棟は厨子(ずし)形式の2階建てで、虫かごに似た虫籠窓(むしこまど)もみられ、江戸時代後期の建物とされる。中央棟は1階に窓から外に張り出した出格子を備え、玄関には子扉が付いた大戸(おおど)が残る。
 東棟は旧店舗で、2階建ての建物に平屋の玄関と住居がつながる表屋(おもや)造と呼ばれる京都の町屋で多くみられる形式。市教委文化財課が平成21年度から翌年度にかけて河原1~3丁目、芹町、花しょうぶ通りの計104棟で行った実測調査でも、表屋造はこの東棟のみ。西棟以外は明治期の建物。
まち歩きイベント
芹町、花しょうぶで
 市教委文化財課は3月11日に、旧石橋家など芹町や花しょうぶ通りを巡ってもらうまち歩きイベントを行う。当日のみ配布のマップを街の駅「力石」、「戦国丸」、「逓信舎」、旧石橋家で受け取り、自由散策。午前10時~午後4時。旧石橋家のほか、界隈の明治から大正期に建てられた建物約50軒に説明パネルが設置される。
 午後1時~は滋賀県立大学・濱崎一志研究室のガイドによるツアーもある。滋賀中央信用金庫銀座支店前に集合を。参加無料。申し込みは文化財課☎(26)5833か市教委ホームページから。当日参加も可。

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