2016年7月8日金曜日

遠城謙道に関する作品が遠城家から彦根城博物館に寄贈

 井伊直弼公の墓を37年間守り続けたことで知られる旧彦根藩士の遠城(おんじょう)謙道に関する作品が遠城家から彦根城博物館に寄贈された。4日には謙道の玄孫(やしゃご)にあたる遠城和雄さん(71)=東京都板橋区=が同博物館を訪れ、大久保市長から感謝状を受け取った。
 謙道は文政6年(1823)生まれで、彦根藩の鉄砲足軽(善利組)に所属。桜田門外の変で直弼公が亡くなり、彦根藩に対する幕府の対応の冷たさに憤り、江戸まで向かって幕府に上訴するも果たせなかった。謹慎後に清凉寺で出家し、東京・豪徳寺の直弼公の墓を亡くなる明治34年(1901)まで守り続けた。
 同博物館に寄贈された作品は書画6点、工芸品3点、文書など19点。主な作品は、結婚した知人に謙道が絵と詩歌を描いて贈った画賛や、同じ旧彦根藩士の日下部鳴鶴が謙道を評して「勁節澗松老(けいせつかんしょうろう)」と書いて裏面に謙道が「日下部鳴鶴先生拝受」と記した2幅のうちの1幅、主君の直弼のえん罪を晴らすため明治11年に宮内省や太政大臣、東京府知事に提出しようした建白書の草稿など。
 感謝状の贈呈式後の会見で和雄さんは祖父の保太郎から謙道の功績を聞いていたエピソードを紹介しながら「頑固一徹だったらしく、出家後に残された妻子は難渋したとも聞いた」と話していた。
 同博物館は寄贈された作品のうち、鳴鶴の書と建白書をほかの関連作品と一緒に展示。残りも今後展示する予定。

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