2016年8月10日水曜日

彦根仏壇などの技術を生かした甲冑の試作品を発表、学芸員「すごい出来」

 彦根の特産品作りを進めている彦根商工会議所内の「ひこねブランド開発委員会」が4日、彦根仏壇などの技術を生かした甲冑(かっちゅう)の試作品を発表した。
 同委員会は、地域資源を生かして都市間競争を勝ち抜くまちづくりを目指し、同会議所会員や大学教員、歴史研究家ら31人で一昨年9月に設立。日本商工会議所の補助を受けて、夜間イベント・祭りなど「集客」、地場産業を生かした「商品」開発、地域を学ぶ「生活」の3部会に分かれてブランド作りを展開している。
 そのうち「商品」ブランドでは、江戸時代に甲冑作りが行われていた現在の彦根仏壇街の職人の技を生かした本格的な甲冑の再現を平成27年度と同28年度の2年計画で進めている。「井伊の赤備え」の中で最も美しいとされる二代・井伊直孝公が着用していた甲冑を再現する予定で、かぶとや胴、こて、すね当てなどの基礎となる部分を滋賀県板金工業組合のおうみの名工らに依頼。かぶとを除く部分が銅で作られ、昨年10月の七曲がりフェスタで展示された。
 彦根仏壇の技術は七職のうち、塗師、箔押師、錺(かざり)金具師、木地師の四職を採用。基礎部分が完成した11月以降、各職人が製作にかかり、さきごろ試作品を完成させた。試作品は188個の金属パーツが使われ、重さ23㌔㌘、銅高部分が41・1㌢で、かぶとの天衝き部分を含めると2㍍を超える。1体の経費は約586万円。
 今後は試作品の改良、製造・販売体系の設定、イベント・展示会への出展などを経て、商品化を目指す。
 甲冑プロジェクト部会長で彦根商議所の中川哲副会頭は「いかにして本物に近い魅力ある甲冑が作れるか、販路をいかに拡大させていくかなどを検討し、彦根のブランドの一つになるよう努めたい」と話している。
 試作品を見た彦根城博物館学芸員の古幡昇子さんは「直孝公の甲冑に近い出来上がりですごい。販売までには脇立ての角度など、本来とは形状が違う細かい点を見直すことが重要」とコメントしている。

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