2016年9月20日火曜日

日夏町の巡礼街道沿いにたたずむ昭和の雰囲気の店「よろず淡日(あわひ)」

 彦根市日夏町の巡礼街道沿いにたたずむ昔懐かしい雰囲気の店がある。「よろず淡日(あわひ)」だ。記者は仕事などで頻繁に同街道を車で通るが、初めて同店を伺った。(山田貴之)
 同店は、経営する疋田実さん(56)の曾祖父の半六が大正時代に「塩半」という屋号で開業したのが始まり。飲食や日用品、文具から下駄の鼻緒などまで何でもそろう「よろず屋」として経営し、祖父の甚吉さんが2代目を引き継いだ。
 約15年前に甚吉さんが亡くなった後は空き家になっていたが、当時、大阪市内で家具を作っていた実さんが朽ちていく建物を復活させようと移住を決意。平成26年4月末に移り住み、実さん自身が改装工事をした後の昨年8月22日に3代目として開店した。店名は淡海(おうみ)と日夏から「淡日」と名付け、淡を青色、日を橙色で表している。
 建物は大正時代の母屋と築約45年の店舗からなり、店内では駄菓子、コクヨのびわ湖文具、市内外の茶やしょう油、古道具などを販売しているほか、カフェや児童書の貸し出しをしている。店舗の外には戦前に作られたパチンコ台や子どもの落書きコーナーがあり、地域の児童たちが遊べる工夫もされている。
 実さんは大阪在住時に児童保育の仕事をするなど福祉の活動に従事したり、現代美術に興味を抱いていたことから、店内では地域の福祉施設の利用者が作った陶器や布製品を販売しているほか、店舗に隣接する大正期の建物をギャラリースペースとして活用している。
 実さんは幼少期、祖父母に会うため夏休みなどに訪れた際の記憶を鮮明に覚えているといい「当時のように地域の人たちが集まる場所にしたい。そのためにも祖父の時代に扱っていた店に近づけたい」と話していた。
 開店時間は金土日月と祝日の午前11時~午後6時。問い合わせは同店☎(49)3890。
 なお同店は11日まで、現代アート作家の堀尾貞治さんと山下克彦さんの作品展をギャラリー内で開いている。

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