2011年5月27日金曜日

彦根の銀座 繁栄をもう一度―。宮本壽太郎の孫・岡林壽子さんの店「小さな銀座」、昭和の食事提供

生まれ育った銀座を何とかしたい―。岡林(旧姓・宮本)壽子さん(62)=写真右=は東京都内に家を持っているが、シャッター通りと化しつつある銀座のまちをもう一度よみがえらせたいとの思いから、一画に憩いの店「小さな銀座」を構え、昔懐かしい食事を提供している。
 岡林さんと市史編さん室によると、岡林さんの祖父(宮本壽太郎)は銀座町に店を構えながら、彦根実業協会長(後の彦根商工会議所会頭)を務め、旧マルビシ百貨店の創設の中心的存在だった。彦根市議(昭和22年~1期)として、彦根観光博覧会(昭和24年)の開催にも貢献し、彦根城天守などの国宝指定(昭和27年)や「花の生涯」の小説化(昭和27~28年)実現などにも尽力したという。
 岡林さんは小学生の時に祖父を亡くしたが、家族や近所の人たちから、その活躍ぶりを耳にしていた。「祖父は夢やロマンを抱いた人で、自身の利益を度外視し、彦根の発展のためだけに力を注いでいた」と懐かしむ。高校卒業後は日本女子体育大学に進み、幼少期から励んできたバレエを鍛えた。
 24歳で結婚した後は主に関東地方で過ごしていたが、実家がある彦根に戻るたびに銀座が衰退していくのを目にし、15年ほど前に宮本家が所有する銀座の高島屋ビルにセルフホームエステのスペースをオープン。以来、東京と彦根の行き来が始まったが、夫の定年に合わせて銀座の発展に貢献しようという思いが強くなり、昨年11月に隣の空店舗を借り、「小さな銀座」を開店した。
 「おばあちゃんから習った、昭和の時代に食卓に当たり前のように並んでいた料理を提供しています」と話す通り、懐かしい料理が手ごろな値段で味わえる。ごはんとパンの500円メニューが3種類ずつで、いずれも健康にこだわった食材ばかり。男性向けの大盛りや特別メニューもある。
 英会話やリース作り、書道などのカルチャー教室を開いているほか、4月からは夜間の営業も始め、ビールや焼酎、酒、ワインなどアルコール類も揃え、一品料理も提供している。
 岡林さんは「銀座の店同士が協力し、団結し合って、もう一度、多くの人が来てもらえるようにしたい」と意気込んでいる。同店の営業時間は午前10時~午後9時。水曜定休。問い合わせは同店℡080(3869)8957。
美空ひばりコンサート
 彦根市銀座町の「小さな銀座」は28日午後3時から、美空ひばりコンサート「レクイエムひばり」を開く。歌い手は「IZU」。ひばりグッズの持参も可。食事とドリンク付きで1500円。来店時にお気に入りの3曲を受付で記入する。

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