2013年4月10日水曜日

彦根市政の課題追う—観光先進地を目指せ—

 彦根市の観光に関する経済効果を調査した滋賀大学は、昨年の観光客数が前年から24万人減の204万人だったと発表。ここ5年で最少だが、いずれの年も200万~220万台で推移している。ひこにゃん人気が定着し、安定期に入っていると言えるが、全国的に競争力が激しい観光分野でいかに勝ち残り、「先進地」になるための策は何か。3回目の「市政課題を追う」では観光を取り上げる(数値はいずれも推計)。
 観光客数のうち、滋賀大の調査結果では宿泊客が30万人、日帰り客が174万人。宿泊客のうち、市内宿泊客の割合は前年比3・1ポイント減の38・5%だった。
 彦根城(内堀より内側)の入場者数は前年比13%減の72万人で、1月と4月を除いた月で前年を割り込んだ。観光客の立ち寄り先は彦根城44%、夢京橋キャッスルロード25%、四番町スクエア14%で、平均の立ち寄り地点数は2・1地点だった。彦根へ訪れた理由は、ひこにゃんが29%と最多で、観光周遊25%、戦国ゆかり18%と続いている。
 かつての彦根の観光資源は「彦根城」と「キャッスルロード」だったが、そこに「ひこにゃん」が加わった。市は今年度、ひこにゃんを彦根城に毎日登場させることにしたほか、7月にはフランスへ派遣し、国外にもPRするが、いつまでもひこにゃん頼りの政策では、以前の彦根城頼りと同様、観光先進地にはなれない。
 滋賀大は調査結果の中で、ひこにゃんに加える施策として駐車場問題をあげ、「渋滞により、悪い印象を与えると共に、駐車場までに時間をかけることはスムーズだった場合と比べて、市内での土産の購入や食事の時間を無くすことになり、リピーターの機会も逸する」と指摘。彦根駅前の民間駐車場の利用促進や湖岸にある大型量販店の駐車場の共同利用などの検討を求めるほか、駐車場料金のオフシーズン、平日、長時間の割引をすすめた。
 このほか、芹橋地区、花しょうぶ通り、七曲り通り、高宮・鳥居本の旧宿場町、佐和山など現存の歴史遺産を楽しんでもらい、また荒神山や稲枝地区、犬上各町、愛荘町など近隣市町にも足を運んでもらうための戦略が求められよう。
 さらに、成功例である「ゆるキャラまつり」のように、市民団体や企業ら民間の能力を大いに活用するべきであり、市長の柔軟な姿勢と発想の転換が必要不可欠である。【山田貴之】

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