木村さんは「物心がついた時期から彦根が憧れのまちだった」と言い、作品にも彦根にちなんだ地名が登場する。ほかにも、多賀や近江八幡、長浜、今津、大津なども出てくる。
作品は9編から成っており、そのうち「花瓶」では袋町での客とママ・店員との物語を、「月の雨」では銀座商店街のうどん屋を想定したストーリーで廃業となった店舗も登場してくる。中には滋賀県文学祭で芸術文化祭賞を受賞した「胸の中に雨は降る」もまとめられている。
木村さんは「銀座や袋町は、どちらも好きな場所。賑わっていた昔に戻ってほしいという気持ちも作品に込めた」と話している。308ページ。出版元はレーヴック(東京都渋谷区)。1500円(税別)。県内の主な書店で販売している。
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