
まち遺産ネットひこねでは、湖東定住自立圏の地域創造事業の一環で鍾馗探しをしており、これまでに旧城下町と高宮で約40体、ほかに八坂、日夏、河瀬、稲枝地区などを含めると約70体の鍾馗を確認している。寺の近くが大半だが、とばや旅館(河原)のように昔の建物にもある。作成するマップの対象エリアは旧城下町と高宮のみ。
代表の尾田英昭さん(57)は「宝探しみたいに町中を歩いてもらって鍾馗さんを見つけてほしい。観光の周遊性にもつながれば」と話している。同団体では鍾馗についての情報も募集。問い合わせは尾田さん☎090(3465)0910。
【鍾馗】中国・唐の時代に実在した人物との説もあるが、楊貴妃との恋で知られる玄宗皇帝が高熱で寝込んでいた際、夢の中で小鬼を退治した姿を描かせたのが鍾馗の始まりと伝えられている。
後に中国の伝統的宗教・道教で魔除けの霊力をもつとして信仰が広がり、それが日本にも伝わってきたとされる。平安時代末期の絵に登場するほか、江戸時代の享保2年(1802)の旅行記でも鍾馗を紹介。瓦に設置される形としては、近江八幡市のかわらミュージアムが所蔵する文政11年(1828)の鍾馗2体が製作年のわかる最古の物だとされる。
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