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2010年2月24日水曜日

地場産業の再興策を助言 染織デザイナー・北川陽子さん、彦根ブラジャーの歴史も

 ひこね繊維協同組合は20日、「彦根ブラジャー」をテーマにシンポジウムを開き、元組合員の馬場秀男さんらが最盛期の様子を話した。また北川織物工場(東近江市)代表で染織デザイナーの北川陽子さんが地場産業の再興策をアドバイスした。
 馬場さんは戦後、彦根市内のブラジャー製造業者・金城産業で勤務。昭和30年~40年代の業界について「年々オーダーが増え、がむしゃらに働いた。彦根駅に降りる女性のほとんどがブラジャーの製造に携わっていた。当時は作れば売れる時代だった」と、盛況ぶりを振り返った。
 しかし、40年代後半のオイルショックの影響でオーダーが止まり、50年代に入ると倒産する会社が相次ぎ、以降衰退した歴史を説明した。
 北川さんは、昨年10月に織物工場を改装しギャラリーやカフェなども併設した麻織物の店舗「ファブリカ村」を紹介し、「出来たモノを単に売るということではなく、モノに関する物語も合わせた売り方が必要だ」と解説。
 麻織物についてのワークショップやギャラリーをしていることをあげ「商品の歴史を教え、技術が裏づけさせていることを知ってもらうことで、購入につながり、満足感を持ってもらえる」と述べた。
 再興を目指す彦根ブラジャーに対しては、「これを着けるとこんなすてきな自分になれる、というように、女性の心理を探り、その果たす役割とは何かを研究しては」とアドバイスした。

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