先日の報道番組で元衆院議員の田中秀征さんが、自民党を「老朽住宅」、民主党を「仮設住宅」に例え、それぞれの党に再生と自立を求めていた。この例えに、おもわず膝を叩いてうなずいていたのは小生だけではあるまい。
田中さんは、1983年の衆院選で初当選を果たした後、自民党に入党し宏池会(宮沢派)に所属。93年には、武村正義さんと離党し新党さきがけを結成。同年8月から翌年1月までの細川政権で首相特別補佐官を務めた。
番組で田中さんは、細川政権にいた時に、元首相の宮沢喜一さん(故人)と首相就任前の小泉純一郎さんから「自民党は再生が必要だ」「できる限り細川政権を長く続けて欲しい」とする助言を受けたエピソードを紹介。自民党の破壊と再生をこの頃から主張していた2人の先見の明を持ち上げた。
今の自民党と民主党にもふれ、国会で登壇するのは重鎮ばかりで下野後も支持率が上がらない自民党を「老朽住宅」、さきの衆院選で老朽住宅(自民党)を崩壊させたものの、いつまで経っても独り立ちしない民主党を「仮設住宅」―と断じた。
つまり田中さんが言わんとすることは、自民党は、党再生への戦略が未だに見えず、重鎮が権力を握る旧態依然の体制のままで、政権奪還を目指す意気も感じられないということだ。民主党の代表と幹事長の「政治とカネ」で同党の支持率が急落しているにもかかわらず、自民党の支持率が伸びないのは「民主党はまだまだ頼りないが、自民党を再び信用するには足りない」という思いが国民にあるからであろう。
一方の民主党についても国民は、ツートップの政治とカネの疑惑が晴らせていないことへの不信と、マニフェストの実現性に疑義の念を増大させている。
国民の中には、「第三極」に期待する声もあり、共同通信の調査では、渡辺喜美代表の「みんなの党」が、共産や公明の支持率を超えた。
今夏の参院選を控え、民主、自民両党がいかに自立または再生するのか見守りたい。(山田貴之)
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