彦愛犬の住民代表がまちづくりについて話し合う「湖東市民討議会」が29日、ひこね燦ぱれすで初めて開かれ、3人の情報提供者があげたテーマについて協議した。
討議会は彦根青年会議所が主催。無作為に選ばれて参加した16人(彦根14人、愛荘2人)が4グループに分かれ、提案者のテーマについて話し合い、意見を発表した後、全員で投票するという方式で行われた。
テーマのうち、元朝日新聞記者の堀川清さんは「住民と行政が互いに理解を深めるためには」と提言。これに対して一つのグループからは「住民は行政に要望するだけでなく、その要望がどのように反映されているのかを検証するべきだ」「行政は施策を住民がどのように捉えているのかを把握するべきだ」と提案。そのうえで「行政は誰のために、何のために働いているのかを頭に置く必要がある」と指摘し、「市民と行政が同じゴールに向かう姿勢が求められる」とまとめた。
各テーマについての提言は彦根青年会議所がまとめ、11月の例会で一般公開した後、11月中に市に提出する。
討議会の継続を
湖東市民討議会は、無作為に選んだ住民がまちづくりについて語り合い、提言するという画期的な取り組みである。
ドイツの手法を参考に日本青年会議所が平成17年に国内で初めて開催し、各地に広まったとのことだが、住民主体のまちづくりの観点から高く評価できよう。彦根青年会議所では彦愛犬の1400人に参加を呼び掛けたはがきを送り、そのうち19人が参加の意思を示した(当日参加は16人)。
当日の討議会では、ただ単に行政を責めたり、優遇を求めたり、誤解をしている意見も少なからずあったが、住民自らが市町を何とかしてやろうという意気は評価できる。
行政任せの殿様文化がまだまだ残る彦根で、このような討議会が開催されたことは歓迎であり、参加した住民の皆さんには敬意を表するとともに、彦根青年会議所には、この討議会を継続していただくことを強く望みたい。 (山田)
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