彦根市に県立歴史博物館を設置する計画があることがわかった。
市は、武村正義知事時代の昭和54年2月22日に、琵琶湖東北部流域下水道浄化センター(松原町)の設置を受け入れる条件の一つに、「彦根に県立博物館を早期に設置すること」と要望。これに対して、県は「近世の歴史博物館を設置される場合には、文化行政の立場より別途協議する」と回答したという。
また当時を知る市職員によると、県教委が自然系と歴史系の博物館の建設を検討し、歴史系の候補地に彦根があがっていたという。
その後も市は歴代の知事や教育長に要望書を提出。さきの県立荒神山少年自然の家の管理を受け入れる協議の際にも歴史博物館の設置を求めてきた。市によると、末松史彦教育長も今年3月に「県内に歴史博物館は不可欠。(休館となっている県立琵琶湖文化館の)代替地を含め2年後までには方針を出したい」と話した。
市は今後も、彦根城や城下町などの歴史資産、彦根城博物館など施設、大名文化ゆかりの貴重な資料などとの相乗効果が期待されるとして、歴史博物館設置を強く求めるとしている。
県「財政難で難しい」
一方で県教委文化財保護課の担当者は、当時の資料が残っていないとしたうえで「要望には応えたいが、財政難で建設を検討するには至っていない」としている。
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