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2010年9月24日金曜日

中国のヤクザ外交に屈するな

 日本の領土・尖閣諸島の近海で、海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突し船長が逮捕された事件をめぐり、中国の温家宝首相が21日、「不法拘留中の中国人船長を即時・無条件で釈放することを求める」と発言した。このような妄言に、日本政府は絶対に応えるべきではなく、船長を起訴し法の裁きを受けさせなければならない。
 事件後、中国国内では日本大使館や日本人学校などでデモや嫌がらせが相次ぎ、閣僚級の会談中止、日本の人気グループのコンサート延期、日本からの学生受け入れの中止なども中国側の一方的な要求で行われている。
 また中国政府の観光当局は22日、訪日旅行の募集や宣伝を自粛するよう、中国国内の旅行業界に要請したという。滋賀県内にも影響が及び、長浜市内のホテルでは約1500人分の宿泊がキャンセルされた。
 自己の主張をごり押しするために、あらゆる嫌がらせや脅しをかけ、それに従わせようとする様は、いかにもヤクザ的で、社会主義国特有の下品さがあるが、これは国家間の主権の問題である。
 日本の領土を侵し、船舶に衝突するという罪を犯したのだから、国内法に則り粛々と司法手続きを進めるのは当然である。菅首相や仙谷官房長官らの発言を聞いていると、その国家主権への意識の低さに驚きを隠せないが、不当な圧力に屈すれば、貪婪な中国のことだから、尖閣諸島を領土問題化にしようと、次なる策を企むに違いない。
 中国のヤクザ外交に屈することがない、日本政府の断固とした対応を強く求めたい。【山田貴之】(9月23日)

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